ルイージマンション ~ オバケホテルと吸血鬼 作:アヤ・ノア
オバケとの戦いで黄金のホネを失いつつも、
ルイージ、ミロ、ユミルはエレベーターボタンを求めてグリーンフロアを探索する。
巨大なパイナップルや動く蔦などの罠は、グーイージや魔法を使って突破した。
ようやく巨大植物の中からエレベーターボタンを取り戻すが落としてしまい、
三人はニワシー博士と戦う事になる。
そしてグリーンフロアの主・ニワシー博士を倒し、8階のエレベーターボタンを手に入れた。
「はい、黄金のホネ」
ユミルはオヤ・マー博士への報告を終え、ショップで購入した黄金のホネをルイージに渡した。
「ありがとう、ユミル」
「はぁ……無駄遣いはしたくないんですよね」
ミロとユミルは、ルイージに訪れる未来を変えるためにやってきた。
しかし、ルイージ自身にも問題があると、ミロとユミルは考えていた。
「なるべく黄金のホネに頼らずに解決したいのよね。
そのためには、新しいオバキュームをもっと上手く使いこなせるようになりましょうか」
「……ちょっと偉そうじゃないの? ミロ」
ミロがオバキュームを使ったのは、ナルシェスベン戦での1回だけだ。
たったそれだけで教える、というのは、ルイージは生意気だと思ったのだ。
「うーん、でも、あたしは結構戦い慣れてるし。ね」
「ね、って……」
ミロのお願いにルイージが困っていると、オヤ・マー博士が三人に声をかけてきた。
「キミ達、テラータワーには行ったのか?」
「まだです」
「そんなつまらない事で喧嘩をするよりは、テラータワーで気分転換をするのはどうじゃ?」
このタワーには、まだルイージ達は行っていない。
ただ、このタワーではミロとユミルが本来の力を発揮できるという。
ラストリゾート同様にオバケがたくさんいる、腕試しには最適の場所なのだ。
「でも、どうやっていくの?」
「これじゃよ、これ」
オヤ・マー博士は、ゴーゴーカメラを取り出した。
「これ……何?」
「わしが開発したこの『ゴーゴーカメラ』で、キミ達をテラータワーに転送できるぞ」
「わあ! 凄いわね!」
「……」
喜ぶミロとユミルに対し、ルイージは不安そうな顔をしていた。
「どうしたのよ、ルイージ」
「これ、君達が耐えられるのかな」
「どうしてそんな事を言うんですか?」
「このゴーゴーカメラは、生物を転送する時には一旦、身体がバラバラになるんだよ」
「えええええええええええええ!?」
ゴーゴーカメラで転送する時は、一時的に身体が小型のキューブに分解される。
なので、これによる生物の転送は事前にテストされていなかった。
だが、オヤ・マー博士はぶっつけ本番でルイージに使用し続けた結果、
『安全が確認された』という。
(博士はいつも、僕を実験台にするんだなぁ……)
ルイージは心の中で愚痴を吐いている。
「でも、これでテラータワーに入れるわね。ここだと、あたしの力も元通りだし」
「ミロさんは強いんですよ」
「テラータワー、か。久しぶりだな。ミロとユミルは初めてみたいだけど」
二人が持っているのはどんな力なのだろうか、ルイージは興味深そうに見ていた。
「何ぼーっとしてるの? 早く行くわよ!」
「あ、うん、ミロ!」
ミロとユミルは、ルイージと共にゴーゴーカメラに入った。
三人の身体が小さな四角になり、別の空間に吸い込まれていく。
「うぅ~」
「気持ち悪いです」
二人には初めての体験なので、不快感を抱く。
ルイージも不安になり、目を閉じていた。
やがて、三人の身体は別の空間の中に吸い込まれていった。
「わっとっと」
三人はバランスを崩しかけながらも、テラータワーに到着した。
テレサのネオンサインの看板があり、ラストリゾートよりも小さな建物が見えた。
これが、今回三人が挑む、テラータワーだ。
「さて、どんな仕掛けが待ってるのかしら」
「ボク達の魔法を見てくださいね、ルイージ」
ここではミロとユミルが本来の力を発揮できる。
ミロとユミルは、強者の余裕で笑みを浮かべた。
「……うん」
ルイージは唾を飲み込みながらも、テラータワーに挑戦するのだった。
1階。
終了条件は、全てのオバケを捕まえるか倒す事。
三人が最初の部屋に入ると、たくさんのラウストが現れた。
「やられる前にやるのよ! 戦場の鉄則!」
ミロは最前線に出て、ラウストを次々と爪で切り裂いていく。
ユミルも、杖から魔法の矢を放射状に放った。
「凄い……これが、ミロとユミルの本来の力……!」
ルイージはミロとユミルが派手に戦っている事に脱帽する。
「ほら、ルイージもぼさっとしないで!」
「う、うん!」
ミロに声をかけられたルイージは、慌ててオバキュームを構え直す。
ストロボでラウストを怯ませた後、オバキュームで吸い込んで叩きつける。
「縛れ!」
続けて現れたラウストには、ユミルが束縛魔法で縛った後にミロが爪で一閃する。
「よ、よ~し! 僕も負けないぞ!」
ルイージもミロとユミルに負けないようにと、オバキュームを巧みに使いラウストを吸い込む。
こうして、この部屋にいるラウストは全て倒れた。
「二人とも、凄いね」
いくら魔法を使っても息切れ一つしないユミルに、非常に機敏な動きを見せるミロ。
ラストリゾートの中では上手く戦えなかったので、
二人はストレスから解放されたように余裕綽々な表情をしていた。
「あたしの力、見たかしら?」
「ミロもユミルも強いよ。この調子でホテルを探索できればいいんだけど……」
「本編で暴れちゃいけないから外伝で暴れる事にしました」
「メタ発言乙」
ユミルがメタ発言をした後、彼を先頭に次の部屋に入る。
今度は、たくさんのラウストが現れた。
「逃がすか!」
ルイージはラウストをストロボで怯ませ、オバキュームで吸い込んで叩きつける。
まとめて吸い付けたため、素早くラウストを倒す事に成功した。
ラウスト達はルイージに突っ込んでいくが、ルイージは彼らの攻撃を全てかわす。
「せいやっ!」
ミロは回し蹴りでラウストをまとめて撃退する。
最後にユミルの魔法によって、全てのラウストは撃退された。
「次はこっちの部屋ね」
三人はマップを確認しながら、オバケがいる部屋に入る。
すると、そこには二体のラウストと一体のトリストがいた。
「こいつは不意打ちを仕掛けてくるわ、気を付けて」
「って言われた傍からうわぁ~~~~!」
ルイージはトリストに背後から掴まれる。
何とかバーストで吹っ飛ばし、距離を取り直す。
ミロは爪でトリストを切り払い、その隙にルイージがオバキュームで吸い込んだ。
「わっと!」
「ド・ゲイト・デ・テラ・マ・ギ!」
ルイージはラウストの攻撃を回避し、ユミルはラウストに魔法の矢を放ち、攻撃する。
その後はミロが爪でとどめを刺し、ルイージが最後のラウストを吸い込んだ。
「わ、わわっ!!」
すると、三人の身体が宙に浮き、天井に吸い込まれていく。
終了条件を達成した事で、次の階に進めるようになったのだ。
「次の階に行くよ~!」
「終了条件達成で~す!」
2階。
終了条件は、四人いるキノピオを探す事。
オバケを相手する必要はほとんどなかったため、
ミロとユミルが前に出てすんなりと終了条件を達成した。
このキノピオは、今探しているキノピオとは別の存在なので、特に気にしなかった。
その後も、3階、4階と、力があるミロとユミルのおかげで楽々と終了条件を達成。
三人はいよいよ、最上階の5階に着いた。
そこでは、テレサ達が合体した、ジャンボテレサが待ち受けていた。
某ゲームではキング○○と名がつくらしいが、
キングテレサは個人名なので、ジャンボテレサという名になっただろう。
「こいつを倒せば、テラータワー攻略達成ね!」
ミロはやる気満々で戦闘態勢を取る。
「自信があるなぁ、ミロ」
「無謀にならないように……ならないように……」
勇気と無謀は似て非なるもの、だからミロは気を落ち着けている。
ルイージとユミルも彼女を見て、落ち着いて戦う事にした。
「ケケケケケケ!」
「きゃっ!」
ジャンボテレサはたくさんの雷を三人に落とした。
ルイージ、ミロ、ユミルは攻撃をかわすが、すぐにジャンボテレサが舌で薙ぎ払った。
「ラ・ナチュ・マ・ギ・ド・スカト!」
ユミルは防御魔法を使い、ルイージと自分が受けるダメージを軽減する。
次のジャンボテレサの攻撃を三人は回避し、ジャンボテレサは爆弾を飛ばしてきた。
「この爆弾を口の中に入れれば……!」
ルイージはオバキュームで爆弾を吸い付ける。
ジャンボテレサに狙いを定めて、爆弾を放つ。
口の中に入った爆弾が爆発し、ジャンボテレサは無数の黒いテレサに分裂した。
「まとめていくわよ!」
「はい!」
ミロは黒いテレサを爪で薙ぎ払っていく。
ユミルも魔法で黒いテレサを撃って消し去った。
「僕も
ルイージはミロとユミルに負けないように、
いつもより早く動いて黒いテレサの舌を吸い付け、叩きつけた。
結果、一度の攻撃で多くの黒いテレサを倒した。
黒いテレサは再び集まるとジャンボテレサになるが前よりも大きさは縮んでいた。
「また来るわよ!」
ジャンボテレサは雷を落として攻撃する。
三人は雷をかわし、舌による攻撃を受けながらも何とか耐え、爆弾が来るまで逃げ回る。
そして爆弾が来た時、ルイージはオバキュームで爆弾を吸い込み、
ジャンボテレサの口の中に入れ、爆発させる。
「えいっ!」
「やあっ!」
「せーのっ!」
ルイージ、ミロ、ユミルは、残りの黒いテレサを全てそれぞれの武器で攻撃し、
完全にジャンボテレサは消滅した。
「やった……僕達の勝ちだ!!」
ルイージ達がテラータワーを完全攻略すると、最上階でたくさんの花火が打ち上がった。
これは、戦いに勝利したルイージ達を祝福するものだった。
「じゃ、帰ろう」
「ええ!」
そして、ルイージはゴーゴーカメラを取り出し、中に入ってベースラボに帰還した。
「ふう、楽しかったわ。……楽しかった?」
ルイージ、ミロ、ユミルの三人は、テラータワーでの冒険を終えた。
ミロは、何故か頭を捻っていた。
「言い忘れたが、テラータワーを出ると、キミ達はそこで起きた出来事の記憶を失うのじゃ」
「はあ!?」
「じゃあ、これは……」
ミロが驚いていると、ルイージはポケットからコインを取り出した。
そのコインは、黒い煙になって消えてしまった。
「……無駄になったわね」
テラータワーでの記憶と実績が消えたため、落胆するミロ。
しかし、ルイージは珍しく晴れやかな表情だった。
「ううん、無駄じゃなかったよ。頭は覚えていなくても、体は覚えているからさ。
さ、休んだらまた、ホテルを探索しよう!」
「うん!」
テラータワーでの出来事は、三人の記憶には残らなかった。
しかし、経験としては間違いなく、三人の中に残っただろう。
テラータワーは私の独自設定にしました。
2にあったゴーゴーカメラも、ここで出しました。
次回は映画監督風のオバケと出会います。