なんか色々ここで投稿するのが疲れてきましたね…。
最終回までは頑張りたいし、途中でやる気が出るかもしれませんが…。
スリークで一晩休んだネス達は、町中でサマーズへいく手がかりを探した。 すると、かつてネスとポーラが幽閉されジェフと出会った場所である地下洞窟で、懐かしいものが見つかった。
「あれは、スカイウォーカー!」
「どうやら少し、くっつけたりはしてくれてたみたいだね」
そこには、ジェフがこのスリークにかけつけるときに乗っていた、スカイウォーカーがあった。 その場にいたスリークの人たちによれば、自分たちで形だけでもなおしてみたらしい。 一応これも、この町を守ってくれたネス達への感謝のあかしということだろうか。 もっとも、機械のことは詳しくないとのことで、見かけだけでもという感じで修復したらしい。
「にしてもなつかしいな、これ」
「そうだね」
スカイウォーカーを感慨深げに見ていたジェフにネスは共感しつつ、あのときのことを思い出す。
「これと一緒にジェフが落ちてきたから、ボク達はこの地下洞窟からでられたんだよね」
「ネス、言い方」
あながち間違っていないことではあるので、ポーラはネスの言葉を強く否定できなかった。 そんなネスとポーラをよそに、ジェフは今のスカイウォーカーの調子をチェックする。
「うん、壊れていると言っても大したことないや」
「お、じゃあジェフでもなんとかなる?」
このスカイウォーカーが動くようになれば、自分達はサマーズに行けるはずだとネスは思った。 ジェフはそんなネスの思考を読みとったのか、それはまだできないことを伝える。
「でもこのままスカイウォーカーに乗り込んでも、ウィンターズに戻ってしまうな」
「そうなの?」
「これは、一度……ウィンターズのアンドーナッツ研究所に戻って、博士にお願いして、サマーズ行きに改造してもらう必要があるな」
「できるの?」
「きっと大丈夫だよ」
そう答えつつ、ジェフはポツリとつぶやく。
「……もし、パパが……いや、アンドーナッツ博士がいなかったら……ボク一人の力で、なんとかするしかないな……」
「ジェフ?」
「なんでもない。 それよりも、ちょっと待ってて。 ひとまずウィンターズに向かうことができるように、直すから」
「ああ、わかった」
そうしてジェフはスカイウォーカーの修理に取りかかり、それが完了したのを確認して、彼らはスカイウォーカーに乗り込み、ウィンターズへ向かったのだった。
「おぉ……」
ネス達が始めてとびあがある感覚に興奮している間に、あっという間にウィンターズのアンドーナッツ研究所にやってきたネス達だった。
「ここが、研究所か」
研究所にはいると、まず一番にサルの夫婦に遭遇した。 このオスのサルはジェフと顔見知りらしく、前に訪れた洞窟にある、不思議な場所のことをジェフに相談してきた。
「洞窟?」
「ああ、ストーンヘンジの北側にある洞窟だ」
そこを調べてくれとだけ言い残して、2匹のサルはそこから去っていった。 そんなやりとりを経験しつつ、ネス達はアンドーナッツ博士のところへ向かった。
「おお、キミがネスくんにポーラくんか!」
「はじめまして!」
アンドーナッツ博士のことは、ネスもポーラも話でしか知らない。 これでも一応、ジェフの実の父親らしい。 そんな2人に挨拶をしたアンドーナッツ博士は、話を続けていく。
「ジェフは時々おねしょはするが、いい子だ。 よろしく頼むよ」
「ちょ!!」
「え、ジェフがおねしょをしたところなんて見たことないなぁ……」
「意外だわ」
「も、もうしてないよっ!!」
ジェフは赤面させてあわてつつ、自分達はスカイウォーカーの改造をおねがいしにきたこと、サマーズにいかねばならないこと、ついでに近くの洞窟を調べに行くこと。
「あの洞窟は、地元の人はレイニーサクルと呼んで……近寄らないんだが、なにがあるんだろう!? 私も気になるから、是非調べてきてくれ!」
「わかりました!」
「君達があの場所を調べている間に、私はスカイウォーカーを改造しておこう。 では、頼んだぞ」
「……頼んだぞは、こっちの台詞なんだけどな」
「どうどう」
ジェフをなだめつつ、ネス達はレイニーサークルに向かった。 その名前に対しネスは強く何かを感じたのだが、その場所に訪れたときに発見した大きな光を見て、ネスは確信する。
「ネス、あの光!」
「間違いない……ボクの予感は当たってたんだ!」
「ここが、君の場所だったんだね」
ジェフもここを通りすがったときに発見したのだが、自分には関係ないと思ってスルーしていたのだという。 だがやはり気になっていたようであり、旅の途中で見つけたもので、ジェフはここがネスに関係しているモノだと確信したのだ。 そんなやりとりをしつつ、3人はその光に戦いを挑む。
「やるぞ!」
「ええ!」
「うん!」
レイニーサークルを守っていたのは、顔がついてて手足の生えた、きょないなキノコのモンスターだった。 弱点であろう熱気を中心に攻撃材料にして攻める彼らだったが、相手は胞子をまき散らしてくる。 それによりネス達の頭にキノコが生えてくる。
「ここにきたら、なんとかキノコが消えてくれたわ」
「完全におかしくなる前に倒して、たどり着けてよかったよ」
あのキノコは人の思考を狂わせてくる。 まだ効力を発揮するまでに、なんとかきょだいキノコを倒すことに成功し、3人はレイニーサークルに足を踏み入れた。 湿気はあるが、いやなものではなく、潤いに満ちている。 その場所に立ったときに音の石が音を記憶した。
「……ん……?」
「どうした?」
「……いま、ハンバーグのにおいが……」
ネスはこの場所にハンバーグのにおいを感じたのだ。 大好物であるため、においをかいだネスの口元にはわずかによだれがついており、少しおなかの音が鳴る。
「なに、もしかして食べたくなっちゃった?」
「……かも、しれない」
それにたいしネスは少し羞恥心を覚えつつ、目的を果たしたことを伝える。
「なにはともあれ、これで4つ目の場所を攻略できたね!」
「そうだわ。 研究所に着いたらキッチン借りて、ご飯にしましょ。 もちろんメニューはハンバーグよ」
「うん、賛成」
そう昼食についての話をしつつ、3人はアンドーナッツ研究所に帰還した。
「おお、ネスくん! うむ、レイニーサークルでは収穫があったようだな」
「はい!」
「私のほうは、スカイウォーカーはなんとか改造完了した。 これでサマーズに行けるだろう」
「お、やった!」
アンドーナッツ博士は約束通り、スカイウォーカーの修理を完了してくれたようだ。これで目的を果たせる、と喜んだのもつかの間、博士は不安な一言をつぶやいた。
「今回は……たぶん、こわれないとおもう……」
「おいっ!!」
「まぁ気にしてもしょうがないし、ご飯が終わったら飛び立ちましょ」
「うん、もうサマーズにいければなんでもいいよ」
ポーラの提案によりジェフはここは矛を収めることにし、ネスもおなかすいたなーとのんきな声をあげ、その場にいた者達は皆、ハンバーグで昼食をすることにしたのだった。
そうしてハンバーグで昼食をとったネスとポーラとジェフは、スカイウォーカーに乗って、サマーズへ向かった。 スカイウォーカーは無事に機動はし、空を飛んでいった。 やがてスカイウォーカーの小窓からは、青い空に白い雲、なにより青い海の、明るく美しい景色が見えてきた。
「……おきまりオチだったね」
「……ええ……」
「……なんか、ごめん……」
だが、サマーズに到着したとき、スカイウォーカーはまた墜落した。 今度は跡形もなく吹っ飛び、中にいたネス達が無事だったのが奇跡レベルだ。 確かに目的地だったサマーズにたどり着けた。 だが、墜落するとは思っていなかった。 博士のあの言葉は、俗に言うフラグだったのだ。
そんな出来事に対し、ジェフは父に代わってネスとポーラに謝罪をする。
「でも、海の町って素敵ね。 あこがれちゃう」
「ゆっくりしたいし、遊びたいよなぁ」
そんな気持ちを切り替えるために、ポーラとネスはサマーズの町に胸を踊らせる。 ネスもポーラも、あまりこういうところに出かけたことがないために、心が弾んでいるのだ。
今はこの気持ちのままで町を巡っていくことにしようと、3人はサマーズの町に繰り出した。
「あった、これだ」
「なに?」
「このサマーズに向かう必要がある理由がわかったんだよ」
そうして一通り町の中を観光がてら見回り、休憩として3人でジェラートを食べていた時だった。 この町のパンフレットを手に入れたジェフは、ある情報に注目していた。 ジェフはネス達にその内容を見せると、ネス達はその内容に首を傾げる。
「スカラビ? ピラミッド……ヒエログリフ……?」
「マニマニの悪魔はボク達にピラミッドをみせるなって言ってたんだろ? そのピラミッドはスカラビという国にあるんだ。 それで、そのスカラビに向かうには、サマーズからでている船を利用する必要があるんだ。 しかも、この町には今、ヒエログリフという、ピラミッドに関わる資料が展示されているらしい」
「そうか、だからサマーズにいかせたがらなかったんだ」
ピラミッドが自分達に重要な場所であり、そこへいくにはサマーズから船で行く必要があること、またサマーズにはピラミッドに関する重要な情報があること。 それらを聞いたネス達は、ギーグがマニマニの悪魔を通して、自分達をサマーズへいかせないようにしていた理由に納得がいった。
「じゃあ、船に乗せてもらえるように、船乗りの人に話をしましょうよ」
「ああ」
そうしてジェラートを食べ終えた3人は、まずは船に乗るためにも、自分達をスカラビまでつれてってくれそうな人を探しに行くことにした。 一応、人の良さそうな船乗りを見つけたものの、その船乗りも問題を抱えている様子だった。
「今は妻のことが気がかりでな……ストイッククラブというクラブに入り浸ってて……仕事をしてくれないんだよ」
「そうなんですか」
「妻はこの世界で唯一、マジックケーキというケーキを作るプロなんだが……それよりも、今はあそこにいる方が有意義のように感じてるみたいで……もしかしたら、俺よりもそこのほうがいいんじゃないかって、思ってしまうんだよ」
それが、彼の抱えている問題であり、それが解決しないと船を出そうという気にはなれないようだ。 ただでさえ今、この海にはクラーケンという化け物がでて船なんてまともに出せる状況じゃないのに、妻が仕事をする気がないのでは、彼もやる気がでなくなってしまうものだろう。
「この人もかわいそうだし、そのストイッククラブに私たちも行って、奥さんを説得してみた方がいいかもしれないわ」
「……そうだね」
そうしてネス達は、ストイッククラブを探し出し、彼の妻を見つけることにしたのであった。
ストイッククラブは予約制であり、ネス達は町の人に聞き込みを行ったおかげもあってなんとか電話番号を聞き出すことに成功した。 ついでにヒエログリフがあるという博物館にも向かってはみたものの、中にあるのはピラミッドから見つかったという遺産だけで、肝心のヒエログリフは見せてもらえなかった。 そこの管理をしている人は、自分が宝石が好きだとか、袖の下の方がスースーするだとか言ってたものの、今のネス達にはどうしようもできなかったので、あきらめざるを得なかった。
「……ご予約のネスさま、ですね。 どうぞ」
「……ごくりっ」
ストイッククラブといわれる建物にはいるとき、ネスは緊張したのか唾を飲み込んだ。 完全予約制の秘密のクラブというのは、柄にもなく緊張してしまうものだ。 その緊張感とともに3人は、建物にはいった。
「な、なんなのここ」
その中の空気に対し、ポーラが率直な感想を口に出す。 ステージとおもしき場所には大きな石がおかれており、そこにいる人たちは重々しい空気の中で考え込んでいた。 一応、このクラブにいる人を聞いてみると、皆はステージにおかれた石について考えているのだという。 そのため、ここにいる人たちは、もはや何を言ってるのかわからない状態なのだという。
「あそこにいるのが、この世界で唯一……マジックケーキというものを作れる女性なんだよ」
「あの人が」
そう情報を提供してもらい、ネス達は目的の人物を発見した。 入り口の側にいた女性こそが、船乗りの妻である女性なのだと知ると、ネス達は迷わず声をかけにいった。
「わたし、やっとこの頃自意識に目覚めたと言っていいと思うの。 このクラブの人たちって、自己の存在を穴があくほどみつめていて……わたし、穴があきそうに心地いい自己よ」
「は、はぁ」
「四六時中も五六時中も、この店に存在していたいわ」
「えぇ……」
ここにずっといたらあの旦那さんに心配をかけるだけだし、彼女のためにもならない。 そう思ったネスは、彼女をここから脱却させるために、ある話を持ちかけてきた。
「あの、ボク達実は!」
「ん?」
ネスはほぼでっちあげのようなものではあるが、自分達はマジックケーキが食べたいのだと伝えた。 遠くからきたことも、彼女がマジックケーキを作れると言うから会いに来たのだと、伝えた。 それを聞いた女性は、目を丸くする。
「あなた達……わたしのマジックケーキを食べたくてわざわざここまで?」
「はい、そうなんですよ!」
「……そう……」
ネスの言葉を聞いた女性は、なにかを考える様子を見せた後で顔を上げて、ネス達に伝える。
「じゃああとで、ビーチにあるワゴンのところまできなさい」
そういいのこし、女性はクラブから出て行った。 ずっとここにいたいと言っていた彼女がここから出る様子を見たネス達は、効果があったのかと思いこむ。
「脈あり、かしら?」
「いってみよう」
女性に言われたとおり、ビーチにあったワゴンのところへ向かった3人。 するとそこには、約束通りあの女性が立っていた。
「はるばるとおくからあなた達が、マジックケーキのためにここにきたと聞いて……わたし、やっぱりケーキ作りが合っている……そんな気がしたわ。 さぁ! 久しぶりに作ってみたの、是非食べて!」
「あ、ありがとう」
実はマジックケーキのことは、この町にきた時に初めて知ったのだが、ここは話を合わせていくことにしたネス。 それに、実際にこうして目の当たりにしてみると、食べてみたくなってくるものでもある。
「これがマジックケーキかぁ! いっただっきまーす!」
そうノリノリで食べたネスは、不思議な感覚におそわれた。 自分のみに何が起きたかはわからない。 自分を呼ぶ、ポーラとジェフの声が聞こえてきた気がした。
「「ね、ネスーッ!?」」
ネスの運命やいかに。
次回をお楽しみに。