吉井明久の野望R   作:いくや

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 さて、早速sideが変わります。

 他の人の動向その1です。

 では、どうぞ♪





第3話 幽霊とドッキリと頼み事

 

 

 ここはどこだろう……

 てかアタシなにやってるんだろう。

 

 そういえば、学園長の手伝いをしようとして謎の光に包まれたのよね。

 場所も変わってるし。何のドッキリ? アタシこんなんじゃ驚かないわよ。

 

 「何をやってるのだお嬢ちゃん?」

 後ろから話しかけられた……人の気配しなかったんだけど。恐る恐る後ろを向いてみると。

 

 「ゆ、幽霊!?」

 足が地面についておらず、浮いていてしかも存在が薄かった。

 

 「わしは死んでおるからのう。お嬢ちゃんはこのようなところで何をやっておるのじゃ?」

 「え、あ、アタシ? 道に迷って……」

 てかアタシなに幽霊と会話してるの!? アタシってもう死んじゃってるの!? いつ死んだ? あの光は死者の世界からのお迎えの光!?

 

 「落ち着くがよい。わしはどうやら成仏しておらぬ。それにお嬢ちゃんだけが見えるのではない。他の人物もわしと会話をしておる。よってお嬢ちゃんは生きておる。心配するでない」

 と言われても、心配するに決まってるわよ! こればっかりは驚くわ。

 

 「まず名を名乗ろう。生きておったころの名は、雪斎(せっさい)と言われておった」

 生前はお坊さんのようだ。頭をなでて僧侶だったこともアピールしてるみたいだし。

 

 「お嬢ちゃんによき助言を進ぜよう」

 「は、はあ。お願いします」

 「ここは駿河国と遠江国の間くらいじゃ」

 旧国名!? 成仏してないにしては長すぎるでしょ雪斎さん。

 

 「義元殿が現れたぞい」

 「は?」

 アタシは後ろを振り返ってみると、輿に乗って着物で着飾った女性が向こうからやってくる。

 

 「あら、雪斎さんじゃありませんか」

 「義元殿、どこへ行くのじゃ」

 「尾張へ、うつけ姫を倒しに行こうと思うのです。オーッホッホ」

 「考え直さぬか」

 「それより、雪斎さんはまだ成仏できないのですか?」

 「お主が不安で仕方がないのであろう」

 ついていけないわ。雪斎さん、自分のことなのにだろうってどういうことですか。

 

 

 「この女子は?」

 「道に迷っておるそうじゃ」

 「あら、そうですの。見たことない服を着ていますね?」

 「え、ああ、はい」

 そういわれて見てみると、アタシは制服である。制服はそんな珍しいことでもなかったはずだけど……

 さっきの旧国名の話と合わせても、アタシタイムスリップしたのかと想像してしまう。そんなバカバカしいことあるわけないのに。

 

 「わたくしは休憩いたしますわ。あなたは少し西に行ったところに井伊谷があるからそこで休ませてもらいなさい。雪斎さん、案内をなさって」 

 「人遣い、いや幽霊遣いが荒いお嬢様で」

 「気にしませんわ。わたくしが西上するときには従軍するように伝えておくこと、いいですわね?」

 「拙僧はもはや幽霊。その頼み事は無理がありますね。この女子に任せてみてはいかがか?」

 「見も知らぬ女子にですの? 雪斎さんがついていくならいいでしょう」

 勝手に流れていったが、この人初めて会った人に重要な頼みごとをしてるけど大丈夫なのかしら。

 というか、義元、西上ってまさか今川義元? 女だし。アタシ大丈夫かしら……

 

 「お嬢ちゃん、義元殿の頼みじゃ」

 「義元殿って今川様ですか?」

 「そうじゃが? お嬢ちゃん知らずに話を聞いておったのかの?」

 「今川義元が女?」

 「この世をあまり知っておらぬようじゃの。お嬢ちゃん、甲斐の武田、相模の北条、越後の上杉に代表されるように、この戦国の世の大名で数多く姫が大名になっておるぞ。家臣も姫が多い。姫武将と呼ばれておる」

 タイムスリップとはまた違うような。アタシが知っている戦国時代は武田信玄とか上杉謙信、そして今川義元でも男だった。パラレルワールドってやつかしら?

 

 「今から向かう井伊谷も、姫大名じゃ。というよりわしより年上のばあさんじゃがの」

 すごい長生きのおばあさん。そんな人に従軍を頼むだなんて今川義元公、ドS? ただ単に世の中を知らないだけのお嬢様なのか。着飾ってたし。

 

 「義元殿を止めることは出来なんだが……この西上には悪い予感がするのじゃ」

 突然違う話を語りだした雪斎さん。

 

 「お嬢ちゃんは命を大切にの」 

 「え、ええ」

 「わしはもうすぐお別れじゃ。体がもたぬ。井伊谷へはこの道をまっすぐ行けば着く。頼んだぞい。また会う時があるなら楽しみじゃ」

 言うだけ言って消えた……なんだったんだ? アタシは幻覚を見ているのでは、夢を見ているのではと何回も疑問に思って自分の頬をつねってみるも痛い。現実のようだ。

 なにはともあれ、そろそろ日が暮れる。井伊谷がどのくらい遠いのか最後に聞けばよかった。次に会った人に聞こう……

 

 と思っていたら夜になってしまった。これ以上進むのは危ないわね。どうしようかしら……どこか家が。

 家じゃないけど、神社があるわね。一応神様にお願いして一晩過ごさせてもらいましょう。

 

 

   ~次の日の朝~

 

 「井伊谷とやらにいってみましょう」

 頼まれたし。それが終わったらなにしようかしら。この世界に来たのがあの光が原因ならばアタシ以外にもたくさん巻き込まれているはずよね。探しましょう。

 遠い……雪斎さんいくらまっすぐとはいえ遠いです。でも前方に集落があるのが救い。あそこにいる人たちに井伊谷までどのくらいか聞けばいい。

 

 「井伊谷ってどこにありますか?」

 ようやく集落にたどり着いて初めて見つけた農作業していた人に話しかける。すると意外な答えが。

 

 「井伊谷はここですが、何か用ですか?」

 「ここが井伊谷! あの、えっと今川義元公よりお伝えしたいことがありまして」

 「お館様のご使者でありましたか。そのお召し物はどちらで?」

 「え、ああ、そのー」

 「直虎様のおめがねにかなった人物のお召し物と似ていますね。あなたさまはお館様のおめがねにかないましたか。このようなお召し物の方はたいそうすごい人物なのでしょう。ああ、あれが井伊谷の本城です」

 おしゃべりが好きな成年女性が井伊谷まで案内してくださった。途中気になる発言があったけど、そこは後で考えましょう。まずは役目を果たすことが先決ね。

 

 「今川のお館様より使者が参っておりますゆえ、連れてまいりました」

 その井伊谷の本城の門番らしき人にその女性が口添えをしてくださった。

 

 「私はこれにて」

 そしてすぐに去って行った。農作業を途中で中断させてしまったのは申し訳ない。

 

 「こちらにいらしてください」

 門番の一人がアタシを案内する。はあ、何でこんなことしてるんだろう。早く元の世界に戻りたい。

 

 





 優子でした~

 優子は気づきませんでしたが、幽霊の雪斎さん。
 戦国時代好きはピンときましたかね。

 てか、口調が思い出せなくて適当にやっていますが……
 どこか変なところがありましたらご指摘のほどを。

 次話では早速…………
 お楽しみに♪

 感想・評価・質問・意見など
 どしどし書いてくださいな。待っていますよ!!

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