「じゃ、本番開始でーす!!」
「おはようございます!毎度お馴染み!"
〈 え?担当じゃない番組名を出すのはNG?お情けで過疎番組の名前を出してあげてるのに! 〉
じゃんっ!という彼女の掛け声と共に、「ケロの突撃!レポート」と書かれたタイトルコール画面の文字が爆破され、「私が突撃される!?世界トーナメントの選手は今!?レポート」に変わる。
「さぁさぁさぁ!やって参りました!本日は前回に引き続き"私が突撃される!?世界トーナメントの選手は今!?レポート"の時間となります!拍手!」
〈 カチュアさんの拍手音が思った以上に大きいのでスタッフの拍手音と入れ替え下さい! 〉
「前回このコーナーでは"名人"選手とそのナビ"ケンドーマン"にお話を聞きました!今回はその"名人"を打ち破り、トーナメントの優勝者である"光"選手を苦戦させたあの人が!なんとわざわざニホンにまで突撃しに来ております!!」
「俺が突撃したことになってんのか?あ〜でも確かに間違っちゃ………まぁいいか!」
「めげぬ、止まらぬ、突き進む!誰が呼んだかネットバトラー会の"ナチュラルエンターテイナー"ッ!!…本日のコーナーでは!ブルームーントーナメントにてアジーナ代表を務めました、"カチュア"さんにお越しいただきました!」
「あー、ドウモ?元アジーナ代表のカチュアだ………コンナンでいいのか??」
「お次はぁッ!!」
〈 トーナメントの時の記念写真に写ってる灰色の作業着と赤く塗られたキャップを被った浅黒い肌を持った凶悪な笑みの三白眼の悪人面青年は、指名手配犯じゃなくてカチュアさんの顔で間違いないって何度言ったらわかるの!そのまま画面上に出していいの! 〉
「彼を知るのならば当然お馴染み!…ナビ?ノンノン!!ナビではないならば誰ェッ!?もちろんこの人(?)!かつての世界トーナメント!その司会のお姉さんはこの灰色の
『アノ
「テキカクだな…そんな前でもないが懐かしいな」
「アメロッパ出身の元ゴミ処理プログラムくん!何の因果かアジーナに流れ着き、まさかのアジーナドリームを成し遂げた"プロ-
『ドーモ ニホン ノ 皆サン!元ゴミ処理…ン!? 今 アナタ 、 私 ガ 言ウ コト ニ ナッテタ 台詞ヲ全部 言ッタ デショウ!?』
「そして最後にィッ!?」
『聞ケヨ コノ
「ここらへんの暴言は全部カットだろーなぁ…お前の出番残るか…?」
『シツレイ ナ!』
〈 私語の内容は彼ら"らしさ"があるのであまりカットしないで! 〉
「トーナメント以降も各地で熱い戦いを繰り広げてくれたあのナビ!不恰好?分かってない!動きが鈍そう…?分かってない!!意外と純情?それはそう!!!…でお馴染みの!"ジャンクマン"さんです!!」
『オ、オウ。ヨロシクナ…皆ガ オデタチ ノ 事ヲ モット 知ッテクレル ト 嬉シイ』
「ええ!どんどん大っぴらにしていきますよ〜!!みなさんも期待していて下さい!」
『ナント大人ナ対応…成長 シマシタネ…』
「それに比べて俺らときたらなぁはっはぁ!」
『
「翻訳機能」
『フンッ!』
『ヲッ』
〈 ジャンクマンさんはかっこいい画像じゃなくてちょっとキュートな画像を選んで下さいね!プロ-gくんは…司会の女性と喧嘩してる時の画像で大丈夫です! 〉
「見てよ熱斗くん!ケロさんの番組にジャンクマンとカチュアさんが出てるよ!」
「お!ほんとだ!これって生中継?ニホンに来てるのかなぁ」
「…ライブ映像ではないみたいだけど…今日の朝撮ったものらしいね!連絡してみない?」
「…そうだな!メール頼めるか?ロックマン」
「うん!ちょっと待ってね…あれ?」
「どうしたんだ?」
「アクセスが拒否…と言うかこれは…PETの電源が落ちてる、のかな?」
「ん〜?メンテナンスでもしてるんじゃねーの?」
「そうかもしれないね。また後で試してみるよ」
「あぁ!よろしく!そう言えば炎山が言ってた――――――…」
▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△
「おお…」
『オオ……』
『オ、オオウ?』
ニホン!!
俺たちは今ニホンに来ている!場所は"ビーチストリート"、そこの海沿いにあるテレビ局"DNN"から出てきたばかりだ。
今回は特殊な経路で入国する必要があったらしく空路ではなく海から船で来ていて、すぐそこの船着場から直行でスタジオに入ったんだ…だからわからなかった………何にオノノイテるって…わかんねぇのか!?この清潔さッ!!この国!俺たちの
「なんつー恐ろしい国だっ…思わず背筋が伸びちまう…」
『王宮 ニ 招カレタ 時 ノ ヨウナ 気分 ニ ナリマスネ…汚レ ガ タリナイ…ゴミ…ゴミ ドコ…?…ゴミ箱ノ中ダケ…?健全カッ!!』
『良イ事 ナンジャ ナイノカ…?』
「…良い事だぜ?」
『デスガ 無イ ナラ 無イ デ 落チ付カナイ ノ デス…』
ジャンクマンのやつ、"再利用プログラム"を手に入れてからすっかり綺麗好きになっちまいやがって…良い事だな!
「ま〜!慣れるだろ!やることやっちまおう」
『―――ソウデスネ…結局、
『目的地 ハ ココカラ ソウ遠クナイ ミタイダナ…』
住んだ空気、清潔な道端、身なりの良い人間たち、ほつれた服を着ていない子供たち…そんな悪意のないように見える世界でも、人の悪意の本質は変わんねぇ。アジーナだろうが、アッフリク、アメロッパ、シャーロそしてニホン!ナンも変わんねぇ。
「はっはぁ…
俺は半分だけ赤く塗ったキャップを被り、作業着であるツナギを上半身だけはだけさせて袖を腹の前でいつも通り結ぶ。ウチの国じゃぁメデタイ色のワインレッドのシャツを
『任務
『音声ファイル ヲ モウ一度 再生 スルゾ』
《SSSオフィシャルネットバトラー、カチュアおよびジャンクマン、仕事だ。
現在進行形でネット社会を
現状やつらを完全に消滅させる方法が分かっていない以上、対策は一つだけだ。
ニホンでは今、ネビュラの本隊を叩くべく
チームの邪魔をするな。
お前でも意味がわかるな?
カチュア、ジャンクマン、お前たちはニホンに向かい、アジーナから流れたダークロイドを消せ。
それも秘密裏に、
…本当に忘れるなよ?》
《P.S.
何だあの番組は??何やってやがるこのバk(聞き取り不可能な罵声が続く)》
「番組のインタビューのために来たってのは、我ながら自然な入国理由だったと思うゼ?なぁ?」
『間違イナイデスネ!』
『………アレ?自然 ニ 入国 スル カ ドウカ ジャナクテ "ニホン" ニ 来テル ノガ バレタラ マズイン ジャ ナイノカ…?』
「…」
『…』
『…?』
もうとっくの昔にやめた電子タバコの代わりに、俺は今そこの屋台で買って食べ終えたばかりの焼き鳥の串を咥えつつ一呼吸。気分はリラックス。俺は平静を
「―――オワッタことは気にしないでいこうぜ?土産でも見てくか?」
『ッッッッ何 呑気シテン デスカ!?
俺は弾かれるように走り出す。風切り音が耳を打ち、ヤカマシイ声が鼓膜をぶち抜いてくる。
ん〜〜〜〜〜〜…
「っっっっっっっっっっっっっっじゃかぁしぃぃッッッ!!!ンなコタぁわかってるつーの!!"
『オ、オオオオオデ、初メテ聞イタ ゾ!?ソウナノカ…!?』
『真 ニ 受ケナイ デ 下サイヨ!?話 ガ ヤヤコシク ナリマス!カチュア ガ 勢イ デ 喋ッテル ノ ハ 今更 デスヨッ!』
「で !?目標まではどれくらいだ!?」
『コンテナ 見エルカ? 船ニ積ンダリ スル 長方形 ノ ヤツ…ソコ辺リ ラシイゾ』
人通りの多い通りを抜け、病院を横切り、またいくつか建物を通り過ぎて路地裏を抜け、海沿いのコンテナが並ぶ…なんか人通りの少ねぇ場所まで走り抜ける!同じようなコンテナの間を通り過ぎ、しかし相棒の合図があるまで止まりやしない。
『――――――アッタ!二ツ先ノ コンテナ側面ニ 通常ト 異ナル 周波数ノ パネル!」
『情報通リ デス!…照合完了!アレ デ間違イ アリマセンッ!』
「っっっっっっしゃぁ!!行くぜっ!!ジャンクマンEXE!!!トランスミッションッ!!!」
▽
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▽
▽
▽
▽
▽
Plug in JunkMan.EXE_
「トウッ!失礼シマスヨ!ジャンクマン サン!」
プラグインと同時に、ワタシはジャンクマンさんの髪の毛のような背中へと流れる赤いケーブルに
「イザ!行キマショウ!」
「オ、オウ。落チナイヨウニ ナ」
地面から僅かに浮きながら移動しているジャンクマンさんの背に掴まりナガラ辺りを見渡します。ジャンクマンさんの死角を無くすように背後を
ジャンクマンさんがピリつくのを感じると同時に、カチュアの声が頭上より発せられマシタ。
『わり〜子は〜いね〜ぇか〜?…よぅバカドモ、ゴミ処理の時間だゼぇ…?』
そのナビは素早く振り向きマス。眼光は鋭く、ソレどころか全身が刺々しいフォルムとなっている、獣のような外見のオレンジ色のナビ…いえ、ダークロイドと成り果てた"ビーストマン"…!
かつてニホンを襲った"
「…っ!ジャンクマン…と言うことは"ゴミ処理屋"、か…!」
『へぇ…?どうやらテメェをゴミと自覚してるようだなぁ…?…まぁなんでもいいさ―――潰せ、ジャンクマン』
「オウ!!」
鼻で笑う音。
そして目の前のビーストマンは笑いを堪えられないかのように身を僅かに震えさせるじゃないデスカ!なんかムカッとしマスネ!
「ガルルルルゥ………ックック…!ハメられたのはお前たちの方だ…馬鹿な人間とその
『おん?』
パキリ、とそれは足元より聞こえマシタ…?ワタシが覗き込むより早く、ジャンクマンさんはその大きな体から想像できない速さで後退シマス!事前に言ってくれないと落チちゃイマスヨ!?
「ダ、大丈夫カ?」
「…ンモチロンッ!」
『ジャンクマン、余所見すんじゃねーよ?見てみな』
まぁ全然大丈夫ですけどね!
落ち着いたカチュアの声の通りジャンクマンさんの背中よりソロリと周りを見渡せば、パネルのように規則的に配置された足場の隙間から黒く
コレは"ダークパネル"…
『…多いな…アジーナエリアが"
"ガルビースト"に"ロイホーク"…ネビュラの作り出した上位種、"ガーディアン"…!
ワタシたちの四方を囲むようにダークパネルがそこかしこに展開され、その上を獣型のウィルスたちがひしめき合ってイマス!
カチュアの言う通り!アジーナでダークロイドを撃退した時よりも規模が違いマスネ…!
「ガルルルゥ…アジーナエリアの占領は我々が本腰を入れてやる必要などないからな…その程度でどうにかなるはずだった…貴様らがいなければ!!だが、今は
ビーストマンの雄叫びに呼応するように、獣型のガーディアンたちが声を上げマス!その圧力たるヤ、ビリビリと空間を揺さぶるようデス…!…しかし、アァ!なんて甘イ!そうデショウ?カチュア!!
『へぇ…?俺たちがどうしようもないように見えるか?じゃぁ、ご
「OK!
「
「1000…?何をバカげたことを言ってる…?」
圧縮データ解凍、ジャンクマンEXEへオペレーターを介さずダイレクトにインストール、"ストーンキューブ"展開シマス。
そして眼前の空間が歪みマス。これはワタシが少し処理落ちしているからデスガ…問題なく完了したようデスネ!
「これは…!?」
ビーストマンの判断は早かったデス…先ほどの勝ちを確信していた慢心の表情を消し去り、無情なダークロイドとしてすぐさまガーディアン達をけしかけようとしまシタ…デスガ!遅い遅い遅い!!
「全部全部ゼェ〜ンブ! 遅イン デスネェ!!ジャンクマン サン!!!」
『ゴミはゴミ箱にだぜぇ!!!なぁ!?ジャンクマン!!!!』
「オウッ!!!!パワー全開ダーーーーーッ!!!!」
インストールされたストーンキューブは瞬きの間に数を激増させ、それらがジャンクマンさんの回りに設置されるがためにワタシたち姿を隠していキマス。…なんてことは一瞬でしかアリマセン!ストーンキューブは宙を浮き、
その大質量の壁にこの日のために用意したとか言うガーディアンどもも成す
「"ウルトラ ジャンク ブリザード" デス!!!」
『………いや流石にちょっとダセェ!!!』
「
そしてそして!量だけではないノデス!!普段の10倍のストーンキューブを操るジャンクマンさんのそのパワーッ!!ビーストマン、アナタが以前戦った時に比べても段違いデスッ!!
ストーンキューブとストーンキューブは空中でぶつかり合い、砕け、時には霧散してしまいマスガ全く問題ナシ!!それでも灰暗く視界を埋め尽くす大嵐!!!順次追加されるアホみたいな量のストーンキューブがさらに冗談のような速度で渦を巻きその範囲を広げて行きマスヨォ!!!
そこらかしこで上がる獣の悲鳴!混乱するウィルスドモ!その姿も音も何もかも飲み込んで、ダークパネルも空間ですら削って削って回る回る大嵐ィッ!!!!まさに災害!!!!!電脳大災害!!!!!!
『
「オウ!!
「後ロ ハ ワタシ ニ オ任セ ヲ!存分 ニ 撃チ マクッテ クダサイ!!!」
ガシャコン!っと両腕をボルトの発射機構に変換させたジャンクマンさん。「It's showtime!」そう言うかのように両腕を左右へと大きく開く。
「Fire!!」
ワタシの短い掛け声は最後まで聞き取ることすら出来ない。轟音!この轟音デス!!素晴らしい音ォッ!!!
「AHAHAHAHAHAHAHAHA!!!!」
「オ、オオオオオオオオオオォ!!!!」
『ヒハッハハハハハハハハハハ!!!!』
テンションぶち上げデスネェ!?笑ってるばかりじゃないデスヨ!!
ジャンクマンさんが無闇に乱射してるように見えマスカ!?違うんデスネェッ!!!自分で生み出した
いやいや、シカシ流石はダークロイド、ネビュラの手下…こんな中でも隙を
『―――ヒトスジナワじゃいかねぇな?』
カチュアの言う通りデスネ。恐ろしいほどのストーンキューブも、普段よりも激し過ぎる"ポルターガイスト"の行使によって既に見るからに勢いを落としていマス。それでもすさまじいのは間違い無いのデスガ…相手は一度戦ったダークロイド…そうも行かないデショウ。
と、その直後!
ジャンクマンさんもワタシも一瞬だけ見ていなかった左側面に新たなストーンキューブが発生しマシタ。続けて衝突音!!ワタシは理解し、ジャンクマンさんに合図―――する必要もなく、ジャンクマンさんは即座にストーンキューブに向かって発砲!!
粉微塵に砕かれていくストーンキューブの影から飛び出したのはビーストマン!…しかし、フフ、片腕はコチラが貰ったようデスネェ…?
『ウィルスやガーディアンどもを盾に消耗を抑え、機会を待ったな…?その速度で持って一瞬の隙を見つけて
「間一髪 デシタ ネ!ナイスキューブ!!」
「ハ、速サハ オデ トハ 比ベラレナイ 程 速イ カラナ…アリガトナ カチュア」
「ガルルゥ…チィ…!」
―――気づけば、最早ワタシたちの周りには残骸しか残っていませんデシタ。
祝アドコレ発売!!…に便乗していろんなエグゼ小説が復活してるのでワタシも便乗。
既に完結した作品ですが、あと1話だけお付き合いください。
次話はもう書き終えているので添削とかしたら数日後に投稿します。
あと、アドコレ全クリの道はまだ途中なのでまだまだ昔の記憶のまま作品を書いております。世界観で間違った認識があるかも…その時は後ほど修正致します。
感想お待ちしてマス!
以下補足です。
■カチュア
海を渡りニホンへ来た悪人面。
絶対的な地位を手に入れたが、未だスラムに住み続けゴミの回収業者として働いている…そして裏で別のゴミ(アジーナの敵)処理も担当している。ウラでの呼び名は"ゴミ処理屋"。
やっぱりテンションは高いが、慈悲もなく
そんな本編の裏側であったかもしれない話。
■プロ-gくん
口調が丁寧だが口は悪いプログラムくん。
オンエアでは色々発言がカットされた、当然。
今回は何か彼に秘密があるようだが…?
■ジャンクマン
見た目と中身のギャップで人気。加えてとにかく戦闘が派手なので番組受けする。
"ボルトガトリング"はマトリックスレボリューションズのセンチネルの大群を撃つAPUのイメージ。尚、圧倒的蹂躙の模様。連射は正義!
■光熱斗&ロックマン
本編通り頑張っている。
そう言えば本編軸はチームオブカーネルだと最近知った作者。
…じゃぁここではツインリーダーズでいいか!(適当)
科学省なのか例のあの人なのか、チームを発足した人はよく分からなくなるけどまぁいいでしょう。
ボルトのネックレスはトロフィーの横に飾ってある。
■緑川ケロ&トードマン
どんなキャラがこの作品にいたのか忘れているであろう読者の方に対する簡単な紹介をしてくれました。
ありがとうございます。
■カチュアたちの上司
苦労人。それ以上語る必要はない…
■ビーストマン
エグゼ3に登場した元WWW(ワールドスリー)団員、
ロックマンに二度やられ、最後はその失敗のせいでワイリーに見限られ、サラっとセリフだけで既に始末されていることが判明していたのだが…?しかし!ビーストマンは再び執念で復活した!記憶を失いウラで暴れ回ってたところをネビュラにスカウトされたのだ!…的な流れがあったりなかったり。
デザインが好き。