Enger Freund   作:hirag

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3話

~花咲川女子学園~

 

「バイト先も見つかったし、最近調子いいな~」

「あ、おはよう白夜ちゃん」

 

「おはよう!彩ちゃん」

「何かあったの?」

 

「昨日、新しいバイト先が見つかったの!それにね。友達がアイドルになるかもしれないんだよね」

 

「へぇ~その子もアイドル目指しているんだね」

 

目指している…のかな?日菜の事だし、飽きたらすぐ辞めてそうだけど…うん?その子も?

 

「もしかして彩ちゃんもアイドル目指してるの?」

「う、うん…実は今週末にアイドルバンドの話が持ちかけられて…」

 

今週末?あれ確か日菜もアイドルバンドのオーディションがあるって言ってたような

 

「彩ちゃんその審査って…」

「立花さん、丸山さん。そろそろ時間です、席について下さい」

 

「え⁉」

 

時計を見るともうすぐ授業が始まる時間だ

 

「彩ちゃん。また後でね」

「うん」

 

_________________

~昼休み~

 

「あれ?白夜ちゃん。紗夜ちゃんとお昼取らないの?」

「今日は風紀委員の仕事もあるから、向こうで食べるってそれより、さっきの話なんだけど」

 

「どうかしたの?」

「私の勘だと、彩ちゃんはドジしなかったら合格できるよ」

 

「うぅ…酷いよ白夜ちゃん!それじゃあ、いつもわたしがドジってるみたいじゃん」

 

「だって、さっきも古文でも噛んでいたでしょ?」

「うぅ…」

 

「でも大丈夫。緊張したときは深呼吸して、上手くいくって念じればいいよ」

「うん、ありがとう。白夜ちゃん」

 

「よし!助言もしたし、彩ちゃん…」

「うん?」

 

「明日の小テスト教えてぇ~~‼」

「わぁ!お、教えるから落ち着いて~!!」

 

_________________

 

~放課後~

 

「教えてくれてありがとう!彩ちゃん」

「こちらこそアドバイスありがとう。白夜ちゃんはいつも元気だね」

 

うん?急にどうしたんだろう

 

「どうかしたの?」

「実は…」

 

話を聞いてみると実はアイドル研修生で、今まで色々アイドルの審査を受けてきたけど、上手くいってなく、次のチャンスがなかったら辞める気だったみたい。

 

「それで今回が最後なんだ…」

「白夜ちゃんは、いつも前向きだからすごくうらやましんだ」

 

「そんなことないよ。私だって普通の人間だよ!彩ちゃんとそんなに変らないよ」

 

そう。私は普通の人間…紗夜ちゃんや日菜ちゃんみたいに才能はない。ただの人間…

 

「じゃあ、今度の審査が上手くいったらパーティーしよう!」

「パ、パーティ-?」

 

「うん!彩ちゃん、スイーツ好きだよね?だから、お祝いでスイーツパーティーしようよ!」

 

「いいよ!昨日いいお店見つけたんだ!」

 

「立花さん。少しいいですか?」

 

あれ?紗夜ちゃん。どうしたんだろう?

 

「じゃあ、彩ちゃん頑張ってね」

「うん!ありがとう白夜ちゃん」

 

さて、彩ちゃんを見送ったところで…

 

「どうしたの?紗夜?」

「あなたに頼みがあるのですが…」

 

_________________

 

~帰り道~

 

「ふ~ん…メンバーね~」

「最低でも、あと三人ほしいところね」

 

三人ねぇ~紗夜ちゃん達に合う人なんていないような…

 

「でも、どうして私にそのこと話すの?そういうことはボーカルの人と話せば…」

 

「湊さんと話してみたけど、貴女は私達と違って顔が広いから…」

 

う~ん…確かにいろんな人と会っているけど…

 

「今までそんな人いなかったよ。ごめんね…力になれなくて」

「本来は私達が探すことだから気にしないで…」

 

紗夜も日菜もいろんなことに挑戦しているな

 

「それに比べたら私は…」

「何か言ったかしら?」

 

「ううん。なんでもないよ!今日バイトだからこっちに行くね」

「えぇ、気を付けて…」

 


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