ルイージマンション ~ オバケホテルと吸血鬼   作:アヤ・ノア

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~前回までのあらすじ~

エレベーターボタンを求めて、11階のマジックフロアに辿り着いた三人。
オバケマジシャンのニラ、リラ、グラのマジックに苦戦しながらも、
何とか三人を吸い込む事に成功。
次の目的地は12階のビーチレストランフロア。
果たして、どんなオバケが待ち受けているのだろうか?


13章「Toad Pinch」

「じゃあ、次のフロアに行きましょう」

「そうだね」

 ルイージ、ミロ、ユミルの三人は、12階のビーチレストランフロアに上がった。

 エレベーターの扉には魚が描かれている。

 ルイージは相変わらず、震えながらライトを向けている。

 そして、三人はエレベーターホールに上がった。

 両端にはヤシの木、中央には泉があり、ダークライトで照らすと船の模型が出てきた。

 西に進むと、レジの近くに剣の模型、錨、船の模型があり、まるで海に来たような場所だった。

 

「……あっ!」

 三人がエレベーターホールに上がると、ミロが目を光らせた。

「あ、もしかしてチカラの反応があるとか?」

「そうそうその通り! でも……」

 どうやら、このフロアにはミロが失ったチカラの一部があるようだ。

 だが、木でできた船の模型が邪魔をしていて先に進めない。

「う~ん、どうすれば先に行けるんだろう……」

 ルイージが打開策を考えていると、突然、VBの着信音が鳴る。

「あ、オヤ・マー博士!」

『ルイージ君、船の障害物が扉を塞いでおるせいで

 その先に進む事ができなくなっておるのう……。

 まったく、どうしてこんなところに船なんかあるんじゃ?

 さては、オバケの奴らの仕業じゃな?』

 やっぱり、戦場の鉄則通りだったね、とルイージは呟いた。

 オヤ・マー博士はキョトンとした後、すぐに緊急を要する口調で言った。

『ところでルイージ君、すまんが、すぐにベースラボに戻ってきてくれんか?

 実はちょっとトラブルが発生してのう。まあ、詳しい事はベースラボで説明してやるぞい』

「どういう事ですか?」

『それは後で話す! 分かったら、とにかく戻ってこい!

 待っておるからのう! 急いでくれよ!』

「わ、分かりました」

 オヤ・マー博士が慌てているという事は、何か、相当な危機が起きたという事だろうか。

 ルイージ、ミロ、ユミルは転送装置を使って、一度地下一階のベースラボに戻った。

 

「ただいま~」

 三人はベースラボに戻った後、オヤ・マー博士から事情を聴いた。

「おお、待っておったぞ!」

「……あれ……?」

 ベースラボに戻ってきた三人は、違和感を感じる。

 ホールフロアで助けたはずのあかキノピオが、どこにもいないのだ。

「博士、あかキノピオがいないんですけど、これはどういう事ですか?」

「そ、そうなんじゃ。トラブルとはこの事なんじゃよ。事情を説明するとじゃな……。

 実はわし、オバキュームをもっとパワーアップするための改造を思いついたのじゃ!」

「おお! それはいいですね!」

 オバキュームをパワーアップできるのならば、

 今まで行けなかった場所にも行けるようになるとか。

 嬉しい感情でいっぱいのルイージだったが、オヤ・マー博士は暗い顔をしていた。

「そこで、改造のために必要なパーツをすぐにキノピオ君に探しに行かせたと、

 そういう訳なのじゃ」

(自分で取りに行けよ……)

 どうして自分で取りに行かないんだよ、とルイージは心の中で突っ込んだ。

「じゃが……まずはこれを見てくれんか! キノピオ君に持たせたライブカメラの映像じゃ!」

 そう言って、オヤ・マー博士はモニターにライブカメラの映像を映した。

 

 ライブカメラには、あかキノピオの視点からメンテナンスフロアが映っていた。

 あかキノピオが持っているのは、オバキュームをパワーアップさせるパーツだ。

 喜びながらあかキノピオが歩いていると、なんと、トリストが襲い掛かってきた。

 戦う力を持たないあかキノピオは急いで逃げるが、転んでパーツを落としてしまった。

 さらに待ち構えるかのようにトリストが現れ、

 あかキノピオを驚かすや否やパーツに興味を示す。

 驚いたあかキノピオは急いでドアを開けるが、そこは行き止まりだった。

 それでも、あかキノピオは必死で高く積まれた箱を登っていく。

 しかし、手を滑らせてしまい、あかキノピオは真っ逆様に落ちていった……。

 

 ――ここで、ライブカメラの映像は途切れた。

 どうやら、あかキノピオはメンテナンスフロアでオバケに襲われてしまったようだ。

 また、あそこに行くのか、とルイージは嘆いた。

 

「いいかね、ルイージ君、ミロ君、ユミル君!

 この映像を手掛かりにしてホテルのどこかにいるキノピオ君を見つけるんじゃ!

 そして、キノピオ君の事よりも! 何よりも!

 わしのためにパワーアップのパーツを持ち帰ってこい!

 わしの発明がかかっておるんじゃからのう。こいつは重要ミッションじゃぞ! フェッフェッ!

 それじゃあ行って来い、ルイージ君、ミロ君、ユミル君!!」

「「「……はい!」」」

 相変わらず自己中心的なオヤ・マー博士だったが、お人好しなルイージは彼の頼みを承諾した。

 

 ルイージ、ミロ、ユミルの三人はもう一度地下2階・メンテナンスフロアに行った。

「ここは、行きたくない場所なんだよなぁ……」

「ええ……」

 アヒルボートを上手く操作できなかったり、初めて時の歯車を使ったりと、

 三人はこのフロアにいい思い出はなかった。

 しかし、あかキノピオが行方不明になった場所も、

 オバキュームのパーツがある場所も、ここだ。

 逃げるわけにはいかなかった。

 

 メンテナンスフロアに入ると、工具を持った二体のオバケが待ち構えていた。

 オバケはすぐにドアの向こうへ逃げていく。

 先に進もうとすると、ゴミ箱が変化したオバケが襲い掛かってきた。

 ルイージはキューバンショットで動きを止めた後、

 ダークライトを照らしてのろい玉を吸い込み、ゴミ箱を元に戻した。

 東に行った先のバルブ室でも、三人を足止めするようにオバケが襲ってくる。

 ミロがくれた「戦場の鉄則」を守りつつ、三人はオバケを全滅させた。

 

「ねえ、キノピオがどこに行ったか、思い出せる?」

「う~ん……」

 貯水場に着いた三人は、ライブカメラの映像を思い出そうとするが、なかなか上手くいかない。

 しかしじっくり時間をかけると、ルイージは鮮明に映像を思い出す。

(確か、あかキノピオはここで転んでパーツを落としてしまったんだよな……。

 その後、貯水場から東にあるドアを開けて、

 上にある箱を登ったところから映像は途切れた……)

 ルイージはぽん、と手を叩いて思い出した。

「思い出した、あかキノピオは倉庫室にいるよ!」

「そこね!」

 三人は急いで倉庫室に行き、ルイージはグーイージを呼び出して配管を通ってもらった。

 奥のダンボールがガタガタ鳴っている。

 グーイージがバーストを使ってダンボールを吹っ飛ばすと、あかキノピオが中から出てきた。

「ありがとうございます! ってうわぁ!」

 グーイージはあかキノピオを吸い付けて、ルイージがいる方向に飛ばした。

 三人とあかキノピオは、ようやく合流した。

『おお、無事に見つかったようじゃのう! さあ、キノピオ君をそこから連れ出すがよい』

 あかキノピオは見つかった。

 そして、三人はあかキノピオを守りつつ、パーツを探さなければならない。

 これは相当骨が折れるな、とルイージは呟いた。

 

「あっ! 三人とも、見てください!」

「キノピオ、どうしたの?」

「あれが持ち帰ろうとしたパーツです! あんなところに!」

 あかキノピオを連れてしばらく歩くと、上の方にパーツを見つけた。

 ルイージはグーイージと自分を切り替えながらパーツがある方に歩いていく。

 念のため、あかキノピオはオバキュームに吸い付けておいた。

 そして、パーツが落ちている棚目掛けてあかキノピオをぶつけると、

 棚が落ちてパーツが落ちてきた。

『おお、それじゃよ、それそれ! それがパーツじゃ!! よくぞ見つけ出してくれたのう!

 さあみんな、ベースラボに戻ってくるんじゃ。

 わしがオバキュームをパワーアップしてやるぞい』

「はい! それじゃあ、転送システムで……」

「待って!」

 ルイージは転送システムでベースラボに戻ろうとしたが、ミロは何かを思い出して彼を止める。

「どうしたの?」

「謎を解いたら邪魔が入ると思え。戦場の鉄則」

「えーと、つまり?」

 ルイージが転送システムを使おうとしたが、ミロが予測した通り転送システムは故障していた。

 そのため、自分の足で戻ってくるしかなかった。

 恐らくは道中であかキノピオとパーツを狙いに、オバケが襲ってくるだろう、

 とルイージ、ミロ、ユミルは警戒する。

 

(もし、僕達があかキノピオを守れなかったら、ミロが時の歯車を使うかもしれない。

 いや、後ろ向きになっちゃダメだ。パーツもあかキノピオも守らなきゃ……!)

 

 三人は左側から落ちて、ドアを開けてすぐにエレベーターがある場所に行こうとしたが、

 アンストが眠っていて進めなかった。

「どこまでもあたし達の邪魔をしてばかりね」

 ルイージ達とあかキノピオは東の梯子を上り、道なりに進んで水路に辿り着く。

 そこに着いたルイージはすぐオバキュームを構え、ミロとユミルも魔法の武器を取り出す。

 ある程度進むと、案の定トリストがあかキノピオを狙ってきた。

 それぞれ武器を駆使してあかキノピオを守った後、

 念のためルイージはグーイージを呼んで先に進む。

 オバケが襲ってきても、戦場の鉄則を守って冷静に戦う。

 こうしてオバケからあかキノピオを守りながら、ルイージ達は道なりにどんどん進む。

 ふと、あかキノピオがぴょんぴょんと飛び跳ねる。

「あっ! 思い出しました! こっちです! この先を進めば出口に抜けられるはずですよ!」

「それはありがたいけど、罠が多いんだよね」

 あかキノピオが跳ねている方向に三人が歩くとトリストがあかキノピオを攫いに襲ってきたが、

 冷静な対応でトリストを倒して先に進んだ。

 しかし、レンガが積まれていて進めない。

「乱暴なやり方だけど、仕方ない」

「うわぁぁっ!」

 ルイージはオバキュームであかキノピオを体当たりさせて破壊する。

 そして、ついに三人はドアを発見した。

 取っ手がないが、今までやって来たから簡単だ。

 ストロボスイッチを作動させた後、左側にあかキノピオを飛ばしてバルブを取ってもらい、

 それをドアに取り付けてバルブを捻り、ドアを開けた。

 

「さあ、いよいよ最後の試練ですね」

 三人はあかキノピオと一緒にスイッチに乗って装置を出し、

 グーイージを呼び出して橋を動かしてもらい、

 ダークライトで道を出して宝箱を開けた後にあかキノピオと共に出口へ行く。

 上にいたアンストをグーイージが撃退した後、

 ルイージ、ミロ、ユミル、あかキノピオは元来た道を戻っていく。

「最後の最後で気を抜くな! 戦場の鉄則!」

 エレベーターに入ろうとすると異常を起こし、二体のオバケが襲ってきた。

 あかキノピオが攫われかけたらオバキュームのバースト機能で引き剥がす。

 そして、二体のオバケを吸い込んだ後、ようやく三人は地下1階に着いた。

 だが、安全なはずの地下1階でも、トリストと小さなオバケが襲ってきた。

「……くっ、地下1階にもオバケがいたなんて!」

「でも、これも想定範囲内。ありがとう、ミロ」

「ええ」

 三人は全てのオバケを撃退し、ようやく安全にベースラボに戻れるようになった。

 

「ただいま」

「はぁ~、疲れちゃいました」

「ちゃんとパーツを持ってきて、あかキノピオも連れて帰りましたよ」

 ルイージはあかキノピオも連れ戻した事を報告してオヤ・マー博士にパーツを渡す。

 しかし、オヤ・マー博士が取り出したのは、小さなパーツだけだった。

「こ、こんなものでどうやってパワーアップするんですか……?」

「ほれ、何をしておる! オバキュームもこっちによこすんじゃよ!」

「は、はい、分かりました」

 ルイージはオバキュームをオヤ・マー博士に渡す。

 しばらくの間、オヤ・マー博士はオバキュームの改造に入っていた。

 ミロ、ユミル、あかキノピオ、あおキノピオが見守る中、5分程度で改造は終わった。

「フェッフェッフェッ! これでどうじゃ! 改造オバキュームの完成じゃー!!」

「博士、ありがとうございます」

 ルイージは改造オバキュームをオヤ・マー博士から受け取った。

 どうやらこれは、吸い込み力を爆発的に上昇できる「ハイパーバキューム」という機能らしい。

 ただし、使うには特別なコンセントに繋ぐ――

 つまり、「普通」の掃除機と同じように使う必要があるそうだ。

「そういえばルイージ君、ミロ君、ユミル君、

 ビーチレストランフロアが障害物で遮られて進めなくなっておったな?」

「はい、おかげで足止めを食らいました」

「ハイパーバキュームならそんなもの、何のそのじゃぞ!

 近くにコンセントがないか探してみてはどうじゃ?」

「分かりました」

 

 こうして、三人は今度こそ、

 12階に乗り込んでエレベーターボタンとチカラを取り戻しに向かうのであった。




キノピオがさらわれても一発アウトなこのステージ。
皆さんは突破できたでしょうか?
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