ルイージマンション ~ オバケホテルと吸血鬼 作:アヤ・ノア
オバケネコに再びエレベーターボタンを盗まれ、三人はオバケネコを追いかける事になった。
今まで何度も逃げたオバケネコに対し、ルイージはオバ犬を引き連れて再戦に挑む。
ジムフロア、ビーチレストランフロア、マジックフロアと、三つのフロアを行き来する三人。
そして、三人はマジックフロアでエレベーターボタンを盗んだオバケネコを発見する。
激闘の末、ついに三人はオバケネコを吸い込み、14階のボタンを取り返したのだった。
「これで、よし、と」
ミロはルイージの首にお守りをかけた後、エレベーターの中に入った。
14階のボタンを取り返し、いよいよ残すエレベーターボタンは一つ。
つまり、最上階……この異変の黒幕であるパウダネス・コナーがいる場所、という事になる。
エレベーターでディスコフロアに行く中、三人の表情はどこか暗かった。
ちなみに、ミロはというと、オバケネコを捕まえたため機嫌が戻っている。
「ねえ……ミロ、ユミル、みんなを助けたら、君達はどうするの?」
「さあ? 何が起こるか分からないから、あまり先の事は考えないわ」
「でも、万が一の事も考えておきましょうね。これ、戦場の鉄則ですよ」
「……戦場の鉄則、か」
ルイージはホテルを探索しているうちに、ここがまさしく「戦場」だと思い知る。
たくさんのオバケはもちろん、罠があったり、所謂“初見殺し”があったり……。
しかし、この戦場での激闘も、もうすぐ終わる。
もう二度と、怖い思いをしなくなる。
「でも、ここまであいつらを追い詰めたんだから、あいつらは本気であたし達を排除しに来てる」
「排除?」
「言ったでしょう。ボク達は招かれざる客だって」
「そんな……」
マリオ一行が絵になる未来を変えるために、ミロとユミルはやってきた。
しかし、この二人は招かれざる客だ。
オバケ達は本気で、二人を排除しにきている。
それでも、何とか二人はここまで排除されずにやってきたが、
それもここまでかもしれないという事に対しルイージは不安になる。
「僕に訪れる未来は……絶望なのかな……」
「いいえ、絶対にあなたを絵にはさせない。
この世界の未来を守るためにも、あたし達は最後まで一緒にいるわ」
「だから、ボク達を信じてくださいね、ルイージ!」
「うん……ありがとう!」
勇気あるミロとユミルに、ルイージも釣られて勇気づけられた。
やがて、エレベーターは音と共に14階に着く。
エレベーターの扉には、レコードが描かれていた。
部屋にはたくさんのネオンサインがあり、ダイナー風でちょっとレトロ感がある、
オバケホテルらしからぬ明るさだった。
三人が部屋に足を踏み入れると、突然、足元の床が光って音が鳴った。
「わぁ! 賑やかね」
「……」
今まで物静かな場所が多かったのに、こんな賑やかな場所に着くとは。
ルイージは逆に、それで恐怖を感じた。
まず、三人は西に行き、グーイージがオバキュームでレコードを回すと、左側の壁が出っ張る。
オバキュームで何度もバーストしてコインを出すと中から紫色の宝石が出てきた。
宝石を手に入れた三人は東に行く。
壁には赤いフードのジャンパーを着た四人組の落書きがされてあり、
さらに進むと右矢印の落書きを見た。
床にはたくさんの紙が落ちている。
「一体何があるんだろう……うわぁ!」
さらに東に進もうとすると、突然、光の柵が落ちてきた。
ルイージの背後に、アンストが現れたのだ。
「先手必勝!」
ルイージはストロボでアンストを怯ませ、その隙にミロがアンストの目に矢を射る。
アンストはミロに体当たりしてダメージを与える。
「いたたっ」
このオバケ、本気で二人を排除しに来ているようだ。
ユミルは回避に専念しているが、気を付けた方が良さそうだ。
ルイージはストロボでアンストを怯ませた後、オバキュームで吸い付けて連続で叩きつける。
だが、あと少し足りず、アンストはオバキュームから逃れる。
「これでとどめです!」
ミロの矢はギリギリで届かなかったが、ユミルのフィンの一撃が炸裂してアンストを撃退した。
「やりました!」
喜ぶユミルだが、光の柵がまだ消えていない。
「まだオバケがいるの?」
「います」
「いるよ」
オバケに気づいていないのは、ミロだけだった。
ルイージがダークライトを当てると、うっすらとオバケが実体化した。
「そこか!」
ストロボを照らすと出てきたのはトリストだった。
トリストはルイージのオバキュームをかわし、ユミルに組み付いて攻撃する。
「うぐぅっ」
「ユミル! 今、助けるよ! それ!」
ルイージはトリストにストロボを当て、ユミルをトリストから解放する。
実体化するようになったためミロの矢が命中しルイージはオバキュームでトリストを吸い込む。
その後、トリストを引っ張ってパワーを溜め、スラムによってトリストを倒すと、
ようやく光の柵は消えた。
右側にある棚を、バーストで吹っ飛ばす。
中には模様が描かれたTシャツや、アンストのキーホルダーなどがある。
ここは売店だろう。
西にかけてあったジャンパーを全て吸い込むと棚が現れ、中から金品と緑の宝石が出てきた。
壁の絵にキューバンショットを当てると、大量の蜘蛛が湧き出てくる。
ルイージは怯まずにライトを当て、蜘蛛達を金品に変えて吸い込んだ。
さらに東に進み、通路を塞いでいる蓋にキューバンショットを当てると、
いきなりゴミ箱がオバケになって襲ってきた。
ルイージは落ち着いて、ゴミ箱の呪いを解き、ゴミ箱の中から金品を取り出した。
その後、グーイージを呼び出して通路を通ってもらい、たくさんの金品を手に入れた。
「じゃ、ここら辺のものは回収し終えたし、階段を上がりましょう」
「そうだね」
三人は2つの階段を上がり、レコードが描かれたドアの前に着く。
ドアの中では、何か五月蠅い音が鳴っていた。
三人がドアを開けると、そこはたくさんの光る床とスピーカー、ミラーボール、
スポットライトがあった。
オバケホテルらしからぬ、一番光るフロアだった。
「見て、あれ!」
ミロが目を凝らしてよく見ると、中央に15階のエレベーターボタンを発見。
しかし同時に、ミロは誰かに見られているような感じもした。
しばらくすると、段差が上がった後、三人の目の前に光る階段が現れる。
「案外あっさり見つかったね」
ルイージは15階のエレベーターボタンを拾う。
だが、スタジオに立っているミロとユミルは堅い表情を崩さない。
「どうしたの、二人とも……って、うわあ!」
突然、スピーカーから強力な音波が放たれ、三人は吹っ飛ばされてしまった。
ルイージは思わずエレベーターボタンを落としてしまう。
「電子の サウンド あるけれど♪ アタシは 断然 アナログ派♪」
音波と共にコントローラーの下から現れたのは、DJに扮した女性のオバケ、アフロディージェ。
彼女は陽気に歌いながらレコードを動かしている。
「ビリビリ 痺れる スクラッチノイズ♪ レコード じゃないと 出せないよ♪
おおっと そこに あるのはボタン♪ ほらっ さっさか 持っていき♪」
アフロディージェの歌に合わせて、エレベーターボタンがひとりでに動く。
いや、ストリートダンサーに扮したオバケが持っていったのだ。
ダンスフロアで八人のオバケが華麗に踊る。
中央にいるオバケは、エレベーターボタンを頭に乗せるとフードを被り、
他のオバケ達と共に踊った後、姿を消した。
「ちょっとルイージ、何やってるんですか」
光の柵が落ちて三人の行く手を塞ぎ、八人のオバケは踊り始める。
ルイージはグーイージを呼び出し、安全な場所で待機する。
「ちょっと踊りが違うのがいますね……」
ユミルは八人の踊りを見ている。
みんなノリノリで踊っていたが、一人だけ踊りがずれているオバケがいた。
グーイージはそのオバケを吹っ飛ばし、その隙にライトを当てて吸い込み、
エレベーターボタンを取り返した。
「Ha!」
しかし、そのエレベーターボタンはアフロディージェの手に渡る。
彼女を倒さなければ、取り返せないようだ。
「ボタンと 牡丹が 咲き乱れ♪ 王者の風格 見せつける♪」
アフロディージェはレコードを動かしながら歌う。
「牡丹」という花を知っているかどうかは不明だ。
しばらくすると、アフロディージェはずれたアフロヘアーを動かす。
ユミルが彼女の様子を見ようとすると、アフロディージェは彼に気づく。
「おやおや どうした 可愛い坊や♪ そんなに アタシが 気になるの?
だったら ここで 痛い目に♪ 遭って もらわなきゃ いけないよ♪」
「いたっ!」
アフロディージェはユミルにデコピンした後、コントローラーを出て、
二枚のレコードを円月輪のように持ち、三人に襲い掛かってきた。
アフロディージェの歌は、公式パンフレットを参考にしながら書きました。
ラップはちょっと苦手なんですよ……。
次回はコナーを除いた、最後のボスオバケとの戦いです。