ルイージマンション ~ オバケホテルと吸血鬼   作:アヤ・ノア

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~前回までのあらすじ~

行方不明になったオヤ・マー博士は、キングテレサの罠で絵にされていた。
オバケの呪いを解くダークライトでオヤ・マー博士を助けたルイージは、
彼の我儘ぶりに少し呆れる。
それでも、頼りになるオヤ・マー博士を連れて、
ルイージ、ミロ、ユミルはオバキュームがあった駐車場へと向かうのだった。


1章-3「First Boss」

「オヤ・マー博士ってこんな人なの?」

「まあ、ちょっとこんなんだけど頼りにはなるよ」

「ちょっとこんなんとはなんじゃ!」

 オヤ・マー博士には何度もお世話になったため、彼の欠点もルイージは言う。

 ルイージ、ミロ、ユミル、オヤ・マー博士は、

 オバキュームが入っていた車がある駐車場へ向かった。

 四人が部屋を出ると、オヤ・マー博士が何かを発見する。

「ルイージ君、ミロ君、ユミル君、ほれ、あっちを見るがよい」

「ん?」

 三人がオヤ・マー博士の指した方を見ると、そこにはエレベーターがあった。

「エレベーターを使えば地下まであっという間じゃ。

 さあさあ、オバケに見つからんうちに急ぐぞい!」

「うん!」

 

 四人は急いで、エレベーターに向かった。

 しかし……。

 

「なんじゃこれは! エレベーターボタンがすっかり抜き取られておるではないか!

 これは一体どういう事じゃ?」

 エレベーターのボタンはほとんど外されていた。

 このままでは、ほとんどの階にまともに進めない。

「あー、多分、オバケが全部取ったんだと思います」

 ユミルはボタンが外れた理由を推測した。

 オヤ・マー博士は、唯一残っている地下1階のボタンを指差す。

「ほれ、地下1階のボタンをポチッと押すのじゃ」

「ポチッとな」

 ルイージが地下1階のボタンを押すと、エレベーターが小さく揺れて動き出す。

 その間に、四人は色々な事を話した。

「しかし、わしがさっきまで閉じ込められておった2階には

 キミ達の仲間がいた気配などさっぱりなかったぞい?」

「うーん」

「もっと上の階に連れ去られたかのう? となると、エレベーターボタンがないと困るのう……」

「だとしたら、オバケを倒すしかありませんね……」

 どうやら、マリオやピーチ姫、キノピオは別の場所に捕らえられているようだ。

 ユミルは、オバケを倒してエレベーターボタンを手に入れるしかないと思った。

 しばらくすると、エレベーターは音と共に無事に地下1階に降りた。

「着いた! ここにオバキュームが入ってた車があるんだね」

「そうじゃよ」

 四人が駐車場を目指して廊下を歩いていくと宝石の絵画が描かれた場所でユミルは立ち止まる。

「ルイージ、もしかしたらこの絵にダークライトを当てれば……!」

「よし……いくぞ!」

 ルイージが宝石の絵画にダークライトを当てると、額縁の中から紫の宝石が飛び出してきた。

 紫の宝石を手に入れたルイージは、珍しくミロの前に立って廊下を歩いた。

「やったね!」

「この調子でどんどん宝石を集めましょう」

「よし! ちょっと勇気が出てきたぞ」

 ミロの応援で、ルイージはちょっぴり勇気が出てきた。

「駐車場は分かるかね?」

「覚えてるよ、こっちだったね」

 ルイージは、ゴミ箱の隣にあったドアを開けた。

 

「まさか、ここにもオバケが……?」

 ルイージは怯えながら、ミロとユミルは冷静に、

 オヤ・マー博士は興味津々な様子で目的地となる駐車場に入った。

 そこでは、紫の帽子を被り、同じ色の服を着たオバケが客の荷物を整理している。

 向こうには赤い制服がかけてあり、これはオバケが変装する時に使ったと思われる。

 オバケが荷物を片付け終えると、こちらに近付く。

「まさか、こいつは……」

 このオバケは、ルイージには見覚えがあった。

 あの、ホテルのフロントにいたオバケだと。

ウワッ!

わわわわっ!

 オバケとルイージ達は互いに驚き、オヤ・マー博士はルイージ達の後ろに回り込む。

 ルイージの心には余裕がなくなり、震えている。

「落ち着いてってば、ルイージ」

「で、で、で、でも……」

ウオオォォッ!

 ミロがルイージを落ち着かせようとしている間、オバケは変装道具を押し出す。

 そして、荷物をいきなりルイージに投げつけた。

「うわっ!」

 ルイージはギリギリでその荷物をかわすが、不意打ちにルイージはまだ震えていた。

 ミロとユミルは冷静な態度でルイージを落ち着かせる。

「ルイージ、落ち着いて。落ち着かなきゃ、あなたは額縁行きよ」

「冷静に相手を見据えましょう」

「うううううう……戦うんだよね?」

「そうよ。さあ、戦って!」

「怖いけど……やらなきゃ!」

 

 最初のボスオバケ、ガトレーとの戦いが始まった。

 

「まずはこの光で!」

 ルイージはガトレーに向けて光を放つが、ガトレーは怯まない。

「あれ?」

 怯まない理由が分からず、ルイージがぼさっとしていると、

 ガトレーがルイージ目掛けて荷物を投げ飛ばしてきた。

「わっ!」

 ルイージは間一髪、ガトレーの攻撃をかわす。

 すると、ユミルはガトレーを指差してこう言った。

「ルイージ、吸ってください!」

「え、うん、分かった!」

 ルイージはオバキュームを使い、ガトレーを吸い込んで引っ張り、思いきり地面に叩きつけた。

「あの荷物が盾になってたみたいね」

 ガトレーは光を通さない荷物でストロボを防いだ。

 さらに、投げつける事で中距離から攻撃もできる。

 しかしそれは逆に言えば、荷物がない時が攻撃のチャンスなのだ。

「荷物を持ってる間はストロボの光が効かない……」

 ルイージはガトレーの隙を伺っている。

 ユミルは逃げ回りながら、荷物をどかしていく。

「そこっ!」

 ミロの放った矢が荷物に命中すると、ガトレーの荷物はぽろっと落ちた。

「今よ!」

「それっ!」

 その隙にルイージはストロボでガトレーを怯ませ、ガトレーをオバキュームで吸い付ける。

 ルイージは釣り竿のようにガトレーを引っ張り、

 パワーが溜まったところで勢いよくガトレーを叩きつけた。

「その調子よ!」

「グウウウ……」

 ミロが魔法の弓に魔力を溜めている間、ガトレーは荷物を持ってルイージに投げつける。

 ルイージは上手く攻撃をかわし、ガトレーを怯ませて再びオバキュームで吸い付け、

 引っ張って何度も叩きつける。

 そして、ミロの矢がガトレーに命中し、さらなるダメージを与える。

「コノ……ヨクモ……!」

「させません!」

 ガトレーはルイージに荷物を投げると、ユミルは杖から魔法の矢を荷物目掛けて放つ。

 すると、ガトレーの投げた荷物の軌道が逸れ、見事に近くにあった柱へと命中した。

「今よ!」

「それ!」

 ガトレーが丸腰になった隙に、ルイージはストロボをガトレーに当てる。

 ルイージはガトレーをオバキュームで吸い付け、逃げる方向とは逆に引っ張る。

「終わりだよ!」

ノアアァァァァァァァァァァァ!!

 そして、ルイージは勢いよくガトレーを地面に叩きつけ、戦意を喪失させた。

 ガトレーは必死で抵抗しようとするが、体力がない彼に抵抗する力はもう残っていなかった。

 あっさりとオバキュームの中に吸い込まれ、最後に自身の帽子を取り、

 オバキュームの中へと消えていった。

 そして、オバキュームの中から、

 「1」と「5」と書かれた2つのエレベーターボタンが飛び出してきた。

 

「やったあ! 勝った!」

「うふふ、よく頑張ったわね!」

「ボク達の勝ちです!」

 ガトレーとの戦闘に勝利したルイージ、ミロ、ユミルは、喜びのハイタッチをした。

 昨日までは想像だにしなかった、その実感が三人の心に響く。

 そして、三人はまたオバケに遭遇したら、再び立ち向かおうという意志を固くした。




次回は2章開始前の休憩話です。
ゲーム内では明かされなかった、
オヤ・マー博士がこのホテルに来るまでの回想シーンがあります。
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