ルイージマンション ~ オバケホテルと吸血鬼 作:アヤ・ノア
4階・ホールフロアに辿り着いたルイージ、ミロ、ユミル。
そこは音楽室であり、動く絨毯やひとりでに鳴るピアノなどの怪奇現象が多発した。
三人はそこで音楽家のオバケ・ナルシェスベンと、絵に閉じ込められたキノピオを発見。
途中でルイージが幻覚症状を発症したため、ミロが代わりにオバキュームで戦う。
多彩な攻撃を操るナルシェスベンに大苦戦するミロであったが、
黄金のホネを消費しながらも辛勝し、
キノピオを救出して<ひかり>のチカラを取り戻すのだった。
「じゃ、そろそろエレベーターに乗ろうか」
三人がエレベーターに乗ろうとすると、VBの着信音がまた鳴った。
「オヤ・マー博士」
『さて、ルイージ君。ようやく一人見つかったが……ところで、
キミの仲間はあと何人残っておるのじゃ?』
「兄さん、ピーチ姫、あおキノピオ、きいろキノピオの4人です」
ルイージがVBでオヤ・マー博士に連絡する。
つまり、ミロが失ったチカラも、捕まった仲間と同じ数だけあるのだ。
『やれやれ、先は長そうじゃのう? ま、せいぜい頑張るんじゃな! フェッフェッフェッ!』
ルイージはVBの通信を切ると、
エレベーターに乗って、6階のエレベーターボタンを取り付けた。
これで6階に行けるようになったが、
まずはオヤ・マー博士への報告が必要だとルイージは判断する。
「博士に報告ね。どうやって行くの?」
「パッと行く」
ルイージは手に入れた転送システムを取り出す。
すると、転送システムは大きくなり、テレビのようになった。
「おおぉ~!」
「ここを潜り抜ければ、ベースラボさ」
「Let's Go!」
ルイージ、ミロ、ユミルは転送システムの中を潜り抜けていく。
すると、三人はパッとベースラボに着いた。
「流石に今日は疲れたから、ベースラボで休もう」
「そうね……あなたの心もボロボロみたいだし」
何度もオバケと戦ってきた三人は、既に心身共に疲弊していた。
特に、ルイージは度重なる怪奇現象で心が傷つき、狂気を発症してしまったため、
かなりの時間、休むのが必要だ。
「はぁ、怖かったなぁ……。どうにか安らぎたいなぁ……」
ここにはたくさんオバケがいて、怪奇現象までも多発する。
ルイージには耐えられそうもなかった。
「あ、閃いた」
そこで、ユミルは何かを閃き、ぽんと手を叩いた。
「キノピオとお話しするのはどうですか?」
「えっ、キノピオと?」
「彼なら癒しになるでしょうから」
キノピオはオバケと戦う手段を持たない。
しかし、この恐ろしいホテルを探索しているルイージ達にとっては、清涼剤だ。
平和の象徴、それこそがキノピオなのだとユミルは判断したのである。
「分かった、じゃあしばらくお話しよう」
「会話の内容は、録画してよろしいですか?」
「外に出さない事を条件として、ね」
「もちろんよ!」
(※)ここから、以下のように表記します。
ルイージ:ル
キノピオ:キ
キ「ルイージさん、私を助けてくれて誠にありがとうございました」
ル「う~ん、でも複雑な事情があるんだよなぁ」
キ「って事は、助けてくれたのはルイージさんじゃなかったんですか?」
ル「君を助けたのは僕だよ。
だけどオバケを倒したのは僕じゃなくて、ミロっていう女の人だよ」
キ「ミロさんって誰ですか?」
ル「銀髪の人だよ、とても頼りになるんだ」
キ「どうしてミロさんがオバケを倒したんです?」
ル「4階は音の幻覚が見えるほど怖かったんだ。だから僕、気を失って……。
気がついたら、オバキュームを背負ったミロが、オバケを倒していた」
キ「そ、それは大変でしたね」
ル「オバケホテルはやっぱり危険だな……」
キ「ルイージさん、困っていますか? 私、あなたのお手伝いをしたいです」
ル「待って、キノピオ。武器も持ってないのに一緒に行くなんて危ないよ。
オバケに襲われたらどうするの? また捕まって絵になるよ?」
キ「何もできずにここで待つだけなんて、そんなのは嫌です!」
ル「いや、君のためを思って言ったんだ。無茶しないでくれるかなぁ。
悪いけど、ベースラボで大人しく待っててね」
キ「ルイージさん……。……分かりましたよ。……でも、博士なら分かってくれるかな……」
ル「どうしたの、キノピオ?」
キ「あ、何でもありません!」
こうして、ルイージはキノピオと会話をして、オバケホテルで溜まった疲れを癒した。
4階での出来事を話し終えたルイージは、すっきりした気分になったという。
次回は6章です。
ここからはもう、ホテルとは言えない場所になってきます。