【裏世界】
ラピュタ内。
「よし、直撃したわね」
「次は?」
「ここに上がってくるでしょうから、こっちは降りるわよ」
「倒せるの?」
「かなりダメージ与えていると思うけど・・・」
英梨々が指を鳴らす。
地上に降り立つ。
「さて、あとは探すだけね」
「何を?」
「恵のメインヒロインフラグよ」
「どういうこと?」
「加藤恵が最初に立てた黄金フラグ」
「ああ、そういうこと」
@メインヒロイン型の立っていた付近を探す。
キラリッと光るものを見つけた。
「これね」
「ほんとだ、『恵』が〇に囲まれている印がついてる」
英梨々が指を鳴らすとフラグが燃え尽きた。
「勝ち?」
「さぁ・・・これでフラグはなくなったのは確かだけど・・・」
その時、ドン!と、地面に@メインヒロイン型が落ちてくる。
「ここまで弱ればいけそうね。氷堂美智留」
「そっか、あとは殴るだけだ!」
「じゃあ、お願いね・・・あたしは少し休む」
英梨々がへたりこむ。
そして、美智留と@メインヒロイン型の格闘が始まった。
※※※
【表世界】
クラスメートAの部屋。
「加藤さん!?どうしたの急に・・・びっくりした」
「こんばんは。クラスメートAさん」
「どうしたんですか・・・?ひどく疲れているご様子ですけど」
「ちょっと・・・さすがに二つの世界を往復しながらっていうのは無理が・・・」
「?」
「ねぇ、あなたが伏線なのかな?」
「なんのです?」
「まぁ・・・いいや・・・」
恵が右手を構える。
「私、殺されるんですか!?」
「ごめんね」
「そんな大役がいつの間に?」
「わたしが勝手に決めたことだから・・・」
「でもでも、死ぬ前にご報告がー」
「何?」
「お茶のみます?」
「いい・・・」
「えっとですね、遂に決まったんですよ!私の次の役が!」
「えっ?おめでとう!」
「しかも、名前付きですよ!」
「うわぁーすごいなぁ」
「なんか飲食店を舞台にしたワーキング系らしいです。とりあえずビラ配りをやるみたいですけど・・・」
「よかったなぁ」
「私もがんばって、いつか恵さんのようなメインヒロインになれるかな?」
「あんまりいいことないけどねぇー」
「でも、まだ容姿が決まってなくて・・・モブ顔のままなんですよ・・・」
「どんなのが希望なの?」
「やっぱりピンク髪が憧れますよね!」
「それ、主役級じゃないの!?」
「やっぱダメですかね?」
「うーん、やっぱり堅実な演技が認められての抜擢なんだよね?だったら、緑髪メガネみたいな地味なキャラからやっていくのがいいと思うけど」
「そうですねぇ・・・」
「でも希望は出してみたらいいんじゃないかな?」
「はい!」
「がんばってね!」
「そうだ、霞ヶ丘先輩から伝言があります」
「えっ?」
恵が固まる。思わず話をして時間を使ってしまった。
クラスメートAが深呼吸して、それから静かに言った。
「はずれ」
次の瞬間、クラスメイトAの首が落ちる。ピンク色の髪がすぐに血の色に染まっていった。
「良かったね、願い事叶ってさ」
そして、恵は出海の元へと飛び立っていった。
(つづく)