ルイージマンション ~ オバケホテルと吸血鬼 作:アヤ・ノア
ルイージが幻覚を見るほどに精神を疲弊し、ナルシェスベンに苦戦したミロを見て、
オヤ・マー博士は流石に休息が必要だと判断し、しばらくの間、三人を休ませた。
ベースラボにて、ルイージは4階の出来事をあかキノピオに話し、精神をすっきりさせる。
そしてしばしの休息を取った後、三人は次の目的地である6階に向かうのであった。
「じゃあ、6階に行きましょう」
「うん」
三人はエレベーターに乗って、6階に行く。
「次のフロアは一体どんな場所かしら? 楽しみね」
「ミロ……怖くないの?」
「全然?」
ミロは危険な場所に何度も行ってきたため、既に慣れてしまっている。
ルイージは「ははは……」と苦笑している。
「ま、今はチカラがほとんどないから、あまり無茶はできないんだけどね」
「そっか、ミロのチカラも取り戻すのも目的だよね」
ルイージとミロの会話を聞いているユミルは、うん、うんと相槌を打っていた。
しばらくすると、エレベーターは音を立てて6階に辿り着いた。
「こ、ここが、6階、か……」
「ここはキャッスルフロアだから」
「お城ですね!」
ルイージは相変わらず怯えており、ミロとユミルは楽しそうな様子。
エレベーターの扉には、盾と剣が描かれている。
「ね、ねえ、ミロ、ここってどんな仕掛けがあるのかな? 不安だよ……」
「そんな時はあたしの出番! このチカラを試す時! 勇気の光よ!」
ミロはそう言って、手から光を生み出す。
光はルイージを包み込むと、彼に勇気を与え、顔色を良くした。
「不思議と勇気が湧いてくる……」
「……う……」
光に照らされたルイージは恐怖を感じなくなった。
一方、ミロは「ひかり」のチカラを使った事で、正気を削り軽い不快感に陥った。
「大丈夫?」
「オバケの魔力が混ざってるから、正気を少し削るのよ。狂気には至らないけど」
三人が歩くと、突然、目の前に斧が落ちてきた。
ルイージはミロのチカラのおかげで正気を失わずに済み、ミロとユミルは心を強く保った。
「……うわ、これがあたし達への挨拶なの?」
ミロが落ちている斧を見て目を開く。
6階は、エレベーターの左右に鎧があり、火が灯っており、壁には武具がかかっている。
ホテルの中とは思えない、中世ヨーロッパを彷彿とさせる部屋だ。
恐らく、このフロアを支配しているオバケが部屋の中を丸ごと改造したものだろう。
三人が東に行くと、闘技場の中が騒がしかった。
壁にはこのエリアの主であろう、オバケの顔のステンドグラスがある。
先に行こうとすると柵が道を塞いでいたが、グーイージを呼び出して中に入れた。
鍵がかかったドアを開けるため、グーイージは左側の玉をオバキュームで引っ張った。
三人はすぐに上に行ってドアを開け、甲冑の廊下に辿り着いた。
奥の左側の甲冑はグラグラと揺れている。
「何かありそうですね」
「それなら、このキューバンショットで……それ!」
ルイージがその甲冑にキューバンショットを取り付けて破壊すると、
中からミミーとお金が出てきた。
ミミーを金品に変えた後、三人はドアを開けてアリーナバルコニーに辿り着く。
右側には果物を売っている市場があり、向こうには大きな闘技場がある。
三人が覗いてみると、二体のオバケが
すると、王冠を被った赤いオバケが姿を現した。
「余はこの城の主、ホリーボーテ三世である!」
赤いオバケはホリーボーテ三世と名乗った。
彼は他のボスオバケと違って、理性があるようだ。
「余の守護する宝を手に入れたくば、この城の罠を潜り抜け、闘技場に辿り着くがよい!
はーっはっはっはっはっは!」
ホリーボーテ三世は7階のエレベーターボタンを三人に見せつけた。
彼の高笑いと、オバケの喇叭が、アリーナバルコニーに広がった。
「……怖い……」
「随分と挑戦的ね、あいつ」
まあ、自分から名乗っているから正々堂々とはしているわね……と呟くミロ。
ルイージは相変わらず、不安そうな顔だ。
そして、閉ざされていた左側の扉が開く。
「罠に気を付けた方がいいですよ。お守りは持ってきてますが……」
お守りとは、ルイージが力尽きてもオバ犬が助けてくれる黄金のホネと、
時間を巻き戻す時の歯車だ。
なるべくなら後者は使いたくないため、念のためにユミルは前者を購入した。
三人が装具室に入ると、オバケの声と共に剣がぶつかり合っていた。
「ぎゃあぁぁぁぁぁっ!?」
「あっちゃあ……チカラの反動が来たわね」
ルイージは大きなショックを受けた。
これが「ひかり」のチカラの反動で、正気を保ちやすくなる反面、
ショックを受けた時の正気がより大きく削れてしまうのだ。
「まずいわよ、ルイージ! 今、ここで大声を出したら……!」
ミロの言う通り、剣を持ったオバケが三人に気づき、襲い掛かってきた。
オバケは体当たりで攻撃するが、ミロは攻撃をかわして矢を三発撃ち込む。
ルイージはオバケにまとめて光を当て、オバキュームで吸い込んでスラムする。
ミロとユミルは回避に専念し、
その後もルイージは余裕でオバキュームを使ってオバケを全て吸い込んだ。
「これが罠なの?」
「さあ……」
オバケを撃退した三人は階段に行き、廊下に着く。
ルイージは念のためグーイージを呼び出し、自らは安全な場所で待機して先に進ませる。
先に進むと、予想通り棘の罠があった。
しかしグーイージには効果がなく、棘をすり抜けて宝箱を開ける。
グーイージは奥まで進んで罠を回避し、紐についている赤い玉を引っ張って罠を外した。
「ご苦労様」
ルイージはグーイージをしまい、ミロとユミルと共に奥へ進み、貯蔵室に入った。
しばらく貯蔵室を調べていると、盾を持ったオバケが襲ってきた。
「あれをキューバンショットで壊して!」
「分かった!」
ミロはあの盾が光を防御するものと見抜いた。
ルイージはすぐに盾に向かってキューバンショットを放ち、叩きつけて破壊する。
その後、オバキュームでオバケを吸い込んで倒すが道を塞いでいる光の柵は消えない。
「まだオバケがいるみたいね。……そこよ!」
ミロが樽目掛けて魔法の矢を放つと、黄色いオバケが姿を現した。
彼女はすぐに魔法の矢を放ってオバケを怯ませ、そこにルイージのオバキュームが炸裂。
ようやく全てのオバケを倒した三人は、中央にある鍵を手に入れた。
「戦場の鉄則は役に立つわよ?」
「あ、ありがとう、ミロ……」
ルイージは手に入れた鍵を使い、東の鍵を開けて先に進んだ。
そこは、戦士が戦いに赴くための準備室であった。
「ここも……」
罠にかからないように、グーイージを呼び出す。
グーイージは右の玉を引っ張るが、左側に4つの鉄球が出るだけだった。
「って、何やってるんですか、グーイージ」
「えーっと……」
ルイージはすぐに意識を戻し、4つの鉄球に目星する。
左下の鉄球が怪しい……ルイージはそこにオバキュームを吸い付け、引っ張った。
「うわぁ!!」
床の穴が開き、ルイージは落下してしまった。
ミロとユミルはすぐに回避するが、二人の声が聞こえなくなってしまった。
「ど、どうしよう……はぐれちゃった……」
ルイージはどうやったら脱出できるのかを考える。
この先には蜘蛛の巣があり、先に進めない。
「おや?」
ふと、巨大な松明が落ちているのを発見する。
さらに、ストロボで光を付けると火が灯る……。
「分かったぞ!」
閃いたルイージは、ストロボで光をつけた後、すぐに巨大な松明に火を灯す。
火がついた巨大な松明を蜘蛛の巣に浴びせると、
蜘蛛の巣に火が広がり、あっという間に炎の中に消えた。
ルイージは奥の金品を吸い込んだ後、紐を引っ張って梯子を出した。
「ミロ! ユミル! 仕掛けはもう解いたから、下に行って梯子を潜って!」
「「はーい!」」
ミロとユミルも梯子を潜ってルイージと合流し、ドアを開けて先に進んでいく。
吊り橋を渡ると、ひとりでに蝋燭がついた。
ここから落ちれば、ひとたまりもなさそうだ。
「えっと、まずはこれを動かして……」
ルイージはオバキュームで風車を動かし、エレベーターを上げる。
スチームを起こすとエレベーターは下がった。
「手動式エレベーター……」
「こうすればいいんだね」
ユミルを呟くと、ルイージが何かを閃き、グーイージを呼び出した。
まず、ユミルはエレベーターに乗り、グーイージがスチームを起こす。
その後、ミロ、ルイージと、順番に乗って、三人は下に辿り着いた。
しかし、左のドアには鍵がかかっていた。
「という事は、右だよね……」
「ルイージ、右に違和感がありますよ!」
「本当だ……」
ユミルが右に目星してみると、絨毯があるのに、肝心のドアがなかった。
もしかしたら、魔法でドアが隠されているのではないか。
「そんな時こそ、ダークライトの出番だ」
ルイージは、ユミルが目星した場所にダークライトを当てる。
すると、予想通りのろい玉が出てきて、それを全て吸い込むと竜を模したドアが出てきた。
「やっぱり、隠されていたんですね。入りましょ……うわぁぁぁっ!」
ユミルがドアに手をかけると、ドアはぐるぐると回転した。
その勢いで、ユミルは軽く吹っ飛んだ。
「いたたたた……気を付けた方がいいですよ、ルイージ」
「わ、分かったよ……」
三人がドアを潜ると、そこは水車部屋だった。
まず、ルイージは紐をオバキュームで引っ張り、木の板を少しだけ崩す。
3つの床があり、三人は目星するが、罠がありそうな気配はなかった。
しかし、この城には罠がたくさんあるため、ユミルはもう一度、集中して目星する。
「……やっぱり罠がありそうですね。念のため、グーイージを出しましょう」
「分かった」
ルイージはグーイージを呼び出し、床を渡らせる。
すると、案の定クロスボウから矢が飛び、それを持つ人形が三体存在した。
「安全に進むためには、どうすればいいんでしょう」
ユミルが考えていると、ミロが何かを閃いてぽん、と腕を叩く。
「閃いた! 天井を落とせばいいのよ!」
「天井じゃなくて、木の板ですけど……」
仕掛けを止めるためにグーイージはオバキュームで紐を降ろし、
それを引っ張って木の板を落とし、クロスボウを撃つ罠を塞いだ。
ルイージが奥に進んで宝箱を開けると、中から鍵が出てきた。
鍵を手に入れた三人が先に進もうとすると、急にエレベーターの風車が動き出す。
「ひぃぃぃぃっ! 何ですか、この怪奇現象!?」
珍しくユミルが取り乱している。
さらに、三人を待ち受けるかのように、
大量の小さなアンストがエレベーターに乗って姿を現した。
「やられる前に、やる!」
ルイージはその精神をもって、ミニアンストが攻撃する前に怯ませ、
オバキュームで全て吸い込む。
特に苦戦する事なく、ミニアンストは全員吸い込まれた。
「まったく、酷い目に遭ったわね」
不機嫌そうに愚痴を吐くミロ。
ルイージは鍵を開け、次の部屋に向かうのだった。
ここって初見殺しが多かったですよね?
次回はボス戦です。