ナナー1 ぐらんぷりっ!!   作:neo venetiatti

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第6話 トリオ漫才 その5 ー カフェでアルバイト 編 ー

ー トリオ漫才 その5 ー

 

「あっ、あかねっち?こんな駅前のカフェで会うなんて、意外~!」

「そうですか?おかしいですか?」

「別におかしくはないんやけどね。あかねっちもこういうとこ来るんやと思って」

「たまに来ることがありますよ」

「そうやったんや」

「お客様、ご注文は決まりはったでしょうか?」

「なんか、コテコテの関西弁をこんなオシャレなカフェで聞くなんて」

「決めれたで、すか?」

「えっ、あれ?もしかして、みかりん?」

「お客様、決まったんですか?どうなんですか?」

「ちょっと、半ギレやんか!」

「もう!どうすんの?」

「もしかして、バイト?マジで?」

「うちがバイトしてて、おかしい?」

「そんなことないけど。あかねっち、知ってた?」

「今日初めて知りました」

「だって、今日からやもん!」

「お似合いです。その制服」

「そうやろー!かわいい?」

「ええ、かわいいですよ」

「エヘヘヘ」

「あの、店員さん?」

「はい、なんでしょうか?」

「向こうで、なんか、すっごい怖い顔で睨んでる人がおるんですけど、もしかして店長?」

「紅茶とショートケーキのセットでいいですね!」

「いきなりかい!」

「いいやんね?」

「どんな聞き方やねん!」

「それですね!」

「はいはい、それで結構でございますぅ~。でもなんでセット?」

「お得やから」

「そうなん?でも私、モンブラン好きやねんけど。あかねっちは?」

「私も同じでいいですよ」

「じゃあ、モンブランと紅茶とショートケーキのセットでいいですか?」

「一個多いで!」

「ほんと言うと、抹茶アイスがお手頃価格で食べれますよ」

「それ、いくらなん?」

「350円」

「へぇ~それも悪くないなぁ」

「じゃあ復唱します。モンブランと紅茶とショートケーキと抹茶アイスのセットでいいですね?」

「どんなセットやの!それで350円やったら頼むわ!」

「一万飛んで50円です」

「飛んだなぁ!飛んだ飛んだ!」

「ちょっと、お客さん?おふざけは、やめてください」

「どっちが!あかねっち、どう思う、これ!どうやの!」

「そ、そんなこと、私にジャッジを求められましても」

「ちょっと、さっきからあそこの席、うるさいんだけど!」

「河野さん!神木さん!」

「ほら、だから言わんこっちゃない。みかりんが変な接客するから」

「ええー!うちのせいやの~?どう考えてもみやこちゃんのせいやんか!」

「なんで?あんたのおバカな店員コントが原因やないの!」

「お二人ともいい加減にしないとマズイですよ」

「ここの店はどうなってんの?店員の教育もできてないってわけ?」

「ちょっと、お姉様?向こうに聞こえますわ」

「いいのよ。だって聞こえるように言ってるんだから」

「そんなはしたないこと、お止め下さい」

「何いってんの?向こうが悪いんじゃないの!」

「ああ、もう!声が大きすぎます!」

「じゃあ、どうしろって言うの、黒子?」

「もうしょうがないですわねぇ。それじゃあ私が言って参りますわ。お姉様は黙っていてくださいな」

「あっ、なんかこっちに来るみたいな雰囲気やで。どうすんのよ!」

「ゴホン。あの、ちょっとよろしいかしら?」

「はい、なんでございましょうか?」

「先程から、ちょっと声が大きいように思うのですけど。あちらの席まで丸聞こえですの」

「ああ、それはそれは、どうも失礼しました」

「あそこの席に座ってらっしゃる方が、うるさくて仕方がないと、不快感をあらわにされてますの」

「ちょ、ちょっと!黒子!そんな言い方したら、私だけ悪もんになるでしょー!」

「今さら何を言っておいでになるのやら」

「えっと、内輪揉めみたいですね」

「そんなことありませんの。わたくしとお姉様の関係に、今さら内輪揉めなんてあるわけないですわ!」

「そうなんですか」

「そんなことより、また騒がしい状況が続くようでしたら、私もそれなりに対処しなくてはなりませんの」

「対処?」

「ええ。でも、まさか~、こんなぁ~、カフェの店内でぇ~、そんな野暮なこと、やりたくはありませんの」

「なんかすごい」

「どうなさいます?」

「どうって言われても」

「あら、あなた方!これが目に入ってなかったのですか?」

「これと言いますと」

「この右腕に巻かれているものです!」

「その腕章は・・・・通学路の見守り隊の方!」

「ぷっ」

「お姉様!笑うところではありません!」

「だって」

「あなたたち、ほんとにご存知ないのですか?」

「あかねっち、知ってる?」

「確かそれは、街の治安維持の目的で結成された生徒のみによる組織の」

「あっ、それ、うち知ってる!」

「みかりん知ってんの?」

「緑のおばさん!」

「プハッー!」

「お姉様!笑い過ぎです!」

「だって、おもしろすぎるって!」

「ジャッジメントですの!」

「ジャッジメントって、この街にもあったのですね」

「当たり前ですわ。そちらの方はご存知のようですわね」

「緑の・・・」

「ぷっ」

「また、お姉様!」

「おば」

「そうですわ!い、いったい、誰がおばさんですって!聞き捨てなりませんわ!」

「おかしいなぁ。うちの子供の頃、近所のおばちゃんが信号のとことか踏切のとことか、立ってはったよ」

「立ってはったって・・・いったいどちらの方ですの?すご~く訛ってらっしゃいますわね」

「あっ、そこは突っ込まない方がいいかと思われ・・・」

「訛ってるんやないです!」

「どう聞いても訛ってらっしゃいますわ」

「違います!これは“京ことば“って言うんです!」

「ああ、そうでしたか。京都の訛りが出たということなんですね」

「だから違います!みやこびとなんです!」

「言ってることがよくわからないのですが。別にわたくしは地方出身者の方々をバカにするつもりなど、毛頭ございません。わたくしが言いたいのは、このようなお店の中で騒がれると、他のお客やお店の方に迷惑がかかると申し上げているのです」

「それはそちらの言うとおりだと思います」

「こちらの方は聞き分けがよろしいようですわね。わたくしの尊いお役目も理解していただいているようですし」

「お役目ごめん!」

「ぷっ」

「お姉様!」

「みかりん!ここでいつもの調子出してどうすんの?」

「もういいじゃない、黒子?」

「いいもなにも、もとはといえばお姉様がキレかかったことが原因ですから」

「悪かった。確かに大人げなかったわね」

「わかっていただけたのなら、黒子は何も申し上げることはございませんの」

「あの方、もしかして」

「あかねっち、知ってる人やの?」

「確か御坂・・・」

「あら、あなた、あの方をご存知ですの?さすが他の方と違って、お勉強ができそうなお顔をされてますわね」

「うちだって、勉強くらいしてますぅー」

「それは失礼しました」

「いっぱい線を引っ張らしてもらってます!」

「線を引っ張る?」

「ああ、それは気にしないで結構なんで」

「まあ、なんにせよ、あの方を知っている方が、三人中ひとりとは。情けない話ですわ」

「それで、誰なん?」

「わかりました!言って差し上げましょう。あの方は、我が常盤台のエース!学園都市第3位のレベル5!泣く子も黙る常盤台のレールガンといえば御坂美琴に決まってます!」

「なんかわからんけど、すごそー!」

「ただ、わたくしからすると、正直申し上げて、ゲコ太が好きとか、少女趣味といったらいいでしょうか?共感しずらいところもあるにはありますが」

「くっ、黒子!余計なこと言わなくていいの!」

「まあ、そこはそこで可愛いと申しましょうか?お姉様の魅力の一面を垣間見たと言えますでしょうか」

「御坂はん?そのゲコ太というのはなんです?」

「そ、それは・・・」

「かわいいの?」

「出た!」

「まあ、かわいいといえばかわいいと思うけど」

「うちもかわいいのん、好き!」

「えっ、そうなの?そうよね。かわいいって、いいよね!」

「みかりんの真骨頂!」

「はぁ~。お姉様?お仲間ができてよかったですわね。それじゃあ、そろそろおいとまいたしましょうか、お姉様?」

「ゲコ太っていうのはね、カエルなの!なんかね、きゅーってくるのよ!」

「ほんま?どんなん?」

「あ、あの、お姉様?もうそろそろ」

「見る?」

「うん、見る!見して!」

「ちょっと、お姉様!」

「見て、これ!これよ!」

「うわー!かわいいー!」

「でしょー?やっぱり、わかる人にはわかるのよ!」

「ちょっと、お姉様!」

「何よ、黒子?今盛り上がってるところなんだから邪魔しないで」

「じゃ、邪魔?」

「あら、この人、急に落ち込みはったよ」

「そうですわね。ゲコ太を理解しあえるお仲間がいれば、私なんて結局お祓い箱ということなんですね」

「ちょっと、黒子?用がないなら先に帰ってもいいわよ」

「先に?」

「またガクッときましたよ、この人」

「皆さん、お気をつけください。わたくしは、これまでお姉様に、尽くして尽くして尽くし抜いてきました。けど、結局はこの有り様です。ゲコ太なる、あんなカエルのマスコットキャラに負けてしまいうのですわ~~」

「泣いてはる」

「わかったわよ。帰えればいいんでしょ?そんな、泣かなくてもいいじゃない」

「お姉様!わかっていただけたのですね?」

「カエルが帰る」

「ぷっ」

「な、なんです!この方!」

「神木さんだっけ?連絡先教えてくれる?」

「ちょっと!お姉様~~」

「みかりん!この人、持ってるぅー!」

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