【裏世界】
美智留がへばって尻もちをついて休んでいる。@メインヒロイン型も同じく疲れて体育座りをしている。
「あんた、口ほどにもないわね」
「澤村ちゃん、描写されてないだけで、あたしなりにがんばったよ?ドラゴンボール並の格闘をしてたんだよ」
「そう、じゃあ、作者を恨みなさい」
「・・・転職先あるかなぁ・・・」
「氷堂美智留にどれくらい需要あるのか見物ね」
「ひどっ」
英梨々が起き上がる。
「もしもし出海。こっちは煮詰まったわよ。例の作戦をお願いするわ」
※※※
【表世界】
サンシャインビル展望台の個室トイレ内。
「ラジャー!恵先輩・・・わたし達の勝ちです! ポチッとな」
出海が携帯していた赤い大きなボタンを押す。
「あの・・・出海ちゃん、あまり恥ずかしいところに隠れないで、でてきてくれるかな?」
出海がトイレからでてくる。
「ふふふっ、恵先輩、もう手遅れなのです・・・、そしてわたしは逃げて時間を稼ぐだけ!」
出海が展望台のガラスに体をぶつける。
ゴン!
破れずに倒れる。
おでこを抑えて半泣きになる出海。
「そこ、防弾ガラスにしておいたから」
「やめてください!痛いじゃないですか!」
「そんなこと言われてもなぁ・・・」
「マジックマシュールムミサイル!」
キノコ型のミサイルがスモークを出しながら恵に向かう。
恵は指をバチンッと弾く。
「・・・」
出海の姿がない。
屋上へと走る出海。恵もそれを追いかける。
「では、恵先輩、バイバイなのでーす」
「出海ちゃん・・・!」
出海が屋上から飛び降りて、もっていた、ラブリーなパラソルを開く。
上からのぞき込む恵。
「それ・・・練習でコントロールきかなかったじゃん・・・」
恵も出海を追いかける。背中の翼をパタパタさせながら。
※※※
【裏世界】
空に霹靂が走る。
空間が裂けて、そこから女の子が飛び降りてくる。
「クリームソーダ2つ、お待たせしましたー!!」(注 負け犬1参照)
トレイにジュース3つ乗せたまま、ピタッと着地する。
「おおっ」
英梨々と美智留とメインヒロイン型が拍手する。
「えっと、澤村さんがストレートティーで、氷堂さんがスポーツドリンクですね」
「ありがとう」
「もう、オーダーと同じものがでてこないスタイルなのね・・・」
そう、彼女こそ、この物語の『真のヒロイン』である。
カメダ珈琲のウイトレスさん。
「あと、こちらの加藤さんには、ウーロン茶ですね」
メインヒロイン型がぺこりと頭を下げる。
二人が注目してみていると、後ろを向いて鉄仮面をずらして飲んでいる。
「・・・」
「・・・あれ、誰なの?澤村ちゃん」
「だから、殴ってあげなさいよ・・・」
美智留が起き上がると、メインヒロイン型も立ちあがった。
「このままだと倒せなさそうなんだけど?」
「困ったわねぇ・・・なんとかしなさいよ氷堂美智留」
「そんなこといわれてもなぁー、正攻法だしなぁ・・・」
「あっ、霞ヶ丘詩羽さんから伝言預かってますよ?」
「何?」
「自分の得意分野で戦わないなんて、あなたバカじゃないのかしら? だそうです」
「・・・」
(つづく)