戦姫絶唱シンフォギア "誰が為に喰らう力を振るう"   作:アインスト

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クッソ久しぶりな更新です(白目)
とりあえず今回は前回予告した通り少し時間飛ばしてネフィリム覚醒に差し掛かります。

主人公、ネロの疑念は少しずつ大きくなっていく・・・
見所さんがあまりないかもしれませんがよろしくお願いします。

ではほんへ、どぞ。


章節‐6 己のやりたかった事はそんな事じゃない

 

──ウェルからもたらされたカミングアウトと廃病院撤退戦から数日。

 

僕は自分にあてがわれた部屋で数日前に起きた事象を整理するべく、ある欠片を目の前にしていた。

 

 

【・・・相棒、そいつは】

 

「──うん。数日前にあった戦闘でどさくさ紛れに拾った・・・”ネフィリムの筋繊維の欠片”だよ」

 

【・・・そうか・・・相棒、やはりあの事を?】

 

「・・・そう、だね。ウェルが嘘吹くとは思えない・・・訳じゃないけど、普通はわかるわけないじゃないか──マリアが”フィーネ”だなんてさ」

 

【そうさな・・・】

 

 

思い起こされるは先日の戦闘でのウェルのあの発言と・・・マリアのその時の立ち振舞い。

 

陰で見ていただけに過ぎない自分だけど、マリアがフィーネであるというにはその時は信じる他なかった。

 

それに、あの戦闘でガングニールの子がネフィリムをぶん殴った際に飛び散ったネフィリムの筋繊維で組成されていた装甲片を拾ったのだ。

 

 

【・・・使うのか?】

 

「・・・今すぐには使わないよ。それに──アルさんが言ってたじゃない」

 

【そうだな・・・”暴食”の塊であるオリジナルのネフィリムを接収するということがどれだけ危険であるかは、話していたものな】

 

「それの力を制御できないと・・・あれと一緒になっちゃうんでしょ?」

 

【そうだ。確かにオリジンタイプのネフィリムの力は強力だ・・・それも我のような模倣武装展開型ネフィリムとは比べ物にならないほどにな。だからこそ・・・同族の接収は危険が付きまとう。接収したその力に我々が呑まれれば・・・途端に制御できなくなる──目につくありとあらゆる物を喰らい尽くすただの”獣”に成り下がるのだから】

 

「だからこそ・・・判断は慎重に、でしょ?」

 

【そうだ】

 

 

アルさんと共に問答をある程度してから向き合っていたその欠片を懐にしまい込み、休憩室へと向かうことにする。

 

──だけど僕らは失念していた。

 

その”危険を伴う判断”を下さなければならない瞬間が、すぐに来ることなんて──。

 

 

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 

 

あれから少しして、調ちゃんと切歌ちゃんが二課の装者と決闘する・・・ということになった。

 

ただウェルはそれを良しとせず、二人を謹慎・・・要は出撃を制限したのだ。

 

その代わりでウェル自身と僕が出向くことになった。

二人はとても申し訳なさそうにしていたけど、その様子を見かねた僕はそっと頭を撫でて”必ず戻る”とだけ伝えてその決闘の場──カ・ディンギル跡地へと出向いた。

 

その時・・・ウェルが嫌に歪んだ笑みを浮かべていたのが、少しばかり引っ掛かったのだけれども。

 

しかし決闘の狼煙でノイズを利用するなんて味方ながら趣味が悪いなぁと思う。

 

そうして待機していると三つの聖詠が聞こえ出した。

その時、僕はあの時感じたあの暖かい感情を一瞬再び感じた。

 

この感じは・・・一体何なんだろう?

 

 

 

「・・・来ましたね。では手はず通りに」

 

「わかった・・・”アルテマ”ッ!」

 

 

背中から装甲が展開され・・・現れた三人の前に降り立つ。

 

 

「あの人は・・・前に見た鎧の人・・・!」

 

「ハン、あっちはやる気十分ってことかよ」

 

「未確認型の聖遺物・・・となれば、私達の力は模倣されているとみた方がいいな・・・」

 

「でも調ちゃんと切歌ちゃんの姿が見えない・・・あの二人は何処!」

 

 

 

ガングニールの子がそう問いかけ、あとからやってきたウェルが代わりに答える。

 

お互い見合い・・・そして、戦闘開始。

 

一番手でガングニールの子が殴りにかかる。

 

 

 

【パイル・オブ・ガングニール、ロードコンプリート】

 

「っ、また・・・!!」

 

【「・・・ッシ──!!」】

 

 

 

彼女の拳を受け止め、右腕に展開された模倣武装で反撃する。

だがその直前でイチイバルの子がミサイルを展開、こちらに向かって撃ち放つ。

 

咄嗟に僕が思考したものをアルさんはすぐに読み取り、行動に移す。

 

 

 

【バレット・オブ・イチイバル、ロードコンプリート】

 

「アタシのイチイバルの力もあんのかよ・・・!!!」

 

 

 

撃ち放たれたミサイルを左腕に展開されたガトリング型の模倣武装で全て撃ち落とす。

撃ち落とされたミサイルの悉くが爆散するが、それを煙幕代わりにしてアメノハバキリの子がガングニールの子と入れ替わるように仕掛けてくる。

 

狙いは──下段か。

 

 

 

【蹴り受けろ、ネロ】

 

【「わかった」】

 

【ソード・オブ・アメノハバキリ、ロードコンプリート】

 

 

 

両脚に展開されたブレードで彼女の振るう剣を受け止め、いなす。

 

一瞬で受け止められた事にアメノハバキリの子は苦渋の表情へ変わる。

 

 

 

「私のアメノハバキリの力までも・・・手強い・・・!こんな物まで使って何を企てる、F.I.Sッ!!」

 

「企てるとは人聞きが悪いじゃあないですか・・・我々が望むのは"人類の救済"っ!!」

 

【「・・・何だって?」】

 

 

 

ここで初めて、僕らは所属している組織の目的を聞くことになる。

 

ウェルによれば、以前の"ルナアタック事変"にて欠けた月の破片・・・それがそう遠くないうちに落下してしまうとのこと。

 

それによって失われかねない人々の命を救い出す───それが、組織の目的だった。

 

 

 

「だが月の公転軌道は各国機関が三ヶ月前から観測中・・・落下などという結果が出たら黙っていない───」

 

「黙ってるに決まってるじゃないですか。対処方法の見つからない極大災厄の対処法など、さらなる混乱を招くだけです。不都合な真実を隠蔽する理由など、いくらでもあるのですよ」

 

「まさかこの事実を知る連中ってのは、自分たちだけ助かる算段を立てている訳じゃ・・・」

 

 

 

イチイバルの子がそう言葉を紡ぐと、ウェルは"だとしたらどうする"と聞き返す。

 

しかし彼女らはすぐには答えられず・・・その直後ウェルはさらに続ける。

 

 

 

「対する私たちの答えが───ネフィリムッ!!」

 

「っ!?」

 

 

 

ウェルがそう叫ぶと同時に僕と彼女らの間からネフィリムが地面から突出して出現する。

 

 

 

「人を束ね組織を編み、国を建てて命を守護するっ!!ネフィリムはその為の力っ!!アルテマ、あとはネフィリムがやります・・・下がって構いませんよ」

 

【「・・・らしいけど、アルさんどうする?」】

 

【・・・何時でも行けるようにしておけ。どうも嫌な予感がする】

 

【「───わかった」】

 

 

 

模倣武装を解除し、二、三歩下がるとネフィリムが雄叫びを上げて二課の装者たちに向かって駆け出す。

 

負けじと応戦しているようだけど、ネフィリムの勢いに上手く対応できていないようだ。

 

 

 

「ルナアタックの英雄よっ!!その拳で何を守るっ!!」

 

「それは───!!」

 

 

 

ガングニールの子が腕部機構を引ききり、パイルバンカーの要領でネフィリムの土手っ腹に叩き込む。

 

そうしてもう一撃加えようとしたその瞬間、ウェルが一言、叫ぶ。

 

 

 

「───そうやって君は、誰かを守るための拳で───もっと多くの誰かをぶっ殺してみせるわけだぁっ!!」

 

「───っ!?」

 

【「ウェル、何を───」】

 

 

 

その瞬間・・・一瞬のうちで、ガングニールの子の動きが一瞬鈍った。

 

そうして突き出された拳をネフィリムが見逃すわけがなく────。

 

 

 

 

バツリ、と気味の悪い音を立てて────彼女の拳を喰らった。

 

 

 

「───え」

 

「た、ちばな───立花ァァァァァァァァァァ!!!」

 

「あ、ああ・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

 

 

ガングニールの子が喰われて失くした右腕を抑えてうずくまる。

 

仲間であるアメノハバキリの子が彼女と共にネフィリムから距離を取るが・・・ネフィリムは喰らった彼女の右腕を美味そうにバリバリとギアの装甲ごと咀嚼していた。

 

 

 

【まさかあの男、彼女が"そう"だと踏んでネフィリムに喰わせたのか!?血迷ったか、ジョン・ウェイン・ウェルキンゲトリクスッ!!】

 

【「え、何どういう事なのアルさん?」】

 

【あの野郎、ガングニールの女を実験台にネフィリムに喰わせたんだ・・・その証拠に見てみろ───ネフィリムの様子が明らかに変わっているぞ】

 

【「───!!」】

 

 

 

ふと視線を移せばネフィリムの身体が肥大化し・・・先ほどよりも一回り、いや二周りほど大きくなっていた。

 

アルさんが慌てるように、僕の脳裏にも警鐘がやかましいほど響く。

 

───あれは、まずい。

 

 

 

「完全聖遺物ネフィリムはいわば自立稼働する増殖炉っ!!他のエネルギー体を暴食し、取り込む事でさらなる出力を可能とするぅっ!!さあ始まるぞっ!!聞こえるか?覚醒の鼓動・・・この力が"フロンティア"を浮上させるのだぁぁぁぁあ!!」

 

「フロンティア───だと・・・?」

 

 

 

アメノハバキリの子がそんな疑問を溢していると・・・先ほど右腕を喰われたガングニールの子の様子がおかしくなっている。

 

段々と彼女の身体が黒く、漆黒に染まっていき───ついには両眼が、紅く爛々と輝きだした。

 

 

 

「う、ぐ・・・がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

【───いかん!!】

 

「ちょうど良いでしょう、ネフィリム!!そのままガングニールを喰らい尽くしてさらに力をっ!!アハハ、アヒャヒャヒャヒャッ!!」

 

 

 

───こんな事が、したかったのか?

 

───こんな事で、世界を・・・救えるのか?

 

───こんな事で、"皆が笑って"過ごせるのか?

 

・・・違う。僕らがやりたかったのは───こんな事じゃあないっ!!

 

 

 

 

【「ウゥェェェェェェェルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!!!」】

 

 

 

 

もう1つのネフィリムが、世界の理不尽に吼える。

 

 

 

 




若干や駆け足ですが今回はここまで。

次回は暴走した響を止めるべく主人公とネフィリム・アルテマが奮闘します。

あと離脱しかねないような立ち回りをする主人公ですが残念、まだF.I.S離脱しません(白目)

ウェル博士にはいつも通りしばらく一人で行動してもらいますけどね。

あそうだ、気がつけばお気に入り登録数が50件越えました・・・(驚愕)
こんな作品でも読んでいただけることに圧倒的感謝っ!!

今後ともこの作品をよろしくお願いいたします・・・!

というわけで次回またお会いしましょ( ´-ω-)ノシ
感想、お待ちしてますー(乞食)

ヒロイン募集はまだやってますんでよければご参加お願いします。

主人公のヒロイン、どうする?

  • 響ちゃん
  • 翼さん
  • キネクリ先輩(クリスちゃん)
  • 切ちゃん
  • 調ちゃん
  • マリアさん
  • いっそ全員フラグ立てるだけ立てて全回収
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