ポケットモンスターSPECIAL 12.n章(仮) 作:オラクス
単行本版を買ったらポケスペ熱が再燃しました。
Z編を書こうとしたけどオリ主嫌い+絵描けない+プロットが思いつかないの結果、折衷案の塊になってます。あしからず。
プロット自体はちょっと前に組み上げていたものなのですが、文章化を全く想定していなかったのでほとんど0からスタートです。目指せ月5000文字。
他のポケモン二次創作をほとんど読んでいないので、「これパクリじゃね?」と思ったらほぼ偶然です。先に謝っときますごめんなさい。
こうして、ぼくたちは日常を取りもどしました。絶望感と徒労感にのみこまれないようすごす毎日・・・。
「ワイちゃん、ありがとう。」
「聞こえなーい!」
これは、ほんのおまけのお話。
多分無かっただろうけど、
ひょっとしたらこうなっていたかもしれないお話。
ポケットモンスターSPECIAL 12+1/∞章(仮)
Side X @シャラシティ
「―――という訳で1週間後になるんじゃが、なんかあるかな?」
「いいえ、大体わかりました、けど…」
サラメでアサメタウンからひとっ飛び。
オレはシャラジムでコルニさんとコンコンブルさん(…師匠、と呼ぶべきなのだろうか)、それにカルネさんから、今後のことについて話を聞いていた。
1番大事というか、そもそも呼び出された用件は継承式について。
「けど、何じゃ?」
「あの、オレなんかのためにそんな沢山の人を呼び出すっていうのは申し訳ないというか…その…」
「なーに言ってんだかこの弟弟子は。せっかくの晴れ舞台なのに。」
「まぁ心配せんでも、弟子のほとんどは来ないじゃろ。このカロス地方に残っとるのが何人か来るだけじゃ。」
「はぁ…」
こんな感じのやりとりで、式の段取りが決まっていく。
マスタータワーの跡地を少し片づけて、更地での継承式。期日は7日後。
荒れ果てホテルで行ったワイちゃんの時よりはずっとマシなんだろうけど、
「なんかこう、もっとおごそかなものだと思ってました。」
「実際はこんなもんよ。修行するトレーナーが入れ替わり立ち替わりすることもあるからのぅ。」
「私やグリーンさんが修行を始めたときも、他の人の継承が終わったすぐ後でしたしね。懐かしいわ。」
「でも、心意気はしっかり受け継いでもらうわよ?カロスを救ったヒーローでも、そこだけは手を抜けないわ!」
「わかってます。」
今のオレはワイちゃんみたいに正当な継承をしてメガシンカを使ってきた訳じゃない。これからの人生で、これはとても大切なことだと思う。師匠も同じ考えだった。
そんなこんなで式の説明が終わった頃だった。
カルネさんがミアレに用事があるというので、トロバやサナ、ティエルノに会うついでに一緒にミアレに行こうとしていたところ、
「ん?トロバからじゃ。」
師匠のホロキャスターに着信があった。
トロバから?
『し、しし師匠!エックスはまだそちらにいますか!?』
着信ボタンを押すなり、焦っているトロバが喋り出す。
「落ち着け、トロバ。ワシもエックスもおるぞ。何があった?」
「どうした?トロバ?」
ホロキャスターに映るよう画角に入ると、トロバはまくしたてるように喋り出した。
『研究所が襲われたんだ!サナもティエルノも連絡がつかなくて、それで今グリーンさんが襲った人を追ってて、その人、あのスーツを着てる!』
Side Green @ミアレシティ
時は少し戻って。
「カイリキー、"ばくれつパンチ"!ポリゴン2、"トライアタック"!」
オレは襲撃者と相対していた。
襲撃者は目の前の1人だけ、使用ポケモンはエレザード2匹。タイプ相性も悪くはない。
だが、
「"すなあらし"、"エレキネット"。」
「くっ!"サイコキネシス"!"からてチョップ"!」
"ばくれつパンチ"は"エレキネット"に受け止められ、"トライアタック"は"すなあらし"で避けられる。ポリゴン2を"すなあらし"の範囲から逃し、"からてチョップ"で"エレキネット"をはたき落とす。
強い。
双方のポケモンの強さだけならこちらの方が上のはずなのに、大した威力もない技で止められている。
エレザードのトレーナーは指示だけ出してまったく動いていない。…いや、バイザーを纏った首だけが僅かに動いている。
(研究所のデータが目的か、それとも何かを探しているのか…いずれにせよポケモンは時間稼ぎが目的か。)
あのスーツの機能がマチエールという少女から聞いたもの通りなら、研究所の壁を透過して何か探す程度は簡単にやってのけるだろう。
そう仮定すれば、取るべき手段は限られてくる。
「ポリゴン2、スーツのプログラムに干渉しろ!、カイリキー、"じしん"!」
「"でんじふゆう"。」
すなわち、スーツ本体への干渉と高火力での短期決戦。
"じしん"が当たるとは期待していない。避けられる前提で襲撃者の隙を作るための技だ。目論見通り、"でんじふゆう"が間に合ったエレザードは無傷だが、襲撃者はふらついた。
(この隙に!)「行け、ポリゴン2!」
「"にほんばれ"、"10まんボルト"。」
指示を出された瞬間に砂嵐が止み、太陽光が研究所内部を包む。
一瞬、目が眩んだがすぐに立て直す。ポリゴン2は自身をデータ変換したとたんに電撃をくらった様で、電気を普段以上に受けやすかったのかその場に倒れていた。
「戻れポリゴン2!ハッサム!」
「"ほのおのパンチ"。」
「っち!?"まもる"!」
(さてどうするか。
バトルは遅延が目的で、
「―――、""かいでんぱ""。」
(っ!トロバか!)「今だハッサム、カイリキー!奴を外に連れ出せ!」
溜めなしで放たれた"ソーラービーム"がエレザードに向かって放たれるが、2匹分の"かいでんぱ"を受けて威力が減衰し、やがて途切れた。
が、隙を作るにはそれで十分。防御手段を失った襲撃者が"バレットパンチ"と"あてみなげ"をくらい、研究所の外に放り出される。
トレーナーを追いかけるエレザードにオレ達が続くと、入り口にはやはりトロバがいた。
「グリーンさん、いったい何が―」
「話は後だ、中にいる博士が無事か確認を頼む!―――待て!」
「は、はい!」
返事を聞く前に再度襲撃者と相対する。既にハッサム達を振り切り、エレザードをボールに収めて逃走を図っている。
(スーツの機能が同等なら、ここで逃がせば厄介なことになる!)
「ハッサム、カイリキー!追え!リザードン、ゴルダック!」
行うべきは追跡と索敵。
そう判断してリザードンで空を飛ぶ。同時に繰り出したゴルダックの"ねんりき"で行方を追うが、
「ちっ、駄目か…
…!?リザードン、あそこだ!」
スニーキング機能を使ったのか、襲撃者は見つからない。
代わりに見つかったのは、
「あなたは博士のところの!丁度良かった、手を貸してください!」
この町のジムリーダー・シトロンとその妹ユリーカ、
そして気を失っているサナ・ティエルノと、彼らのポケモンだった。