銀色の悪魔…8th Stage 作:SilviaSilvermoon
さつきの話に開いた口が塞がらない2人…顔を見合わせ、ポカーンとしてる。
【←( ゚д゚)こんな顔されても…俺が困るってば。Byさつき^^;;;】
岩次「そんな事なら京一ぃ~リーダーが出る事も無ぇ~だろ?俺にやらせてくれって。」
須藤「(岩次を睨み付ける)何度も言わすな。お前の出る幕じゃない…引っ込んでろ!
ったく学習しねぇヤツだな。(こっちに向き直る)で、ここに来たって事は
バトルの相手を探してるんだろ?俺が相手になるぜ?」
さつき『ほうほう。リーダー自ら相手してくれるんだ。光栄だねぇ。
じゃ、もう1周練習させてもらっても良いかな?その後、お手合わせお願いしますよ
^^』
須藤『おう、じゃあ、待ってるんで戻ったら…始めようぜ。』
フッと笑顔を向けてさつきはS15を発進させた。そこで岩次がエボⅣで追いかけて来た。
確かに練習させてくれとは言ったけども、その時に絡むなとは言って無いからね…
ま、良いんだけど。ミラーに映るハイビームで追ってくるエボⅣ。
さつき『ま、追いかけて来ない筈がない…か。さてこの先ビシバシ行きますかぁ。
せ~の!』
ギュキャキャキャッ!ブォオオオオオ~ンッ!!!
スキール音、エンジン音と共に…あっさりS15をジャンプさせるさつき。
一瞬面喰ってタイミングを逃しジャンプできなかったエボⅣの岩次…
この差が2回目以降ジャンプし出しても…ジリジリと僅かに着地でロスが出たりして
S15に離されて行った。
ゴールラインでは30m以上の差を付けられ…さつきにぶっちぎられた。
下に居た3人にさつきは”敵のリーダーと対戦して来るから…
今回は練習させてくれるって言うからさぁ”ってサラッと言い、上に戻っていく。
美奈子「見た?あの顔…完全にいじめっ子の悪い顔して無かった?」
真子「うん、メッチャ〇〇〇峠の時の暗殺者(アサシン)部隊の時の顔になってた。」
沙雪「あれが”銀色の悪魔の顔”…なんだよねぇ。」
美奈子「まあ…でもこの前みたいな本気では無いよ。全然…余裕ブチかまして
遊んじゃってるもん、さつきのヤツは。」
沙雪「え?あれで遊んでる…の?マジか。」
さてと…ラスボス倒しに行きますかぁ!!
下で3人にいじめっ子の様な悪巧みしてそうな真っ黒い笑みを振りまきながら…頂上に戻ってきたさつき。
さつき『どうも、お待たせです。じゃ、始めちゃいますか?』
須藤「ん?さっき後ろから白いエボⅣが付いて行かなかったか?」
さつき『白のエボⅣ?ああ…一生懸命FR相手にムキになって追いかけて来てたねぇ。
気が付いたら離れちゃってゴール地点で30m?…もっとかなあ?離れちゃってたんで
様子見で付いてきたのかな?って思っちゃったんですけども?』
須藤「フッ、やっぱりそうか…それはあいつの腕の無さもあるし、
もう1つあんたのウデが飛び抜けてるのかもな。
”今、高橋 涼介が前に赤城で出くわした時に言ってた事を思い出したぜ…
”銀色の悪魔”って呼ばれてた半分都市伝説化した走り屋が神奈川に居る。
俺はそいつにこの前負けてしまったのさ。秋名の86とやる前に…ってな。
あいつは俺にとって宿敵だと思って居たからな…それなりにショックを受けたんだ。
ぜひこの目でどんな走り方をしたのか見てみたいもんだぜ。
って事で俺が後追いでも良いか?」
さつき『まあ…先行が嫌いな訳でも無いしな…別に構わないけど?じゃ、
それで行ってみますか?』
車に戻り、スタート位置に進める。エンペラーの下っ端が下と上にスターターと時計係で着いた時点でカウントが始まる。
モブ1「スタート10秒前から!9…8…7…6…5…4…3…2…1…GO!!!」
ギュキャキャキャキャッ!!!ボォオオオオオ~~~~ンッ!ブォオオオオオオオオオオオ!!!
勢い良くスタート…初めから黒のエボⅢは本気で踏んできている様子。
さつき『ふぅ~ん…さすがにおバカそうなエボⅣとは全然違いそうだねぇ。
あれほど楽勝ではなさそう。でもね…ちょっと油断してそうなんだよね。
FRでもこういう事はできるもんでね!せ~の!』
アウト・イン・アウトの姿勢中に急旋回して楽々と空中に描くラインをトレースして
見せて…着地の角度もバッチリ合わせて殆どショックを感じずに着地して見せた。
須藤「コイツ…やっぱりハッタリじゃねぇ…間違いなくプロジェクトDの暗殺者
(アサシン)で間違い無ぇ。初めてでこんなライン出来る奴なんて
驚き以外の何物でも無ぇ~ぞ。クレバーに行こうとするほどここはトラップにはまる…
所がこいつは全くあいつと同じ事をしやがる。
インベタの更にインを突く…空中に描くラインをやってのけるとはなぁ!
ミスファイヤリング・システムと組み合わせてもこいつはキツいぜ。」
確かに煩くて気が散るっ!!でも絶対に負けられない戦いがここにあるんです!!ってね。
後ろからパンパン…ミスファイヤリングシステムの音が煩いわぁ…
全ての区間で飛ぶのを前提にして…ラストの橋の区間でだろうな。
原作でも落ち葉の吹き溜まりが出来てるし…ただ今は完全に紅葉の季節じゃない
って言うのが拓海の時との大きな違いって事かな…
さて…この辺は高速コーナーなんだよな…必死に追い付こうとしてる…
さて…次の右コーナーで…インを刺して来るなら…あれ…やっちゃおうかなぁ…
クックック(※知らず知らずのうちに黒笑みになってる)
次の右コーナーで少しだけアクセルを緩めて差をわざと詰めさせ
右に出るように仕向ける…
右に進路を変えたのを確認してフルスロットルでコーナー出口を目指す…
モノの見事にこっちの術中にはまってくれて…右側の壁に貼り付かせてやった…
並んだまま次の左コーナーでインとアウトが逆転する…
こっちがスルスルっと鼻先を前に出してラストの3つの橋の区間へ突入していく…
須藤「クソッタレ!これじゃ…カウンター攻撃が…仕掛けられねぇ!!」
さつき『カウンター攻撃見破ったり…ってな。悪いけどその必殺技は研究済みなんでね、俺には効かないよ。フフフ。』
橋の入り口が狭くなっていて、2台並んで入るには…ドアミラーを倒して両側1cm、2cmと言う単位で並ばなければ成立しないので事実上不可能に近い…
そこで更にアクセルを踏み込んで前に数Cm出てみるだけで勝負はついた…
エボⅢがアクセルを抜いて諦めるしかなかったのだ。
ゴール地点で止まった時…開口一番…須藤京一が口を開いた。
須藤「ここのコースの攻略ポイントは主に3つ…1つ目はインベタの更にインを突く
究極のラインを見つけられるか。2つ目は俺のミスファイヤリングシステムを
有効に使うためのカウンター攻撃…こいつをかわせるかどうか。
そして最後がラストの3連続の橋の区間で相手の頭を押さえ込んで自分が前に立てるか
コイツが勝負の分かれ目になるんだ。それを初見であっさりやってのける…
やっぱりただ物ではないって事さ。高橋 涼介の腕が落ちた訳でも、
俺が手抜きした訳でも何でもねぇ…それ以上の腕を持ってるヤツが現れた…
そう言う事だろ…今回は俺の負けだ。潔く負けを認める。
でもな…次回、お前と対戦する時にはもう負けねぇ…覚悟しとけよ!」
さつき『あぁ、俺もポケ~っとしてねぇ~で練習しっかりしときますんで、
返り討ちにしてやりますよ…フフフ。楽しかったですよ。
お手合わせどうもです。じゃ、またどこかで会いましょうぜい。』
さてバトルも終わった事だし…と、車を移動させて駐車場に居る3人に声をかける。
すると…気の抜けたようにこっちを見てる3人の居る風景…
さつき『お~い、お待たせ。じゃ、飯でも食って帰るかぁ。』
真子「さつきさん、勝ったのにあっさりとしてるのねぇ?」
美奈子「まぁ…予想できてる結果だったからなんじゃない?
だってさっきっから遊んでるのバレバレだし…」
沙雪「まったく…あたしのダーリンはどこまで行くんでしょ…怖くなるわ^^;;;」
そして美奈子を先頭に沙雪、真子、さつきと続く。走り去る車列を見てた須藤が…
須藤「見て見ろ…あいつらも一緒に来てたみたいだな…多分、先頭のNOTEに乗ってる
あいつが…多分”銀色の悪魔”の親戚だろう。って事は
”漆黒の闇に浮かぶ銀色の幽霊(ゴースト)”ってヤツに間違いないだろうな…」
モブ2「あれ?さっき下りでS14とシルエイティにくっついて俺達の攻撃を
全部ブロックしてたヤツじゃ…」
岩次「何ぃ?女相手にそのザマかよ?で…何人で攻撃を仕掛けたんだ?」
モブ2「1軍の連中ですから8人です…」
須藤「フッ…まあ、プロジェクトDの暗殺者(アサシン)部隊の片割れだからな…
あいつと同じ動きが出来ても…不思議はないだろう。ま、いずれにしても…
この借りはきっちりお返ししてやるぜ…待ってろよ…暗殺者(アサシン)部隊め。
今日はもう撤収だ!帰るぞ!」
エンジン音を響かせてさつき達とは違う方向に帰って行った…。
そしていろは坂に静寂が戻った…。
――――――――――――
一方、走り始めて数分後…ファミレスを見つけた4人は食事のため店内へ…。
ニッコニコしながらチーズinハンバーグを食べるさつきを見て
”子供か!?”とツッコミを入れてる3人の姿がありましたとさ^^;;;
沙雪「何かさぁ…ダーリンって車を降りると拍子抜けするよね…
あまりにも性格が違い過ぎてさぁ^^;;;」
真子「あぁ…それはあたしも感じてたけど…車を降りても…
新人教育の時の美奈子の物まねを入れつつ教える姿に
共通点を見出しちゃったからなぁ…。」
美奈子「そういう時に限って生き生きしちゃってるんでしょう?
声マネに話し方まで似せて来るし…」
それを遮るように会話にカットインしてくるさつき…
さつき『ちょっとぉ…みんな食べないの?折角の料理が冷めるよ?
温かいうちが1番おいしいってゆ~のにぃ…
(メッチャ美奈子の声マネ&言い回しを炸裂させる)』
沙雪&真子「「ぐはっ!ホント、そっくり過ぎてメンタルやられるわぁ…」」
美奈子「もうねぇ…あたしは乾いた笑いしか出て来ないわ……ハハハ。」
こんな状態で終了。
さて…次に交流(?)する所って…
前回の日光での出来事から1週間が過ぎ、
スタンドに珍しい客(?)が現れた…
ガロロロロロロ…フバンッ!フバンッ!
(いかにもRB系のエンジンを弄ったような音を醸し出してる)
どこかで見た様な黒のR32GT-R…
(あぁ~コイツか…こいつの存在をすっかり忘れてたな…^^;;;)
事務所の中から店長と2人で眺めていた。
エンジンを切って出て来たのは…妙義の走り屋…NightKidsの中里 毅
樹「い、いらっしゃ…あ、あれ?確かNightKidsの…」
中里「よぉ~あんた、前に秋名の86とバトルするのに伝言頼んだ人だよな?」
樹「あ…そうですけども…もう86に乗ってた拓海は高校卒業と同時にバイトを
卒業しちゃいましたよ?」
中里「あ、今日は86じゃなくてな…”銀色の悪魔”のS15の人…呼んでくれないか?」
樹「あ、今、事務所に居ると思うんでちょっとお待ちを…
(事務所に向かって猛ダッシュ)」
中里「そんなに慌てなくてもいいのにな…フッ、まあいい。
つくづくここのスタンドには走り屋が集まるんだな…」
さつき『はいはい、お待たせしました。自分がS15に乗ってる副店長してます
小長井さつきと言いますけど…妙義NightKidsの中里さんって
確かチームリーダーの人でしたよねえ?』
中里「いかにも。妙義NightKidsのリーダーをしてるんだが…小長井さん、
俺はあんたと勝負がしたいんだが…秋名でも妙義でも…場所はどこでも良い。
とにかく俺はあんたとバトルがしたい。受けてくれるか?」
さつき『まぁなぁ…走り屋が車で挑戦を受けて受けない手は無いわなぁ。
俺も場所はどこでも良いんですけどね。場所はそちらで決めてくださいな。
で、日時的なものはどうします?中でちょっと話しましょうか。
(徐に自販機でコーヒーを2つ買い、セールスルームのソファーを勧めて、
自分も勤務シフト表を持って反対側のソファーに座る。)
普通に考えてやるなら金曜の夜か土曜の夜ですよねえ?』
中里「都合が悪ければ平日でも構わないけど…できれば金曜か土曜の夜の方が
ありがたいかな。」
さつき『じゃあ…今週は金、土、日全部出勤になっちゃってるもんで…
来週の金曜の夜とかどうです?それなら早上がりで土曜が休みだから…
時間取れると思いますけども?』
中里「じゃあ来週の金曜の夜10時に…場所は妙義で良いかな?」
さつき『良いですよ予定に入れておきますね。それまでに妙義に何回か
走りに行くと思うんでよろしくです。』
中里「じゃ、来週よろしく!」
と言って帰ってった。うん、ちゃんと礼儀はあるようですねぇ。
翌日…早番で上がってそのまま妙義に行ってみた。
さつき『へぇ~結構道幅もあるし、そんなに難しくも無いかな…あぁ…
ここってアニメでも出て来てたな…二重にガードレールがある部分…谷底が深い…
ってな。後は特に難しそうな場所はない…か。
これなら上りも下りもどっちでもできるな…』
偵察を終えて帰ろうとしてると後方に車の影が…ん?ありゃ赤いFG6?あぁ…”FR潰しの庄司 慎吾”か。ちょっと様子を見てみますかねぇ。
スタートしてまだ最初の上りなのでここから延々と下ってるから…
絡んで来てもらいましょうか…。
コーナーの進入でわざと大きめにお尻を振りだして誘ってみる…
一気に突っ込んで来ますねぇ。
そう来なくっちゃ。でも…その攻撃…不発に終わるんだけどねっ!
この状態から一気にクラッチを蹴っ飛ばし、
更に振り角を増やしてハーフスピン位の勢いでお尻をずらして
(=D1とかでもやってる技。見せるためのドリフトではよく使う。)
”FR潰し”の攻撃をかわす。
庄司「くそっ!コイツ…何者だぁ?FR潰しの攻撃を軽くあしらう様にかわしやがる!!
こんな事できるのは秋名の86位なもの…ん?待てよ?銀色のS15で…
見た目ごく普通で見た所足回りとマフラーとホイールとタイヤ位の
どこにでも居そうな車だ…んあ?しょ、湘南ナンバー!?
もしかしてコイツが…プロジェクトDの暗殺者(アサシン)部隊か?
するって~と…あの高橋 涼介すらお手上げだったって言うヤツか?…おもしれぇ。
どんだけのもんか…試してやるよ!!」
そんな事を考えながら必死に追いすがるが…どんどん直線でも、コーナーでも
狂ったような加速で…EG6を引き離し…やがて見えなくなった。
庄司「クソッ!俺が地元でコケにされるなんて…理解できなぇ~んだよ!!」
とステアリングを両手で叩き、怒りを露わにするも…
その声がさつきに届く事は無かった。
しかもまださつきが小学校からの腐れ縁の幼馴染(=沙雪)の旦那だとは
夢にも思って居ない。
妙義の山にS15のエキゾースト・ノートとタイヤのスキール音が響き渡っていた。
これをたまたまギャラリーしていた奴らがSNSで拡散させ…
「NightKidsの”FR潰し”不発に終わる」とか、
「正々堂々勝負も出来ない姑息なヤツ」と庄司を揶揄する書き込みが目立った。
この事でイライラが募り、周囲に当たり散らす慎吾…
まあ、自業自得なんだけどね( ̄▽ ̄;)
噂は瞬く間に広がり…翌日、中里が妙義の頂上に現れてチームの他の連中と協議しだす。
モブ1「中里さん…ちょっとヤバいんじゃないですか?慎吾の事はこれまでにも
何回かありましたけど…地元での失態はかなり痛いですよ。」
中里「あいつ…プロジェクトDの遠征で秋名の86の応援してる時はかなり陰険な所が
影を潜めてたのにな…また”FR潰し”を性懲りも無く始めやがったのか。
ちなみに絡んだ相手ったどんなヤツだったんだ?」
モブ2「俺が見たのは純正色のシルバーのS15で…特に目立つような外観は
してなかったですね…タイヤとホイールにマフラーとか足回り位じゃないですかねえ?あ、あとTRUSTのFスポイラー位かな…あとは純正のエアロっぽかったですし…」
中里「ん?S15でシルバーで純正の毛が生えたような外観…もしかして…
その車のナンバーって”湘南”じゃなかったか?」
モブ2「ん~あっ!そうだったかも…でも中里さん…そいつに見覚えでもあるんですか?」
中里「ほぼ間違い無ぇ~な。そいつは群馬に来て早々…秋名で高橋 涼介とバトルして
あの高橋 涼介に勝った男…しかも、その腕を認められてプロジェクトDの影の…
まあ忍者みてぇ~な存在で〇〇〇峠で妨害工作したヤツの制圧に乗り出した。
風の噂では”暗殺者(アサシン)部隊”と言われたヤツだな。
そして、この前ヤツの働いてるスタンドで俺が直接バトルを申し込んだ相手だ。」
モブ1&2「「うぇえええええ!!/中里さん…やるんですか?場所はここ…ですか?」」
中里「ああ、そうだ。俺も向こうも場所はどこでも良いって言ってたんだが…
せっかくだしな。地元でやらせてもらう事になったのさ。
きっと昨日は路面状況とか偵察しながら走り込みに来てたんだろう。
見た目はチョロそうだけどな…なかなかどうして、あいつの走りには強いオーラが
出ている。前にやった秋名の86…あいつや高橋 涼介より下手したら
もっと強いオーラが出てるかも知れねぇ。
それだけ注意すべき相手だって事さ。外見だけで舐めて掛かると痛い目に遭う。
ま、俺も挑むからには86の時の二の舞にならない様にしっかり引き締めて取り組むさ。」
モブ1&2「「………(リーダーの中里にそこまで言わしめる相手を想像し、呆気に取られて何も言えなくなってしまった。)」」
バトル当日…でも変わらない朝の風景。
朝…早番は7時の開店に間に合わせるために6時40分位に店に来て
コンプレッサーのタンクのドレーンを閉めて電源をONにして手提げ金庫を取り出して
レジと釣銭機におつりをセット。
その後、ルブ室にしまったのぼりを出してロープを外し、
給油機の電源や洗車機の電源を一気に分電盤のスイッチをONにして水撒きしながら
開店準備を黙々と行う。
大体朝の1時間から2時間は1人の為、なるべく開店準備は簡潔に済ませる事が多い。
土建屋さんがここの店では1番早く来るので、吸い殻入れとゴミ箱も所定の位置に
セット。土建屋さんのおじさん達は勝手知ったる…で、
自分たちで灰皿の処置などはやってくれるので
取り敢えず窓拭きと給油に専念。今日は荷台に積んでるドラム缶と
小型のユンボにも軽油を入れて伝票にサインをもらい送り出す。
洗車機を試運転される意味で自分の車をワックス洗車。
洗剤などの出具合を見て…大丈夫なのを確認して車を駐車スペースに移動させる。
そして客の様子を見ながらざっと外装を拭き上げ。
それが終わった頃中番の大学生1名と社員1名が出勤。
今日は中番が池谷君。遅番が樹と高校生が3名プラス店長と言う布陣。
あ、今日はバトルの日だから昼休みにオイル交換と空気圧と…
一通りチェックしとかないとなぁ…。
池谷「あ、さつきさん、おはようございます。今夜でしたっけ?仕事終わったら
応援しに行きますよ^^多分健二とか樹のヤツも行きたいって言うと思うんですけど…
連れてって騒がしくなるのも…って感じが…ね。」
さつき『まあ…最近あんまりバトルの時に連れてって無かったからなぁ…
いろは坂の後、思いっきり”さつきさ~ん、な~んで俺に言ってくんないんっすかぁ?
チョー寂しいじゃないですかぁあああ!!俺、次回は絶対に行きますからね!!”
なんて思いっきりあのテンションで言われちゃったからなぁ^^;;;』
池谷「あはは^^アイツ、よく言いますよね、そのフレーズ。
顔が思い浮かびますもんウハハハハ。」
さつき『しかも、今回バトルを申し込まれた時にここに居たじゃん?
無視して連れてかなかったら…”先輩達もさつきさんと一緒に行ってるのに、
俺だけのけ者なんて絶対いやっすよぉ。”って始まる気がするんだけど?』
池谷「あぁ…解る。しかもさつきさんの物まねが上手すぎて…クックック。やべぇ、
笑いのツボにはまったw」
さつき『あ、客も切れてるうちにオイル交換やっちゃおうかな。ちょっと前…
見ててもらっても良い?』
客の少ないうちにエンジンとミッション、デフのオイル交換と
ベルトの張り具合の調整、足回りの取付状況とブッシュ類の点検も行う。
とりあえず日光でのダメージも無い様だし、このまま妙義に持ち込んで
バトルできる事を確認。
(その前にもう既に妙義で一悶着あったけども…^^;;;)
で、どうせならついでにって事で…池谷君が配達に行ってる間に
S13のオイル交換とベルトとか各部点検を終わらせて元の位置にこっそり戻しておいた。果たして俺が言う前に気が付くかな?
そして昼のトイレ掃除が終わった頃…店長と樹が出勤…
窓拭き用のタオルを洗濯機にかけてたら配達から池谷君が戻ってきた。
さつき『池谷君お疲れ様。店長からコーヒーの差し入れあるよ^^』
池谷「ホントっすか?いやぁ…疲れた時には甘いものが嬉しいですねえ…
店長~!あざ~っす!(プシュッ!グビッ!グビッ!)っはあ…うめぇ~」
店長「お疲れさん。お?さつき君は?」
樹「あれぇ?さっきまでここに…あ、居た。居ましたよ…
配達のトラックのオイル交換してますね^^;;;」
店長「あぁ…確かに最近オイル交換して無かったからなぁ…。
そう言えば来月あれって車検じゃなかったか?(台帳をペラペラめくってる)…
あ、やっぱり、来月車検だわ。って事はきっと…ベルトとかブレーキ関係とか
見てるだろうな…(ボソッ)」
数分後…テキパキと作業をこなしながら…の合間に事務所に入ってきたさつきは…
さつき『店長~!ローリーのエンジンオイルとミッションオイル、
デフオイル交換しときました。あとはタイヤ…これ交換しないと車検に通りませんけど?
発注掛けますよ?パッドとライニングはまだ大丈夫そうですけど…
あと、ワイパーもダメですね…あ、あとエアコンのフィルター替えときましたんで。
自家使用で伝票切りますね。』
サクサク伝票を起こしてサインしてる。
店長「何かさつき君が来てからここの車…みんな調子良くなったよな…
管理ってこういう事なのかもなぁ。」
池谷「俺も見習ってそろそろエンジンオイルでも交換しようかな…
今日はお客さんも少なさそうだし…店長!ピット使っても良いですかねえ?」
店長「ああ、客が居る時以外なら使ってても良いぞ^^」
池谷「ラッキー!じゃ、早速お言葉に甘えて…」
ブォンッ!(エンジンを掛けて動かそうとした時に何かに気付いた池谷君。)
池谷「(あれ?こんなにレスポンス良かったっけか?)まさか…ねぇ?」
ついでついで~気にしなさんな^^
池谷君がさつきの方を見る。ローリーを灯油の給油機の前に停めて
灯油を給油し始めていた…
視線を感じてさつきが顔を上げると…そこには池谷君の顔が…
何か言いたそうにしてる。気が付いたのかな?フフフ…
セットして、ローリーから降りると走り寄ってきた池谷君…
池谷「さつきさん…もしかしてですけど…俺のS13…メンテしてくれました?」
さつき『ん?まぁ…入ってきた時にちょっと音が気になってね…
まず、マフラーのカーボンを落としてエンジンオイル、ミッションオイルと
デフオイルを交換してベルトとブレーキを見てタイヤをローテーションしといただけさ。
あ、ミッションオイルとデフオイルは今こっちのローリーの交換に付けてるから
気にすんな^^エンジンオイルとエレメントだけ社割で打ってな。
あ、一応ピットの使用許可取ったならリフトで上げて回り見といた方が良いかもよ?』
池谷「ホント、助かります。あざ~っす。」小声でヒソヒソ話し合う。
一応リフトで車を上げて下回りを点検してると…
池谷「あれ?これって…ちょ、さつきさ~ん!!!」
必死の形相でさつきを呼んでる池谷君。見てて顔が物凄い事になってる^^;;;
さつき『どしたのよ?物凄い顔してたぞ?』
池谷「いやだってこれ…えぇえええ!」
指さしてるのはこっそりさつきが美奈子と沙雪用に買ってついでに
もう1つ予備で買ったけど使って無かったから池谷君のS13に付けた
ボディーの補強用パーツ(定価35000円位…
でも86の足回りの純正パーツを作ってた所が作ってると知って
原価で仕入れたので2000円もかかって無い^^;;;)
さつき『ああ、それ?美奈子と沙雪のS13にも付いてるんだけどね。
この前86のパ-ツ探してた時に足回りの純正パーツを作ってる所が
これも作っててさ。ついでに3つ貰ったのさ。
で、その中の1つがこれ。ついでだから気にしなくて良いよ?
大事に乗ってやんなよ(^^♪』
池谷「うはぁ…すげぇ…やる事が総て俺の予想の斜め上を
飛び越えて行っちゃってるわぁ。」
イヒヒッと笑うさつきに呆然としてる池谷君。そこに、割り込んできた樹。
樹「なになに?何か面白い事でもあったんすか?」
さつき『おう。ちょっと池谷君の意外だって顔がおかしくってさぁ…イヒヒヒヒ。』
池谷「イヤイヤイヤ。この反応が普通だと思いますけど?」
さつき『ぐはは。予想はしてたけど、そこまでとは…うはははは。』
樹「…?全っ然わっかんね~っす^^;;;」
さて今夜のバトルは…その日の夕方早番で上がった後、一旦家に帰ると
なぜかもうスタンバってる3名が…。
さつき『さてと、風呂に入ってから飯でも軽く食って…
(ガチャガチャッ!←鍵を開けてる)あれ?鍵開いてるじゃん…何?この不用心さ
加減はよ^^;;;(そこで洗濯機のある風呂場の脱衣所を目指してガラッと
リビングの開き戸を開けた)
はあ?あれ?まだ営業時間終わって無いよねえ?あんた達仕事はよ?』
沙雪、美奈子、真子「「「今日は午前中の取締役会議だけだし^^/
こっちはラジオの非公開での放送を3週分収録があるからって事で
スタジオに貸し切り状態なので、協力って意味で休業してる。/
こっちはこんちゃんが遅番で、あたしは早上がりの日なの。だからね~」」」
さつき『で、一緒に行く気満々な訳ね^^;;;』
沙雪「あ、今回一緒に行くのあたし達だけじゃ無いし。」
さつき『ん?って事はスタンド組(池谷君、健二君、樹)も誘った訳ね^^;;;』
美奈子「ん~誘ったって言うより、向こうからガシガシ凄い勢いで圧かけられた…
って感じかな^^;;;」
さつき『あ~そう言う事ね。(遠い目)でもさ、正直な所…
S15出さなくても余裕で勝てると思うんだよね^^;;;』
真子「じゃあ…ハンデでNOTEかK11でも出す感じ?」
さつき『それでも多分勝てるけど、それだと”おちょくってる感ハンパない”
じゃん?』
美奈子「あ、じゃあ…あたしのS13出す感じ?
そしたらあたしはNOTEで行こうかな。」
って言う裏事情もアリで…S13で出発することに。
池谷君や健二君、樹も居る事だし、一旦スタンドに集合することにして
…S13を暖気がてらガソリン補給とオイル、空気圧、ベルト類のチェックを含めて
一足先に出発。
営業中だけど客も少ないのでピットを使って速攻で準備。
ものの20分でエンジンオイル&エレメント交換とベルトの張り具合調整に
各部の点検、冷却水や空気圧迄チェックした。
ピットから車を出すと、スタンド組が速攻で閉店準備にかかる。
まぁ…予定があるとみんなの動きが速い速い^^;;;。
10分もかからずに閉店作業も終わり、一路妙義山を目指すことに。
店員組はガソリン代が勿体無いって事でじゃんけんの結果
健二の180SXで池谷君と樹を乗せて行く事になり、
仲良し3人組(沙雪、美奈子、真子)は美奈子のNOTEに3人乗車でくっついて行く事に。
(※仲良し3人組の場合は、日光の時の教訓で1人1台だと絡まれた時に面倒くさい
って言う美奈子の案に乗った形。)
妙義松井田で高速を降りて妙義山へ。
妙義山に到着すると…もう頂上には中里と数名のNightKidsのメンバーが
スタンバっていた。そこでS13に気が付いた中里。
中里「ん?S15じゃないのか?妨害でもされたのか?」
さつき『イヤイヤ、来る前に点検してて燃料の配管の金属疲労でさ…
ガソリン漏れちゃってね。自分の持ってるもう1台のS13を持って来たのさ。
これもS15とほぼ同じペースで走れるように目指して作ってきた車なもんでね…
。良い勝負できると思うけど?』
中里「S13は俺も昔乗ってたから解るが…軽い分、ボディーの剛性は劣るだろ?
そんなにNAでパワーなんて上げられるのか?」
さつき『まあ、ボディー剛性に関してはきっちり煮詰めて来てますよ。
それに、チューンの仕方って大まかに2パターンあるでしょう?
ターボとかスーチャとか過給器でパワーを上げる方法ともう1つ、
ハイカム、ハイコンプピストンにCPU交換、ボアアップとかがそれに当たるけど、
メカチューンでトータルバランスを上げて行くやり方。
S15は過給機でパワー重視、コイツはメカチューンでトータルバランスを底上げしてる
感じかな。拓海のAE86と同じ考え方だね。』
中里「ふぅ~ん、じゃあどっちの弄り方でも俺とR32GT-Rに勝てると?」
さつき『ま、自分で言うのもなんだけど…こいつも結構な実力持ってるよ。
良い勝負できると思ってる。』
中里「よし、そこまで自信持ってるなら始めようぜ。俺は手加減はしねぇぞ。
地元だしな、まず負けねぇがな。」
さつき『じゃ、まずはウォーミングアップで1周してきてからで良いかな?
やっぱり肩慣らしって重要でしょ?』
中里「あぁ。じゃあここで待ってるから1往復したら始めようぜ。」
――――OKをもらったのでS13で様子見で80%位で流してみる。
結果はそれでも拓海VSケンタのレインバトルの記録を10秒早く更新。
この情報が中里にも伝わる。戻ってきたさつきに声をかける中里。
中里「自信があるのは確かみてぇ~だな。前に秋名の86とRedSunsの…
確かケンタって言ったっけか?あいつとのレインバトルで出した記録を
大幅に更新している。第1級の戦闘力を持った良いマシンじゃねぇ~か。
楽しくなりそうだぜ。」
さつき『ガチで挑むんでよろしく。』
一方、ギャラリー場所を決めたスタンド組(池谷、健二、樹)は…
樹「池谷先輩!さつきさん…S13で大丈夫なんですかねえ?
パワーもトルクも差があり過ぎるんじゃ…」
池谷「まぁ、俺らがS13だったら敵わないかもしれないけど…さつきさんだし…。」
スタート位置に並ぶ2台…R32GT-Rの横に並ぶS13を横目で見ながら
中里は思い出していた。
自分が昔S13でドリフトしていた時にグリップで走るR323GT-Rにぶっちぎられて
悔しい思いをした事。それにそのR32GT-Rに乗り換えて今までライバルだった奴が
ライバルでは無くなった事。
その悔しい思いを”銀色の悪魔”にも味あわせてやると言う思い…
ふと現実に引き戻されたのはスターターのモブの声…
NightKidsのモブ1「それでは…スタート10秒前!!
9…8…7…6…5…4…3…2…1…GO!!」
ギュキャキャキャッ!スキール音を上げて加速していく2台…
但し、最初の3コーナーまでは若干上り…上りの加速勝負ではS13のさつきでも
厳しい戦いではあるが、そこまで悲観してる訳でも無い。
今回、中里は地元であることもあり、若干気持ちに余裕があるようだが…
この後各々の気持ちの変化が起きて行くのか…
中里「自信持ってるだけあるな…あのスタートは絶妙と言って良いだろう…
でもS13のNAがベースじゃ…この不敗神話のGT-Rじゃパワーが無さ過ぎるだろう…
これで勝てるとするなら…GT-Rよりも大幅に軽い事…だろうな。
ブレーキのツッコミ勝負にでも持ち込まない限り短期決戦ならこっちが有利だ。
高速コーナーはここのコースは殆ど無い。
低いギアからの加速はこの車の得意分野だからな…
何処まで俺とGT-Rについて来れる?」
さつき『ふむふむ。中里も少しは学習してるんだw
拓海の時は初めのちゃんとアクセルを踏まずに余裕をぶちかまして
後半自分の首を絞めたって言う反省はしたんだろうな…
ただ、1つ言わせてもらうなら、ツメの甘さが綻びを作る。
そこを突かれると一気に崩壊するって事を学んだ方が良いかもな。フフフ…。』
登り切った時点でほぼside by sideではあるが、中里のR32が頭1つリードしているが…
ここから局面は展開していく。
下りに入る初めのコーナーでさつきの方がINになる。
ここでまず頭1分の差がほぼ無くなる。
下りに向いたと同時にさつきがアクセルON。
アクセルを踏み込むタイミングが1テンポ遅れた中里は
スルスルっと前に出るS13に違和感を感じていた。
中里「なぜ…何でGT-Rの加速よりNAのS13の方が速いんだ!?
シフトポイントが特別速いって訳でも無いって事は
ミッションのギヤ比を変えてる訳でも無さそうだし…だぁ~!訳わかんねぇ!!」
タイトコーナーも、高速コーナーも…最初のワンテンポだけR32が差を詰めるものの、その後の高回転までの伸びで差が付く。
中里の誤算…。この辺りから中里に余裕が無くなっていく。それもそのはずで…
実はこのS13のエンジンに仕掛けがあって、さつきから美奈子に名義変更する際に
ハイカム、ハイコンプ仕様のエンジンだが、仕様変更を受けていて、
通常のベースのSR20DEは140PSだが、NAはNAでもNeoVVL(ホンダで言う
VTECの様にカムのリフト量やタイミングを変える装置)
の付いた190PSのSR20VEをベースにTOUMEIのレース用ハイカムと
N15パルサー/ルキノのオーテックver用の鍛造ピストンに
ナトリウム封入のバルブ、コンロッドやクランクシャフトも徹底した
重量バランス合わせとINマニとEXマニのバリ取り&段付き修正、
HLA(ハイドロリック・ラッシュアジャスター)をキャンセルしてバルブ直動式に変更。
これに合わせてCPUとマフラーのセッティング変更で265PSのパワーと
10000rpmの高回転まで許容する耐久力を稼ぎ出している。
それとS13のレース仕様の重量が1110Kg。でもこのS13はフェンダーやボンネットに
カーボンを採用し、発泡ウレタン等をサイドシルに注入gを達成している。
さつき『ま、当時のレース仕様よりパワー出してて、更に軽いんだ。
たとえR32のGT-Rを持ってこようとウデさえあれば負ける訳ないんだけどね。
ある意味この車はえげつないんだぞぉ。』
ギュキャキャァアアアアアアアアア!
短い直線を挟んだコーナーではドリフトしたまま次のコーナーに入っていくさつき。
中里は目の前でそれを見せつけられ…呆気に取られてる。
中里「な、何なんだ?あんなNAのS13のくせにあの速さは何なんだ!
昔載ってた時のターボのS13より明らかに速い!!
必死に車を前に押し出そうとアクセルを踏む中里。でも焦れば焦るほど、
ライン取りがラフになってしまいクリップでインを突けなくなっていく。
ABSを掛けながらハンドルを抉るように運転してればタイヤが熱ダレしてしまうのは
常識なのだが…それほど無理をしてもついて行きたい…
という事なのだろうがどんどんS13と差が開いて行く。
2重ガードレールの区間に来た時には車2台分の差がついてしまい、
麓までの間にR32からさつきのS13の姿は完全に消えてしまった。
中里「何なんだ!GT-RでS13に勝てないなんて…確かに秋名の86以上のポテンシャルを
感じるが…もしかして…S15を持ち込むほどでもないっていう
ヤツの余裕から来てるんじゃ…」
気が付いた時にはさつきはゴールしていた。
一方その頃…仲良し3人組のもとに怪しい影が忍び寄っていた…
さつきが中里を大きく引き離しにかかっていた頃…麓の駐車場では
沙雪、真子、美奈子がバトルの展開を予想しながら待っていると…
現れたのは赤のEG6.
美奈子心の声「(ああ…これが噂の”FR潰しのEG6"ってやつね…あぁ…
顔に陰険そうな性格がモロ出てるじゃん^^;;;)」
沙雪「あ…NightKidsの”FR潰し”が来たよ…随分あくどいことしたのに
負けたんだって?懲りないねぇ、あんたも。」
庄司「なぁんだ、ケバいね~ちゃんが居ると思ったら沙雪かよ。
ふぅ~ん、ImpactBlueも最近つるむようになったんだな?
そっちのね~ちゃんは見かけねぇ~ヤツだな。」
美奈子「ん?え?あたしの事?ああ…あんまりこっちに顔を出して無いからね。
一応沙雪の親戚だよ。」
沙雪「そ~ゆ~事。かわいく見えるだろうけどあんたより運転上手いからね。
FF,FRどっちでも乗りこなすし、美奈子にFR潰しは効かないよ。」
庄司「お~お~、随分舐められたもんだなぁ?」
美奈子「ま、今のあんたじゃあたしを潰すのは無理ね。
あたしの従兄にもやられたんでしょう?」
庄司「は?誰にモノ言ってんの?」
美奈子「あんたが”FR潰し”の攻撃を仕掛けて外された相手…
銀色の湘南ナンバーのS15でしょ?あれ、あたしの従兄で沙雪の旦那。」
庄司「はあ?お前が結婚???このじゃじゃ馬の跳ねっ返りがかよ?
しかも…あのS15が沙雪の旦那だと?」
美奈子「もうそろそろ降りて来るんじゃない?今、中里さんとバトルしてるし。
…って、あの音。もう帰って来てるわ。」
3+1人の前に止まるS13。
さつき『ん?珍しいメンツが揃ってるんだなあ?』
真子「さつきさん…ま、聞かなくても何となく解るけど…
そのS13でR32のGT-Rをぶっちぎったの?」
さつき『ああ、この前のOHの後の確認して無かったからな。
8000rpm以上の高回転は封印してたんだけど、問題ない位トルクがあるよ。
さっきセッティング煮詰めたからよりパワー出てるんじゃないかなぁ?』
庄司「なにぃ?S15じゃなくS13だと?しかもこの音…ターボでもねぇのに
あいつ負けたのかよ…86の時から成長してねぇ~じゃねぇ~か?」
さつき『たぶん、成長はしてるんだろうけど、ツメが甘かったって事かな。
それはバトルしてれば負けた側にはどこかにそう言う部分があるって事だと思うけど?
この前、”FR潰し”が不発に終わったのもそう言う事さ。』
痛い所を突かれて固まる庄司。そう言い終わると立ち尽くす庄司を置いて…
立ち去る4名。スタンド組に連絡してちょっと離れた所で合流した。
一方、その頃スタンド組は…
樹「ウッヒョ~!!すっげぇ…S13のNAでR32のGT-Rに勝っちゃいましたよぉ
おおおお!!!」
池谷「さつきさんが乗ればどんな車でもモンスターに化けちまうけどなぁ。
それにしても…あの車、今は美奈子さんのだし…。」
健二「この前、普通に美奈子さんも交差点で横にしてたからなぁ…
しっかり乗りこなしちゃってるんだよなぁ…。」
樹「あの2人ってホント、異常ですよ^^;;;レーサーになった高橋 啓介や拓海が
勝てないんですから…」
こんな話で盛り上がってる時にさつきから電話が…。
ピリリリリリ…ピリr ピッ…
池谷「はい、池谷です。あ、さつきさん!」
さつき「さて、お待たせです。勝負も決着ついたし、帰りがけにファミレスでも寄って
ご飯食べてこうぜぇ~。今、下の自販機の並んでるとこの駐車場に居るからさぁ。」
池谷「あ、了解しました。じゃあ、すぐそっちに向かいますね。」ピッ…
健二「お~い!池谷~、さつきさん何だって?」
池谷「あ?あぁ、"下の自販機の並んでるとこの駐車場に居るからさぁ。
帰りがけにファミレスでも寄ってご飯食べてこうぜぇ~。"だってさ。」
樹「うぇえええ…勝負に勝ったのに全然シレ~っと…」
健二「やる前から予想がついてた訳だしな…じゃなきゃS15を温存して
S13で勝負しないだろうし^^;;;まぁ…らしいっちゃ、らしいけどさ…」
池谷「確かに…それこそ、NOTEかK11で勝てたかもしれないぞ。
でもそれじゃあからさまにおちょくってる感じになっちゃうし…
って考えたのかもな。」
樹「すっごい…すご過ぎるっ!!多分この分だと美奈子さんがS13に乗ってでも
普通に勝っちゃったでしょうね…あの2人、運転ほぼ同じですし。」
そう言いながら下の駐車場に到着した時…なんとS13の方に仲良し3人組が、
NOTEにさつきが乗っていた。
そして、スタンド組はファミレスで恒例になりつつある、
さつきのニッコニコしながらチーズinハンバーグとクリームソーダをお子ちゃまの様に
食べてる風景を見て、
あまりのバトル時との違いに乾いた笑いしか出てこなかったそうな…^^;;;
(※そのリアクション…ついこの前真子ちゃんもしてたけどね。)