ルイージマンション ~ オバケホテルと吸血鬼   作:アヤ・ノア

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~前回までのあらすじ~

ルイージ達は14階でアフロディージェを撃退し、ついにエレベーターボタンを全て取り戻した。
同時に、ミロが失ったチカラも全て戻ってくる。
だが、絵に閉じ込められた仲間がいないのに、何故チカラが戻って来たのか。
その答えを知るために、三人は一度ベースラボに戻るのであった。


17章外伝「Final Vacance」

 アフロディージェを倒したルイージ達は、ベースラボに戻ってきた。

「オヤ・マー博士~」

「なんじゃ? ミロ君。元気がないのう」

 ミロはどこか元気がなかった。

 アフロディージェを倒したためにかなり疲れたが、ある疑問を解決できていないからだ。

「ねえ、どうしてあたしのチカラが戻って来たの? マリオもピーチもいないのに……」

「わしにはさっぱり分からんのう」

 オヤ・マー博士に聞いたが、有力な答えを得る事はできなかった。

 ミロは、はぁ、と溜息をついて落胆する。

 ふと、ミロが机を見てみると、見覚えのない小さなテレビが置いてあった。

「あら? 何かしら」

「ちょっとミロ、不用意に触っちゃダ……」

 ミロがそのテレビに触れると、突然、アデルの顔が映った。

「アデル!?」

『ああ、そっちは元気かい?』

「ええ、元気よ」

「でも、どうしてディスコフロアであたしのチカラが見つかったの?

 本当なら、マリオかピーチ姫を助けた時に出てくるはず……」

 ミロは、アデルに思っていた事を言う。

 何故、ディスコフロアで全てのチカラを取り戻せたのかと。

 すると、テレビに映っていたアデルは、微笑みながらこう言った。

『君達を送り出す時に、この世界と一時的に座標が繋がったんだ。

 だから、この世界にあるミロのチカラを私が調べて、ディスコフロアに送ったんだ』

「なーるほどね」

『それで、調子はどうなんだい?』

「全てのエレベーターボタンを取り戻したわよ! もうすぐ元の世界に帰れるわ!

 あたし、頑張るんだからね!」

 ミロは笑顔で、アデルに状況を報告した。

 全てのチカラを取り戻した以上、ミロも本来の戦闘能力が戻っているはずだ。

『ユミルもミロを支えるんだぞ。君がいれば、ミロは落ち着くんだからな』

「はい!」

『それじゃ、通信を切るぞ』

 アデルがそう言うと、テレビに映った彼女の顔は消えた。

 

「ミロ、さっきは誰と喋ってたんだい?」

 ふと、ルイージが首を傾げながらミロに言った。

「えっと……」

「彼女は、異世界の存在ですしね」

 ルイージはミロの住む世界とは異なる世界の人間なので、アデルが見えないのだ。

「あたしとユミルの上司が、この世界に干渉しに来たの。

 直接手出しはできないけれど、あたし達とは繋がってるんだから、

 こっちも連絡手段を作らなきゃ。頼むわよ、ユミル」

「はーい。ちょっと机を貸してください」

「ああ」

 ユミルは、いつでもアデルに連絡できるように、机に座って携帯通信機を作成する。

 アデルを認識できるのはミロとユミルだけだが、それでも通信手段というのは貴重なのだ。

「えーっと……通信装置の作成には、錆びたパーツと鉄鉱石と……あれ、金鉱石も使うんですか?

 もう、嫌だなぁ……」

 それなりに器用なユミルでも、携帯通信機の作成には相当な手間がかかるようだ。

 苦労しながら携帯通信機を作るユミルを、ルイージとミロは見守っていく。

 

 そして10分後、携帯通信機が完成した。

「できました!」

「凄いね~! って、その形……何?」

 ルイージはユミルが持っている携帯通信機の形に突っ込みを入れた。

 何故なら、それは……オバケの形をしていたからである。

「え? この形じゃ、いけないんですか?」

「だ、だって、それ、オバケ型だよ?」

「見た目より中身が勝負ですから」

 ユミル曰く、ちゃんと機能していれば、形はどうでもいいらしい。

 ルイージは溜息をついて、携帯通信機の機能テストをしようとした。

「おっと、携帯通信機を使えるのはミロさんとボクだけですよ。

 ルイージが使っても意味はありません」

 そう言って、ユミルは携帯通信機を使った。

 ボタンを押すと、ポップな雰囲気の着信音が鳴る。

『あー……繋がったかい?』

「はい、繋がりました」

『試しに歌ってみるから、通じるか確認してよ』

「はい」

『大波 小波 さざ波 Ke・Ke・Ke 流れ着いたのは何?

 浜辺で見つけた贈り物、それは扉を開ける鍵かもね。扉の向こうは楽しい風ばかりじゃない。

 だけども、幸せのスウィーツ、それさえあれば何とかなるもんだよ。

 大波 小波 さざ波 Ke・Ke・Ke 流れ着いたのは何?

 浜辺で見つけた贈り物、君が呼んだものかもしれないね』

 アデルの歌が聞こえてくるが、通信機を通してなので、ルイージ達には聞こえなかった。

 しかし、ユミルには聞こえているようで、ユミルはうん、うん、と頷きながら聞く。

 

「どうだった?」

「はい、ばっちり成功です! ありがとうございました、アデル!」

 そう言って、ユミルは通信を切った。

 どうやら、携帯通信機の作成に成功したらしい。

 

「……さてと、携帯通信機も持ったところで、

 もうそろそろオバケホテルでの冒険も終わりの時が来たわね」

「そうだね。兄さん、ピーチ姫……ずっと、あんなところにいるなんて、

 気分が悪くなっちゃうよね。でも、大丈夫。僕が助けるから」

「もちろん、生きて帰る事も、忘れないでよね」

 

 いよいよ、残す階は15階と屋上のみ。

 ルイージ、ミロ、ユミルはマリオとピーチを助け、オバケホテルから脱出できるだろうか。




次回はいよいよ最上階に向かいます。
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