遠江明久Side。
もう、一時こちらで話を進めようかと思っている今日この頃。
では、どうぞ♪
「えーっと……つまり?」
「話は一回で理解するように」
井伊谷に帰ってきて僕ら未来人だけが集まって会議をしているところだ。メンバーは僕、雄二、優子さん、ムッツリーニ、秀吉の5人だ。始まったはいいんだが、雄二の発言がちょっと理解 ー 聞き取れなかったので聞き返すとこのザマだ。
「今日加増でもらったところは俺たちで預かる」
なるほど。2回聞いても話の理解が出来ない。
「僕らが命懸けで役目を果たしたというのに貴様は!!」
「落ち着けバカ」
「誰がバカだ!!」
「今俺が会話している相手が誰かわからないやつだろ」
くー!! あー言えばこー言う!! いつもの勝手がわかる秀吉やムッツリーニに助けを求めようとするも目を上手く逸らして自分たちに火の粉が降りかからないようにしてるよ。
「お前は何度説明してもダメなのか。言ったろ? 俺たちは2つに分かれると。効率よく別行動が出来るように。だから、お前の軍と木下の軍と2つに分けるって何度言ったか」
「優子さんは僕の補佐じゃなかったわけ?」
「ちっ……だから公の場に出るときは、秀吉が影武者だって言ってる」
「要するに?」
僕たちの中では秀吉って存在はいるけど、こちらの世界の人がいるところでは秀吉って存在しないことになるってことか。
「そんなの秀吉がかわいそうじゃないか!!」
「明久よ落ち着くのじゃ。わしはそこにこだわりは持っておらぬ。わしより姉上のほうが認められるのは確かじゃからな。じゃがの明久。わしが他人から認められるってのは何かの。それは演技じゃろ。姉上の影武者を立派に果たすことがわしの務めとは思わぬか?」
なんと……秀吉がかっこいい!! そんなことまで考えるのか……素晴らしいよ秀吉。それでこそFクラスのアイドル秀吉だよ。
「なにやら悪寒がしたのじゃが」
「風邪でもひいたの?」
「違うはずじゃ」
元気な秀吉でいてね。
「じゃあ、僕が人に認められるのは ー 」
「「バカさ加減だな(ね)」」
「ちょっと!! 雄二だけじゃなくて優子さんも言うってどういうことさ!!」
「さあ。どういうことかしらね」
「お前が認められるのはそこしかねえよ」
僕にだって認められるところはたくさんあるよ!! たとえばゲームとか、ゲームとか、ゲームとか。僕がそう反論しようとしたものの雄二や優子さんがいるこのメンバーに口ごたえしたところで僕に得るものはないと考えたのでやめておいた。
「もう一度役割をまとめるぞ」
「お願い」
僕・優子さん…井伊谷城
秀吉(優子さん影武者)・雄二…御嶽城
ムッツリーニ…使い走り、伝令、偵察
僕らがこうやって会話していると、足音が聞こえてきて僕たちのいる部屋の扉が開いた。
「ふぉっふぉっふぉ……元気じゃのうお主ら」
「直虎のおばあさん!!」
久しぶりに見た~相変わらず元気そうでなによりだよ。
「ふむ。仲間が増えておるのう」
「あ、はい。そうですね」
「そういえばお主ら、姫様から御嶽の城をいただいたそうじゃな」
「恩賞ということでもらいましたね」
そもそもどこにあるかもわからない城だけど。聞くところ山城とか言ってたような。
「あの城はのう。先祖代々井伊の城じゃ」
「えっ?」
「じゃがのう…わしらの代で衰えたものじゃから今川様にとられておったのじゃ」
「ってことは取り返したってことになるの?」
「そうじゃのう。流石はわしが見込んだ男じゃ」
それほどでも……褒められると悪い気はしないけど。
「このバカを誉めないでいただきたい。調子に乗るので」
「ふぉっふぉ……お主は誰じゃったかのう」
「坂本雄二だ」
一度会ったことあったかな。多分ないはず。どっちでもいいけど。でも、秀吉とムッツリーニは会ったことがないのでは……?
「んで、明久。このばあさんは信頼に足る人物とみて間違いないな」
「それはもちろん!」
「ここにいるのが土屋康太。こっちのが、木下秀吉」
「なんとまあ同じ顔が2人!」
優子さんと秀吉を初めて見た人はこうなるよね。分離したのかとか。その反応はもう慣れているのか秀吉も優子さんも特に何も言おうとはしなかった。
「ばあさんよ。御嶽の城はどういうとこだ?」
「そうじゃのう。攻められた際にはこの井伊谷を捨て御嶽の城に籠るのがよいと言われるくらいの山城じゃ」
「この井伊谷を捨てる!?」
「例え話だ。うるさい」
全く冗談じゃないよ!! たとえ攻め込まれたとしてもここは守り抜かないと。
「主に政治を行う際にこの井伊谷、軍事の折、御嶽と使い分けておった」
「なるほどな。わかった。明久、俺たちは御嶽周辺を調査し城の守りを固める」
「頼んだよ。僕たちは住みやすい街づくりっていうのかな。みんなと仲良くなっておく」
「ったく……バカな考えだが悪くない。お前にしか出来ないことだ」
ほめられてるのかな? ほめられてるととっていいよね?
「ふぉっふぉっふぉ……お主も恵まれておるのう」
「というと?」
「わしはお主のその見えざる仁徳に惚れ込んだのじゃ。このような男こそ領内を治めるに足るとのう」
「よくわからないけど……ありがとう」
「わしは再び散歩に戻るとするかのう」
そういうと、曲がり始めた腰を出来る限り伸ばして歩き出す。その姿は生き生きとしていた。こりゃあ絶対にこの辺りを戦地になんかしないぞ。
「ムッツリーニ。次の軍議までは俺たちについてこい。こちらでの仕事のほうが多い」
「………………承知」
「明久、お前はすべきことは分かってるな」
「ゆったりと休 ー 冗談。そういうのは任せて!」
雄二と優子さんの2人からの強烈な目力は精神的なダメージを食らうよ。
「早速だがその御嶽とやらに行ってくる。100人連れてな」
「くーっ!! 次までに家臣増やしておいてね。僕も人材発掘するから」
「言われなくても分かってる。人材発掘は必ず木下と2人ですること」
「どんだけ僕を信頼してないんだ!」
「シンライ? ナニソレ? クエンノ?」
一度でいいからこいつをぶっ殺したい。
え? ぶっ殺すのは一度しかできない? そんなのは言葉のあやだよ。
「頑張るのじゃぞ明久。今からはわしは姉上になるのじゃ…」
「う、うん。頑張ってね」
「言われなくても分かってるわよ」
………本人だ。まさしく本人だよ。こんなの絶対に誰も見抜けないって。
「何? アタシの顔に何かついてるかしら?」
「い、いや……やっぱ何回見ても見分けるの難しいなーって」
「難しい? もう見分けれるようになったのか」
「なんとなくね」
「………………教えてほしい」
教えるっていっても雰囲気だし……ムッツリーニに教えるとどうなるんだろう……
この世界にカメラは存在しないのに。残念だなあムッツリーニも。僕も。
家臣の数、どのくらいが普通かさっぱり……
小領主だとこのくらいですよね多分(苦笑)
秀吉の大仕事はじまりました。
ずっとですから精神的に一番きついでしょうが。
尊敬する(?)姉だから大丈夫なのかどうか。
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