ちょっと長いですが、これにて最後です。
※表現不足の場所があったので追記しました。
"開いた口が塞がらない"と言う言葉がアル。
驚き呆れてものも言えない様子を表しているラシイゾ。
元々は「驚き」より「呆れ」の意味の度合いの方が大きいって聞いたケド。
オデは正に今がそういう感じダッタ。
「テメェわかってのか?いいか?よく聞けよ?俺の前での"ゴミ漁り"は文字通り血の雨を見させる。以上だぜ。わかったな?簡単だろう?そこらへんにいるガキでもわかることだ。掘り出し物を探そうとしていたとしてもダメだ。例え好きな子の捨てたゴミが紛れていてそれがどーしても欲しかろうがダメだ。例えばテメェがどっかのギャングの構成員で、どーーーしても住人の個人情報が欲しいがために漁ろうとしていたとしてもダメだ。あんたが実はどっかのサツの
オデもやっとこの光景にナレテきたけれど、それでもやっぱりスゴイ。
カチュアは白目を剥いた男を投げ飛ばして、地面で呻いてる他の男を持ち上げてまた説教シテル。
―――いつもこのすごいパワーでジュウリンしていくカチュアは、色々なことを教えてくれル。
プロ-gくんもそうだけド、やっぱり人間のことにオデは興味があったカラ、カチュアの教えてくれることはすごいベンキョウになル。
さっきのコトバだってそうダ。
「見てたなジャンクマン?こういう風に徹底的にやるんだ。ネットバトルだって多分そうだ!多分な!YESオーバーキル!…だがなぁ、忘れんなよ?こいつらボコす時だってそうだがよぉ、何の考えなしに殴り飛ばしたって疲れるだけだ。頭を使え…ちげぇ!そのドレッドヘアーみたいなコードを使えって意味じゃぁねぇ!まぁそこらへんの役割が俺たちだ!上手くやってこうぜ!」
『チョット、結構
「こいつら別の区画から来た奴らだぜ?俺の目の届かないとこで好き勝手荒らしまわったらしい…それと電脳をハッキングしてゴミ箱を開けてたって聞くぜえ」
『カチュア!締メ付ケガ 足リナイデスヨ!何ヤッテルンデスカ!』
「はっはぁ~任せろ!」
「ちょっ、やめろ"ゴミ野郎"…!ギ、ギブ!ギブギブゴガゲグギゲ!」
「"ゴミ"って名付けられた俺にゴミのようにのされてるあんたらは一体なんだろうなぁ~?ホレホレェ!」
『…ソウイエバ カチュア、オデ ト 同ジ意味ノ 名前ッテ ホントナノカ?』
いつかカチュアが零していた言葉を思い出ス。
同じ名前、そして昔のカチュアもオデみたいだったって言っテタ。
ソノ言葉に、忙しそうに駆け回っていたプロ-gくんが答えル。
『ジャンクマン サン ハ 知ラナイ デショウケレド 昔ノ カチュア ハ ソレハモウ ナヨナヨモヤシ野郎デ』
「いや、おめーも知らんだろうに―――そうだなぁ、"カチュラ―"って意味知ってっか?」
オデは顔を横に振ッタ。
「"ゴミ"って意味だよ。俺があの教会の目の前に捨てられた時に、俺の名前が書かれたカードが一緒に落ちてたんだとよ。ばーさんがそれを見てあんまりだと思ったから、女性名でもある"カチュア"って変えて名付けたのさ」
『"ゴミ" ヲ ゴミ箱ニ 捨テナカッタ 名モ知ラヌ オカーサン 二、"分別"ト 言ウモノ ヲ 教エテ アゲタイ気分デスヨ!』
「はっはぁ!違いねぇな!人間って粗大ゴミでいいんだっけ!?」
オデはその話を聞いて思う………オソロイだナ!
『オソロイ ダナ!』
「オウよ!俺たちゃ"最高のゴミ"になんのよ!」
『SSランク マデ モウ少シ デスカラネ!気合入レテ 行キマスヨ!!』
「『『ハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!』』」
「ギブ………」
▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△
『皆さま!大変長らくお待たせしました!』
今は静まり返った扉の先、司会の女性の声がエコーを伴い響き渡る。
『アジーナ代表の座を、かのスラッシュマンとパクチー・ファラン選手を破りもぎ取ったダークホース!!彼の出身はなんとスラム!まさに怒涛の成り上がりを見せた男!人呼んでナチュラルエンターテイナー!!その名をカチュア!!対するは―――』
絹擦れ、囁き声、そんな音すら聞こえてきそうな静寂の中、よく通る声で二人の選手のプロフィールを改めて紹介してるらしい。
何言ってるかは聞いちゃいない、それどころじゃねーんだ。
『まずはアジーナ代表!カチュア選手の入場です!!』
途端、地響きすら感じる程の大音量。
大扉を抜けた先、その四方から溢れんばかりの声援が耳を強く刺激する。
首から下げた、ボルトを模したアクセサリーが胸元で揺れる。
緊張感など、忘れた。
今はただ、燃え滾るような興奮を抑え付けるのに忙しかった…!
観客もいい加減分かっているはずだ、この"不敵な笑み"なんて言われているものは、ただ抑えつけるのに必死なだけってことを…!
俺とジャンクマンの名を叫ぶ声すら聞こえる爆音の中で、大きく開けた"コロッセオ"、その中心へと歩み寄る。
まだ抑えなくては………あぁその時に爆発させなくては
浅黒い肌に三白眼、そしてこの笑み。さらに被ったキャップの影で最高に悪人面になっているこの顔を見ても司会の女性は顔色を変えない。
もうさすがに慣れてくれたようだ。別に気にしやぁしないが。
ついついククッ、と笑いを漏らしたタイミングで、もう一人の選手の名を呼ぼうと彼女は息を吸い込んだ。
俺は手に固く握り締めたPETの画面の中のジャンクマンを見やる。
あぁ楽しみだ…そして証明する!!こいつ自身に…!!
お前と俺は"最高のゴミ"なんだっつーことをよ…!!
『そして!!二ホン代表!!光熱斗選手の入場です!!』
あぁ来た!…よし来た!…俺にはわかる!やはりそうだ、あの目っ!!
あいつも最高に熱いやつだってことがなぁ…!!!!
さぁやろう!よしやろう!!
俺の凶悪そのものの顔で引き攣ってはいるが戦意は以前変わらず。
そうでなくちゃぁな〜!!
「うわっ!顔怖っ!」
『熱斗くん!もう!初対面あいてに失礼だよ!』
「う、ごめんロックマン…え~っと、よろしく、カチュアさん?」
「おう、気にすんな。怖いってのは良く言われるからな。最高のバトルにしようぜ?」
『ッホ。良かった、見た目と違って優しい人で』
「それロックマンも失礼だからな!?」
目の前のガキと交わした会話は既に記憶の彼方に追いやった。
やることは一つなんだからよぉ…
こいつを圧し潰す!!!
『カチュア VS 光熱斗!!!』
「っっっっっっっっっっっっっしゃぁ!!!!!!行くぜっ!!ジャンクマン!!!」
『オ、オウッ!!』
『頑張ッテ下サイヨッ!!ジャンクデータ 二 変エテヤルノデス!!!サァサァヤルノデス!!!!』
「うおっ!やっぱ怖い人じゃん!」
『こら!』
「ごめんって…や、やってやるぜ」
『熱斗くん!気合負けしちゃダメだよ!』
「わかってるさっ…!行くぜ!!!」
『バトルオペレーション!!セット!!』
『『インッ!!!!!―――――――――――――――』』
「先手必勝ぉ!!」
そして同時に最大火力っ!!
俺は布製のチップケースを取り出し、その中身をぶちまけた。
―――試合のレギュレーションというものがある。
その中の、バトルチップの使用容量限界についてだ。
まず前提の話として、普段俺たちネットバトラーは単純に携帯性の問題から、だいたい30枚くらいに絞って持ち歩いている。
それはPETが
あくまで一つの指標として、それを参考にするネットバトラーは多い。
実際にそれは何も間違っていない。
ばーさん曰く、ウィルスバスティングにひつよーなバトルチップはどうしても
話をレギュレーションのことに戻す。
この大会では一試合につき、許されたチップの容量は決まっている。
それ自体は定番だが、一つ、面白い項目があった。
"容量を厳守さえすれば、一試合に使えるバトルチップの枚数は自由"
ウィルスバスティングするためのチップは重い。
だけどよぉ、攻撃性のない、ただの
………そう、だから
「
ジャラァ…!
なんて音が聞こえて来そうな程の、
全て"ストーンキューブ"!!知らないうちに溜まりに溜まったチップだ!!
目の前から「ウゲェ!?」なんて声が聞こえてくるがガン無視してインストール!
大人げない?そんな遠慮なんざゴミ箱に捨てて来たぜぇ!?
それにこの枚数で登録するために、他にまともなバトルチップなんざ
運営の方も、まさか100枚以上使うとは考えていなかったんだろうが、このフォルダ構成だったからこそ
…そしてこれは、ここではもう俺の"名物"だ。
『出ました!カチュア選手のもはや名物と化した
『一体 今マデ 何体 ノ ナビ ガ 犠牲ニ ナッタノカ!私モ 最早 覚エテナイ程 二 アノ ストーンキューブ ハ 血 ヲ 吸イマクッテ マスヨ!!』
「………………え!?何でそのジャンクマンみたいな配色のプログラムくんも実況してんの!?」
『熱斗くん、よそ見しないで!来るよ!』
「やれっ!ジャンクマン!!」
『オウ!!』
さぁ圧し潰す!つく圧し潰す!
俺がインストールしたストーンキューブはどんどん数を増やし、その端からジャンクマンの回りに設置され、その姿を隠していく。
…なんてことは一瞬でしかなく、ストーンキューブは宙を浮き、まるで竜巻のようにジャンクマンの中心に旋回し、舞い上がる。
出来の悪い悪夢のような、B級映画のような大嵐だな。
最初はただ前へ前へ射出することしか出来なかった…しかし!ジャンクマンとの猛特訓の結果、こいつは完全にポルターガイストを使いこなした!あぁ見ろよ
『出たぁ!!最初にして最大の難関!"ジャンクブリザード"!!』
『ジャンクマン サン ガ 手 ヲ 下スコトナク キューブ同士 ガ 勝手 ニ ブツカリ砕ケ、サラニ 密度 ヲ 増シ続ケルジャンク ノ 嵐ッ!!カノ "名人" ヲモ 苦戦サセタ 人工電脳大災害ィィィ!!!』
『今日もプロ-gくんはテンションMAXです!』
「…っ!なんだこれ…
『うん!アクアソウル!』
「へぇ…それが噂のソウルユニゾン」
目の前のガキ…光熱斗は一瞬怯んだようだが、全く目は死んでない。
あぁいいねぇ!やっぱそうこなっくちゃぁなぁ!?
さぁ一体どうする!?俺は待ってなんてやらないぜ!
「進め!ジャンクマン!圧し潰せぇぇ!!」
『オ、オウ!!粉々 ニ スルゾ!!』
「受け取れロックマン!"バブルサイド"!」
『チップ
光熱斗のナビ、ロックマンがバブルサイドを放つ。
それは周囲へと水属性の"泡"という形で誘爆し、この嵐に一瞬、風穴をあけた。
「まだまだ!こっちもチップ連打だ!"ワイドショット"!"バブルブイ"!」
『チップチャージ!どんどん行くよ!』
「範囲攻撃系…やっぱ気が付いてるか…!」
次々と繰り出される攻撃にストーンキューブが砕け、データが露散する。
さすがここまで勝ち上がっただけはある、光熱斗は正しく攻略法を見つけた…にしても、通常より威力が高くねぇか…?思ってたより
ストーンキューブはあくまでもオブジェクトデータ。その耐久地は最初から設定されており、砕け、小さくなった分、当然耐久値は下がっちまってる。
これは言ってしまえば見掛け倒し。だが、これを目の前に瞬時に抜け穴を見つけ出し、実行する度胸がある奴は多くねぇ。
このトーナメントに出てるやつぁどいつもこいつもすぐ見極めちまうが、どうにか出来るかは別だった!!
しかし!この後が本番だぜ!!
「ジャンクマン!」
『オウ!
ブリザードの最中、ストーンキューブの中には砕け、露散するものも多い。常に補充しなきゃぁこの嵐は維持できねぇ。
そのための100枚!そしてこのための100枚!
ダストマン師匠直伝の再利用プログラム!使わせてもらってるぜぇ…!
おかげで
ジャンクデータはそこら中にある!!
それを吸い込んだジャンクマンは今!ゴミ一杯のゴミ収集車と同じ!!それを放出するっ!!
「やっちまえ!ボルト
『ゴミ ハ リサイクルダーーーーーーーーーーーー!!!』
「!?ロックマン!避けろ!!」
『うわっ!?』
「くそっ、エリアスチール!」
はは!避けやがった!
『ストーンキューブの嵐が消え去る前にカチュア、
『ジャンクブリザード ヲ 目クラマシ兼、"材料"トシテ利用シタ "ボルトガトリング"!!両手カラ 惜シム コトナク 放タレル 無慈悲ノ第二 ノ "嵐" ニ ロックマン ハ ドウスルノカ!!??』
『ちょっと!あなたは解説だけお願いします!!』
数発あたったみたいだが、それ以降はロックマンは見事に回避し続けてやがる…やるなコイツ!!
なら残りのストーンキューブも出し惜しみなしだ!
『ロックマン避ける避ける!光選手の的確なオペレートもあり初撃以降無傷で切り抜けていきます!!…そうしている間にジャンクマンを隠す嵐が晴れてきましたが…これは!?』
『ムム!コレハ!』
『知ってるの!?プロ-gくん!!』
『エエ…!コレ ハ 相手ヲ 一方的、且ツ無慈悲ニ 葬ルタメニ ワタシタチ デ 考エタ 戦術ノ 一ツ―――』
繊細かつ大胆に!ジャンクマンはボルトをばら撒きながらポルターガイストのアビリティによって残りのストーンキューブを積み上げさせる。
バトルはエンターテインメントだ!しっかりジャンクマンの雄姿を見せつけないとなぁ!!
そのための舞台!!
『名付ケテ!!ジャンクフォートレス!!』
『おお!?その大きさと
『チョット!ソウイウノ ハ ワタシ ノ 役目デスヨ!?』
『頂上にジャンクマンが…!このままだと一方的に撃ち降ろされる…熱斗くん!』
「ストーンキューブの要塞ってか…だけどさっきの嵐と違って動かないならロックマン!今度はこっちの番だ!」
『うん!メタルソウル!』
「また別の姿か!!面白れぇ…!!」
さっきと違い今度はかなり攻撃的な見た目だぜぇ…何をしてくれる!?
会場のボルテージは最高潮!実況のねーちゃんとプロ-gくんが喧嘩してるがそれすらも燃料だ!!
「舞台は整った…さぁどうする光熱斗!!俺たちを降ろして見せやがれ!!!」
「ったりまえだ!!まずはあのガトリングをどうにかするぞロックマン!!チップインストール!
『うん!いこう熱斗くん!!「アタック+30」!そして「スーパーバルカン」ッ!!』
ロックマンが立ち止まる、ジャンクマンのガトリングはそれを逃さずに蜂の巣にせんと両手をロックマンに向けた!
しかし―――
『ナントーーー!?
『なんという激しい弾丸同士のぶつかり合いっ!!あのスタイルのアビリティでしょうか!?一発一発の威力はロックマンの方が恐らく上ぇ!!"物量"対"質"の勝負っ!!一体どちらが押し勝つのかぁぁ!!??』
『オオオォオオオオオオォオォ!!!』
『おおおおおおおおおおおおお!!!』
やばい!!
どういうわけかあのスーパーバルカンの威力が桁外れに高けぇ!さっきもそうだが、どうにもチップの威力を底上げするアビリティがあるみてぇだ!
卓上に広げたチップの中からすかさず"バリア"をインストール。
「ジャンクマン!立て直すぞ!」
『!ワ、ワカッタ!』
ジャンクマンが押し負け、逆に銃撃に
少しの間バルカンがストーンキューブを削る音が続いたが長くはもたず、使用限界によってロックマンのバルカンが光となって消える。
「へへ!言ったろ!"俺の番"だって!プログラムアドバンス!"ジゴクホッケー"!!」
「なる程!なんでか知らんが特定のチップの威力が上がってるならよぉ、そう来るよなぁ!」
やっぱ足場を狙って来たな!
「いけぇ!ロックマン!!」
『ジゴクホッケー!!』
「はっはぁ~………いいぜ、
『
「やる!!見せつけてやれ!!」
『…ワ、ワカッタ!!必ズキメル!!』
「チップインストール!
―――3…
砕く砕く砕く!
威力が倍はあるんじゃないかと思う程凄まじい勢いでジゴクホッケーが跳ねまわり、まるで達磨落としのように積みあがったストーンキューブが下から消えていく。
―――2…
『ジャンクフォートレス ガ コウモ アッサリ!!恐ルベシ ロックマン サン!』
『光選手!!やはり彼らは勇者だった!!城を崩されたジャンクマンとカチュア選手はどう打って出るのか!?』
―――1…
「気を付けろロックマン!絶対に何かしてくるぞ!」
『うん!本当に何をしてくるか分からないよ…次は一体どう打って出るんだ…?』
「こう打って出るんだよっっっ!!!」
―――0!
直後、轟音。会場のモニターすらホワイトアウトし、誰もが目を
「―――はっ!?」
『うわぁぁぁ!?』
『きゃっ!!こ、これは一体…何が…!』
『目ガァ!!目ガァ!!ヤルナラ 言ッテ クダサイヨ!!カチュア ノ 馬鹿野郎!!』
身構えていたロックマンは予想外すぎる閃光と音、そして衝撃波に吹き飛ばされる。
崩れ切ってないジャンクフォートレス
ジャンクマンを
「―――プログラムアドバンス"ギガカウントボム"…だが仕掛けた場所はロックマンの傍じゃァねぇ、まさに!ストーンキューブで隠れていたジャンクマンの足元だ!!」
『足元!?ジャンクマンの姿は見えません!!もしや…デリートしてしまったというのでしょうか!?』
「じ、自爆したのかぁ~~!?大丈夫かロックマン!?」
『いてて…なんとか無事だよ熱斗くん…あっ!ジャンクマンは!?』
「今ので吹っ飛んで…いや待てよ………自爆かと思ったけど、そんなわけないよな…何か手掛かりは………!?」
気付いたな!光熱斗…本当に勘がいい!!
「だが遅ぇ!!!」
『サァサァ!ロックマン サン ハ "コレ" ニ
「ロックマン――――――」
「ホレホレ構えな!大一番だぜぇ」
「――――――上だ!!!」
ロックマン が自身の真上を見上げた時、既にジャンクマンは両腕を引いて、技を繰り出す直前だった。
回避は不可能!ロックマン は反射的に拳を突き出す!
『………!!??―――メタルフィストォォォォォッ!!!!』
『…ォォォォオオオ!!!"ギャラクシープレス"ッッッッッッ!!!!!!』
「ロックマンッ!!!」
「やっちまえ!!ジャンクマンッッッッッッッ!!!!!!」
上空からの奇襲!勢いの乗ったこの"技"を防ぎきれるかぁ!?
『なんとジャンクマン!!大きく跳躍していたぁ!!??ギガカウントボムの爆風を目くらましに使うと同時に、跳躍できないはずの身体を押し上げるために利用していたぁぁぁっ!!!!二重で意表を突いた相変わらずド派手な攻撃っっ!!まさしく彼はナチュラルエンターテイナー!!!会場はずっと盛り上がりっぱなしです!!!』
「「「うぉぉおおおおおおお!!!!!」」」
『今!!二ツ ノ 拳ガ ブツカリ合ウゥゥ!!!!"ジャンクプレス"改メ、"ギャラクシープレス"!!!!"ジャンク潰シ" ジャ "志"ガ 低イ カラ ト 名ヲ変エ、ツイデ ニ 「ジャァ 銀河潰ス ナラ 飛バナキャ ダメ ダヨネ」ト 言ウ "ノリ" デ 足元ヲ 爆発ニ ヨッテ押シ上ゲ、上空カラ 押シ潰ス技ァ!!!!ソノ威力!!文字通リ 銀河スラ
そしてジャンクマンのプレス機へと変換した両腕が、小さな、それでいて力強いロックマンの拳とぶつかり合う。
爆発程でないにしろ、金属同士のぶつかり合う鈍く、それでいて甲高い不協和音が会場を走り抜けた。
まるで大型バス同士が正面衝突したかのような音に再び実況のねーちゃんとプロ-gくんが
あぁ、なんて良い目しやがる!!
ついついククッと笑いが零れる。やっぱりネットバトルはこうじゃぁなきゃぁナァ!?オイ!!
―――そしてロックマンは今度こそジャンクマンに押し負け、プレスによって右腕を崩壊させていく。
…それは同時に上から押しつぶされ、
「ロックマンッ!」
『熱斗くん!!今だぁ!!!』
「っ…!いけぇ!!」
光熱斗がチップをインストールする。
きっと誰もがそれに気が付かなかっただろうし、俺も本気でどうにか出来るかなんて思ってもいなかった。
遅すぎると思ったからだ。
―――そんなことはなく、インストールされたチップは、まさに最高のタイミングだったのだ。
その証拠に…
『ウゴァ!?』
ジャンクマンはまるで警戒していなかった側面から
これにはボルテージの上がった会場の観客もどよめく。どう見てもジャンクマンの勝利を確信していたのだから。
それは俺も同じだった。
「ジャンクマン…!?オイオイマジかぁ!!」
『ナニ ガ 起キタノデス!?イイ加減、頭ガ 追イツカナイ デスヨ!?』
『いえ、私にも…あ!今排出されたチップが見えました!これは…"カウンター"!?この土壇場で成功させたの!?嘘でしょ!?』
『素ガ 出チャッテ マスヨ!』
"カウンター"
敵の攻撃に合わせてインストールする事で手痛い反撃を喰らわせるチップ。
その難易度から、使う人間は限られてるし、なんなら俺もナビ同士のネットバトルで使ってるやつなんざ初めて見た。
その威力、難易度に見合った洒落にならないもの!
「タイミングさえ決めればこっちのもんだぜ!」
『ギ、ギリギリだったけどね…ほんとに…』
「逆転劇にも程があるぜぇ…!なんつー度胸だ!光熱斗っ!!」
時間制限なのか、ロックマンが元の青い通常の状態に戻る。
右腕を崩壊させながらも、なんとか膝を突かずに、前を見据えていた。対するジャンクマンはひっくり返ることは無かったにせよ、分銅のような身体だから倒れていないだけに見えた。
胴体は後ろに仰け反り、顔は天を仰ぐように上を向いていた。両手もだらりと垂れ下がっている。
黄色い目を表す光は消え、そこには大きな罅が走っていた。
だが
俺は不敵に…いや気味悪く笑う。
気が付くのは当然、目の前の光熱斗。その顔が
さっきも言ったからカッコつかねぇが!もう遅い!!!最後に全部持って行かせてもらうぜ!!
ジャンクマンが僅かに動く。
仰け反ったままの姿勢から胸部の
『なっ!?』
ロックマンが、いや、誰もが驚いてやがる。
だが誰もしゃべる暇も与えねぇ!!!
『出タァーーーー!!ワタシ ノ トラウマ!!!!』
お前は喋って良し!!
ジャンクマンが腕を横に大きく広げ、今度はプレス機とは違う、プラグのような見た目へと変わった。
『―――――――――シ、ショウ…直伝………』
『う、踏ん張れ、ない…!』
ロックマンが覚悟を決めたのか、片足を前に大きく踏み込んだ姿勢のまま、腰を低くし、滑りながらも相対する。
そこには得も言えない"気迫"があった。
目は細められ、残った左腕を
―――――――――あぁ、ほんとにこりゃぁ………上等ォ!!!!!
「迷うな!!信じろ!!今まで全部を!!!」
「ロックマン!!!」
『――――――ダストブレイクッ!!!!!!』
『――――――…スゥ………』
―――聞こえるはずの破壊音は聞こえず。
『―――え、あ!…ジャンクマン、デリート!』
『ナ、ナント…』
「…や、やったのか?ロックマン」
『―――っう、はぁ…はぁ…うん…やったんだよ…!』
「まいったぜ…あんたら、最高のコンビだよ」
『勝者っ!!光熱斗!そしてロックマン !!!!』
歓声が会場を包み込む。
俺はいっそ清々しい気分になったことに苦笑いしながら、天を仰いだ。
「あ~あ、負けちまったか」
『ゴ、ゴメンナ カチュア…"イアイフォーム"ダッタンダナ アレ…"ユウショウ" デキナカッタ………』
「い~んだよ気にすんな。ありゃ事前にインストールしてやがったからな…遠距離なら勝てたが、要は賭けに負けたってことさ。あぁこりゃぁ負けを認めるしかねぇ!なんてやつらだ!!…それよりホレ。聞けよ」
『ソーデスヨ!耳ヲ スマセルノデス!!』
「うおっ」
『…?』
PETに戻ったジャンクマンが液晶越しにぐるりとあたりを見渡す。
「熱斗~!おめでとう~!」
「熱斗~~!俺は信じてたぞぉぉ。うぉぉぉぉん!」
「ちょっとデカオくん!その涙は決勝戦にとっときなさいよ!」
「キャーロックマ~~ン」
「カチュア選手こっち向いて笑って~~~!!」
「ジャンクマン自爆かと思ったんだからなぁ!冷や冷やさせるなよぉ!」
「ジャンクマン、ナイスバトル!歴史に残る名勝負だ!!」
「派手で最高に楽しかったぜ!また見してくれよーー!」
「―――ジャンクマン!」
「ジャンクマン、―――!!」
「ジャンクマン!」
『ア………』
「
『ワタシ
今まで余裕なかったからなぁコイツも、俺たちも。
いい加減、一回立ち止まって外野の声に耳を傾ける時だろうさ。
遅すぎ?これでも必死だったんだぜ…勢いで来ちまったようなもんだからな。特にジャンクマンのやつは、バトル以外のことは見えてなかった。
この反応を見れば、それは間違ってなかったってことさ。
そうさ、もう怯えることなんてねぇ。
消滅にも、国にも。
俺たちはこの世界に名を、存在を刻み込んだ。
大手を振ってアジーナだろうがなんだろうが歩けるってもんよ。
…まぁ別の苦労は付き纏うだろーが、それはしゃぁねぇ。
『オデ…』
「おう」
『悔シイ…ッ!』
「ククッ…リベンジはするぜ、いつか必ずな」
『絶対…次ハ、勝ツ…!!』
『シショー ト 鍛エ直シ デスネ。マダマダ コノ アビリティ ハ 奥ガ 深ソウ デスヨ』
『勝チタイッ!!!』
「ハハハハハハ」
『アァ…オ、オデ…ソウダ…オデハ…』
『フフフ』
『カチュア…"マケル"ッテ… コンナ ニ 心が"アツク" ナルンダナ…」
「悪かねぇだろ?」
『コノ"感情"ガ"悔しさ"ナノカ…ウゥ………オデ…‥イ、生キテテ…良カッタ!!!』
「っっっっっっっったりめぇだろぅ!?休む暇なんてないぜ?お前実はファンクラブあるんだからな!!」
『エェ!!オデ ノ ファンクラブ??』
『エ!?知リマセンヨ ソンナ コト!?ズッコイデスヨ!!………ワ、ワタシ ハ …?』
「あるわけねーだろ」
『Why!That's crazy!I'm so very cute!!impossible!』
「翻訳機能」
『フンッ!』
『ヲッ』
はっはぁ…今頃教会のガキどもは膝から崩れ落ちてそうなもんだが、ばーさんは笑ってんだろうなぁ~。
歓声よりも
どうやらちょうど光熱斗はロックマンのリカバリーを終えたようで、同時に目が合った。
俺は笑う。
光熱斗は顔が引き攣る。
すぐ慣れねぇわな!この顔!
「いい試合をありがとよ!最高に楽しかったゼ…しっかしお国柄のイアイで決めるたぁ、こりゃぁエンターテイナーの名は返上だな」
「あぁ!俺もすっごい楽しかったぜ!へへっ!ちょっとヤバかったけどさ」
「俺ほど派手な奴ぁいねぇが、俺より強ぇやつはいる。頑張れよ、光熱斗!んでもって、優勝して俺のジャンクマンがどれだけ強かったかを世界に知らしめてくれ」
「当然!期待して見ててよ!カチュアさん」
んー気持ちの良いやつだな!
それになんとも"あいつ"を思い出す…
…これは"あいつ"の墓に置こうと思ったが…あぁ、こうしよう。
「ホレ、受け取りな」
「わわっ、何これ?ネジ?のネックレス?」
「ピッカピカだろう?別に捨ててもいいぜ?ただし分別はしっかりな」
「まさか!ちゃんと捨てずに持ってるよ!」
「はっはぁ~…やっぱ似てんなぁお前」
「え?」
「何でもねぇ!!じゃぁ敗者はさっさと退場するぜっ!!」
『え?あぁ!ちょっとカチュア選手!?せ、選手退場です!!カチュア選手に改めて拍手を!!!プロ-gくんもまたね!』
俺たちは今日一番の拍手と歓声の中、出口に向かって歩いていく。
プロ-gくんが感極まって号泣しているのを聞き流しながら、ふと、俺は足を止めて振り向いた。
これだけは言っておかなきゃならねぇ…!
「てめぇらゴミはちゃんとリサイクルボックスに分別して入れて帰れよ!!」
『ジャンクマン ト プロ-gクン トノ約束ダ!!」」
ヤケクソ気味に泣きながら言い切ったプロ-gくんの声を最後に、俺は扉をくぐって今度こそ振り向かずに退場した。
『すごい人たちだったね、熱斗くん…』
「なんか暴走機関車みたいだったな…」
「まさに嵐のような人たちだったわ」
「うわっ実況のおねーさん!」
「ほんとは司会なんだけどね…なんか、彼らがいると熱が入ると言うか何というか…」
恥ずかしそうにしている司会のおねーさんを見ながら、でもなんかわかる気がした。
カチュアさんは初めて会った俺からしても無茶苦茶だけど、決してその勢いを無理強いさせるような人に見えなかったし、すごいネットバトルが好きなのが伝わってきた。
やっぱりああいう気持ちの良い人とバトルできるのは楽しいぜ!
「俺もなんか!さらにやる気が出て来た…!」
『その意気だよ熱斗くん』
「ふふ、きっと彼
「も?」
「あら?あなたのことよ?熱斗くん?
▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△
「ここだ」
『コ、ココガ…?』
「ああ」
『コノ国デ 墓ガ アルノ ハ 珍シイ デスヨネ』
「この国の8割を占める宗教じゃぁ、火葬後は川に流すんだ…ばーさんはなんの宗教かいまだに知らねぇし、俺は特に信仰はないからな、関係ねぇさ」
『テレビ ジャ 言エナイ 真実デスネ』
「もう言っちまった」
『ダ、大丈夫ナノカ…?』
「さぁ?」
クスっとカチュアは笑いマス。
珍しく気味の悪くない方の笑顔デス。
…墓の中の住人を、ワタシも詳しくは知りまセン。
普段は明け透けな関係デスガ、こういう時ぐらい空気を読めるんデスヨ!気になりますケド!
気の利くプログラムくんでしょう?
『死ンダ 人間 ハ、ドンナ 奴ダッタンダ?』
流石ジャンクマンさん!!nice!
「あぁ…?そーだなぁ………分かりやすく言えば、光熱斗みたいなやつだった」
『ソレ ニ 影響サレテ 今ノヨウ ニ ナッタノデスカ?』
「…前言った通り、昔はジャンクマンみたいな感じの性格だったぜ。そんでもって、そこに光熱斗みたいなやつが現れた…なんだ、"優しさ"ってやつを知ったんだよ…すぐ死んじまいやがったけどな。それからさ」
『ナンデ 死ンダンダ?』
「ゴミ漁りさ。よくある話だぜ?あそこで生きるためにゃぁ、そんなことでぶつかり合わなきゃいけねぇ。んで、怪我してそのままポックリ」
『ダカラ アノ仕事ヲ シテルノカ?』
「いや、それは成り行き」
成り行きなのデスカヨ!
「―――でもまぁ、あいつに生かされた俺が、こうしてお前たちを拾ったと考えれば、それでいいじゃねぇか。難しく考えるこたぁねぇよ」
―――Hey! help me!(そこの人!助けて!)
―――なんだこのプログラムくん…なんで逆さ向きでゴミ収集車の電脳に突き刺さってんだ?何言ってるかわかんねぇし…まぁいいか…
―――Don't ignore me!?(無視しないで!?)
―――わかったわかった!クラクションのプログラムくんを叩くなうっせぇな!?
『――――――ソウデスネ…ナラバ コノ 名モ シラヌ "恩人"ヘ 感謝ヲ』
「おー、そうしてやってくれ」
『オ、オデモ…!』
ワタシとジャンクマンさんが
エエ、きっと名も知らない恩人は喜んでくれるでしょう。あなたが導いたカチュアが、こんなにも立派になったのダト。
そんなコト、絶対に言ってやりマセンガ!
「大して目的のない人生だったが、アンタのおかげで、"人"のために立ち上がれたよ。恩は返せずじまいだが、こいつで勘弁してくれ。ほんとは
ボルト時々プレスのちプログラムくん
おわり
これにて完結となります。
いや、この作品を忘れてたわけじゃナイヨ。
半年間も放置してしまって申し訳ないです。
ジャンクマンみたいな経験したやつがジャンクマンを救い、そうして明るい未来が続いてくというコンセプトの元に、後は割と勢いとノリと勢いで書いた作品でした。
…と言いつつ、誰かが助かるには誰かが犠牲になるという原則の下、カチュアの恩人が死んでしまっています。過去編が悲惨なのは世の常デスヨネ!
もしかしたら番外編とかあるかもですが、そこらへんはあまり期待しないでくれると助かります。
感想であればこの作者、一言でも大層喜びやがるので皆さんの声を待ってます!それではまたどこかで!
補足
■カチュア
怒涛の快進撃でアジーナ代表に選出された。
ジャンクマンに"ヤサシサ"ではなく"ネッケツ"を教えてしまった戦犯(功労賞)。
総じて試合は人気が高い。意識はしてるものの、ほとんどがその性格やテンションに釣られて盛り上がるためナチュラルエンターテイナーと呼ばれている。
彼を"ジャンクマン"に例えるならば、"熱斗"のような"誰か"がいたからこそ今ここで生きている。その"誰か"はもういない。
■プロ-gくん
司会の女性と一緒に実況と解説するのが名物と化してしまった。
自分ができることをしようと努力した結果がこれ。何故ぇ?
結果的にジャンクマンの雄姿をお茶の間にぶちまけることに成功したのでヨシ!
昔アメロッパからアジーナに流れ着いたのは不幸が重なりまくった事故で、そこをカチュアに助けられた。
…実はファンクラブがあるのだが、カチュアは意地悪で黙っていた。
■ジャンクマン
「ねっけつのデータ」を手に入れた!
やる気スイッチがオンになると人が変わる。でもちゃんと戻る。
自身の存在が認められたことを実感し、というか思った以上に勢いのままぶっ飛ばしてきたことを後に理解してしまい悶えた。
ファンはめちゃくちゃ多い。
ロックマンとは実はトーナメント後も小さなやり取りがたまにあるらしい。
改名(改造)された技
・ボルトミサイル → ボルトガトリング
片手ではなく両手からボルトを乱射する。再利用プログラム必須。
・ジャンクキューブ → ジャンクブリザード
元々牽制用の攻撃だが、消極的すぎると力説された結果、余りに余ったストーンキューブを使ったことでやべー技になった。初見殺し。
・ジャンクプレス → ギャラクシープレス
プロ-gくんが全部説明してくれた。実は派生技があったがお披露目されなかった。
・ダストブレイク
ダストマン直伝。受け継いだ技の名を変えるのは無粋としてそのままの名前で使う。残念ながら今回は不発。「6」まで待てと言うカプコンのお告げだったのかもしれない(嘘)。
■光熱斗
この後、世界の命運を左右する大役を任されることになるのをはまだ知らない。
カチュアは怖いけどいい人。ジャンクマンはすげーナビ。プロ-gくんって…面白!!
だいたいそんな感想。
■ロックマン
熱斗とカチュアが話している途中こっちはこっちでやり取りがあり、ちゃんとジャンクソウルが発現している。
たまにジャンクマンが遊びに来るらしい。
■実況のおねーさん
司会の女性。
プロ-gくんとの急なハイテンション実況が実はかなり人気が高かった。
当然、後で悶えた。
■ばーさん
アジーナを現実のインドと置き換えた時、ヒンディー教が多数ならば、ばーさんは少数派のキリスト教という割とどうでもいい設定。
■バトルチップのあれこれ
全 部 捏 造
それっぽい理由付けてるだけなのでノリで流してね!
■ソウルユニゾン
チャージメインでの立ち回りでした。
アタック+30のスーパーバルカンのチャージと、ジゴクホッケーのチャージしないと勝てないとかやばいな、と呑気に作者は思ってます。
■ボルトのネックレス
もうネジはいらない。
決して緩むことはないのだから。
■誰か
故人。
誰というわけでもなく、だけど確かにカチュアを救った人物。
カチュアにアッタカイ心を教えた"光"のような人。
享年12歳。