超絶金持ちの幼馴染と付き合った俺は最強なのでとりあえず悪を粛清しまくりたいと思います   作:_あかさたな_

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復讐の終わり

「お嬢様、蒼太様、目的に到着しました」

 

運転手がそう言うと、俺たちはリムジンから降りた。

現在日曜日の朝、俺は神代の屋敷に訪れていた。

今一緒に来ているのは黒服の人達、千聖、そして…

 

「あの……結愛さんの…ところまで案内します……」

 

────相澤だ。

 

「頼む」

 

「は、はい…その…お任せ……ください」

 

今の相澤は前を知っている者なら別人のような変わりようだ。

姿や声はそのままなのに、前とちがいオドオドとした雰囲気を放っている。

 

「その喋り方ウザイな〜もっとハッキリ喋ってよ~」

 

「ひっ!す、すみません!」

 

千聖に対して妙に怯えている。

俺が待ってる間になにがあったんだ!?

気になるところではあるが妹の救出が最優先だ。

 

「とりあえず行くぞ」

 

そう言って屋敷に入った。

相澤の案内で結愛がいる部屋に着くと、後ろから男女が息を切らしながら走ってきた。

黒服の人達はそれにいち早く気づくと、戦闘態勢に入る。

千聖は走ってきた男女を見ると、黒服の人達に戦闘態勢を解くように指示した。

 

「神代裕也の両親だよね?」

 

「は、はい!この度はあのバカ息子、いやバカがとんでもないご迷惑を……!」

 

「本当に申し訳ございません!」

 

そう言って夫婦は深々と頭を下げた。

 

「謝るのは私じゃないよ?わかるよね?」

 

「っ!そ、そそ蒼太様!この度は本当に申し訳ございせん!」

 

千聖から俺の方に向くと先程のものを繰り返す。

俺は苦笑いしながら両親は悪くないという意思を示す。

 

「謝礼金として、こちらをご用意っしました!」

 

床に置いてあったスーツケースを俺の前に差し出す。

な、なんだこれ。人でも入ってんのか?

 

「すすすすみません!今すぐ開けます!」

 

俺が疑わしい目で見ていると、この視線をなんと捉えたかはわからないが血相を変えてスーツケースを開けた。

 

「!?」

 

スーツケースから出てきたのは大量の万札の札束だ。

ふ、普通もう少し小さいものに入れるんじゃないのか!?

す、スーツケース!?

 

「い、いやこんなたくさんいらないです!」

 

「そうだよ!持って帰るときかさばるでしょ!」

 

え、そっち!?

千聖の言葉を聞いてはっとした神代夫婦は、奥からなにやら小さな宝石を持ってきた。

 

「なんだ?この赤い石は」

 

「0.1カラットのものですが、レッドダイヤモンドです」

 

「あ!それいいね!そーちゃんのネックレスにしたい!」

 

「で、でしたらこちらを……」

 

そう言って俺に手渡してきた。

千聖が満足するくらいだからそんなにいいものなのか…?

俺には綺麗な赤色のビー玉にしか見えないが……。

俺が不思議そうに宝石を見ていると、部屋から結愛と黒服の人達が出てきた。

 

「結愛!」

 

「兄さん!」

 

俺がハグしようとすると、それより先に結愛がロケットのように飛び込んでくる。

 

「ぐふっ!」

 

「会いたかったです!」

 

そう言って結愛は俺にスリスリと顔を埋める。

俺はそれに答えるように頭を撫でる。

 

「兄さん兄さん兄さん兄さん」

 

「そーちゃん!」

 

この一時を味わっていると、千聖が大きな声で俺を呼ぶ。

ビクッとして撫でるのをやめ、千聖に視線を向ける。

 

「帰るよ!」

 

「あ、ああ。すまない」

 

再び結愛に視線を戻すと頬を膨らませてこちらを睨んでいた。

 

「どうした?」

 

「むう…もういいです。十分に堪能したので」

 

「あ、ありがとう…?」

 

よくわからないが自分で納得したようだ。

 

 

神代の屋敷を出てリムジンに乗る。

最初は二人だけのリムジンでも四人となると狭い感じがする。

いや、違うこれは……。

 

「お前らもっと座るところあるだろ!」

 

「ええ~…そーちゃんの隣がいい!」

 

「私も兄さんの隣がいいです」

 

「わ、私は端っこにいますね……」

 

千聖と結愛が必要以上に密着してくる。

なんだか二人の視線の間に火花が散ってるように見えるんだが…。

ふと、母さんのことが脳裏を過ぎった。

 

「そういえば母さんはどうしたんだ?」

 

「っ!」

 

結愛が反応した。

 

「結愛なにか知ってるのか?」

 

「知りません知りたくもないですあんなの母ではありませんただの性欲お化けのくそババアです」

 

早口で息継ぎもせずそう言う。

なにがあったんだ?

結愛に話を聞くと、母さんは俺たちのことを捨てたらしい。

なぜだかわからないがそこまで悲しくはなかった。

どこかわかっていたところがあったのかもしれない。

 

「でも母さん見てないよな?」

 

千聖に視線を向ける。

 

「あー…うん!たぶんどこか行ったんだよ!」

 

「……そうか」

 

どこかぎこちない話方だったが、まあ気にしないでおこう。

 

 

 

 

時は流れ、千聖の屋敷の部屋の中。

 

「これからここが結愛の家だ。いいよな千聖」

 

「家族だから許してあげる!そーちゃんの頼み事だしね!」

 

「ありがとうございます」

 

そう言って結愛は千聖に頭を下げた。

 

「べ、別にお礼なんていらないし!あ、でもそーちゃんと私の部屋には入らないでよ!?」

 

「部屋…?まさか、兄さん!千聖さんと一緒に寝たりしてるんですか!?」

 

「いや、まあ、うん」

 

「そんなの許せません!ダメです!」

 

「なっ私とそーちゃんの愛を邪魔する気!?」

 

「それでも男女が一緒になんてダメですーっ!!」

 

「私はそんなの気にしないもん!」

 

千聖と結愛が口喧嘩を始めた。

これは俺が静止に入っても無理そうだな…。

でもなんだろう、とても心地いい。

俺は二人の口喧嘩を微笑ましく眺めていた。




星や感想などモチベになりますのでよろしくお願いいたします。
これにて第一章「神代裕也への復讐」は完結となります!
そして粛清シーンとなりますが、書いてしまうとノクターンものになってしまい、それはなんだか違うな……と思い、書かないことにしました。
楽しみにしていた方々、本当に申し訳ありません。
どうかこれからもこの小説をよろしくお願いします。

次章は来週の土曜日に投稿する予定です。
物語の構成や、登場人物など考えたりなどお時間をかなりいただきますがご了承ください。
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