ポケットモンスターSPECIAL 12.n章(仮) 作:オラクス
ストーリーには問題ないけど貴女方そこで出ますか。。。
Side Silver @ ヤマブキシティ
「シルバー!」「ブルー姉さん、待ってたよ。」
ヤマブキシティの郊外に位置する空港。オレはそこでブルー姉さんと合流した。
今日の昼過ぎに声をかけてもらってから、おつかいを頼まれてカントー各地を飛んでいるうちに時間が過ぎて今は夕方。
「これが頼まれてた買い物。服と化粧品と後は―――」
「―――うん、揃ってるわね。ありがと。
後はクリスに連絡ね。」
「…?クリスにも用事を頼んだのか?」
姉さんは乗ってきたりりりをボールにしまいながらポケギアを取り出す。
この時間ならオーキド研究所にいるはずのクリスは、この場に集まる予定とは聞いていないが………
「あ、もしもしクリス?手筈はどうなってるかしら?」
『はい!もうすぐそちらにお届けします!』
(届ける?マサラからここまで来ているのか?)
クリスが取り得る手段だとすれば"そらをとぶ"かと、周囲を見渡してネイぴょん…ネイティオを探す。
そんなオレの考えは、思いがけない方法で覆された。空を見上げて見つけたのは、ネイぴょんでもクリスでもなく、
「あーいたいた、ブルー先輩!シルバー先輩も!」
「エメラルド?」
小柄な後輩がいた。
が、何かがおかしい。空にいるのは確かだが、空中に浮いている輪から顔だけを出している。しかしそれにしては、下ろしている髪が重力に従っていない。周囲にポケモンの姿もない。
なぜ空中に輪があって、彼が浮かんでいるのか。
「あらエメラルド。おつかいご苦労さま。今どこにいるの?」
「ホウエンの南の孤島。
出来るだけ急いでって言われてたから、ラティオスに頼んで"おおぞらをとぶ"で連れてきてもらったんだ。」
同じように空を見上げているブルー姉さんはこの現象に疑問を持っていない。質問の意図も分かっていないが、後で聞けばいいかといったん考えを放棄する。
エメラルドが小さい箱のようなものをブルー姉さんに渡す。その後、エメラルドの「じゃあねー」という言葉とともに輪が小さくなって消えた。
「ありがとうクリス。確かに受け取ったわ。
それで、もう一個の件だけど―――」
『その件についてはナナミさんが指示通りに行ってくれています。
何回か連絡をいただいていますが、早ければ明日中には送れるそうです。』
「了解。グリーンにも伝えておくわ。急なお願いだったのにごめんなさいね?
シルバー、クリスに何か言っておくことある?」
その後、オレも二言三言クリスと会話―――といってもゴールドが云々という取り留めもない話だが―――をして、最後に姉さんが
「それじゃ、私たちも頑張ってくるわ~。」
と言って通話が切れる。
姉さんは受け取った箱を
「さて、出発しましょうか。」「ああ、行こう。」
グリーン先輩に頼まれたこと。それはいつかのオレたちのように、"悪"と戦っている後輩の助けとなること。
でも今回の敵は規模が違って、直接的なことはオレ達に何もできない。
だからこそ、自分たちにできることをするのが今のオレたちの役目。
「「シンオウ地方へ。」」
Side Y @バトルハウス
1戦目からメッタメタにやられて負けた。
初めての正式なダブルバトル。メガシンカは使ってもいいと言われたから、最初から全力で行った。そしたらそるそるがマルノームを攻めるのに集中している間にぶいぶい、ヤコちゃんが相手の技をもろに食らって倒され、4匹目にけろけろを出したところでようやく2vs3。後はオコリザルに弱点を突かれて2匹とも倒れてしまった。
部屋にいる間は、ポケモンを何度でも回復できる。今の手持ちがジャスト4匹のアタシは、回復を行っている間に部屋に設置されているバトルレコーダーで初めてのダブルバトルを振り返る。
ポケモン2匹に同時に指示を出すのがこんなに難しいなんて、思わなかった。エックスは普通にこなしていたけど、
とはいっても、始まった事だ。
(次から勝てばいいのよ!)
そう決意する。それと同時に、ポケモンの回復も終わった。
スカイバトルやサイホーンレースと同じところもある。苦手なことは1つ1つ潰していけばいい。そうすれば、きっと勝てるようになる!
(まずはポケモンへの指示から!次は相手の2匹を同時に見ること!その次は放ってくる技!)
「みんな、付き合ってね!」
ポケモンたちに呼びかける。ボールの中から頷いてくれたのを見てアタシは気合いを入れ直した。
――――――――――――――――――
30分後。
「ん~~~!勝った~!みんなお疲れ様!」
負けること8回。9戦目でやっと勝利を手にした。
広範囲に飛んでくる技や場にかける技、スカイバトルでは使われない技を徹底的に意識して、3匹が倒れたけどヤコちゃんが最後まで残って初勝利。
(これなら、イケる!あと18連勝!)
そう思っても、現実は上手くいってくれなかった。
10戦目敗北。11戦目敗北。12戦目敗北。
13戦目勝利。
14戦目敗北。15戦目敗北。
16戦目勝利。17戦目勝利。
18戦目敗北。19戦目敗北。
20戦目勝利。21戦目勝利。22戦目勝利。
23戦目敗北。
24戦目勝利。
「なんでなのよ~~」
25戦目敗北。勝率は今のところ32%。
確実に上がってはいるけれど、上手く連勝できない。
「まず1勝!それから!」
26戦目勝利。
27戦目敗北。28戦目敗北。
29戦目勝利。
30戦目敗北。
この部屋に入って1時間ちょっと。勝率、33%。
「何が駄目なの…?」
一度手を止めて、これまでを振り返る。がむしゃらに挑んでもうまく勝てないのが段々分かってきた。
アタシ自身やポケモンのレベルが高くないのは認める。けど、それは相手も同じで、ゲコガシラやヒノヤコマが相手になる事もある。そこは問題じゃない。
「そこ以外で、エックスとアタシの違いは……」
バトル以外で、エックスに出来てアタシに出来なかったこと。エックスの方が優れていたこと。それを思い出せ。
小っちゃい頃の経験値?…違う気がする。さっきエックスが『ブランクを埋めたい』なんて言うからには、奥底に根付いていたとしてもそこまで役立っていた訳じゃない。
じゃあ、鋭敏な感覚…でもない。あれは敵や野生ポケモンに気づくためで、実際のバトルでは使っていない。その場で最適な判断をしていた。…じゃあ、その判断力?
急にバトルになったときの判断力。旅をしていたときは、ずっとエックスがいの1番にバトルをしていた。その時のことを思い出す。エックスが図鑑を見ながら………
「図鑑……」
そう、ポケモン図鑑だ。アタシより早く図鑑を開いて、襲ってくるポケモンを撃退してきた。
ここで図鑑を使ってはダメ、とは言われていない。事実、知らないポケモンが出た時には使っていた。けどその時に限って…いや、違う。
図鑑を出して相手のポケモンを調べるってことは、持ってない相手と比べて一手有利だけど、その分指示が遅れやすい…んだと思う。そこは反省。なら、どうしたらいいか。
図鑑を表示してその判断をほぼ同時に下す。それを、最大4匹も。…出来ているとは思えない。
「勝てたのは、一度見たポケモンが増えただけってこと…?
…違う!アタシだって成長してる!」
そうじゃなきゃ困る。成長するために、ここに来たんだから。…だったら、それを自分に証明するには。
「図鑑無しで、戦う。」
今までの30戦、やたらに数をこなした訳じゃない。100匹以上のポケモンと闘って自分の判断力が上がっているか、確かめる唯一の方法だ。
(やることは苦手なことを無くす今までと同じ。図鑑に頼ってたバトルを見直す。それだけ。)
「ごめんね皆。今からきっと、変な指示出しちゃうかもしれない。
でも、やらなきゃいけないの。お願い、付き合って。」
31戦目を始めるためにバトルフィールドに立つ。20戦目くらいで戦ったネオラントと、知らないポケモンが繰り出された。ちょうどいいチャンスだ。
ぶいぶいとそるそるを繰り出してバトル開始。さあ、いくわよ!
――――――――――――――――――
1時間後。
あっさり10連勝できた。もしかして図鑑って、あんまりいらない?
Side X @キナンシティ
「…………」
…久しぶりの、それこそ何年かぶりのバトルフィールド。それにここなら、大人の視線もない。
体が、震えている。武者震いなんて、今まで感じた事がない。
ガルたちを出して、話しかける。
「ガル、コガル。オレたち、帰ってきたんだ。この場所に。また、頑張らないとな。」
けど今は、強くなるために、やらなきゃいけない事がある。
そしてそのやらなきゃいけないことのために、強くなる必要がある。
「マリソ、エレク、ラスマ、ルット、それにリザードン。
ここで、一緒に強くなろう。あんな奴に負けないくらい。」
1戦目、開始。
「ガル、"メガトンパンチ"!」
「ラスマ、"シャドーボール"!」
「リザードン、"だいもんじ"!」
出来るだけメガシンカを使わず、元の姿で戦う。この前みたいに、いつでもワイちゃんからメガリングを借りられるとは思わない。
それでも手持ちが倒れることなく、1戦目が終了。ガルたちも見ていた3匹も、闘いたそうな顔つきだ。
メンバーを総入れ替えして2戦目。ヤルキモノが"かえんほうしゃ"を放ってきて、マリソが倒れる。ルットが"ばかぢから"で倒してくれたが、チームの相性を考える必要がある。反省。
3戦目。色んなタイプの技を覚えているガル、ルット、リザードンで挑戦。…したけど、ガルの"げきりん"で全員倒れてしまった。ちょっと物足りない。
4戦目、5戦目、6戦目………出てくるポケモンがだんだん強くなってるのが分かる。弱点を突こうとしても先に弱点を突かれて、他のポケモンがカバーに入る。
7戦目で初めて、ラスマとエレク、手持ち2匹が倒れた。マリソが頑張ってくれて何とか勝利したけど、かなり焦った。
8戦目、9戦目、10戦目………相手のポケモンが、こちらの弱点を的確に突く。最初とは強さが段違いで、ルットやマリソがいわタイプやひこうタイプの技を食らうと一撃で倒れてしまう。こちらもポケモンの入れ換えを上手くしないと、勝利が危うくなってきた。
11戦目で、メガシンカを使った。コガルの力も借りないと勝てなかなったし、それでもギリギリの所で勝てただけ。後8戦もあるのかと思うと、気が遠くなって……でも、すごく楽しい。そしてバトルに集中できる。
12戦目、13戦目、14戦目、15戦目……ホログラムのトレーナーがメガシンカすることは無いようだが、それでもこちらのメガシンカに対応しているらしい。元の姿のラスマ相手に"じしん"を起こした時は、メガシンカをするしないまで読んでくるのか、と肝を冷やした。
16戦目、17戦目、18戦目………そして、最後の19戦目。相手のサイドンがいきなり"つのドリル"を当てて、メガシンカしたルットが倒れた時はダメかと思った。それでもマリソがサイドンとプクリンを、最後のランプラーをガルが倒して、19戦終了。
楽しかったから時間を忘れていたけど、気づけば1戦目の開始から2時間以上が過ぎていた。バトルとバトルの間に作戦を練っていたけど、それ込みでも1戦あたり5~7分ほど。ブランクは十分…とまではいかないが、ある程度埋められたと思う。
ボールを回復設備から取り出すと、入ってきたドアとは反対側の、奥へ続く扉が開いた。説明にあったステージに行けるのだろう。先に進むか一旦戻るか、選べるらしい。
悩んだけど、先に進んでみることにした。ワイちゃんがいなければ待てばいい。ダブルバトルだとどれくらい時間がかかるかは、オレも分からない。
辿り着いたそこには文字通りのきらびやかなステージと、いくつかの待合スペースがあった。
「あら、もうお着きですか。早かね。」
「ルミタンさん。ワイちゃんは…?」
「まだ出てきておられません。
恐らくですが、夕食前までかかるかと。
20戦目は、どうなさいますか?」
「………今は、止めときます。」
後で『何で先に一人で挑んでるのよ!?』とでも言われたら、説明が億劫だ。
「では、観覧席にでも。もしくはポイントでショッピングでも如何でしょう?」
「………ポイント?ショッピング?」
「…ああ、すまんち!説明ば忘れてたと!ウチとしたことが…」
聞けば、今まで勝った分に応じてポイントが付いていて、アイテムと引き換えてくれるらしい。
……経営どうなってるんだろう。全部
紹介されてスルーするのも悪いので、言われるがまま引き換え所に行ってみた。単独行動になるけど、紹介制だとカルネさんも言っていたからある程度安全だろうし、ワイちゃんもじきに追いつく。
「………………?」
来てみたは良いが、何がなんだか分からない。タウリンとかインドメタシンは分かるが、"わざマシン24(カントー)"だとか、"ひでんマシン08(ホウエン)"って何さ。知らないポケモンのメガストーンもあったし。師匠に怒られたりしないだろうか。
今のポイントじゃほとんど何も交換ができないから、結局見るだけでステージに戻り、待合スペースでワイちゃんの試合を見ていることにした。……誰かの試合が見られるってことは、オレの試合も誰かに見られてたかもしれない。
ワイちゃんは今10勝したところらしい。あと1時間半で9連勝出来るかどうか。
11戦目が始まった。けろけろとぶいぶい、相手のテールナーとパチリスがフィールドに現れる。
頑張れ、ワイちゃん。
シャトレーヌの口調が全然わからなくなったのでサファイアの発言を見返しましたが、やっぱり全然わからない。
それとドラセナさんの手持ちがドラミドロだったっぽいですが、このss上ではオンバーンで通します。