負け犬ヒロインの育て方 7(ラス前)   作:きりぼー

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第四章

【裏世界】

 

 美智留がへばって尻もちをついて休んでいる。@メインヒロイン型も同じく疲れて体育座りをしている。

「あんた、口ほどにもないわね」

「澤村ちゃん、描写されてないだけで、あたしなりにがんばったよ?ドラゴンボール並の格闘をしてたんだよ」

「そう、じゃあ、作者を恨みなさい」

「・・・転職先あるかなぁ・・・」

「氷堂美智留にどれくらい需要あるのか見物ね」

「ひどっ」

 

英梨々が起き上がる。

 

「もしもし出海。こっちは煮詰まったわよ。例の作戦をお願いするわ」

 

※※※

 

【表世界】

 

サンシャインビル展望台の個室トイレ内。

 

「ラジャー!恵先輩・・・わたし達の勝ちです! ポチッとな」

 

出海が携帯していた赤い大きなボタンを押す。

 

「あの・・・出海ちゃん、あまり恥ずかしいところに隠れないで、でてきてくれるかな?」

 

出海がトイレからでてくる。

 

「ふふふっ、恵先輩、もう手遅れなのです・・・、そしてわたしは逃げて時間を稼ぐだけ!」

 

出海が展望台のガラスに体をぶつける。

 

ゴン!

破れずに倒れる。

おでこを抑えて半泣きになる出海。

 

「そこ、防弾ガラスにしておいたから」

「やめてください!痛いじゃないですか!」

「そんなこと言われてもなぁ・・・」

「マジックマシュールムミサイル!」

キノコ型のミサイルがスモークを出しながら恵に向かう。

 

恵は指をバチンッと弾く。

「・・・」

出海の姿がない。

 

屋上へと走る出海。恵もそれを追いかける。

 

「では、恵先輩、バイバイなのでーす」

「出海ちゃん・・・!」

 

出海が屋上から飛び降りて、もっていた、ラブリーなパラソルを開く。

上からのぞき込む恵。

 

「それ・・・練習でコントロールきかなかったじゃん・・・」

 

恵も出海を追いかける。背中の翼をパタパタさせながら。

 

※※※

 

【裏世界】

 

 空に霹靂が走る。

 空間が裂けて、そこから女の子が飛び降りてくる。

 

「クリームソーダ2つ、お待たせしましたー!!」(注 負け犬1参照)

 

トレイにジュース3つ乗せたまま、ピタッと着地する。

 

「おおっ」

 

英梨々と美智留とメインヒロイン型が拍手する。

 

「えっと、澤村さんがストレートティーで、氷堂さんがスポーツドリンクですね」

「ありがとう」

「もう、オーダーと同じものがでてこないスタイルなのね・・・」

 

そう、彼女こそ、この物語の『真のヒロイン』である。

カメダ珈琲のウイトレスさん。

 

「あと、こちらの加藤さんには、ウーロン茶ですね」

メインヒロイン型がぺこりと頭を下げる。

 

 二人が注目してみていると、後ろを向いて鉄仮面をずらして飲んでいる。

 

「・・・」

「・・・あれ、誰なの?澤村ちゃん」

「だから、殴ってあげなさいよ・・・」

 

美智留が起き上がると、メインヒロイン型も立ちあがった。

 

「このままだと倒せなさそうなんだけど?」

「困ったわねぇ・・・なんとかしなさいよ氷堂美智留」

「そんなこといわれてもなぁー、正攻法だしなぁ・・・」

「あっ、霞ヶ丘詩羽さんから伝言預かってますよ?」

「何?」

「自分の得意分野で戦わないなんて、あなたバカじゃないのかしら? だそうです」

「・・・」

 

(つづく)

 

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