ナナー1 ぐらんぷりっ!!   作:neo venetiatti

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第4話 トリオ漫才 その4 ー KKK団 編 ー

ー トリオ漫才 その4 ー

 

「なあ、あかねっち?もう4月やで?」

「そうですね」

「早いなぁ。こないだ正月やゆうてたら、もう4月。なんやの、これ」

「光陰矢のごとしといいますもんね」

「さすが博学やね」

「とんでもないです」

「今年の桜の開花宣言、一番手知ってる?広島やて。なんなん、それ?」

「大体毎年、南から北へと順に上がってゆくものです」

「そうやんなあ。あれ?」

「どうしました、河野さん?」

「なんか静かな人がひとり」

「はい?」

「はくしょん!」

「出た!」

「いつもとは違うものですね」

「さすがあかねっち。理解が早い」

「は、は、はくしょん!」

「あれ?もしかして、みかりん花粉症?」

「ちがうもん!」

「そんな否定せんでもええやん。鼻水垂らして」

「えっ、うそぉー!」

「冗談♡」

「もうー、みやこちゃん、またゆう~」

「今年は結構大量に飛んでるってことらしいですね」

「乾燥してることも原因らしいなぁ」

「そして黄砂にPM2.5」

「なんか砂漠の砂を巻き上げるってことらしいやんか」

「なんかふたりして私をバカにしてる!」

「ええ?何が?」

「もう!腹立つぅー」

「どうしたんですか、神木さん?」

「あかねちゃんも!」

「なんやの?どうしたん?」

「私がなんにも知らんと思って!」

「えっ、ちょっと待って。知ってるのに怒ってるの?知らんから怒ってるの?」

「何言うてんの!」

「それはこっちのセリフかと」

「どっちにしても神木さんは、バカにされたと思ったわけですね」

「そうやんか!」

「どういうことやの、あかねっち?」

「正直言いますと、私も計りかねています」

「ふたりして、ちょっと情報通や思て。そんな自慢して。なんやの!」

「河野さん、今日は一体、神木さんから何が出たのでしょうか?」

「今日はこれといって、まだなんにもそれらしきものは出てないように感じるねんけど」

「なんにも出てへん!というか、だいたいうちからは、なんにも出てないねん!」

「いや、そこは結構出てはりましたけども」

「何が?」

「まあ、そこはいろんなもんが」

「いろんなもんて、なんやのよ!」

「例えば、京都人どすえ~とか?」

「だってわたし、京都人やもん」

「ほらね。出ましたでしょ?」

「まあ、そこは出しましたけど」

「そこはお認めになるわけですね?」

「うちは、そこまでひねくれてません。正直に認めるとこは認める。そういう人間なんです」

「なるほど」

「いや、もとい。京都人なんです」

「やっぱりね」

「京都が大好きなんですね」

「そうなんです。大好きなんです。これだけは譲れません!」

「特に譲っていただかなくても、結構でござーますけども」

「河野さん!ちょっと落ち着いて来たわけですから」

「えっ?なによ!なんやの!」

「あっ、元に戻った」

「河野さん、だから言ったのに」

「でもやで?みかりんさぁ、ちゃんと教えてよ。なにがそんなに腹が立つわけ?」

「何がって・・・それはやね、えーと、うーん・・・ん?」

「どうしたん?もしかして忘れたとか?」

「えっと」

「まさか!ほんまに!」

「いくら何でも、あそこまで怒ってらっしゃったわけですから、まさか忘れるなんてことはないですよ。ねえ、神木さん?」

「あかねちゃん?」

「はい、どうしました?」

「さっきの会話って、再現できる?」

「いやぁー、こりゃ参った!参りましたよ」

「先程の会話はですね」

「やさしいなぁ、あかねっちは」

「でもそうしないと、神木さんが困惑したままになってしまいそうです」

「なるほどなぁ。ところで、みかりんは思い出せんの?」

「確か、さっき、う~ん」

「腕を組んでるとこを見ると、無理か」

「神木さんがくしゃみをしたことで、花粉症なのって河野さんがたずねて、それで今年は花粉が多く飛散してるのではとなり、そこから黄砂、PM2.5、地球温暖化や砂漠化、異常気象、株価の高騰、ナスダック指数やダウ平均株価・・・」

「それや!」

「ど、どれ?」

「えっと、ダウ・・・」

「んなわけないろー!」

「なすが・・・」

「それも違うー!」

「あかねちゃんが何言うてるかわからん。もしかして、宇宙人?」

「あのね、みかりん?」

「それとも異世界人?超能力者?未来人?」

「私のところへ来なさーい!一緒に遊びましょー!って、ゆうてる場合か!」

「みやこちゃん、何ゆうてんの?」

「えっ、どういうこと?みかりん、知らんというてんの?」

「それって神木さん、偶然ですか?」

「えっ、あかねっち、この話知ってんの?」

「どの話ですか?」

「いや、ちょっと待って!怖い怖い!」

「実はさっきから気になっててんけど。教室の隅の窓際に座ってじっとしてる、あのメガネかけた子、誰?」

「何を言ってるのですか、神木さん?彼女は・・・えっとですね・・・確か」

「あ、あかねっち?大丈夫?そんな子おらんはず・・・」

「ほら、ずっと本読んではる・・・」

「そうやなぁ。前から知ってるような・・・」

「あの子、確か、ユキちゃん・・・」

「そうや。ユキちゃんや」

「そうですね。ユキさん」

「・・・・・・ナニ?」

「わっ、しゃべった!」

「お茶でも一杯どうですかー?」

「うわっ!今度は誰?」

「面白そうなメンバーが揃ってますね」

「あ、あんた、誰?しかも、男子やし!」

「確か彼は5月の連休明けに転校してくる予定の・・・」

「あかねっち?そんなの人おるわけないやろ・・・」

「さあ、これから忙しくなるわよ!」

「だ、誰?この元気娘は?」

「なんで忙しくなるん?」

「えっ、みか?何を言ってるの?」

「何って、この人誰なん?」

「ちょっと、しっかりしてよ!KKK団でしょ?」

「うわっ!なに、そのヤバそうな名前は!」

「みやこ!もう忘れたの?」

「河野さん、お知り合いなんですか?」

「知らん!こんな押し付けがましい女知らん!」

「ちょっと、何よ!押し付けがましい女って、どういうこと!」

「うわー、ヤバい!ヤバいって!」

「キョン!あんたもなんか言いなさいよ!」

「だ、誰のこと?どこにおんの?」

「あれ?キョンはどこ?どうしたの?」

「彼は涼宮さんがお使いを頼んだんじゃなかったですか?」

「あっ、そうだった」

「お使いやて。フフフフ」

「みか、何がおかしいの?」

「お使いて、ちっちゃい子みたいやん」

「まあ、あいつは子供みたいなもんじゃない?それでいいのよ」

「うーわっ!会話が成立してるー!みかりん、すごいやん!」

「神木さんの真価を垣間見た気がします」

「あかね?あんた、いつまでそんな固い口調なの?」

「わ、わたしですか?」

「あかねといったら、あんたしかいないじゃない?それとも名前変えたの?」

「い、いえ、変えてませんけど」

「あかねっちがたじろいだー!」

「みやこ?あんたもさっきから、何をそんなに驚いてるの?」

「驚きますって!」

「なんで?今さら遠慮する仲でもないでしょ?」

「ええー!いつからそんな仲になったんですか?涼宮はーん!」

「そんなバカなこと言ってないで。さあ、本日の議題に入るわよ!」

「なんか今から始まるんですか?」

「みやこ、言ってなかった?」

「聞いておりませんよ、涼宮はん?」

「本日の議題は」

「議題は?」

「みかが、なんでそんなに怒ったのか?です!」

「はあ?」

「なぜそんなことを議題にするのですか、涼宮さん?」

「あかねっちも馴染んでるー!」

「なぜって、あれよ!あかねとみやこが自慢げに気候変動について語ったからでしょ?」

「私と河野さんが気候変動についてって、そんな会話ありました?」

「あったじゃない!」

「い、いや、あかねっち?この人とやり合って大丈夫なん?」

「私たちは、今年の花粉は大変そうねってことを言っただけで」

「そこよ!」

「ど、どこなんです、涼宮はん?」

「あんたたち、どうしようもないわね!自分達で話しておいて」

「わかりました。涼宮さんに代わって、僕が要約してお話いたしましょう」

「あなたは?」

「古泉といいます」

「えっと、確か5月の連休明けに転校してくる予定の方ですよね?」

「そこはあまり追及していただかない方がいいかと」

「わ、わかりました!」

「本題に入ってもいいですか?」

「この人たちにわかるように、言ってやって!」

「了解しました。実は先日から神木さんは勉強のしすぎで目が疲労している状態でした。そう、つまり、皆さんのお察しの通り、線の引き過ぎ。それが原因でした」

「一体何をおっしゃってるのか・・・」

「ところがです!たくさん線を引いたはずなのに、お二人の話す内容がどうしても思い出せない。神木さんはそのことでいたく傷ついた、というわけです」

「ただの自業自得とちゃうの?というか、ただの世間話やないの!」

「それでも神木さんにとっては由々しき問題でした。先生が授業で話す度に懸命に線を引いていたのに、丸山さんと河野さんの会話の意味が全くわからない。そこで、神木さんはこう思ったわけです。自分の知らないところで、密かに勉強していたに違いないと」

「なるほど」

「あかねっち?納得してどうすんの!そんなんいちいち、勉強なんかするかぁー!」

「そうなのよねぇ。みかって、昔っからそういうネガティブなところがあるのよね」

「いつから!いつから知り合いなん!涼宮はーん!」

「ハルヒちゃん、なんで私のこと、知ってくれてたん?」

「何言ってんの?みかのことなら、子供のころから・・・あれ?いつからだっけ?」

「涼宮はーん!初対面ですよー!というか、ラノベ~!アニメ~!中のひと~!」

「みやこちゃん?うちらも似たようなもんやで?」

「いやいや、そんなこと、あるかいな・・・ほんまや!」

「ふふふふ」

「みくるちゃん?そんなに面白い?」

「だって、芸人さんみたいだから」

「朝比奈さんは、お笑いお好きなんですか?」

「はい、好きなほうです。そんなに詳しくはないですけど」

「そうなんですか?長門さんは?」

「・・・・・・少し」

「ええー!ユキってお笑い見るの?知らなかった!まだまだ知らないことって、あるもんねぇ」

「ちょっとー!勝手に進めんといてー!団員さんだけで進めんといて下さーい!」

「何言ってるの?みやこも団員でしょ?」

「私?いつからでした?」

「KKK団よ!神木さんを、これからもっと、向上させるための、団」

「く、苦しい~!というか、なんじゃそれ~!」

「みなさん、ここは少しお茶でも飲んで、少し休憩にしませんか?」

「たまにはみくるちゃんの言うことを聞いてもいいかもね」

「涼宮さん、どうぞ」

「ありがとう、みくるちゃん」

「古泉さんもどうぞ」

「ありがとうございます」

「よかったら、長門さんも」

「・・・・・・」

「あっ、これは強制ではなく、自由参加ということで構わないですよ」

「・・・・・・」

「それでは神木さん」

「ありがとうな。みくるちゃん」

「気になさらないで下さい。それでは丸山さんも」

「ありがたく頂きたいと思います」

「はい、河野さん」

「ほんま、可愛いくて、やさしくて。なんで、こんなことに巻き込まれたんか。気の毒にも思えてくるなぁ」

「お気遣い頂いて、ありがとうございます。でも、ちょっと照れます♡」

「・・・・・・まったりし過ぎ~!しかも、馴染み過ぎ~!おかしいおかしいー!」

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