ナナー1 ぐらんぷりっ!!   作:neo venetiatti

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第14話 トリオ漫才 その7

ー トリオ漫才 その7 ー

 

「あかねっち?いよいよ三月やなぁ」

 

「そうですね、河野さん」

 

「そしてその次は四月」

 

「まあそれは当然かと」

 

「ほんなら春ということやないの!どういうこと?」

 

「何がですか?」

 

「早いということやんか!早すぎる!」

 

「順当に季節が巡っていると言えますね」

 

「なんでそんな冷静なんよ、あかねっちは!」

 

「そう言われても、季節というものはそういうものですので。こればかりは河野さんが抵抗されても、どうしようもありません」

 

「それって、いろいろ言い訳してマラソン大会休んだのに、結局、放課後居残りでグランド走らされている、めっちゃ恥ずい結果になっとることやんか!」

 

「ご自身のご経験談なんですか?」

 

「そう、苦い経験。トホホホ・・・って言うてる場合か!」

 

「河野さんは、いったい何がそんなに不満なんですか?」

 

「何がって、それは決まってるやないの?」

 

「何か決まってることがあるんですか?」

 

「いや、あのね、旅行の計画が決まってるとか、花見どこに行こかいなぁとか、そういうこと言ってるんやないの。三月といえば、別れの季節って言うでしょ?」

 

「そうですね。春と言えば、出会いと別れの季節って言いますね」

 

「そう、それ!それを言いたかったんよ!さすがあかねっち、わかってるねぇ」

 

「つまり河野さんは、もう時期、別れの季節だとおっしゃりたかったということですね?」

 

「そういうことやねん、あかねっち。春は待ち遠しいとは言え、その前にやってくるこの季節がなんともせつなくさせるねんなぁ~」

 

「確かに待ち遠しいなぁ~」

 

「あっ、神木さんが出てきましたよ」

 

「あんな、あかねっち?いくらマイペースという言葉しか知らん人やから言うて、モグラではないねんから。ヒトやから」

 

「春休みどこ行く?」

 

「ごめん、あかねっち?やっぱりこの人にはヒトとしての情緒はないわ」

 

「やっぱりな、ゆーえすじぇーにする?」

 

「楽天カードマンとちゃうねん!目にカード貼り付けたら、前見えへんがな!」

 

「ディズニーランドは、ちょっと遠いやんなぁ」

 

「神木さんは京都ですもんね?」

 

「あかねちゃん、そうやねん。うち、京都やねん!」

 

「夜行バスで弾丸ツアーっていう行き方もありますけど」

 

「ええ!あかねちゃん?夜行バスでディズニーランドに行くの?それも弾丸で?」

 

「費用と時間を考えると、そうする人もいるらしいです」

 

「そうなんやぁー。でもあかねちゃん?」

 

「なんですか?」

 

「弾丸はどこ行ったん?しかもツアーでやで?」

 

「えっと、どういうことを言ってるのか・・・」

 

「あかねちゃん、結構チャレンジャーや!」

 

「私がチャレンジャーですか?」

 

「はいはいはい!あんな、あかねっち?またもやこの人の術中にはまってるわけやな」

 

「私が神木さんの術中にはまってるんですか?いつの間に」

 

「あんな、みかりんは、弾丸というところに引っ掛かっただけやの。冷静沈着な丸山あかねが、弾丸やなんて言葉を言ったのが、なぜかツボっただけのこと」

 

「そういうことなんですか?」

 

「そういうときはな、例えば〈サバイバル体験ツアーでも行くんか!〉とかゆうたったらええねん!」

 

「サバ、威張る!」

 

「東京人の私でも、今のはわかります。ダジャレですよね?」

 

「あんな、あかねっち?この程度のボケなら、反応せんでええねん」

 

「そうだったんですか。やはり東京人の私には、まだちょっと難しいですね」

 

「なんか、あんたもチョイチョイ引っ掛かんねんけど」

 

「京都人のわたしでも、理解でけへん!」

 

「それ、あんたが言う?だいたいサバが威張るってなんやの?」

 

「そんなん、知らん!」

 

「困ったらコレや」

 

「サバといえば、DHAが豊富で健康にいいらしいですよ?」

 

「あかねっち、どこから攻めてくんねん!もう終わってんの!」

 

「そうだったんですか。やはりその辺のところは、東京人にはハードルが高いですね」

 

「ちょっと待って!あかねっちまでボケんの?しんどい!」

 

「わたし、ボケてませんけど」

 

「あかねちゃんは、ゆーえすじぇーどうする?」

 

「そうですねぇ。関西方面はあまり馴染みがないので、いい機会かも知れないですねぇ」

 

「じゃあ、弾丸でくんの?」

 

「夜行バスかってことですよね?うーん、どうしようかなぁー」

 

「あ、あの、ゴホン!」

 

「河野さん、風邪ですか?」

 

「みやこちゃん、大丈夫?」

 

「ま、まあ、そのへんは大丈夫かと」

 

「河野さんも、いよいよ花粉症ですか?」

 

「今のところ、鼻水鼻づまりは一切なし!」

 

「季節の変わり目って、体調を崩しやすいといいますしね」

 

「余計な博識やね」

 

「みやこちゃんちは兄弟多いから、気ぃ使うやんなぁ。大変やなぁ~」

 

「兄弟みんな、走り回ってますぅ~」

 

「寝とく?」

 

「いや、だから、大丈夫やて言うてるやんか!」

 

「お土産何がいい?」

 

「誘って!ウチも誘って!」

 

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