銀色の悪魔…8th Stage   作:SilviaSilvermoon

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-前章からのおさらい-

暇だったし…と軽い気持ちで横浜の美奈子経由で知り合ったキャバ嬢3人衆に
電話をしたら…めっちゃ乗り気で”濃厚な接待”をしてくれると言う。

(いや、普通に怖ぇえ~わ^^;;;)


取り敢えず嫁の許可が出た…

プルルルルル…プルルルルr…ピッ!

沙雪「はいはい?ダーリン?どしたの?」

 

さつき『あ、沙雪?…俺だけど…平塚の家、掃除終わってさ…』

 

沙雪「あ~あ~…結構凄い事になってたんじゃない?」

 

さつき『所が思ってたほどじゃ無くてな。布団も干したし隅々まで掃除機掛けて、トイレとか風呂もカビ取りと、汚れ落とし迄して…もう終わっちゃった^^;;;』

 

沙雪「え?思ってたより全然早いじゃん^^;;;」

 

さつき『俺も若干拍子抜けした。で、まだ2日残ってるからさぁ…沙雪まだ来れないだろ?』

 

沙雪「あぁ…じゃあ、お姉様達の所でも行って遊んで来れば?あ、ダーリンってお酒飲めたっけ?」

 

さつき『めッちゃ強い訳じゃ無いけど飲めなくは無いよ?会社の忘年会とかには参加してたからなぁ…まあ、最後の方はめんどくさかったんで飲まずにハンドル・キーパーって事もあったけど。』

 

沙雪「なら…丁度良いじゃない。折角だしたまには大っぴらに遊んでおいでよ^^

嫁が許す!」

 

 

(↑何か顔を見て無いのにすっごいドヤ顔してるのが解るんですけども…^^;;;)

 

 

さつき「すっげえ器のデカさだね。タンカーか航空母艦みてぇ…」

 

沙雪「うんうん、そうだろう!もっと褒めてくれても良いのだよ?」

 

 

さすがに後から知られて気まずい思いもしたくないし…と思って、

嫁(=沙雪)に電話すれば…”大っぴらに遊んでおいで^^嫁が許す!”との返事。

こ、こいつすげぇわ。

マジか。今までそんな風に遊び歩いた事が無かったから加減が解らん^^;;;

 

取り敢えず…車で横浜に向かう事にして…戸締りをして家を出る。

携帯をスピーカーホンにして電話する。

 

プルルルル…プルルr…ピッ

 

雅「はいは~い?お兄さん?来てくれるの?」

 

さつき『ま、一応前もって電話して…大っぴらに遊んで来いって言われました^^;;;』

 

雅「おおぅ。さすが沙雪…ね?間違ってなかったでしょう?」

 

さつき『あ、それで、電車で行くと帰りが厳しいんで、雅さん家に車を

置かせてもらえたらなって思うんですけど…』

 

雅「あ、それはもちろんよぉ(^^♪その後の…TOPキャバ嬢によるお店だけじゃない

”アフターでの濃厚な接待”もある事だし…ね。フフフ。」

 

 

だ、だからその言い方が怖いんだってばぁああ…。

 

 

さつき『……』

 

雅「大丈夫だってwそんなに緊張しないの♪」

 

 

若干動揺したまま…横浜を目指した。

 

 

取り敢えず横浜には到着したけど…私服でああいうお店ってどうかと思い、

ちょっと変装することにした。

 

一張羅のブルガリのスピードマスターの腕時計にビジネスマン風に見えるのを狙って

黒ぶちメガネ(DJの時にコメントを読むのに使ってるちゃんと度が入ってる奴ね)、

 

コ〇カで買ったスーツとY-シャツとネクタイ。それにリー〇ルの革靴、それに

アタッシュケース、その中には車の中に入ってたガソリンスタンドの副店長のと

高崎製菓の外部取締役の名刺。それにシステム手帳と携帯。

 

まあ…これで私服よりは浮かないでしょう。でも何かふと頭の中に浮かんだのは

接待帰りみたいって事…^^;;;そんなこんなで時間になったので

雅さんの家に行ってみる。途中の花屋で買った花束(3人分で3つ)を助手席に置いておき、門の横のチャイムを鳴らす。

 

 

雅「は~い、お、来たねw入って~」

 

という言葉と共に入り口の重厚そうな門が開いた。

ど同時に車を中に入れる。玄関の前でアタッシュケースと上着を持ち、

花束を小脇に抱える感じで立ってるとドアが開いた。

 

優子、なぎさ、雅「「「は~い、どうぞ~。って…ん?お兄さん、

どうしたのそのカッコ…」」」

 

 

開けられたドアから出てきた3人の意外そうな顔…

 

 

さつき「さすがに私服でお店にお邪魔できるようなセンスを

持ち合わせていなかったもんでね…仕事帰りにたまたま寄ったサラリーマン風で

行こうかと思いましてね。」

 

優子「あぁ~そう言う事。」

 

なぎさ「まあ…確かに私服で来る人ってほとんど居ないけどさぁ…」

 

雅「家から持って来てた訳じゃ無いでしょう?」

 

さつき『いえいえ、ところが急にこっちで会議とかあって呼び出されても良いように

1揃えだけこっちの家に置いてあったのを引っ張り出してきたんですよ^^;;;

ただネクタイピンが見つからなくて途中のコ〇カで買いましたけどね^^;;;』

 

なぎさ「すっごく用意の良いって言うかなんて言うか…」

 

優子「あ、名刺もスタンドと洋菓子屋さんの方と両方入れてるのね?」

 

 

私服と違うから3人もちょっと躊躇してる様にも見える。

 

 

 

さつき『まあ…とりあえずは地方から出てきたビジネスマンには見えるでしょう?

私服全開の人よりは幾分ふざけた感じには見えない…だろうって言うのを

狙ってみたんですけどね。』

 

 

まあ…確かにそうだけども…っていう感じで意外そうな顔でこっちの話を聞きながらも、

店での自分たちの動きを計算してるのかも知れない。

しばらくして優子さんが言った。

 

 

優子「よ~し。入店してからの流れを頭の中でイメージできたわ。」と。

 

 

優子さんに続いてなぎささんも、雅さんもそれぞれが店にきた俺という客に

どう関わっていくかをイメージできた様で3人でヒソヒソ打合わせを始めた。

すげ…ヒソヒソ話も1,2分でまとまってしまったらしく…

 

 

優子「これであたし達の方の擦り合わせは出来ちゃったから、開店時間から少しして

お兄さんが入って来てくれれば良い様にしておくわ。」

 

なぎさ「あ、今日ってさぁ…レイカ出勤だっけ?確認しておかないと3人でここに

付いちゃったら他のテーブルでいろいろ問題があった時に対処できる人がいないと…」

 

雅「ちょっと待ってね…」

 

 

スマホを弄って予定を確認してる様子。

 

 

雅「あ、今日はレイカも出て来るし…インクぶっかけ女の”真由子”は休みになってるわ。ふぅ~セーフね。」

 

 

へぇ~、そう言う計算みたいな事を陰で解らない様にしてるんだねぇ…

自然に見える接待の裏側って凄い計算があるんだね。(←メッチャ他人事じゃん^^;;;)

やっぱり接客のプロだわ…そりゃ、酔っ払いのジジィが手玉に取られちゃうわな^^;;;

(←そ、それな)

 

 

ん?ちょっと待てよ…って事は美奈子も”神崎レイカ”と言う名前で

キャバ嬢してたんだから…そっか、そういう計算みたいなものも出来るし、

ある程度裏側を知ってるから…このお姉様方もうかつに俺に手を出せないって

事なんだろうなぁ。

 

ま、本気で俺みたいな元・おじさんを相手にするわきゃ無ぇ~わな。

金づるにすらなれないし。ま、ちょっとノリの合う面白い美奈子の親戚…

又は友達感覚でいられる人だって事。

 

確かに俺から手を出すことは無いので”安パイ”ではあるけどさ…

元々ネガティブな思考の持ち主なので自信のある事以外は”明るい振り”で対応してる…

 

こんな”隠れコミュ障”スキルをまた発動しなきゃならない訳だし…

せいぜい見栄を張ってみますかねぇ…。ってそんな事を考えてたら

目の前の3人の事がすっかり気にならなくなってた。

気が付くともう作戦会議はできていて、派閥の子達に全てメールで今日の動きを

ざっくりとであっても大枠を指示していた様子…。

 

ついでに社会科見学(←すっげぇ懐かしい響きだけど…)のつもりで、普段どんな感じで

この3人が仕事をしてるのか見せて貰って来よう。

 

 

時間が来て一緒に家を出たけど、俺はお姉様達の車に乗らず…

時間を潰してからお店に行くと約束して別れる。

 

横浜の街ベイサイド地区を歩き…遠くに観覧車やヨットが風をはらんだ時のような形の

ホテルとか…赤レンガ倉庫(まだこの頃は赤レンガパークになる前だったんだね…)

を横目で見ながら20分ほど歩き…軽く汗ばんできた頃お店の近くに来た。

ふと視線を前に向けると店に着くちょっと手前で…ん?あの後ろ姿ってどこかで…

あぁ、この世界の美奈子="レイカ"ですね^^;;;

今から店に入って行こうとしてる所を見つけたので声を掛けてみた。

 

 

さつき『あれ?レイカちゃん?』

 

レイカ「へっ?…あれ?どこかで…って、あああ!!さつきさんですか?

スーツ姿だったからわかんなかったですよ^^;;;結構変わるもんですねぇ…

今日は眼鏡してるし。」

 

さつき『いやさあ…この前の件で1日でカタが付くって思って無くてさ…

年休残りの10日間ブチ込んじゃったのは良いんだけど、

ラジオの仕事もカフェも都合3日で片付いちゃってさ^^;;;

残りを平塚で…って思って家の片づけと掃除とか全部終わっちゃってさ。

なら横浜でも行こうかなってね。でもここに来るなら私服でお店とか

入る勇気も無いしさ…それでビジネスマン風なカッコしてきた訳さ^^;;;』

 

レイカ「あぁ…それでか。今日師匠3人組が大事な接客が入ったんで

あとのテーブルの事はよっぽどの事が無い限りあたし達に任せるって。

で、ちなみになんですけど、沙雪さんとか美奈子さんは…この事って(知ってるの)?」

 

さつき『まあ…さすがに俺は今まで忘年会とかは出た事あっても居酒屋止まりで

キャバクラに足を踏み入れた事無かったからさぁ~、一応沙雪には電話したさ。

そしたらね…』

 

レイカ「ま、せいぜい羽伸ばして遊んでらっしゃい、あたしが許す…って

言われた感じですか?」

 

さつき『鋭いね、ほぼ正解。ドキドキでこっちが電話してんのに

ケラケラ笑いながら”大っぴらに遊んでおいで^^嫁が許す!”だって。』

 

レイカ「ん~それなら…(ちょっと考えて)多分、普段の行動を見て下手に面倒な事には

巻き込まれはしないだろうっていう予測が付いてるからですね。

信頼されてるって事ですよ^^

じゃあ…ちょっとスタッフ・ミーティングに出てきますんで…

20分か30分位したらお店に入って来てくださいね(^^♪

お店が暇ならあたしもヘルプに入りますんで。」

 

 

と言って笑って手を振りながらお店の中に消えて行った。

 

 

レイカは店に入るまでのわずかな時間で色んな事を考えていた。

 

【…でも、何か裏がありそうな気がするんだよな…優子さんもなぎささんも

2人共あのさつきさんを狙ってるんだし…お目付け役が…って、

あ!も、もしかして雅さんが今、中立的なポジションで居る訳だし…

伝説の美奈子さんを”なつき”として投入するとか…

でもそこまで1人のお客さんの為に大掛かりにするのかしら…?

ん~、どっちの線も考えておいた方が良さそうね…】

 

 

こういう悪い方の予感って結構当たるじゃん…?(あ、これフラグ立った?)

 

 

 

(※―――ここからレイカSideで進行します―――)

 

 

レイカ「おはよ~ございま~す♪」

 

 

いつものように軽めな感じで店に入っていくと…ん?何か雰囲気が違う…あれ?

 

 

優子「ああ…レイカ。おはよ。さっき携帯にメールした感じでお願いね。」

 

レイカ「あ、はい…で、こっちは何人で(ホールを)回す感じですかねえ?」

 

なぎさ「こっちの派閥が5人…あ、プラス1で6人だわ。」

 

レイカ「ん?プラス1?休みの人を出勤させた感じですか?」

 

雅「一応…最強の助っ人を呼んだわ。今、メイクと着替えに行ってもらってるかさぁ…」

 

 

あ…これさっき思ってた感じだ…フラグを思いっきり回収した気分。

 

美奈子さん=ここで言う”なつき”が来てるんだわ。間違いない。

 

向こう(=元の美奈子さんの居た世界)ではこの店のNo.2だったはずだから…

そりゃ、最強でしょうけども。要は師匠2人が暴走しないようにお目付け役を頼んだのね^^;;;

でも、そのために美奈子さんをわざわざ群馬から呼び寄せたの?マジですか…^^;;;

そんな事を思ってたら…出てきちゃいましたよ。”妙に貫禄のある新人”のなつきが。

 

 

レイカ「え?あ、な、なつき…へ?だって群馬から何時出てきたの?

うぇえええええ!!!」

 

 

そうでしょう!そうでしょうけども…解ってるけども!師匠達の手前驚いて見せた。

そしたらなつきが…やり手のキャバ嬢の黒笑みで…

 

 

なつき(=美奈子)「あ、レイカ~おはよ。なんかここで会うのってキンチョーするわぁ。

(って言いながら目が笑って無いし。しかも、抱き着きながら近寄って耳打ちをする。)

多分、この状況を入った時に感じてうすうすは解ってたと思うけど…

雅さんに急遽呼ばれてね。今日はお目付け役&人少ないみたいだから…

久々に本気出していくからね。取り敢えず売り上げを上げてからにはなるけど、

フリーになる時間を作って2人の悪巧みを阻止しないと…。」

 

 

ヤバい位の気迫を感じる…ホントにもう1人のあたしなんだろうか^^;;;

頷くしかできないし…

 

ミーティングが始まると敵対派閥の連中は

 

「へぇ…なつきとレイカ…やっぱり別人だったんだ、」

 

などと言ってるのが聞こえている。不意になつきを見る…ん?メモ取ってる…

お客様の名前とか特徴?ああ…初めて聞く名前とかもいるだろうし。

うわ…真面目って言うか凄いプロ意識。うわぁ…最強助っ人現る^^;;;

 

え?ミーティングが終わったらメモを閉じて…もしかしてこの僅かな時間で覚えたの?

マジか…ちょっと確かめたくなって”なつき”に寄っていく。

 

 

レイカ「(小声で)もしかしてメモ取ってた顧客の名前…覚えちゃったんですか?」

 

って言うあたしの問いにサラッと…

 

なつき(=美奈子)「ん~大体は。あとはその場のノリで^^;;;」

 

 

だって。マジか。とても通算して25年も離れてるようには思えない…。

そんな事を思って居ると最初のお客様が…カランカランッ(ドアに付いたベルの音)

 

 

マネージャー「いらっしゃいませ〇〇様。今日はどなたかご指名で…」

 

客「あ、いつものマナミさん(※こっちの派閥の最近入った駆け出しの子)居る?」

 

マネージャー「はい、本日出勤しておりますよぉ。あ、こちらのお客様をテーブルに

ご案内して。16番のマナミさんをお願いします。」

 

 

お客さんと会話しながらスタッフに声をかけ、お客様を誘導し始める。

いつもの光景が広がっていく。そしてやって来た。

 

カランカランッ

 

 

マネージャー「いらっしゃいませ。えっと、当店は初めてのご来店で?」

 

さつき『あ、はい…えっと優子さん、なぎささん、雅さんからご紹介を受けまして…

(携帯のメールを見せる)』

 

マネージャー「え?あ、そうですか…ちょっと確認して参りますね。すみません

お名前を伺っても…」

 

さつき『え?あ、小長井さつきと申します。ここで働いてる”レイカ”と”なつき”の

親戚の者です。(←沙雪と雅さんの余裕な態度から待ってる間に美奈子も居るんだろうと予測したらしい)』

 

マネージャー「え?あっ、そうなんですか?これは失礼致しました。ちょっとぉ!

スタッフ~!優子さん達に準備できてるか至急確認取って。小長井さつき様

がいらっしゃってますって。」

 

 

お店の中が一気に慌しくなった。そりゃ、そうだろう。一見さん

(=初めて来店されるお客様)で…しかも優子さん達をいきなり指名して、

更にあたしや”なつき”の親戚だと言う…。こっちの派閥だけでなくガヤガヤした。

 

何秒も待たずにものすごい顔と勢いでスタッフさんが走ってくる。

うん、もう既にこの顔が緊急事態です!っていう顔だわ^^;;;

 

 

スタッフA「マ、マ、マネージャー優子さんに確認したところ

”VIPルームのNo.5にお通しして”との事です。」

 

マネージャー「ビ、VIPルームのNo.5!?だって?優子さんがそう言ったのか?」

 

スタッフA「はい、何度も確認したんですが…No.5じゃなきゃダメなんだとか…」

 

マネージャー「いやでも、あの部屋は政財界の大物の方達が来た時のために

空けておかないと…」

 

優子「マネージャー!今日はそう言う予定は一切入らないわよ。あたくしが予定を全て

ずらしましたから。何か問題でもあるのかしら?」

 

 

うわお…TOP登場…めっちゃ腕組みしてるぅううううう!!!威圧感たっぷりね^^;;;

 

 

マネージャー「い、いや別にそう言う訳では…(こんな若い何処にでも居る様な若造で

そこら辺に居そうなこの冴えないサラリーマン風のヤツがか?VIPルームのNo.5を使って優子さんはおろか、なぎささんや雅さんまで…店の稼ぎ頭を根こそぎ持って行くなんて)理解できねぇ~んだよ(ボソッ)」

 

優子「貴方…あたくしに口ごたえするのですね?良いでしょう。オーナーとお話して

貴方の後任を探さなければなりませんわ。」

 

マネージャー「いえ、いえ、わたくしはそんな…」

 

 

見るからにマネージャーの顔色が悪くなっていく。ここは1つ助け舟でも出しといた方が良いのかなぁ…

 

さつき「あのぅ~別に部屋はどこでも良いですけども…気にしませんけどねえ?」

 

マネージャー「は、はぁ…そうですか?すみませんです…」

 

 

なんて話してたら、更にスタッフに威圧する声が…

(すげぇな…これがTOPに君臨する彼女達の殆ど見る事の無い

奥底に眠ってる部分なんだろうな…絶対君主って感じだもんなぁ。女帝…か。)

 

 

優子「ふぅ~ん…君はあたくしの言う事が聞けないという事なんだね?」

 

なぎさ「TOPとNo.2にケンカを売るとはいい度胸してるよねえ?」

 

 

え?なぎささん!?い、いつの間に出て来たのさ?

 

 

スタッフA「イヤイヤそうではなくて、小長井様も部屋は気にしないから

お店の都合の良い様にしてくださいと…(滝汗)」

 

優子「わざわざあたくし達がお呼びしてわざわざお忙しい中、

足を運んで来ていただいたのよ?そんな恥ずかしい事できると思ってるの?

君は店の看板に泥を塗る気なんだね?」

 

スタッフA「いえいえ、そんな事は思って無くてですね…マネージャーから…」

 

なぎさ「そんな考えしか出ないようなら、君もマネージャーもオーナーに直談判して

チェンジして貰わないといけないわね…

何年ここのスタッフやってるの?スタッフならお店にとってどう動くのが正しいのか、

今後につながる大事なお客様だと思ってるからこそ、あたし達キャストが

しっかり見極めて積極的に動いてるって言うのに…何年このお店に居るの?

そんな事も解らないでよくもまぁClub”Midnight-Angel”のスタッフですって

やってられるわ。今、君らに足りないのは”精進”と”先見の目”だね。」

 

優子「貴方じゃ話にならないからマネージャー!来なさい!お客様をお待たせしてる事を学びなさい!」

 

凄まじい迫力…まさしく女帝って感じ。

 

のっけから超ド級の迫力と権力を見せつけられた。

確かに彼女たちはこの店に於いて利益を生み出してる人達であり、

権力を持っていて当然…なのだが、店から離れてる所で知り合ってしまったためか

そう言う面を一切見て無かったので驚くことばかり。

 

すったもんだの末、VIPルームのNo.5の部屋に通され…20分ほど時間を押して

接客が開始されることに。

 

 

優子「ごめんなさいねぇ。お恥ずかしい所をお見せしちゃったわ。」

 

なぎさ「ホント、ウチの使えない連中が申し訳ない事をしちゃったわ。

お兄さん今日はあたし達の奢りだからジャンジャン飲んじゃってw」

 

さつき『イヤイヤイヤ…元々車とかバイクが趣味なくらいですから

普段酒をほとんど飲まないんですよ^^;;;せいぜい冠婚葬祭とか忘年会とかで

ちょこっと飲む程度で…』

 

優子「じゃあ…そういうお酒の席で飲むお酒の種類と量はどれくらい?」

 

さつき『そうですねえ…大体最初ビールで乾杯して…1杯目が飲み終わった所で

レモンサワーとかカルピスサワーとかに手を出して…』

 

なぎさ「うはっ、可愛いもの飲んでるのねえ?」

 

さつき『その後…2,3杯飲んでからFourRosesって酒…解りますかねえ?

バーボン系だったと思いますけど…』

 

優子「あぁ…うんうん。解るわよ?あ、あれ飲めるの?」

 

さつき『ええ。アレを水割りで最初飲んでて…途中でロックになって…

お開きになる頃に1本空くと言うね…あ、いつだったかな。

結婚式の二次会で飲み始めて…明け方まで飲んでたら

気が付いたらFourRosesの空き瓶が3本転がってた。で、話を聞くと

他の人は飲まない酒だって言うんで、

多分俺が1人で飲んでたみたい。話しながら飲んでて、気が付いたら

その状態だったんで全くの無意識ですねえ^^;;;』

 

なぎさ「え?それって…トータルの量結構飲んでるよ?それで翌朝とか

二日酔いとかになっちゃう感じ?」

 

さつき『ん~、まあ多少だるさはありますけど、始業前のアルコールcheckで

引っかかった事無いし…。ただの寝不足で怠いんじゃないかと…。』

 

優子、なぎさ「「それじゃあかなり肝臓が強いんだよ…それって。

アルコールをきちんと分解で来てるんだもの。」」

 

あ、そう言う物なんだ…知らないって怖いね^^;;;なんて思ってる。

(←メッチャ他人事)

 

 

一方…通常のホールでは…

 

 

(※――ここからレイカsideで進行します―――】

 

 

うっはあ…今夜は通常よりお客さん多い^^;;;

VIPルームに3人を持って行かれると

さすがに回らない位になってしまい、仕方なく雅さんもこっちに入った。

 

でも、1テーブルで1人ってパターンが出てしまい…

新人の”マナミ”とか”なつき”も1人で対応…を余儀なくされた。

チラッと斜め向こうのマナミを見る。

入った当初からマナミを育てるように伸ばしてる中小企業の社長さんのお客様2人組…

ま、ここは大丈夫か。

あとは中堅どころ…成実さんはサラリーマン3人組とで…

あ、何とか会話を繋げてるみたいね…。もう1人の中堅の翠ちゃんは…

あ、ちょうどお帰りになって次にテーブルに着くのね。まあ大丈夫でしょう。

もう1人の中堅の桃子も常連さん相手だし…ここも大丈夫っと。

 

雅さんはっと…あ、常連のこの近くの電機メーカーの部長さん達か…。

ここもお得意様ね。異常なし…あとはなつきか…一体どんな接客してるんだろう…?

完全に新規のお客さんになる訳だから…興味はあるけど、あたしに位置からは

死角になってて見えない^^;;;う~ん。

 

そんな時にホール内にスタッフの声が響いた。

 

 

スタッフB「はい、ドンペリのロゼ入りま~す!!」

 

 

ん?へっ?ドンペリ入るの?ウソ…マジで?敵対派閥の誰かが…?

それとも…雅さんが?

 

スタッフC「はい、こちらにもドンペリのロゼ入りま~す!!!」

 

うぇえええ?マジで?誰よ…チラっと雅さんを見ると

ああ…確かに1回目のドンペリ・ロゼは雅さんだ。じゃあ…2回めのは誰が…?

 

お客様と会話しながら氷と水割りのお水が切れて追加を頼んだ時に…

ブロックサインでホール係のスタッフに聞くと…2回めのドンペリ・ロゼは

何となつきが!?マジでぇええええ^^;;;

しかも自分も飲み物とポッキーとかもしっかり確保してるぅ…

卒が無いって言うか完全に新人の動きじゃないじゃん^^;;;

 

敵対派閥の連中がみんなポッカ~ンとしちゃってるし。そりゃ、そうだよね。

今日で出勤2回目でこんな動きをされちゃったらさぁ…

それって完全にNo3とか4の人の仕事っぷりだもん…しかも、相手次第では

下手すりゃNo.2でもできる時と出来ない時が…

 

週4で出てるあたしを上回るペースでガンガン財布のひもを緩めにかかってる^^;;;

ちなみにあたしはと言うと…こちらのテーブルでは洋酒より日本酒の好きな人の様で

…日本酒の中では高いランクの”越乃寒梅”とか”鬼殺し”とか…

ポンポン頼んでくれる人だったのでそこそこスムーズにポイントを重ねていけている。

 

でも…でもですよ。ほぼここでは接客初でこんな成績出されちゃったら…

周りの目が凄い事になりそう…あたしはお客様がお帰りになった時に

裏の事務所で今日の成績を確認してみたら…

なつきがあの雅さんを押さえてTOP!?マジか^^;;;

 

 

(※――――ここからはさつきsideで進行します―――――)

 

 

すげぇ楽しく談笑してますけど…ホントに別世界ね^^;;;

しばらく談笑していると…雅さんが戻ってきた。

 

 

雅「すみません。ホールの方が今日はお客様が多かったようでヘルプしてきました

(ニコッ)」

 

優子「もう一段落ついた感じ?」

 

雅「うん、もう大丈夫だと思うのよねぇ…。確かに新人に1テーブル1人って

なかなか厳しかったかもね^^;;;」

 

なぎさ「え?じゃあ…”マナミ”とか…久しぶりにお店に来た助っ人も

孤立無援な状態でやってた訳ね^^;;;キョドってなかった?」

 

さつき『なぎささん…そこは名前伏せなくても…"なつき”として美奈子のヤツ

…入ってるんでしょ?俺のためにわざわざそこまでしなくても良かったのに…』

 

優子、なぎさ、雅「「「わざわざ…では無かったんだけどね^^;;;最近入った新人の

マナミって子が居るんだけどね…伸び悩んでたからちょっと横で

アドバイスをしてもらおうかなってね。/

ウチらのアバウトな説明じゃうまく行かなかったから、”新人教育のプロ”に

頼もうかなってさ^^;;;で、お兄さんが来てくれたから

あたし達がホールに居なければ必然的に実践で学ばなきゃいけないでしょ?/

元々美奈子って面倒見の良い方だし…カフェで新人の子に教えてるのを

この前見てて、”頼めるならお願いしたいな”ってさ(^^♪

正直な話、あたし新人教育って苦手だったのね。で、レイカが入って来て…

随分楽になった訳。なら新人教育を数々こなしてる美奈子=”なつき”を投入したら

もっとスムーズに教育ができるんじゃないかってね^^;;;」」」

 

 

さつき『そこで大義名分が必要になったと。そういう意味では俺がここに居たら

お姉様達はかかりっきりになるし、”なつき”を投入する理由も出来た。

…上手い事考えましたね。』

 

優子「それにこの前のお礼もちゃんとできて無かったし…って言うのも

勿論あったのね。」

 

なぎさ「で、上手い事絡められて…店的には一石二鳥だったって事。

だからお兄さんが気に病むことは全くないし、群馬に行った時に沙雪や美奈子にも

相談してた事なのね。」

 

さつき『ああ…だから沙雪があの余裕な態度だった訳ね。美奈子が側に居て

とんでもない事にはならない…

それにお姉様方がそこら辺の常識と品格を持ち合わせてるんだし…

そもそもの問題が起こりえないってね。まさに、そう言った意味では

適任者だったのね…俺。』

 

 

からくりを知って上手い事利用されましたね…って若干開き直った。

 

 

なぎさ「お兄さん怒ってる?拗ねないでね?」と言って

 

右のほっぺにキスしてくるなぎささん…”はい?っ”って固まってしまう俺^^;;;

訳が解らず、脳みそがフリーズ…固まってしまった。

そのタイミングを逃さない優子さん。

 

 

優子「あぁっ!なぎさ!!狡いんじゃない?」

 

 

って言って左のほっぺにチューした後抱き着いてくる…キャ~!目のやり場に困るって!

なんですか?俺にとってはあの美貌とスタイルは”人間凶器”だぞ?

ヤバいですってばぁ!!

 

?・?「「あ~あ~、やっぱりこんな事になってるんじゃないかと思いましたよ^^;;;/ある意味、流れが途切れたから見に来て正解でしたね。」」

 

雅「おおぅ、なつき&レイカ…お疲れ。それにしてもナイスなタイミングで現れるよね…

^^;;;」

 

なつき(=美奈子)「さつき!デレデレ。沙雪には黙っといてあげるねぇ~?(黒笑)」

 

レイカ「あたし達買収されるタイプなんで、何か…それなりの価値のあるモノで

手を打ちますよぉ?」

 

優子「まぁまぁ、2人とも。今日凄かったらしいじゃない。

なつき~いきなりドンペリのロゼを空けさせたの?凄すぎるって^^;;;

実質初日にできる芸当じゃないって。

本気出し過ぎ…格が違い過ぎるって。あいつら完全に戦意喪失してたみたいじゃん。」

 

なぎさ「そうだってね。雅からさっき聞いたんだけどさぁ。なつき、あんた本日の売り上げトップだったんだって?おめ~(^^♪」

 

レイカ「ホント、あたし、びっくりしちゃって。お店離れて何年も経ってる感じじゃないんですもん。」

 

なつき(=美奈子)「イヤイヤ^^;;;それこそ20数年ぶりにこのお店でメモ取りながら話を聞いてて、お客さんの顔を思い出したりした人がいてね。そしたら一気に気分的に楽になっちゃってさ。あとはノリでどうにかなるでしょ…ってね。」

 

優子、なぎさ、雅「「「ヲイヲイ^^;;;ノリでいきなりトップに立てるものじゃない

でしょうに…/それでいきなり売り上げトップって…/すでに師匠超えしてるし^^;;;

現役キャバ嬢としてのメンタルが崩れ去りそう…」」」

 

 

※ちなみにこの日”なつき”(=美奈子)が敲き出した売り上げは

新人のキャバ嬢の1か月~1か月半相当に当たる分を1日で達成しちゃったんだ

そうです…おっそろしい~^^;;;

(※ちなみに2位の雅さんと売り上げで35000円違ったそうですが…レイカもしっかり3位に入ってるんだけど…上の2人が凄すぎて…^^;;;)

 

ま、雅さんは1時間遅れてヘルプに入ったので…純粋な比較になりませんけどね。

【↑※なつき(=美奈子)注。】

 

さてと…そろそろお開きにしましょうか^^

 

 

 

 

 

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