吉井明久の野望R   作:いくや

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 サブタイトルだけで分かってしまいますね(苦笑)

 相模◎◎Side。

 では、どうぞ♪



第21話 相模と関所と寡黙なる性識者

 

 「ほう、やっと目が覚めたか」

 目が覚めたか……と言われて気づく。どうやら俺は寝ていたらしい。しかし、俺は寝ていたなんて記憶はさらさらない。最後の記憶は明久や雄二たちとババアの手伝いを頼まれて、あの光に包まれるまでだ。俺としたことが……

 

 「ここがどこだかわかってないみたいだな」

 「………ああ」

 ついでにこいつの正体もな。黒装束に身を包み性別すら中性的な声からでは分からん。

 

 「それよりお前は何者だ」

 「………土屋康太」

 「南蛮と関係があるのか」

 こいつは何を言っているのか。俺はれっきとした日本人のはずだ。

 

 「………それよりお前は誰だ?」

 「事情により名を明かすことは出来ぬ」

 「………人に名前を聞いておいてか」

 「そうだ」

 こいつ、姿を見せないだけでなく誰かも教えてくれないのか。

 

 「………せめてここの場所を教えろ」

 「相模だ」

 さがみ? 聞いたことないな。

 

 「………それはどこだ?」

 「そんなのも知らないのか。北条の領内だ」

 ほうじょう……領内? こいつ何を言ってるんだ。

 

 「………意味が分からない」

 「まあよい。どこから来たのだ」

 「………その前に俺はなぜここにいる」

 男とも女ともわからないやつに保護されていて、名前も場所もわからない。いくら俺とはいえ、逃げ出すのは難しい。

 

 「お前が我が縄張り内で倒れていたからだ」

 「………縄張り?」

 「ああ。そのような不思議な服を着ておるから問い詰めようと思うてな」

 不思議な恰好? 制服が? こいつ日本人じゃないのか?

 

 「………意味が分からん。今はいつだ」

 「今は午の刻だ」

 うまのとき? そういえば秀吉や雄二と古典の勉強をしたときに、そのような時間の呼び方があると聞いたことがあるが……古典? まさかとは思うが今は俺たちがいた世の中じゃないのか? それならばすべてが納得いく。知らない地名、話のかみ合わなさ。

 

 「………何時代だよ」

 「時代? とはよくわからんが、今は戦乱の世だ。お主どうやって生きてきたのだ。そのようなことも知らずして」

 戦乱の世、いわゆる明久や颯とかが好きな無双の世界か。あのババアも大変なことしてくれたな。

 

 「………どうやら俺には帰るあてがない」

 「なるほど。分かった。では、この風魔で訓練をしてもらおう」

 ふうま、か。よく分からんが体がなまらないようにするにはもってこいだろう。

 

 

   ☆

 

 

 俺が風魔で保護されてから結構な時が経った。

 この風魔はいわゆる忍者の里だったからすぐに順応できた。

 風魔の長の小太郎ってやつ(俺を最初に保護してたやつ)にもう一人前の働きが出来るといわれて、いわゆる一人暮らしをしていた。関所で。何やら関所の長をやってほしいと言われて。通行人で怪しいやつは通すなとだけ言われていた。

 それ以外は何もすることがない。家臣は形上いるが、俺は命令したことはただこれだけ。”怪しそうなやつがいたら俺に報告しろ”と。俺はそう伝えるだけ伝えると、日々身体の特訓にいそしんでいた。

 

 そんな日が数日続いた時だった。家臣の3人が傷を負って俺に報告に来たのだ。

 

 「………………武田にやられた?」

 「はい。武田の門番に滅多打ちに!」

 「武田憎し!」

 「………………そうか。報告しておく。お前らはいつものように仕事してくれ。俺も今日は門前に立つ」

 『わかりました』

 今日は何となく関所に立ってみたくなった。たかだかこんくらいの報告なんて今日終わってからでも出来る。武田とか北条とかよくわからないので後回し。

 

  

 

  まさか、そんな日に出会うとは思わなかった。

 

 

 

 「………………明久? それに秀吉……じゃなくて姉のほう?」 

 「ムッツリーニ!! 何してんのさ。こんな関所で!!」

 「………………俺はここの門番だ。というかお前らその傷は……?」

 「う~んとね……なんか斬られた」

 「………………傷は大丈夫なのか」

 「気にしないで。……ムッツリーニ彼らは?」

 俺の後ろで3人固まって立っていたやつらを見て明久は言った。

 

 「………………俺の家臣だが」

 「優子さん……」

 「ええ。アタシもそう思ってたところ。彼らじゃないかしら」

 『つ、土屋様。この方々は?』

 「………………俺の友人だが」

 『申し訳ありませんでした!!!』

 突然、3人が平伏して土下座を始めた。一体何が何だかわからない。

 

 『彼らを傷つけたのは私共』

 『土屋様のご友人とは知らず』

 『お許しください!!』

 「………………お前ら、先ほどの報告は嘘だったというわけか」

 『申し訳ありません!!』

 「………………本来ならば罰すべきところ。ただ、今後の活躍に免じて許そう」

 『ありがたき幸せ。お2人、今朝の騒動お許しくださいませ!!』

 こいつら何があったんだ。

 

 「まあ、分かってくれるならいいけど、今度優子さんに傷つけたらこんなものじゃないよ」

 『ははあっ!!』

 「………………何があった」

 「まあ、それはいいから。ムッツリーニ僕たち小田原へ行きたいんだけど」

 「………………詫びと言ってはなんだが、俺が全力で護衛・案内する」 

 「それは心強いね」

 風魔で鍛えしこの身体。手負いの明久たちに誰も手は出させない。

 

 





 美濃颯
 尾張良晴
 三河雄二
 遠江明久
 駿河優子

 この5人の次は、ムッツリーニこと相模康太です。
 新たな名字みたいになってしまったけど気にしない方向で。

 これからまたいっときでないですかね~
 秀吉が待ち遠しいとか、姫路や島田はまだかとか……
 翔子や愛子も出てないし。実は美春や久保も登場させないけないし。
 まだまだたくさんいますな。

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