ナナー1 ぐらんぷりっ!! 作:neo venetiatti
ー トリオ漫才 その7 ー
「あかねっち?いよいよ三月やなぁ」
「そうですね、河野さん」
「そしてその次は四月」
「まあそれは当然かと」
「ほんなら春ということやないの!どういうこと?」
「何がですか?」
「早いということやんか!早すぎる!」
「順当に季節が巡っていると言えますね」
「なんでそんな冷静なんよ、あかねっちは!」
「そう言われても、季節というものはそういうものですので。こればかりは河野さんが抵抗されても、どうしようもありません」
「それって、いろいろ言い訳してマラソン大会休んだのに、結局、放課後居残りでグランド走らされている、めっちゃ恥ずい結果になっとることやんか!」
「ご自身のご経験談なんですか?」
「そう、苦い経験。トホホホ・・・って言うてる場合か!」
「河野さんは、いったい何がそんなに不満なんですか?」
「何がって、それは決まってるやないの?」
「何か決まってることがあるんですか?」
「いや、あのね、旅行の計画が決まってるとか、花見どこに行こかいなぁとか、そういうこと言ってるんやないの。三月といえば、別れの季節って言うでしょ?」
「そうですね。春と言えば、出会いと別れの季節って言いますね」
「そう、それ!それを言いたかったんよ!さすがあかねっち、わかってるねぇ」
「つまり河野さんは、もう時期、別れの季節だとおっしゃりたかったということですね?」
「そういうことやねん、あかねっち。春は待ち遠しいとは言え、その前にやってくるこの季節がなんともせつなくさせるねんなぁ~」
「確かに待ち遠しいなぁ~」
「あっ、神木さんが出てきましたよ」
「あんな、あかねっち?いくらマイペースという言葉しか知らん人やから言うて、モグラではないねんから。ヒトやから」
「春休みどこ行く?」
「ごめん、あかねっち?やっぱりこの人にはヒトとしての情緒はないわ」
「やっぱりな、ゆーえすじぇーにする?」
「楽天カードマンとちゃうねん!目にカード貼り付けたら、前見えへんがな!」
「ディズニーランドは、ちょっと遠いやんなぁ」
「神木さんは京都ですもんね?」
「あかねちゃん、そうやねん。うち、京都やねん!」
「夜行バスで弾丸ツアーっていう行き方もありますけど」
「ええ!あかねちゃん?夜行バスでディズニーランドに行くの?それも弾丸で?」
「費用と時間を考えると、そうする人もいるらしいです」
「そうなんやぁー。でもあかねちゃん?」
「なんですか?」
「弾丸はどこ行ったん?しかもツアーでやで?」
「えっと、どういうことを言ってるのか・・・」
「あかねちゃん、結構チャレンジャーや!」
「私がチャレンジャーですか?」
「はいはいはい!あんな、あかねっち?またもやこの人の術中にはまってるわけやな」
「私が神木さんの術中にはまってるんですか?いつの間に」
「あんな、みかりんは、弾丸というところに引っ掛かっただけやの。冷静沈着な丸山あかねが、弾丸やなんて言葉を言ったのが、なぜかツボっただけのこと」
「そういうことなんですか?」
「そういうときはな、例えば〈サバイバル体験ツアーでも行くんか!〉とかゆうたったらええねん!」
「サバ、威張る!」
「東京人の私でも、今のはわかります。ダジャレですよね?」
「あんな、あかねっち?この程度のボケなら、反応せんでええねん」
「そうだったんですか。やはり東京人の私には、まだちょっと難しいですね」
「なんか、あんたもチョイチョイ引っ掛かんねんけど」
「京都人のわたしでも、理解でけへん!」
「それ、あんたが言う?だいたいサバが威張るってなんやの?」
「そんなん、知らん!」
「困ったらコレや」
「サバといえば、DHAが豊富で健康にいいらしいですよ?」
「あかねっち、どこから攻めてくんねん!もう終わってんの!」
「そうだったんですか。やはりその辺のところは、東京人にはハードルが高いですね」
「ちょっと待って!あかねっちまでボケんの?しんどい!」
「わたし、ボケてませんけど」
「あかねちゃんは、ゆーえすじぇーどうする?」
「そうですねぇ。関西方面はあまり馴染みがないので、いい機会かも知れないですねぇ」
「じゃあ、弾丸でくんの?」
「夜行バスかってことですよね?うーん、どうしようかなぁー」
「あ、あの、ゴホン!」
「河野さん、風邪ですか?」
「みやこちゃん、大丈夫?」
「ま、まあ、そのへんは大丈夫かと」
「河野さんも、いよいよ花粉症ですか?」
「今のところ、鼻水鼻づまりは一切なし!」
「季節の変わり目って、体調を崩しやすいといいますしね」
「余計な博識やね」
「みやこちゃんちは兄弟多いから、気ぃ使うやんなぁ。大変やなぁ~」
「兄弟みんな、走り回ってますぅ~」
「寝とく?」
「いや、だから、大丈夫やて言うてるやんか!」
「お土産何がいい?」
「誘って!ウチも誘って!」