ルイージマンション ~ オバケホテルと吸血鬼   作:アヤ・ノア

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~前回までのあらすじ~

11階のマジックフロアで、ルイージ、ミロ、ユミルの三人は
マジシャンの姿をした少女のオバケ、ニラ、リラ、グラと遭遇する。
トライアングル・マジックショーと称する彼女達のマジックに翻弄されながらも、
三人は11階の探索を進める。
そして、ニラ、リラ、グラを追い詰めるが、彼女達は最後の手段として呪文を唱えた……。


12章-2「Magic Show」

 ルイージが身構えながらドアを開けると、そこは、何故かソードベッドルームになっていた。

「あれ……? ここに繋がってたっけ?」

「そんなはずはないわ……」

 先程まで、あの部屋のドアは隣の部屋に繋がっていたはずだった。

 しかし、ドアを開けるとこの部屋に繋がっていた。

 また、部屋の中には紫の霧が立ち込めている。

「これって……ニラとリラとグラの魔法が部屋中にかかっているって事?」

「そうかも……だって、ドアが光ってたし……」

 ルイージとミロが不安な表情を見せると、いきなり全てのドアに光の柵が落ちてきた。

 つまり、オバケがこの部屋で待ち構えているのだ。

「「「ひゃぁぁぁぁぁぁっ!!」」」

 三人は驚くが、何とか踏みとどまる。

 部屋の中から、剣で武装した四体のラウストが襲い掛かってきた。

「構えて!」

「うん!」

 ルイージはオバキューム、ミロは魔法の弓、ユミルは杖を構え、ラウストと戦う。

 

「あったれ~!」

 ミロが魔法の弓から光の矢を放ちラウストを撃つ。

「ド・ゲイト・デ・テラ・マ・ギ!」

 ユミルの杖から、魔法の弾丸が放たれる。

 ラウストに命中すると爆発し、ラウストが怯んだ。

 その隙にルイージがオバキュームでラウストを吸い込み、倒した。

 残ったラウストが攻撃を仕掛けるが、ルイージとミロは反応して攻撃をかわす。

 直後にミロは魔力を纏った蹴りで反撃し、魔法の矢を弓から放ちラウストを吹き飛ばした。

「とりゃっ!」

「いくよ!」

 ユミルは光の薬を投げてラウストを怯ませ、

 ルイージがオバキュームでラウストを吸い付け、叩きつける。

 ミロはラウストの攻撃を全てかわした後、再び距離を取って矢を連射して倒した。

「ラ・ナチュ・マ・ギ・ド・スカト!」

 ユミルはラウストの攻撃から守ろうと、周囲にバリアを張る。

「雨よ!」

 ミロは<あめ>のチカラを使い、矢の雨を降らせて攻撃する。

 光の矢はラウストに降り注ぎ、ダメージを与え、ラウストの一体を倒した。

「いくよっ!」

「そこよ!」

「ド・ステラ・マ・ギ・ド・ヴェン!」

 ルイージはストロボを使ってラウストを怯ませ、オバキュームで吸い込んで叩きつけた。

 ミロはラウストの攻撃をかわし、反撃する。

 ユミルは杖から魔法の弾丸を連射し、ラウストの体力を削っていく。

「これでとどめだ!」

 そして、ルイージが最後にオバキュームでラウストを吸い込み、戦闘は終わった。

 

「ふぅ……この部屋は終わったみたいだね」

 全てのラウストを倒すと光の柵は消え、立ち込めていた紫の霧も消える。

 どうやら、部屋にかかった魔法が解けたようだ。

「じゃ、次に行くわよ」

「……」

 ルイージが緊張しながらドアを開けると、ミラーバスルームに繋がっていた。

 三人がミラーバスルームに行くと、またもや光の柵が落ちる。

「来たわよ!」

 今度は、トイレの中から二体のナロストが襲い掛かってきた。

 ナロストの姿は見えないが、鏡には映っていた。

「鏡をよく見て!」

 ミロはルイージに助言しつつ、光の矢を乱射してナロストを攻撃する。

 彼女の目は、姿を消しているナロストも見えた。

「そこか!」

「ド・ゲイト・デ・テラ・マ・ギ!」

 ルイージはストロボの光、ユミルは魔法の矢を放つが、ナロストには当たらなかった。

「危ない!」

「こっちだナロスト!」

 ルイージはナロストの投擲攻撃をかわして、二体いるナロストを一ヶ所にまとめる。

 そして同時にストロボで怯ませ、オバキュームで吸い込んで叩きつけ、ナロストを倒した。

 戦闘が終わると同時に光の柵が消え、立ち込めていた紫の霧も消える。

「あちこちのドアが違うところに繋がってますね」

 こればかりは手品ではなく、本物の魔法だとユミルは感じた。

 マジシャンという言葉は、あながち間違っていないな、とルイージは思った。

 

「次はここか?」

 三人は一度ソードベッドルームに戻り、北のドアを開けると、何故かホールに繋がっていた。

 すると、全てのドアに光の柵が落ちて、ダイスを持ったラウストが襲ってきた。

「シュート!」

 ミロは力を溜めて光の矢を放ち、ラウストを貫く。

「ド・ゲイト・デ・テラ・マ・ギ!」

「よしっ! うわぁぁっ!

 ユミルが杖から魔法弾を撃ってラウストを怯ませ、

 ルイージがその隙にオバキュームでラウストを吸い込んだ。

 直後にラウストがパンチでルイージを攻撃する。

「よくもルイージを!」

「いくぞっ!」

 ミロとユミルはラウストに光の矢を放つ。

 直後にルイージはストロボでラウストを怯ませ、オバキュームで吸い込んで叩きつける。

「とどめよ!」

 そして、ミロがルイージの攻撃したラウストを光の矢で攻撃し、とどめを刺した。

 

「……次はこのドアね」

 オバケを倒した後、ミロがドアを開けると、そこはツイストベッドルームと繋がっていた。

 この部屋にも紫の霧が立ち込めており、三人が足を踏み入れた瞬間、

 光の柵がドアに落ち、三体のナロストが現れた。

「先手必勝!」

 ミロは先手を取って光の矢を乱射し、ナロストを消滅させる。

「そこか!」

 ルイージはナロストがいると思われる場所にストロボを当てるが、ナロストの姿はない。

「どこだ……?」

「危ない!」

「うわぁっ!」

 ルイージが辺りを見渡すと、いきなりナロストがルイージの前に現れた。

「たぁぁぁっ!」

 ユミルはナロストの攻撃直前にナロストに接近し、魔力を込めた杖でナロストを殴り倒し、

 返す刀でもう一体のナロストを杖で殴り、ルイージがオバキュームで吸い込んだ。

 そして、光の柵が消え、戦闘は終わった。

 

「ユミル、物理攻撃はオバケには効かないんじゃ?」

「そんな事を言うなら、スラムはどうなんですか?」

 

「次は……ここね!」

 ツイストベッドルームの北のドアを開けると、タンクバスルームに繋がっていた。

 その部屋に三人が入ると光の柵が落ち、アンストが襲い掛かってきた。

 三人で協力してアンストを倒した後、ツイストベッドルームの東のドアを開けると

 エントランスに出て、ラウストとミニアンストと戦った。

 彼らを倒してタンクバスルームに戻り、西のドアを開けると、

 ラウンジで中央のカーテンが開いてトリストと三体のラウストと遭遇し、退けた。

 ラウンジの西のドアを開けるとフェイクベッドルームと繋がり、三体のトリストと戦った。

 フェイクベッドルームの南のドアを開けるとギャラリーに入り、

 絵の中から出てきたオバケと戦った。

 

「どこがどこに繋がってるのか、分からなかったわ」

 ニラ、リラ、グラの呪文で出鱈目に繋がったドアにミロは訳が分からない表情だった。

 ルイージとユミルも、頭を捻っている。

 ルイージがギャラリーの南のドアを開けると、三人はようやく、アリーナに辿り着いた。

「ここが……アリーナか」

 ルイージは怯えながら、アリーナの中に入る。

 彼が中央に立つと、周囲の蝋燭に火がつき、スポットライトが灯った。

 きょろきょろと辺りを見渡すと、ニラ、リラ、グラがルイージ達の前に現れた。

「さ~て、本日の演目は!」

「緑と銀と金が主役の!」

「トライアングル・マジックショーで~す!」

きゃあああああ!!

 ミロが驚くのを尻目に、グラは姿を消すとシルクハットで体当たりする。

 ニラとリラも姿を消し、三人の周りをぐるぐると回る。

「えっ、な、何々?」

「こ、これがマジックショー?」

「あ~、目が回ります~」

 ルイージ、ミロ、ユミルは、目を回さないように必死で耐える。

 しばらくすると回転は治まるが、三人の周りをカーテンが囲む。

「このマジックの御代は」

「あなた達の」

「命です!」

 カーテンが下がると不気味な風景になり、ニラ、リラ、グラが襲ってきた。

 

 ニラ、リラ、グラはシルクハットの中に入るとそのシルクハットが回転し、

 カードが飛んでくる。

「ルイージ! シルクハットの中に入ってる間はオバキュームが効かないわ!

 まずは彼女達のマジックから逃げて!」

「うん!」

 ルイージはミロのアドバイスで、ニラ、リラ、グラのカード攻撃を避ける。

 幸い、カードが飛ぶスピードは遅く、今のルイージでも対応する事ができた。

 ミロとユミルは機敏な動きで攻撃を回避する。

 しばらくすると、シルクハットにスポットライトが当たり、

 回転しながら徐々に三人に近付いていった。

「うわっ!」

 回転している最中にも、カードを飛ばしてくる。

 ユミルは何とか攻撃をかわしつつ、隙を伺った。

 そして、三つのシルクハットが回転しながらルイージに近付くと、

 ユミルはルイージに向かって叫んだ。

「今です、バーストを!」

「え? と、とりゃあっ!」

 ユミルの合図でルイージがバーストすると、シルクハットは吹き飛んで中から紐が出る。

「そこか!」

 ルイージはシルクハットから出た紐をオバキュームで吸い付け、引っ張る。

 すると、シルクハットの中からニラが出てきた。

「おっと! タネを見破れましたか! でも、わたしにはこれが」

「させないっ!」

 ニラがステッキを振る前に、ルイージがストロボでニラを怯ませ、

 すぐにオバキュームで彼女を吸い込んだ。

 

「やりましたね!」

「へへっ」

「よくもニラを……」

「許しませんよ!」

 ユミルがルイージを褒めていると、リラとグラは姉妹を吸い込んだ事に怒り、

 ステッキを振ってシルクハットを出し、爆弾を生み出して中に入れた。

 もし間違って吸い込めば、ただではすまない。

 三つのシルクハットは回転しながらカードを飛ばし、三人を正確に追いかけてくる。

 ミロとユミルは見失わないように目で追いつつ、リラとグラのカード攻撃をかわす。

 そして、三つのシルクハットが近付いた瞬間、

 ルイージはバーストでシルクハットを吹き飛ばす。

「どこにリラかグラがいるんだ……?」

「ここです!」

「そうか!」

 ユミルが示したシルクハットにルイージがオバキュームを当てて引っ張ると、

 中からリラが出てきた。

「きゃっ! 今度はわたしですか!?」

「隙あり!」

 ルイージはストロボでリラを怯ませ、逃げようとするリラをオバキュームで吸い込む。

 そして、パワーが溜まった時にスラムを発動し、リラを完全に吸い込む事に成功した。

「これであと一人……!」

「よくもニラとリラを! こうなったら仕方がない! わたし一人だけでも、おまえ達を倒す!」

 グラは怒り狂い、ステッキを振って二つのシルクハットに爆弾を入れた。

「さあ! わたしのソロマジックを見るがいい!」

 シルクハットは激しく回転しながら、次々と三人にカードを飛ばす。

 攻撃間隔が縮まっているため、避けるのは困難だ。

 さらに、時折ライトが消えるため、

 グラが隠れているシルクハットがどこにあるのかも分からない。

「あたし達がルイージを守る!」

「絶対に負けませんよ!」

「二人とも……! よし、僕だって!」

 ミロは弓を構えると矢を放ちカードを撃ち落とす。

 ユミルもバリアを張って、攻撃を防いだ。

「でも、爆弾には気を付けて」

「分かってるよ。でも、すぐに見失っちゃうし。どうすればいいんだ……あ!」

 そう言うとルイージは何か思いついたのか、ステージの端に行ってシルクハットを誘う。

 シルクハットがルイージに近付いたところでバーストを発動すると、

 二つのシルクハットが場外に落ちた。

「そっか! これで本物を見つけたのね!」

「そうさ! さあ、覚悟しろグラ!」

 ルイージは先程の怯えはどこへやら、勇敢な態度でシルクハットの紐を引っ張る。

 すると、ルイージの思惑通り、シルクハットの中からグラが出てきた。

「な、何!? よくもタネを見破ったな! ……おまえはここで終わりだ!」

 グラは、ステッキでルイージを殴ろうとした。

 その時、グラのステッキに光の矢が飛び、命中するとステッキが地面に落ちた。

「……悪いけど、あたしを忘れたら困るわよ」

 その矢を放ったのは、ルイージの仲間、ミロだ。

「さあ、ルイージ! 今よ!」

「ありがとう、ミロ!」

 そう言って、ルイージはグラをストロボで怯ませ、グラをオバキュームで吸い付けた。

「何をする! 放せ、放せ!」

「放すものか! 君を吸い込んで、エレベーターボタンを取り返すんだ!

 さあ、大人しくお縄につくんだ、グラ!」

「そうよ! あたし達がいれば、無敵なんだから!」

「な……やめ、ろ、やめ、ろ、やめ、ろ、やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 ルイージは何度も何度もグラを地面に叩きつける。

 グラは抵抗するが、オバキュームの前にはオバケである彼女は何もできなかった。

 そして、グラはステージにしがみついて最後の抵抗を試みた後、

 オバキュームの中に吸い込まれ、中からエレベーターボタンが飛び出した。

 同時に、風景が元に戻り、電球の明かりが消える。

 辺りには、コップやランプ、虫眼鏡など、手品道具が散らばっていた。

 

「……僕達、勝ったんだね」

「ええ……。マジック、また見たかったわ」

 エレベーターボタンを見ながら、ルイージは呟く。

 確かに、ルイージ達はニラ、リラ、グラを倒し、エレベーターボタンを取り戻したのだ。

 そして、彼女達を倒したという事は、このフロアにかかった魔法も解けたはずだ。

 ルイージがアリーナのドアを開けると、元通り、左の部屋に繋がった。

 これで、マジックフロアの攻略に成功したのだ。

 

「それじゃ、エレベーターボタンを嵌めて、次のフロアに向かうわよ」

「そうだね」

 こうして、ルイージ達はオバケマジシャンからエレベーターボタンを取り戻したのだった。




不思議なボスとの戦いは、ちょっと怖かったでしょうか?
次回はちょっと探索を中断します。
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