テンポあげていきたいところ。
早速明久のもとに1人の知り合いが。
もうわかりますね……
では、どうぞ!!
「今川のお館から使者が参った?」
一晩で言葉遣いを教え込まれた。こんなに敬語使ったこと今までにないから苦痛だ。
「はっ。既に待機しております」
「急がなきゃ……」
僕にとっては主君が誰とか全く感覚としてわからないけど、郷に入っては郷に従えとかいうの。雰囲気がそうさせてるんだよ。
「遅れました。井伊谷の城主、吉井明久と申します。先代、井伊直虎様より家督を譲り受けた次第で ー 」
走って使者を待たせているという部屋に向かい、部屋に入るなりそう言った ー のはいいんだが……
「吉井君?」
そこで待っていたのは使者 ー いや、見紛う事なきFクラスのアイドル秀吉だった。
「秀吉、久しぶりだね! わざわざ会いに来てくれたの!?」
「落ち着きなさい吉井君。アタシは秀吉じゃなくて姉の優子」
「えっ? 木下さん?」
なんとお姉さんのほうだった。似すぎていて本人たちが暴露しない限りわからない。
「スカート履いてるんだからわかるでしょ」
「いや秀吉だって ー 」
「あいつ、今度会ったとき殺す」
ごめん秀吉。不可抗力で君の生死が危うそうだ。
「それよりあなた何やってんの?」
「見ての通りさ」
「ごめん……あなたという存在と今の見ての通りの感じからマッチしないから聞いてるの」
手厳しいことだ。流石はAクラスといったところだね。
「えっと、何かの間違いでこうなった」
「それは見たらわかるわよ」
失敬な。僕だって ー
「まあいいわ。どうしてかここの城主となった吉井君」
「その見解で結構です」
「アタシは今川義元っていう人から言伝を授かってるんだけど、ここの城主はおばあさんだと聞いたわ」
「あ、そ、それはだね」
「脅して城主の座に収まったのかしら?」
ま、まさか……そんなこと出来るわけ……どう説明すればいいのやら。
「わしが説明しようかの明久」
「あ、直虎のおばあさん。お願いします」
「この方は?」
「わしは先代城主井伊直虎じゃ。昨日限りで隠居し、この好青年の吉井明久に家督を譲ったのじゃ。お館の使者と言われた方よいかの? それより、わしのほうからもお館に使者を出したのじゃがのう。隠居して家督を譲ると。聞いておらぬか?」
「入れ違いになったのでは?」
「そうかい。どうやらお主らは知り合いのようじゃの。ゆっくりしていくがよい」
助け舟を出してくださった直虎のおばあさんはまたどこかに去って行った。
「なるほどね。あなたがどうやって家督を奪ったのかは聞かないでおくわ。これ以上あなたへの評価が下がると ー 」
「ちょっと待った木下さん。何を勘違いしてるのかな?」
取り返しがつかなくなりそう。
「僕だってわけわかんないよ。突然こんな世界に来たかと思ったら、おばあさんが突然現れて家督を譲るだもん。意味わかんないでしょ」
「………………その真剣な眼差しに免じて信じましょう」
「ありがとう木下さん」
物分かりがよくて助かる。どこぞの野郎共は信じてくれそうにもないけど。
「ひとまず、伝言を伝えるわね。今川義元が西上する際には従軍するように」
「なるほど」
「何か分かったの?」
「わかるわけないさ」
げっ! 木下さんもあんなオーラを!! 姫路さんや美波並だ!
「まあいいわ。そうそう。あなたこの世界をどう思ってる?」
「タイムスリップ?」
「そうかもしれないわね。でも、アタシの考えはちょっと違うわ」
「というと?」
「パラレルワールドじゃないかと考えてるの」
ぱ、パラレルワールド……ババアもむちゃくちゃなことをしてくれたな。僕らだけならともかく木下さんやら他の人まで。
「聞いた話なんだけど、今川義元をはじめ、武田信玄・上杉謙信といった主だった大名は女性だって」
「えっ?」
「姫大名・姫武将といったのが当たり前の世の中だそうよ」
「そうなんだ……」
そりゃあただのタイムスリップじゃなさそうだね。
「今後木下さんどうするつもり?」
「アタシ? 帰る方法を考えながら他の人を探そうって思ってるわ」
「そりゃ僕も一緒だ」
「ここでアタシがあなたから離れるのは得策じゃなさそうね。固まっていたほうがいいでしょう」
「そうしてもらえると助かるよ」
僕1人じゃとてもじゃないけどやっていけそうにないからさ。Aクラスの木下さんがいてくれるだけで本当に助かる。
「あと何人この世界に迷い込んでるかな?」
「あの時あの部屋にいたメンバーでしょ」
僕と木下さん以外に、雄二・ムッツリーニ・秀吉・姫路さん・美波・霧島さん・工藤さん・久保君・清水さん・颯・良晴、か。計13人。学園長もすごいことをしでかしたよね。
「雄二とムッツリーニ・秀吉は心配しなくてもいいだろうね」
「どうして?」
「Fクラスの生存力をなめてもらったら困る!」
「自慢するところなのかしら……」
はっきり言って、こういう時に一番大切な能力。
「あと、颯と良晴。あの2人は戦国時代に強いからね」
「そうなの?」
「良晴は戦国時代のゲーマーだし、颯は戦国だけでなく三国志もマスターしてるからね」
「その2人を早く味方につけたほうがいいかもしれないわね」
僕としては全員早急に味方につけたいところだ。誰か1人として敵にまわることを想像したくないし、敵に回してしまった場合非常に厄介なメンツばかりだ。
「ともかく、今川義元が西上する前にしっかりと準備しておかなくてはいけないでしょ」
「そうだった! その手のことはみんなに任せよう。僕より経験豊富だからさ」
「いい判断! なのか、ただ面倒なだけなのか……」
「両方だね。僕たちはもっと情報収集したほうがいいよね」
「そうね。昨日の今日で何もこの世界に変化がないということは、学園長にもどうすることもできないのでしょうから、アタシたちでどうにかするしかないわ」
僕は木下さんという強力な味方を手に入れてこの世界の2日目をスタートさせた。
秀吉 ー ではなく、姉の優子。
なかなか原作では絡まない明久と優子の会話。
お楽しみあれ。
あ、だからといってカップリングは明久と優子に限ってるってわけじゃないですよ。
タグを見てくださいね(笑)
そもそも優子がそうなるかもわからない!
残り11人かな?
早く合流できるのか。そして次の仲間は? もしくは敵で会うかも?
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