私は短くなったらいっそのことという気持ちで、二つの話をくっつけて一話にしちゃったりします。
MOTHER2の小説は、そればっかりやってました。
ウィンターズにあるストーンヘンジの地下に敵の一種である、スターマンのアジトがあると知ったネス達は、さらわれた人々の救出のためにそこに乗り込んだ。
「他のスターマンが消えていなくなったんだね」
そして、たった今、ここを統括して人々をさらっていた主犯であるDXスターマンをネス達は打ち倒し、この基地の機能をすべて停止させることに成功した。 この基地には多くのスターマンがいたのだが、そのDXスターマンが消滅した影響か、この基地からは一体もいなくなった。 早速影響がでていることを確認しつつ、プーは他のスターマンが持っていた王者の剣を手に取る。
「だとしたら……あいつが持っていたというこの剣、手に入れることができてよかったな」
「そうだね」
「なんとなく、チャンスがここしかない気がするわ」
そう語り合いつつ、彼らは誘拐された人たちが囚われていた部屋に向かう。 するとそこには、液体に漬けられていた人々が解放されて集っていた。
「みんな!」
「ネスさん、みんな!」
まずネスが気付いたのは、アップルキッドだった。 彼からの電話でこの非常事態を知ったからだ。 アップルキッドは、彼らの顔を見て笑いながら言う。
「いやぁ、確率・7%で助けてもらえると思ってました」
「ひくっ!!」
「でも、ここでどせいさんに知り合えたのは大きな収穫でした。 そして、アンドーナッツ博士にもとうとうお会いできたし、きみと知り合えたおかげでギーグの手下に誘拐されるなんて、いい経験ができました」
半分皮肉がまじってないか、とネスが苦い笑いを浮かべていると、ジェフはアンドーナッツ博士の方に行っていた。 博士が無事だと知ると、ジェフも安堵した表情を浮かべている。
「無事でよかった」
「ふむ、そうだなぁ」
アンドーナッツ博士は、意外と平気そうというか、マイペースな姿勢を崩していなかった。 ジェフの言葉に対しても動じずに答えると、その姿のまま話を続けていく。
「まぁさらわれただの助かっただのは、もう過去のことだ。 私はすぐにでも、スペーストンネルの開発にかかりたい。 あ、お礼くらいはいわなくてはな。 ありがとう、ジェフ」
「……!」
「さぁ、後のことは任せて先に行きなさい」
そういってジェフに先へ行くことを告げつつ、アンドーナッツ博士は早速行動を起こした。 そんな父の姿に対し、ジェフはあきれたように笑う。
「……もう、相変わらずな人だ」
「ジェフッ!」
「わぁ?!」
そんなとき、ジェフに一人の少年が飛びついてきた。 スーツに帽子の少年…トニーだった。 彼はジェフに抱きついたかと思うと彼の体を前後に激しく揺さぶりをかけつつ大声で泣きわめいた。
「ジェフー! ばかばかばか! ジェフ、ぼくを助けにきてくれたんだね! ジェフったら!」
「うぐぇ、おぇっ」
がくんがくんとジェフはトニーに体を揺さぶられ、頭が前後に揺れている。 トニーはジェフに話しかけながら彼の体を揺さぶるのに夢中で、ネス達の存在は眼中になかった。 その光景を、ネスもポーラもプーも、ただみているしかできなかった。
「おい、トニーってまさか……」
「えぇっと……どう、なんだろう?」
「………」
トニーに対してある予感を覚えた彼らは、なんとかジェフをトニーから引き離すことでジェフの救出に成功する。 そのときトニーからは恨みのこもった視線を送られたが軽くスルーして、ネス達は先ほどアップルキッドからもらったある情報を頼りに、早速別の場所へ向かう。
「オネットの図書館にあるなんて……そんなバカなっていいたいけど、事実なんだろうなぁ」
「まぁ、しょうがないわよ。 行ってみましょう」
「うん、そうだね」
こうして外に出た彼らは、目的の本があるというオネット図書館に向かってテレポートで飛んでいった。 そうして飛んできたオネットをネスは懐かしみつつ、目的の場所である図書館に一直線で向かっていき、その本を見つけることができた。
「ホントにあった! ビックリだよ! ボクが借りたことがないだけかな?」
「ネスは無口とは無縁そうだしな」
「ちぇー」
「なにはともあれ、これで目的は果たされたね」
「ええ、そうね」
ついでといってはなんだが、その後はせっかくオネットに戻ってきたんだからと言うことで、ネスの実家に全員でおじゃまし、お泊まりをすることになった。
「器が大きくて明るいお母様ね、すてきだわ」
と、ポーラはネスの母親に対する感想を述べたとか。
翌日、ネス達はグミ族の元に無口を直す本を持って行き、それをグミ族の長老に見せた。すると、その効果を早速受けた長老は、前よりずっとしゃべれるようになり、他のグミ族に本の内容を語り聞かせたのだ。
「どれだけ効力あるの、あの本!?」
ネスは迷わずそうツッコんだのも、無理はないこと。 無口を直す本を聞かせていくにつれて、グミ族は次々に喋れるようになっていったのだ。 そうしてみるみるうちにグミ族は、無口の状態から回復していき、ネス達がグミ族からもらったコーヒーを飲み終える頃には、もう心配無用な状態にまで回復したのである。
「これ、かえす。 ありがとう、これでみんな、むくちじゃない」
「あ、ども」
まだ言葉がたどたどしいところがあるが、グミ族の元々のしゃべり方がこんなものだからだろうとネスは思い、長老から無口を直す本を返してもらった。
さらに長老は、グミ族一とされる力持ちを紹介してくれた。
「おれ、したい。 ちからじまん。 もちあげる、このおおいわ」
「うん、見せてくれ」
「ぬぉーーーーーーっぷ!!」
ネス達の前でその力自慢グミ族は、その大岩を持ち上げて見せた。 おお、と4人が感心していると、大岩の下に地下への道があるのにも気付いた。 長老が彼らにこの力自慢を紹介した理由が、そこでなんとなくわかった。
「よし、この地下にいってみよう!」
そうして現れた地下室に彼らは入っていくと、その地下には不思議な岩があった。 顔がついたその岩はネス達が近づくと喋りだし、この先にルミネホールという洞窟空間が広がっていて、そこからさらに地底大陸という場所もあり、そこには自分よりも大きくてよくしゃべる岩があるという。
「ルミネホール、なんかひっかかるなぁ」
「そうなの?」
「うん、なんとなくなんだけどね」
その場所の名前をきいたネスはぽつりとそう呟いた。 とにかく自分たちはそのルミネホールの洞窟を通過して、地底大陸にいく必要がありそうだ。 そう意を決したネス達は、さらに地下へ進み、ルミネホールの洞窟に足を踏み入れた。
「なんか洞窟の中のはずなのに明るいし、なにかがはじけるような音がする……」
「おまけに、なんか髪がパチパチするような感じがするわ」
不思議な空気に包まれたこの空間、ここにはなにがあるというのだろうか。 油断できない、とこの洞窟に対し彼らが身構えていると、目の前に放電した人型の何かが現れて彼らに襲いかかってきた。
「うわぁ!?」
「PKフリーズ!」
咄嗟にポーラが冷気を放って攻撃したことでそれは消滅したが、それに呼応するかのようにさっきと同じ敵がさらに現れて、4人をとり囲う。 それをPSIやジェフの発明品で追い払い、彼らはなんとか戦いに勝利することができた。
「ここは電撃を操る敵が多いようだな……」
「うん、だからここはピリピリするんだ」
ここは早く抜けた方がいいかもしれない。 そう思った彼らは足を早めていくが、不意に途中で見つけた箱が気になったのでそれをあけてみると、そこにはバンダナが入っていた。
「これって、バンダナ? 不思議な模様が描いてある」
「ん、これは」
そのバンダナに反応を示したのは、プーだった。 プーが反応したことから、まさかと思ったネスは彼に言う。
「ひょっとしてこれも、プーの一族のもの?」
「ああ、この文様はランマのものであり、宮殿でみたことがある。 ランマ王家の紋章もしっかりとここに描かれいるし……。 まさかここにあるとは、おれも想定外だ……」
そういいつつ、プーはまじまじとそのバンダナをみる。 とはいえ、これもプーのものだというなら彼が身につけるべきだ、とネス達はそのバンダナをプーに譲った。 彼らの言葉にたいしプーはうなずくと、早速それを頭に巻いてみせた。
「なんか別人みたいね」
「そうだね」
「変わるもんだね」
「……それ、ほめてるのか……?」
「もちろんだよ」
そんなやりとりがありつつも、彼らはルミネホールをさらに奥へ進んでいく。
敵を倒しまくりながらさらに奥へ進んでいくと、そこには今までに何度もみたことのある大きな光が浮かんでいて、道を塞いでいた。 その光で、ここがなんだったのかを知った彼らは驚く。
「ああ、あの光!」
「まさか、ここがパワースポットだったの!?」
「ルミネホール、と聞いたときから、まさかとは思ってたけど……ここがそうだったなんて……」
ここが、ネスの場所…パワースポットだったのだ。 その場所を聞いたときに抱いていた不思議な感覚の正体を知って納得したネスは、仲間達と顔を見合わせてうなずきあうと、その大きな光と向かい合う。
「よくきたな……ここが、7ばんめの”おまえのばしょ”だ。 しかしいまはわたしのばしょだ。 うばいかえせばいい……できるものなら」
「ボク達は絶対に負けないぞ!」
ネスがそう答えると、光の中から銀色のあちこちが角張ったものが出てきた。 妙につぶらな目を持っているそれは電撃のオーラをまとっており、彼らを前にするといきなり放電した。
「みんな、ボクの後ろに!」
そういってネスは仲間達の前に出て、フランクリッンバッジを掲げると、電撃はそのまま反射される。 すぐにネスはPKキアイで追撃をかけるものの、それは反射されてしまった。
「うわぁぁ!?」
「ね、ネス!」
ネスが逆にダメージを受ける結果となって、その隙にでんげきバチバチは電撃を放ってポーラ達に攻撃を仕掛ける。 それにより3人ともダメージを受け、急いで立ち上がったネスが全員を回復させる。
「……そうか、相手は反撃のシールドを纏っているんだ!」
敵がシールドを纏っているのに気付いたジェフは、バッグからある機械を取り出してそれを作動させる。 すると周囲に電波が流れ出し、ジェフは彼らに呼びかける。
「これは中和マシンだ、これによりこの場にいた全員のシールドや能力変化は無効にできる! 昨日手に入れてから、夜なべして使えるように調整をかけたんだよ!」
「そんなすごいの作ってたんだ!」
「まぁね、さぁみんな! これで相手をまとうシールドは消えたはずだ! これで君達のPSI攻撃は届くぞ! 思い切りやれ!」
「ああ!」
ジェフの言葉にこたえ、ネス達は一斉にPSI攻撃を放った。 ネスはPKキアイ、ポーラはPKファイアー、プーはPKフリーズだ。 その連続攻撃にでんげきバチバチも耐えられなくなり、そのまま倒れてしまった。
「よし、快勝!」
「今までの戦いの成果が出たって感じね」
「前回のスターマン達との戦いが激しかったからな」
「まぁ、あっちのほうがキツかった気がするね。 状況も状況だったし……それに比べたら、今回はだいぶマシな気がするよ」
「なんかそれだと、さっきの敵の立場がない気がしちゃうな」
そうして彼らは、ルミネホールの主を倒した。
この奥には噂の地底大陸以外にも、ネスだけの場所があるはずだ。 そこでは7個目の音が手にはいると同時に、ネスの身にも不思議な現象が起こるはず。
それはネス自身も自覚しているようであり、またなにかあるのだと覚悟を決める。
「さぁてと、ここからなにが起こるのかな?」
「もう何かが起こるというのは前提なんだね」
「ボクの場所って、だいたいそうなんだよ」
「そうだったの?」
そういえばネスは、今までパワースポットにいくたびにどこか様子が変だった。 あれは、自分だけの場所に立つことで、ネス自身になにか異変が起きていた証拠だったのだろう。
「……」
「みんな、どうしたの? 先へ行こうよ」
「え、ええ」
黙っていたポーラ達にそう呼びかけるネスにそう答え、ポーラ達はねすについていってその場所に足を踏み入れた。
そこにあったのは、岩肌に埋め込まれるように存在する、真っ黒な壁だった。
「壁?」
「この壁は、なんなのかしら」
そう壁を凝視する彼らの前で、その壁に異変が起きた。 右から左にかけて、文章が流れてきたのだ。 それはまるで、電光掲示板のように。
『ボクはネスだ。 ボクはここまできた。
ボクはもうすぐ……ボクは、もうすぐ……ボクは……もうすぐ……?
どうなるのだろうか?
な、なんだ……これは……ボクのこころが、もじになっているのだろうか?
……それとも……』
そこに映し出された文章の正体、それはネスの心の中の文章だった。 驚く4人、その中でネスは脳裏にべつの人間が浮かび上がった。
「え、パパ?!」
ネスは、自分を抱いている父親の幻を見たようだ。 父のことを口に出して周囲を探るが、当然といっては何だが父の姿はどこにもない。 改めて、ネスの場所とされるパワースポットにたいする疑問が浮かび上がっていく。
「……」
「不思議……といって、いいのかしら……」
このルミネホールで起きた現象、これが今までネスが体感してきたことなのだろうと、3人は思った。 それをごまかそうとネスが、音の石に7個目の音が入ったことを確認してから、先へ行こうと促してくる。
「さぁみんな、先へ行こうよ! この先が地底大陸だよ、きっと!」
「待って、ネス!」
「わっ」
だがそれを、ポーラが止める。 急に止められてネスは驚き、ポーラの顔を見る。 そんなネスに、ポーラが問いかける。
「今まであなた……パワースポットでこういう現象をみていたのね? あなた、なにか幻を見てきたのね?」
「……」
そんなことない、気のせいだよ。
そう言おうとしたネスだったが、いえなかった。 代わりに、別の言葉が出てきた。
「うん」
「!」
「ボク、ボクだけの場所にきたときにいつも、幻が見えていたんだ。 小さい頃のチビとか、パパやママをみたり、ほ乳瓶が見えたこともあったし……ハンバーグが急に食べたくなったりしたし。 音の石には、そのたびにその場所のメロディーが入っていくんだ」
そう真実を打ち明けた後、ネスは正直に自分が今までその現象を隠していた理由を説明する。
「まぁ単純だけど、ボクも気のせいだとか見間違いだとかで、あまり気にしてなかったんだよ。 でもこのルミネホールで、ボクの心が文字になったとき、一気にざわついたんだ」
「……」
「パワースポットを全部巡れば、ボクはギーグに打ち勝てる……あの日にブンブーンはそう言ってたけど、今もあまり実感がないんだ。 確かに強くなったとは思うけど、それはどっちかといえば、キミ達と今まで色んなところを巡って戦ってきたから、といわれたほうがしっくりくるんだ」
ネスは、今までの旅を思い出しながらそうポーラ達に語った。
「……ここにきて、いよいよボクの心が文字になってみんなにみられたとき、全部を訪れたらホントにボクになにが起こってしまうのか、一気に怖いというか、わからない気持ちが増えたんだ」
「そうだったのね」
「……」
ネスは最初、本当に自分にだけ見える幻を気のせいだと思いこんでいて気にしていなかったんだろう。 だが、回を重ねていくにつれて、それをかくしておいた方がいいかもしれないと思ったようだ。
そんなネスの本心を知ったポーラ達は、自分たちの答えを出す。
「ネス、ここはあなたの場所だから……あなたに見えるという現象はあなたにしか体感できないし、わたし達にはわからないとおもう」
「まぁ、それはしょうがないよ」
「だけど、それと僕達が一緒にいるかいないかは、また別の話だよ」
「そうだな。 おれ達はお前にとことん付き合うぞ。 たとえ、ここからまた、なにがあろうともな」
そうジェフとプーがネスに告げた後、ポーラが続けて彼に言う。
「わたしも、あなたの味方よ。 絶対に……この気持ちを揺るがさないわ。 だから、あなたはなにも怯えなくていいの。 どんな敵にも立ち向かって……。 あなたの勇気は、わたし達を導いてくれるから。 わたし達が手を取り合って進めばいいのよ、今までもそうして、いくつもの試練を乗り越えてきたの、あなたもよく知っているでしょう?」
「……うん!」
3人の言葉に励まされたネスは、7個目のパワースポットを改めて見つめた後、奥にある穴を見つめた。 その奥に、さらに世界があると知っているから、そこに向かう決意を固めたのだ。 その世界を自分の目で確かめ、そこからさらに先へ進むと改めて決めたのだ。
「この先に、どんな世界があるというのかな……! さぁ、いこう!」
「ええ!」
「うん!」
「ああ!」
そう奥の世界に胸を馳せながら、ネス達は一斉にその穴に飛び込んでいった。
そろそろあとがきでなにをかけばいいのかわかりません。