クリスマス、それは「降誕を記念する祭日」と位置づけられている。
だが、一般的に純粋な子供がサンタクロースからプレゼントをもらい喜び、一部のひねくれた子供が両親が枕元に置いていると騒いでいる。そんな日だ。(偏見)
そして、聖なる夜と言うようにカップルがイチャイチャしている光景を目撃する。そんな日でもある。(かなり偏見)
これは某高校に通う、とある男女のクリスマスを描いたものだ。
俺の名前は水魅葵燐。今年からこの「私立某高校」に通っている。入学してから早8ヶ月。暖かな陽気はさっさと過ぎ去り、凍るんじゃないかと錯覚するほどの寒さが滞在してやがる。
……まあ、そんなことはどうだって良い。俺には幼なじみがいる。八雲紫という名前で、同じ高校に通っており、小学校から毎日一緒に登下校をしている。
そんな彼女はびっくりするくらいの美人で、学校のマドンナ的存在だ。
そんな彼女と毎日一緒にいたら俺は殺意を向けられていると感じることが多い。というかほぼ常に感じている。
紫「ねえ。ねえってば。ねえ聞いてる?」
紫が何回か呼びかけられて、意識を現実に戻す。
葵燐「え、あ~あれだろ?昨日テレビでやってた特大ハンバーグを食べている幼女を、暖かい目で見守る中年を取り締まるやつ」
紫「何よその視聴率が1%にも満たなそうな番組は。はあ。聞いてなかったのね。ならいいわ。」
絶対あきれられてるやつだ。でもおれは内容をなんとなく聞いてはいたのだ。
葵燐「ごめんって。今年も空いてるから機嫌直してくれよ。」
すると顔を輝かせて
紫「え!ほんと!じゃあ今年はどうする?どっちの家にする?」
紫は結構幼児退行するときがある。そこがまた良い。
あ、でもどこかの総理は「そんなに興奮しないでください。」と言うだろう。
葵燐「たまには違うところに行ってみても良いんじゃないかな」
紫「例えば?」
少しからかってみよう。
葵燐「ホテrブゴォ」
殴られた。グーで。しかも結構痛い。
紫「ちょっ何言ってるの!そんなとこまだ早いわ!」
紫が顔を赤くして抗議していたのでもう少しからかってみる。
葵燐「まだ…ねえ。じゃあいつなら良いんだ?」
紫「え、その、あの、」
頭から湯気が出て、顔はゆでだこ状態。そして周囲の視線が厳しいなり。
葵燐「ごめんごめん。ちょっとからかい過ぎた。」
紫「ん~~~~~!」
ぽかぽか殴ってくるが、今回はそんなに痛くない。
葵燐「紫さん?なにをしたら許してもらえます?」
紫「それじゃあ今年のクリスマスは遊園地デートね!もちろん全部葵燐のおごりで。」
おい、周りにいる野郎。デートって単語に過剰な反応を見せるな。
葵燐「まあそんくらいで良いなら良いけど、全身黒い2人組の男に会ったらすぐ帰るからな。」
小さくなりたくないし
紫「何のこと言ってるか分からないけど、今年のクリスマスは葵燐のおごりで遊園地デートで決定!」
葵燐「年末にかけて、財布が軽くなりそうだが楽しみだ。」
当日
紫「ついに来たわね。東京ユニバーサルハイランド!」
葵燐「そうだな。今日のためにいろいろ頑張ってきたからな。コンビニバイト、何でも屋、家庭教師。」
紫「私のわがままのためにあなたには苦労をかけちゃったわね。」
葵燐「でも、いま紫と一緒にここに来られるだけで頑張ったかいがあるってもんだ。」
紫「とりあえず早く行きましょう。」
それから俺と紫は閉園時間ギリギリまで遊んだ。
紫「今日は本当にありがとう。最高のクリスマスプレゼントだったわ。」
葵燐「楽しんでもらえたなら何よりだ。」
紫「それでね私からもプレゼントがあってね。」
葵燐「用意してくれたのか!?」
紫「そうよ。今から渡すのだけれどちょっとかがんでくれないかしら。」
葵燐「こうか?」
紫「それで大丈夫よ。あと目をつぶって。」
葵燐「ああ。」
紫「これが私からのプレゼントと私の気持ち………
?「師匠起きてください!」
葵燐「ん?…さっきのは夢か。」