ナナー1 ぐらんぷりっ!! 作:neo venetiatti
ー トリオ漫才 その6 ー
「あかねっち、来週もうゴールデンウィークやで?」
「そうですね」
「ちょっと、早やない?」
「暦どおりではないでしょうか?」
「あんな、あかねっち?そういうことを言ってるんやないの」
「またもや光陰矢のごとし、と言いたいわけですね」
「まあ、そういうことやけども。あかねっちは、そういうことにはあんまり興味ない方なん?」
「ゴールデンウィークですか?」
「そうやんか!この乙女の輝く眩しい時代を、いかにどう過ごそうかと思いを馳せるわけでしょ?」
「なるほど。そういう理由なんですね」
「そういうことやん。それで、あかねっちは、どうするつもりなん?」
「私は特に何も」
「特に?何も?ナニそれ?」
「何か予定を組んでいるかということですよね?」
「そう!それそれ!」
「ですので、特に何も」
「はぁ?どういうこと?この乙女が眩しい輝きを放つ時代にやで?なんでなんにもないの?」
「まぶしいのかどうかわかりませんが」
「えっ、何?」
「毎年おばあさまの別荘に行くことにはなっています」
「それよ!それそれ!あるやないの!それを待ってたのよ!」
「それでよかったのですか?」
「そうよ!えらありやん!別荘て、すごいやんか!」
「毎年のことだったので、改めてスケジュールという感じではなかったもので」
「そうかぁ。毎年別荘なんや。やっぱりエエとこの子は違うなぁ」
「ふふふふ」
「うちとこ、兄弟多いやろ?家族みんなでそういうとこ、行けたらいいねんけどなぁ」
「ほんまやなぁ~」
「ところであかねっち、その別荘てどこなん?」
「あ、あの河野さん?」
「ナニ?」
「ほんまやなぁ~」
「そこで、すごい笑顔で反応されている方がいらっしゃるのですが」
「ほんまやなぁ~」
「その別荘て、借りることできんの?」
「親戚が使うことはありますが、貸し出しはしてないかと・・・」
「ほんまかいなぁ~、そうかいなぁ~」
「やっぱり弟や妹たちを、どっか連れていったらなあかんやろなぁ」
「ほんまやなぁ~」
「そうかぁ、別荘かぁ・・・」
「河野さん、ちょっと・・・」
「もう!なんで無視すんの!みやこちゃん!」
「別に無視してるわけじゃないけど」
「じゃあ何よ!」
「なんか最近、疲れて来たというか、なんというか・・・」
「河野さんがお疲れなんですか?」
「いや、あかねっち?そりゃぁ私だって疲れることもあるよ」
「そんなんウソです!」
「ちょ、ちょっと待って!なんでそこでウソつかなあかんの?」
「だって自分でナニワのコテコテ娘ってゆうてるやん」
「コテコテって。あんな、昔の古い時代のサラリーマンが、ポマードをベッタリあたまに撫で付けて、すっごいおしゃれさーん、ジェントルマンでーすって、ゆうてた頃の話とちゃうの!」
「河野さんのツッコミって、前から思ってたのですが、結構渋めですよね」
「そんな、冷静に分析されると、照れてしまうけど・・・そうやなくてっ!」
「なかなかいい感じのつっこみだったと」
「そこじゃなくて!コテコテではなく、ナニワの元気娘なの!」
「ナニワがコテコテということではないのですか?」
「ふふふふ。それで合ってます♡」
「ちょっと待って!みかりん?それやと、大阪全体がポマードで塗りかためられているといってるようなもんでしょ?」
「ポマード大阪」
「なんのチームやねん!」
「大阪ポマード」
「どんな新商品やねん!毛ぇボーボーか!」
「でもなんか、ありそうですけど」
「あかねっち、あんたも結構ゆうようになってきたなぁ」
「それは失礼いたしました」
「ううん、それは別にええの。言われて仕方ない部分もあるしね」
「どういうことですか?」
「大阪はな、自分たちのこと、めっちゃ好きやねん。しかも関西以外からはコテコテな大阪が面白がられていることも、実は結構気に入ってんねん。だから、いざとなったらナニワ感を全面に出していきたい衝動にかられるってわけ」
「芸人さんが東京に出てくると、かえって関西弁がキツくなるって聞いたことあります」
「そう。まさにそれ。だから結局、大阪なんちゃらとか、その逆で、なんちゃら大阪とか、名前につけたがるわけなんよ」
「でもその感じだと河野さんは、あまり賛成でないと」
「だって、芸がないやろ?そう思わん?」
「そういわれれば、そうかもしれませんが」
「だから、ほんまやったらガンバ大阪じゃなくて、ガンバ吹田とか。セレッソ大阪じゃなくて、セレッソ長居とか。そうなるわけやねんけどね」
「街の名前ですか?」
「そう。本来のJリーグの理念でしょ?地元密着って。それが売りのはず」
「言われてみると、大阪って同じチーム名をつけてますよね」
「そういうこと。そこが大阪が伸び悩んでる原因かもしれんのよ」
「河野さん、結構真剣なんですね」
「そりゃそうですよ。ナニワの元気娘としてはね!」
「京都は今、バンドブームの再来なんですよ。知ってた?」
「はい、出てきましたよ!」
「そうですね!」
「ナニ?どういうこと?そんなん聞いたことないけど」
「私も耳にしたことないですけども」
「チッチッチッチッ」
「何それ?」
「君たち甘いなぁ」
「なんか腹立つ!」
「今の京都は、これまでの京都とは違うのだよ」
「神木さんの京都最新情報ということですね!」
「そうなんです!」
「あかねっちのノリが、ちょっとコワイ」
「確か以前に、お寺の境内にあるカフェで、お手頃価格の抹茶アイスが350円という話を聞いたことありました。それからまた何か?」
「あかねちゃん、結構京都通やねぇ」
「どこがやねん!今時、抹茶アイスのどこが京都通やの!そんなん珍しない!」
「まあ、その話は観光客目当てのボッタクリ商法ということなので、あまり自慢できませんが」
「そりゃそうやろー!ボッタクリって、京都の街のど真ん中でそんなん聞いてられへんわ!」
「だから、いずれお取り潰しになると」
「何が?」
「お寺さん」
「どこの誰!お宅どこの人?」
「もう~みやこちゃんたらぁ。今さらそれを聞きはりますのやろか?」
「なんか変!」
「でも神木さん?その先ほどのバンドブームというのは、どんな感じのものなんですか?」
「あかねっち、バンド聞くん?」
「そんなに詳しくはないですけど。まあ、たまに」
「そうなんや。そんで今の京都のバンド事情はどんな感じやの?」
「今の京都のバンド事情は、とにもかくにも外国人パワーに圧倒されています!」
「えっ、そうなん!外国人のバンドがはやってるんや!」
「それは知らなかったです。さすがに最新情報ですね」
「通りを埋め尽くす、人、人、人」
「ん?」
「町屋の前では、座り込んでのアイス・パーティー」
「アイス・パーティーってナニ?」
「それが時にはシシカバブゥー」
「あんた、それが言いたいだけやろー!」
「由々しき事態発生中なんです」
「あかねっち、もうこの辺にしとこか」
「えっ、もう終わりなんですか?」
「ええタイミングちゃうの?」
「でも、いつもならもう少し何かが出てくるんじゃないですか?」
「あかねっち、もしかして期待してたん?」
「ええ、まあ、少しですが・・・」
「出てくるといえば岡崎体育!」
「なんやの!そのクセもんは!」
「そして鈴木雅之!」
「渋すぎる!」
「大トリは大黒摩季さん!」
「その並びはええの?というか、なんやのそれは!」
「今年のアニサマの隠し球!」
「どんな例えやねん!というか、隠れてへん!目立ってはる!」
「アニサマって、あのアニソンのイベントですよね?」
「そうやけど。もしかしてあかねっち、アニソン聞くん?」
「ええ。実は」
「そうなんや!」
「みやこちゃん?その驚き方はおかしいで」
「なんで?」
「だって、私たちも、まあゆうたらアニソンですよ」
「そんな、アホなこと、あるかいな・・・ほんまやぁー!ショージ師匠ー!」
「あの、そこには、雨宮さんは出てるのですか?」
「ええー!あかねちゃん、てんちゃんのこと、好きやの?」
「友達かぁ!」
「スキマスイッチも出るでぇ」
「えっ、ホントですか?」
「急にどうしたん?」
「じゃあ、もしかしたら、奏・・・」
「もちろんTrySailも出るよ」
「ウソ?ほんとなんですか?」
「まあ、そこは付きもんやと思うけど」
「えっ、ナニ?どういうこと?」
「どうしよう、わたし。こんなところで油を売っている場合ではないわ!」
「何を急に時代劇みたいなセリフ回しでしゃべってんの?」
「あかねちゃん、そんなにてんちゃんのこと、好きやったの?」
「私は、あの方の声や歌を聞くことが、何よりも幸せを感じるのです!」
「はあー、知らんかった!あかねっちにも、そういう情熱を感じさせるところがあったんやね」
「神木さん?アニサマってどこで開催されるのでした?」
「アニサマといえば、泣く子も黙るさいたまスーパーアリーナ!」
「どんな紹介の仕方やねん!」
「それでは、これで」
「い、行ってしもたー!!」
「あかねちゃーん!八月やでー!オリンピックの後やから~~!」
「はぁ~。こんなん連れてやってまんねん!疲れる~」
「みやこちゃん、疲れたん?ほんなら、これ」
ぎゅう~~
「どこ押しとんねん!」