ルイージマンション ~ オバケホテルと吸血鬼   作:アヤ・ノア

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~前回までのあらすじ~

ついに屋上に辿り着き、ピーチを救ったルイージ。
しかし、そこにキングテレサが迫り、助けたばかりのマリオとピーチ、
そしてルイージを支えたミロやユミルも、とうとう絵に封印されてしまう。
ルイージの仲間は、オバ犬とグーイージ以外はもういない。
正真正銘、ルイージとキングテレサの一騎打ちが始まるのだった。


終章-2「Desicive Battle」

 ラストリゾートの屋上で、キングテレサとの最終決戦(ラスト・バトル)が始まった。

 

雷よ! 焼き払え!!

 キングテレサは宝石に魔力を溜めて、フロアにたくさんの雷を落とした。

「わおっ!」

 ルイージはキングテレサの攻撃をかわして、オバキュームを構え直す。

 しかし、まだ彼を吸い込む事はできない。

「くそぉっ!」

 キングテレサは悔しがり、一回転した後、舌を伸ばして思いっきり叩きつけた。

 ルイージは攻撃をかわすが、キングテレサは繰り返し攻撃し続ける。

(これで大丈夫かな?)

「油断大敵だぜ!」

「いたっ!」

 ルイージは舌で横に薙ぎ払われ、転倒する。

「グワッハッハッハッ! ざまーみやがれ!!」

 キングテレサは煙のように姿を消して、宝石を橙色に光らせ、宝石から火炎弾を放つ。

 ルイージはオバキュームを逆噴射し、上手く火炎弾を外側に押し出した。

「チッ! なら、これでどうだ!」

 舌打ちしたキングテレサは鉄球を取り出し、ルイージ目掛けて投げつける。

「わっ!」

 ルイージが鉄球をかわすと、鉄球は砕け散り、中から三つの爆弾が出てきた。

 三つのうち一つは爆発寸前である。

「そっか、あの爆弾を口の中に入れれば……!」

「そうはいかねぇぞ!」

 ルイージが爆弾を吸い込もうとすると、

 キングテレサが宝石を使って雷雲を呼び出し、ルイージに雷を当てて吹き飛ばす。

うわぁぁぁぁぁぁぁっ!

 衝撃に巻き込まれ、ルイージは吹き飛ばされる。

 だが、ルイージは諦めずに立ち上がる。

「しぶといな、まだくたばらねぇのかよ」

「当たり前だ……僕は、みんなを助けるまで、絶対に諦めないんだから……!」

 ルイージは歯を食いしばり、キングテレサを睨みつける。

「へっ、だったら折れるまでやってやるよ!」

 そう言って、キングテレサは宝石を橙色に光らせ、ルイージ目掛けて火炎弾を乱射した。

(今の僕にできる事は、逃げる事しかない。でも、必ずチャンスは見つけてやる)

 火炎弾をかわしながら、ルイージは隙を伺う。

 額縁が宙に浮いているが、そんな事を気にしてはキングテレサの攻撃を食らってしまう。

「!」

 落ちてきた鉄球をかわすルイージ。

 中から二つの爆弾が出てきて、一つは今にも爆発しそうだった。

 ルイージは比較的安全な爆弾を吸い込み、キングテレサの口の中に入れた。

「!? な、何をした!? ぐぼはぁぁぁ!」

 キングテレサが困惑すると、彼の口の中で爆弾が爆発した。

「ごほっ、ごほっ、ごほっ!」

 キングテレサは何度かむせて、気を失い倒れた。

 気絶したキングテレサの口から長い舌が出ている。

(よし、今だ!)

 ルイージはグーイージを呼び出し、キングテレサの舌を同時にオバキュームで吸い付け、

 地面に思い切り三回叩きつけた。

 キングテレサの身体は大きく、屋上に罅が入り、地面が砕けて破片が飛び散った。

「ありがとう、グーイージ。……僕一人で戦っているわけじゃないからね」

 

 意識を取り戻したキングテレサは、下から怒りに満ちた表情で姿を現す。

「よくもやりやがったな!」

 キングテレサが首を振りながら宝石を光らせる。

 すると、キングテレサが紫の光に包まれ、なんと、二体に分身した。

 よく見ると、牙が二本のものと四本のものがある。

(確か本物は牙が四本あったような……)

「おらおらぁ!」

「くたばりやがれ!」

 分身したキングテレサは、同時に雷を落とす。

 安全地帯は狭くなったが、ルイージは何とか全ての攻撃をかわした。

 ちなみにグーイージは不死身なので、ルイージは特に気にしなかった。

「「どりゃぁぁっ!」」

うわぁぁぁぁぁっ!

 二体のキングテレサは飛び上がり、いきなり地面に向かって落ちてきた。

 その衝撃で、本物のキングテレサの周囲から衝撃波が放たれる。

ああぁぁぁぁっ!

 キングテレサは容赦なくルイージを攻撃する。

 休んでいる暇は、全くなさそうだ。

 ルイージは何とか全ての落下攻撃をかわすが、

 続けて二体のキングテレサは左右対称に火炎弾を放ってくる。

 それを全てかわした後も休みなく攻撃は続く。

 舌をゆっくりと動かしながら攻撃したり、伸ばした舌を叩きつけたり……。

 ダメージは受けなかったが、ルイージは確実に疲労が蓄積していた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「この程度かよ、ルイージ。もっと俺様を楽しませてくれよ」

 キングテレサは疲労しているルイージを嘲笑した。

 彼はコナー同様に、ルイージがあっさりと倒されるのを嫌っているようだ。

「ほらっ! 爆弾を当ててくれよ!」

 そう言って、キングテレサは分身と共に鉄球を投げつけた。

 砕けた鉄球の中から、爆弾が二つ出てくる。

(こっちが本物か!)

 ルイージは牙が四本あるキングテレサに向かって吸い込んだ爆弾を投げ入れる。

 キングテレサの口の中で爆弾が爆発し、むせながらキングテレサは墜落する。

 ルイージはグーイージを呼び出して二人で同時に舌を吸い付け、

 キングテレサを引っ張って回し、地面に思いっきり叩きつけた。

 ホテルが壊れそうな衝撃だったが、何故か屋上が崩壊する事はなかった。

 

(どうしてだろう……。

 どうして、このホテルはキングテレサの衝撃を受けても崩壊しないんだろう……)

 このホテルは外観も内装もボロボロであり、今にも崩れそうだったが、

 激闘にも関わらずホテルが崩れる気配は無かった。

 ルイージがそれについて疑問に思っていると、突然、屋上で衝撃が起きた。

 そして、皆が閉じ込められた額縁と共に、キングテレサが姿を現したのだ。

「ぐぐぐぐぐぐ……。俺様をここまで追い詰めるとは……。

 こうなったら……このホテル諸共、みんなまとめて額縁の中に収めてやる!!」

 キングテレサは、捨て身で自身の魔力を使う。

 すると、額縁が見る見るうちに巨大化した。

「な、何!?」

 ただ巨大化しているだけではない。

 ホテルの植物やオブジェ、家具などが、巨大化した額縁の中に吸い込まれていく。

 どうやら、キングテレサはホテルごとこの中に取り込むつもりのようだ。

 

グワッハッハッハッハッ! 今度こそ本当に、ゲームオーバーだ!!」

 ここからは時間との勝負だ。

 4分以内にキングテレサを倒さなければ、全てが彼の物になってしまう。

 キングテレサは三体に分身し、雷を落とす。

 避けられる範囲がどんどん狭くなっていく。

 9階の恐竜の骨や、10階の壺、14階のミラーボールまでもが、額縁の中に吸い込まれる。

 分身したキングテレサは、六つの鉄球を同時に投げつける。

 鉄球が砕けると、中から今にも爆発しそうな爆弾が大量に飛び出してきた。

 これを中に入れれば終わるはずだが、爆発寸前の爆弾を吸い込むのは危険だと判断し、

 ルイージは爆弾を避ける事に専念した。

 攻撃を食らいつつもルイージは隙を伺い続け、大量の火炎弾をかわしていく。

 その間にも、グローブや家具が、額縁の中に吸い込まれていく。

ひゃぁぁぁぁっ!?

 続いて、キングテレサが舌を伸ばして攻撃する。

 三体になったためかわすのは難しかったが、ルイージは気合を入れて、全て避けた。

「どうだ、やったぞ……キングテレサ……!」

 ルイージはガッツポーズをしながら、キングテレサを睨みつける。

 そうしている間にも、ホテルの物品は次々と額縁の中に吸い込まれる。

 早くとどめを刺さないと、終わってしまう。

「ならば、これで終わりだ!!」

 そう言って、キングテレサは鉄球を取り出し、ルイージ目掛けて投げつける。

 その鉄球が砕け散った後、二つの爆弾が現れた。

 ルイージは比較的安全な爆弾を吸い付け、その爆弾を本物のキングテレサの中に入れる。

 分身は全て消え、爆弾が爆発してキングテレサは気絶する。

 ついに、キングテレサにとどめを刺す時が来た。

 ルイージはグーイージを呼び出し、一緒にキングテレサの舌を引っ張る。

 オバキュームの力は、舌を引っ張るごとにどんどん溜まっていく。

 そして、最大まで力が溜まった後、

 ルイージとグーイージは、右に、左に、そして右にキングテレサを叩きつけた。

 

「うーん、うーん!」

 ルイージとグーイージはキングテレサの舌を引っ張り、

 やがてキングテレサとルイージの距離が縮まる。

 二人の最後の睨み合いが始まる。

 正直、ルイージはこんなに近いところでキングテレサを見るのは怖かった。

 だが、皆を助けるために屋上までやって来たのだ。

 ここで目を逸らすわけにはいかない。

 

「みんなを……返せ! キングテレサ!!」

 ルイージの、皆を助けたいという思いが、オバキュームの吸引力を強くする。

 キングテレサを引っ張る力が強くなり、今にも彼は吸い込まれようとしていた。

「俺様が……負ける!? 何故だ!?」

「お前は確かに頭は良かったよ。

 みんなを騙してここに誘い込んで、僕を色々と危険な目に遭わせた。

 でも、お前は一つだけ失敗した事がある。

 それは、オバキュームを使える僕をあと一歩のところで始末し損ねた事だ。

 まあ、それはあのイレギュラーのおかげでもあるんだけどね。

 ……とにかく、お前の敗因は、僕を最後の最後まで、始末しなかった事だ!!」

そんなの、認めるものかぁぁぁぁぁぁぁ!

 ぐああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!

 断末魔と共に、キングテレサはオバキュームの中に吸い込まれる。

 今ここに、最終決戦が終わりを告げた。




次回がこの長編の最終回です。
ルイージ達の冒険を、最後まで見守ってください。
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