ルイージマンション ~ オバケホテルと吸血鬼   作:アヤ・ノア

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~前回までのあらすじ~

ルイージ、ミロ、ユミルの三人は、
5階・ゲストルームフロアに置いてきたオヤ・マー博士の鞄を取りに行こうとした。
しかし、掃除屋の姿をしたオバケに襲われたり、
ポルターガイスト現象を見たりで三人は少しずつ混乱していく。
それでも三人は諦めず、
オヤ・マー博士の鞄を探すためにゲストルームフロアを探索し続けるのだった。


2章-2「Maid Panic」

「じゃ、入るわよ」

「うん……」

 ルイージはゆっくりと508号室のドアを開けた。

 508号室では、メイドの姿をしたオバケ、ミスリーが部屋を掃除していた。

 彼女の姿を見たミロとユミルは、とある金髪碧眼の女性*1を思い出した。

 もっとも、そちらが持っているのは、はたきではなくモップだが……。

「アラ……?」

 ふと、ミスリーはオヤ・マー博士の顔が描かれた鞄を見る。

 彼女はそれを持ち上げると興味津々そうに調べる。

 三人は決して声を出さないように彼女を見つめた。

「……!」

「しーっ!」

 ルイージは驚くが、ユミルは彼の口に指を当てる。

静かにしてください、また不意打ち食らいますよ

う、う、う

 ユミルとルイージは小声で言った。

 が、衝撃でうっかりドアを閉めてしまい、その音を聞いたミスリーが三人に気づく。

「ア!」

 鞄を取られると思い、慌てふためくミスリー。

 実際、ルイージ達は鞄を取りに行くのが目的だ。

「ニゲナキャ!」

 ミスリーはそう言うと、なんと、鞄を自身の中に飲み込んだ。

 彼女の腹の中には、透明な鞄がある。

 この光景を見た三人は、軽い不快感を覚えた。

「デハ、サヨナラ~!」

 ミスリーは壁をすり抜けて去っていこうとするが、鞄が引っかかって動けない。

 それでも、ミスリーは必死で壁を通り抜け、すぽん、とどこかに逃げていった。

 

「逃げちゃったわよ! どうするの?」

「と、とにかく、追いかけるしかないよ」

 混乱する三人だったが、VBの着信音が鳴る。

 ルイージは再び、オヤ・マー博士と通信した。

『ルイージ君よ、調子の方はどうかね?』

「えっと、ちょっと身体が痛いな」

『おや、まあ……それで、わしの鞄はどうしたのかね?』

「あのメイドオバケ……名前はミスリー……に取られたんだ」

 オヤ・マー博士はしばらく席を外していて、なかなか連絡できなかったらしい。

 ルイージは先程のオバケとの戦闘結果と、

 ミスリーに鞄を盗まれた事をオヤ・マー博士に報告する。

『……なんじゃと!? メイドのオバケに鞄を盗まれたじゃと!?

 何をボケっとしておるのじゃ! 早く追いかけるんじゃよ!』

「分かりました」

 ルイージはすぐに、VBの通信を切る。

 

「じゃ、追いかけ……」

バァーーーーーッ!

うわあああああああ!!

 ルイージが508号室を後にしようとすると、また三体のオバケがルイージを驚かした。

 しかも、光の柵で三人の逃げ道を塞ぐ。

「もー、しつこいわね!」

 ミロとユミルは魔法の武器、ルイージはオバキュームを構えてオバケと戦った。

 

「いたっ!」

「やあっ!」

「ド・フェル・ド・トニト・ド・ヴェン!」

 ルイージはストロボでオバケを照らそうとするが、その前にオバケが体当たりしてくる。

 ミロはギリギリでオバケを矢で撃ち抜き、ユミルは雷を落とす魔法でオバケを攻撃する。

 突然の雷だったため、ユミルは少し不快になった。

「オバケの癖に生意気な!」

 ミロはオバケの体当たりを食らって叫ぶ。

 ルイージはオバケにストロボを当てて怯ませた後、オバキュームで吸い込んで叩きつける。

 ユミルは傷を癒すため、呪文を詠唱する。

「ド・オヴァ・デ・シー!」

 ユミルが杖を振ると、ルイージの傷は癒された。

「ありがとう、ユミル。それっ!」

 ルイージはオバケに光を放って怯ませ、すぐにオバキュームで吸い込み、

 周りのオバケに叩きつける。

 オバケの反撃をかわした後、ルイージは再びオバケを怯ませてオバキュームを持って突っ込み、

 スラムで周りのオバケを巻き込んで倒した。

 三体のオバケを撃破した三人は、オヤ・マー博士の鞄を盗んだミスリーを探しに行った。

「あいつ、鞄が邪魔そうだったわね。オバキュームで剥がせるかしら?」

「というか、ミスリーってどこに行ったんですか?」

「隣の部屋……つまり、507号室だと思うよ」

 三人は507号室に行って、聞き耳を立てる。

 すると、ユミルは507号室から誰かがドアを叩く音を聞いた。

「間違いありません! ミスリーは、この部屋にいますよ!」

「おお、やるぅ!」

「え、ホントに戦うの?」

「当たり前よ! オヤ・マー博士の鞄を盗んだ犯人なんだから!」

 不安なルイージと対照的に、ミロはやる気満々だ。

 人ならざる者とはいえ、ここまで怖い者知らずな彼女に、ルイージはさらに不安になる。

「そういう時こそ、深呼吸ですよ」

「そ、そうだね。すーっ、はーっ」

 ルイージはユミルの言う通り、深呼吸をする。

 そのおかげで、ルイージは何だか落ち着けるような感じになった。

「心の準備はできてますか?」

「で、できてる、よ」

「その様子だと不安だけど……まあ、ルイージなら大丈夫よね。

 それじゃあ、507号室に行くわよ」

 そう言って、ミロは507号室のドアを開けた。

 

「!!!」

 そこには、ユミルの予想通り、オヤ・マー博士の鞄を飲み込んだミスリーがいた。

 壁がめくれていて、ペーパーも散らばっており、カーテンもぐちゃぐちゃになっている。

「あの鞄が邪魔になってると同時に弱点です」

「いくぞ、それっ!」

「キャア!」

 ルイージはミスリーの鞄目掛けてキューバンショットを放つ。

 それが鞄に命中した後、ルイージはオバキュームを紐に吸い付け、

 思いっきりミスリーを叩きつける。

 ルイージが攻撃を終えると、ミスリーはどこかに消えた。

「逃げてばっかり! 卑怯だわ、あのオバケ!」

 ミロは、逃げていくミスリーを追跡する。

 彼女の的確な追跡によって、ダークライトを使わずともミスリーを発見。

「505号室に逃げたわ!」

 ルイージは505号室に入り、ミスリーをオバキュームで攻撃。

 ある程度彼女の体力を減らすと、ミスリーはまた逃げ出した。

「506号室に逃げていったわ!」

「なんか、ダークライトの出番がない気がする……」

 ルイージが嘆きながら506号室に行くと、ミロの予想通り、ミスリーを発見。

 そして、彼女をオバキュームでとどめを刺すと、オヤ・マー博士の鞄を落としていった。

 

「やったあ! 勝った!」

「うふふ、よく頑張ったわね!」

「ボク達の勝ちです!」

 ミスリーとの戦闘に勝利したルイージ、ミロ、ユミルは、再び喜びのハイタッチをした。

 そして、ミロはオヤ・マー博士の鞄を拾う。

「やったわ! オヤ・マー博士の鞄、ゲット!」

「待って、まだ何かあるみたいだよ」

 ミスリーが落としていったのは、3階のエレベーターボタンだった。

 すると、VBでオヤ・マー博士が連絡してきた。

『おお! 鞄と一緒に新しいボタンまで手に入ったようじゃのう!』

「はい、ミロのおかげで助かりました」

『よくやった、ルイージ君。それでは、ベースラボまで戻ってくるのじゃ!』

「分かりました」

 ルイージはVBの通信を切った後、ミロとユミルの方に顔を向けた。

 

「この鞄の中には何が入ってるのかしら?」

「オヤ・マー博士が開けてのお楽しみ」

*1
『魔導物語』『ぷよぷよ』のキキーモラ。




次回はいよいよグーイージ登場です。
3DS版ではルイージと大して変わらなかったけど、3では大活躍しましたね。
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