両面宿儺成り代わり   作:五月雨@ノン

5 / 16

ここから原作と変わっていきます



分岐点 後編

「ン....何これ?指?」

 

吉野凪は何処か禍々しい気配を放つ指がテーブルの上に置かれているのに気付き、それを手に持って呑気にまじまじとそれを眺めていた

 

吉野凪は非術師だ。だからその存在には気付ける訳がなかった

 

ズズズと影から悍ましい姿の呪霊が何体もその身を吉野凪の背後へと現すとその内の一体が体から棘の様な鋭利なナニかを吉野凪の体へと標準を合わせ、それを吉野凪へとドスリと鈍い音を立て、突き刺した

 

「ぇ.....?」

 

突然の一撃に吉野凪は小さく困惑の声を上げるとグラリと体が傾き、ドサリと大きな音を立て床へと倒れた

 

吉野凪の腹部から流れる血が床を赤く染めていく。その様子を呪霊達はケラケラと笑いながら眺める。やがてそれにも飽きたのか、呪霊達はその歪な口を大きく開け、吉野凪を食べようとする

 

しかし、食べようとしたその直後に吉野凪はフッとその姿を消した

 

突然の餌の消失に、呪霊達は無い目を丸くした

 

呪霊達は辺りを見回すが吉野凪の姿は何処にも見当たらず、呪霊達は諦めたのかドプンと水に潜る様な音を立てその姿を消した

 

居間には禍々しい気配を放つ指と床に赤く染める大量の血だけが残っていた

 

果たして、吉野凪は何処に姿を消したのか、どうやって呪霊から逃れられたのか、それを出来るのはこの場でたった一人だけだった

 

 

「俺は、何をしているんだ....」

 

両面宿儺は腹部から血を流す吉野凪に反転術式を掛けながら一人、頭をガシガシと掻いていた

 

(こんな無計画に行動するなど愚の骨頂だろう....)

 

宿儺は吉野凪を助ける気などなかった

 

何故なら、吉野凪は非術師であるから戦力になりうることはあり得ないから

 

だが、吉野凪が呪霊に刺され、床へと伏した時に自らを育ててくれた婆さんと姿を重ねてしまい、咄嗟に指を媒介として生得領域へと引きずり込んだのだ

 

(はぁ....何故こうにも姿を重ねてしまうのか)

 

宿儺は吉野凪へと反転術式を掛けながらそう一人心の中で呟く

 

(やはり目、か....)

 

小僧と吉野順平の会話を見守る吉野凪の目を思い出す。その目はどこまでも慈愛に溢れ、我が子を見守る母の目だった。そんな目が俺を大切に育ててくれた婆さんの影と重なってしまう

 

(あぁ、俺はその目を曇らせたくないのか....)

 

そう考えると俺が吉野凪を咄嗟に助けた訳が分かった。ストンと俺は心のもやが消えていく様な感覚が広がる

 

(ならすべきことは一つだ。それにこの世界は....)

 

 

宿儺は薄々と気付いていた。この世界が本来の世界(原作)とは異なるものだと。加茂憲倫が平安に存在している時から。だが、宿儺はそれを無意識にそれから目を反らしていた

 

(認めろ....ここは俺が知る世界(原作)ではなく、未知の世界だということを)

 

俺は治療を終えた吉野凪を体が痛まない姿勢で、コロリと寝かせる

 

(覚悟を決めろ。俺は吉野順平を.....)

 

 

 

 

 

「小僧、体を貸せ。治してやる」

「!あぁ!分かった!!」

 

小僧が体の主導権を俺へと渡す。その瞬間、俺の視界は見慣れた生得領域から形を変えられた吉野順平と座りながらこちらを見ている真人へと変わった

 

「おぉー!これが、呪いの王両面宿儺かぁ」

 

真人がニコニコと嬉しそうに笑い、こちらへと手を振るが俺はそれを無視し、吉野順平へと触れる

 

(ッ!これは中々、骨が折れる)

 

俺は真人に細心の注意を払いながら、吉野順平の治療へと移る

 

ズズズと呪力を放出させ、俺は吉野順平の体へと反転術式を掛ける。十分程すると吉野順平は裸だが、元の姿へと戻った

 

「おー!凄いね!!まさか本当に治しちゃうとは」

 

真人がまじまじと順平のことを見つめる

 

俺はその様子を少し警戒しながら見つつ首をゴキゴキと鳴らす

 

 

「小僧、交代だ」

 

俺がそう言うと、心臓がドクンと縛りつけられる様な感覚に陥る。意識が暗転しかける中、俺は代わる瞬間に小僧の背中をトンと叩く

 

「暴れてこい小僧」

「あぁ」

 

俺の意識は呑まれ、気がつけば俺は自分の生得領域内へと戻ってきていた

 

「さぁ、成長の時だ。嘗ての己を越えろ小僧」

 

 

殺してやる

 

あらゆる負の感情が詰まった様な小僧の声が領域内に木霊した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(生徒を一人ずつ目の前で変えれば、虎杖悠仁は両面宿儺に頼るだろう。そこで宿儺との交渉を促し、宿儺に有利な条件の縛りを結ばせる。だが、これは俺が虎杖悠仁よりも強いことが大前提。だが、なかなかどうしてーー)

 

ドゴッと鈍い音が真横から響く

 

(天敵)

 

俺は魂の形を変えて背中から一時的に翼を生やし、その打撃を回避する

 

(彼の攻撃が効くと分かった以上、不用意に的を大きくして、隙を晒すのは得策じゃない。ならばーー)

 

 

 

(より洗練された、殺すための形、殺すためのインスピレーションを体現しろ!!)

 

俺は右腕を三本に増やし、それを鎌鼬状の鋭利な刃物にし、それをブンと勢いよく振る

 

ズパッと校舎の一部を切り刻むが、肝心の彼にはギリギリのところで避けられてしまう。ここでは分が悪いと感じたのか、切り刻んだ壁を殴ることで壊し、校庭へと移動する

 

「逃がさないよっ!!」

 

俺は脚を馬と同じ形状にし、距離を詰めるがそれを読んでいたのか、彼は俺のことを待ち構えていた

 

「ッラァ!!」

「ッ!」

 

俺は咄嗟に腕をクロスすることでなんとかガードをするが、ビリビリとした痺れが腕に残る

 

(厄介!)

 

俺は彼の打撃の衝撃を利用し、彼から距離を大きく取ることに成功し、俺は体勢を立て直す

 

(なんてフィジカルだ....接近戦は危険だ、なら)

 

俺は腕をドリルへと変え、彼に向け一直線に攻撃する

 

彼の顔へと直撃する直前にバッと顔を横へと反らし、躱した後、伸ばすドリルではない紐状の部分を掴まれ、グイッと引っ張られる

 

(掛かった....!)

 

俺は彼の持つ紐状の部分に棘を生やす。すると、ドチュッと肉が潰れた様な音がしたあと、ボタボタと彼の手から大量の血が地面へと滴り落ちる

 

(今がチャーー)

 

 

グイッと体が引っ張られる

 

(は、)

 

気付いた時には既に遅く、俺の体は彼によってブォォォンと大きな音を立てながら宙を舞い、ドゴンと地面へと強く叩きつけられる

 

(手を貫いたんだぞ?)

 

 

「離すだろ普通」

 

(けど、ダメージは食らってないから大丈夫だ)

 

彼が俺へと近付き畳みかけに来る

 

俺は地面から棘を生やし、串刺しにしようとするが彼は手に呪力を集め、ドスンと地面を殴る。その衝撃で砂埃が舞い、視界が悪くなる

 

(ふせ、がれたっ!)

 

俺はその場から離れようとするが、それよりも彼の動きの方が速く、いつの間にか俺の懐へと潜り、俺の鳩尾へとボゴォと重い一撃を入れる

 

「ゴッ」

 

口から血の塊をバシャリと地面へと吐き出す

 

(今ので内臓がイカれたな、けど)

 

ドチュドチュと俺が自分の体から生やした棘が彼の体を貫く

 

「許容範囲だよ」

「ガッ」

 

ポタポタと彼の口からも血が吐き出される

 

「残念だけど、君じゃあ俺には敵わないよ」

 

俺は彼の体に触れる

 

「さっさと代わってよね、宿儺にさ」

 

無為転変を発動し、宿儺の魂に触れる

 

その瞬間ドクンと心臓が大きく鼓動し、体から大量の冷や汗が流れる

 

(魂の格が、違う...!!)

 

「貴様の様な下衆が、俺の魂、記憶()に触れるだと?ふざけるなよ、そんなこと俺が許す訳がないだろう.....!!」

 

宿儺が 捌と言った瞬間、俺の左腕が斬り飛ばされ、俺の脇腹を大きく切り裂いた

 

(今、何がおーー)

 

だが、そんな思考は途中で止められる。ガッと虎杖悠仁が俺の顔を掴む

 

「宿儺とは、代わんねぇよ」

 

ゴン!と彼が俺の顔へと何度も頭突きする。ブシュッと鼻から血が勢い良く放出され、ブンと彼が回し蹴りを俺へとブンと空気を切り裂く音を立てながら、顔へと命中させるとグチャァと口の肉が抉られる

 

アァァァァァァ゛!!

 

彼が言葉にもならない様な叫び声を上げながら、俺へとトドメを刺そうとするが、その一撃は空振りに終わる

 

「は」

 

俺は自分の形を変えることで、なんとかあのラッシュから回避していた

 

「じゃあね」

 

ブォンと俺が手をハンマーの様に変え、無防備な彼の頭へと振り落とす

 

ガギンと金属がぶつかり合う様な音が響いた

 

(コイツは....!)

 

「ナナミン!」

「説教は後で、現状報告を」

 

(七三術師か)

 

「一人、いや二人守れなかった....」

「まずは君の体のことを」

「俺は平気、いっぱい体に穴空いてるけど。あと、学校の人らは全員体育館でぶっ倒れてる」

 

彼等の現状報告が終わったのか呪力を纏い、臨戦態勢へと入る

 

「なんだ生きてたんだね。お互いの無事を祝ってハグでもするかい?」

 

タラリと鼻から血が流れる

 

「虎杖君、あの鼻血は」

「え、殴った」

「いつ」

「いっちゃん最初」

「奴の手に触れましたか?」

「うん」

 

七三術師がフゥと息をつく

 

「奴に私の攻撃は効きません」

「は!?なん「理由は説教の時に。しかし、動きは止めることができます。お互いが作った隙に攻撃を畳み掛けていきましょう」

 

 

「ここで確実に祓います」

「応!!」

 

(虎杖悠仁に注意を払いつつ、まずは七三術師から片付けるか)

 

奴等がこちらへと向かってくる

 

俺は手の一部を目へと変化させ、虎杖悠仁の動きを徹底的にマークする

 

七三術師が俺の足目掛けて呪具を振るう。俺は足を硬質化させることでギィィン!と大きな音を立て、防御する

 

ブォォンと虎杖悠仁が拳を振るうが、俺はそれをパシンと手で受け止める

 

(二人纏めて、串刺しにしてやる)

 

俺は体から大量の棘を生やすが七三と虎杖悠仁はそれを寸でのところで回避し、端から削っていく

 

(これいいと思ったんだけどなぁ普通に躱されたし、躱された後から強度の弱い端から削られるからザコだな)

 

そんなことを考えていると棘を削り終えた、二人が俺へと攻撃を仕掛ける

 

俺はそれを体を小さくすることで回避する。ドォォン!と大きな音を立て、校庭の地面が抉られる

 

(体を小さくしたままでも虎杖悠仁に一撃で仕留められる可能性がある。本当に天敵だな、ならおとなしくしてもらおうか)

 

お゛えっ

 

俺はストックしたあった改造人間を口から吐き出す

 

「短髪のガキを殺せ」

 

ダダダッと虎杖悠仁に向かって突撃していくがそれを七三術師が防ごうとしたので俺は腕の形を再度鎌鼬状にし、七三術師へと攻撃する

 

(今ので確信が持てた)

 

「アイツ、人間(ヒト)殺せないだろ」

 

七三術師は大きく体勢を崩しながらもなんとかこちらの攻撃に対応し、こちらに傷を付けていく

 

「やっぱり、強いね。けど....」

 

俺はわざと一撃を貰うが、七三術師の攻撃はダメージが入らないので俺は堪え、手を大きく変形させることで七三を捕まえる

 

「次はアンタと闘わせようと思うんだ。今度は泣いちゃうかもね~」

 

トコトコと俺は七三へと近付いていく

 

「現実と理想の擦り合わせができていない。だからダメなんだ馬鹿な子供(ガキ)は」

 

俺がそう言うと七三術師はハァと大きな溜め息をつく

 

「それは違います。彼は今まさにその擦り合わせの真っ最中。どちらかと言えばーーー

 

 

 

 

             馬鹿はアナタです」

 

パリンと窓が割れる音がしたと思った次の瞬間、ボグッと虎杖悠仁が七三術師を拘束している右手を思いっきり叩きつけ攻撃していた

 

(殺してきたか)

 

ミシミシと俺の腕から骨が軋む音が聞こえた

 

バッと一瞬できた隙を七三術師が見逃す訳もなく、俺の斜め後ろへと回り込んでいた

 

(七三のネタは上がってる。インパクトの直前に形を変えーー

 

バゴッ!

 

虎杖悠仁に殴られる

 

ドガァ!

 

七三術師に刃を叩きつけられる

 

殴られる、叩きつけられる、殴られる、叩きつけられる、殴られる、叩きつけられる、殴られる、叩きつけられる、殴られる、叩きつけられる、殴られる、叩きつけられる、殴られる、叩きつけられる、殴られる、叩きつけられる、殴られる、叩きつけられる、殴られる.....

 

 

 

 

(身代わりを作る隙がない、あぁなんて新鮮にインスピレーションこれが.....“死”か)

 

ナニかを掴んだ気がした

 

今ならできるよね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    領域展開“自閉円頓裹 ”

 

 

「クソッ」

「今はただ君に感謝を」

 

俺がそう言うと七三術師は感傷に浸った様な顔をした後、眼鏡?をカチャリと外す

 

「必要ありません。それはもう大勢の方に頂きました、悔いはない」

 

 

バリンッ!!

 

領域の一部が破壊され外の光が差した

 

「なっ!?」

 

バッと虎杖悠仁が領域内へと入ってくる

 

(不味い、不味い!!虎杖悠仁()の中には宿儺がいる!!!)

 

「一度ならず、二度も汚したな....死ね」

 

俺の全身から警鐘が発せられる。“このままでは必ず死ぬ”と、俺は身を捩ることで宿儺の攻撃を躱そうとするが

 

ザンッ

 

俺の首が斬られる

 

「ッ!」

 

が首の皮一枚というところで俺はなんとか生き残ることができた

 

「ハァ、ハァ」

 

“領域展開”なんて呪力の消費量だ...!正に切り札、最終奥義。それを、宿儺め.....!!)

 

バッと虎杖悠仁がこちらへとトドメを刺しに走ってくる

 

(だが、ここが瀬戸際!!絞り出せ!!最後の呪力を!!)

 

 

俺は自らの体を大きく変化させる

 

虎杖悠仁の拳に呪力が集まる

 

「逕庭拳」

 

ドゴン!!

 

その一撃が俺の体へと突き刺さる

 

(間に合え.....!)

 

パァン!と風船が割れた様な音が響き渡り、俺の体が破裂する瞬間に俺は自らの体を最小限に小さくし、離脱する

 

 

「バイバぁ~イ」

 

七三がこちらへと走ってくるがもう遅い

 

「待て!!」

「楽しかったよ」

 

そして俺はズルッと音を立て排水溝の中へと逃げた

 

タッタッタッ

 

「フゥ、ここならもう大丈夫だな」

 

(あれが呪いの王、両面宿儺....現時点では漏瑚より呪力の総量で劣るはず、なのにあの存在感。格が違う....)

 

宿儺の存在感を思い出す

 

(これは確信だ。たとえ俺達が全滅しても宿儺さえ復活すれば呪いの時代がくる......しかし、参ったな)

 

ブルッと俺の手が震える

 

(俺は今どうしようもなく、虎杖悠仁を殺したい)

 

「うーん、もどかしいー!!でも、まぁいっか」

 

俺はニヤリと口角を上げる

 

「魂は何度でも殺せる」

 

次はどう殺してやろうかな

 

そんなことを思いながら俺は将来くるべく闘いのことを考え、クツクツと一人嗤った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先生!順平の容態はどう!?」

 

虎杖悠仁が五条悟に詰め寄る

 

「しっー、静かにしないとここは病院なんだから」

「あ、ごめん....」

 

分かってくれたならいいよとそう言い、五条悟はニコリと笑った

 

「順平君の容態は安定してるよ~。後は目を覚ますのを待つだけだよ」

「それなら良かった!!順平の病室に行ってくるね!」

 

 

そう言い、虎杖悠仁はタッタッタッと廊下を走り去って行った

 

「しかし、両面宿儺が人を助けるなんて.....普通なら考えられないね。これは探る必要がありそうだ」

 

そんな五条悟の呟きは虎杖悠仁に届くことはなかった

 

 

 

 

 

 

「ここが順平の病室...!」

 

虎杖悠仁はガラガラと病室の扉を開けるといくつかのベッドが並んでいた

 

「確か、一番奥だったよな」

 

コツコツと足音を立てながら一番の奥のベットへと歩いていく

 

シャーとカーテンを開けるとそこには目を閉ざした吉野順平がベッドに眠っていた

 

「順平....」

 

虎杖悠仁はベットの横にある椅子へと座り、吉野順平の手を痛くはならないように、だがしっかりとした力でその両手を握った

 

「早く起きてくれよ....」

 

虎杖悠仁が祈るようにそんなことを呟く

 

そんな願いが通じたのか「ぅ」と吉野順平から声が発せられた後、目がピクピクと震えた

 

「!順平!!俺だ!虎杖悠仁だ!!」

 

虎杖悠仁が吉野順平へと呼び掛けると段々と目を開けていく

 

「こ、ここはどこ...?」

「ここは病院だ!あの日、宿儺に治してもらってから二週間も経ってる、凄い心配したんだぞ!!!」

 

虎杖悠仁が泣きそうになりながらも笑顔で吉野順平に抱き着く

 

「えーと」

「?どうした?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君は誰?」

「え」

 

虎杖悠仁の視界が真っ黒になる

 

真人の無為転変は魂に触れ、その魂の形を変えることでその肉体も変形させることが出来る術式だ

 

魂とは粘土細工と同じ様な物だ

 

真人は吉野順平の魂を乱暴に変形させた、例えるならハンマーで粘土を叩き潰すかの様に

 

なら問おう。一度崩された粘土細工を元と同じ大きさ、形にすることが出来るだろうか?

 

答えは否。宿儺は確かに吉野順平の魂を()()()()元に近い状態に治した

 

だが、それはオリジナルに似ているただの模造品に過ぎない

 

 

だから、どう足掻こうとこうなることは必然だった

 

 

吉野順平は虎杖悠仁に関する一切の記憶を失くしていた

 

 

「.....くそ、くそ、くそ!!」

 

雨の中虎杖悠仁は走っていた

 

ズルリと雨で地面が滑り、バシャンと水音を立て、虎杖悠仁が転倒する

 

「うぅぅぅ」

 

雨とは違う水が目から流れた

 

「俺は、俺は、俺はッ!」

 

バゴン!と地面を殴る

 

 

「一体どうすれば良いんだ....」

 

その問いに答えてくれる者は誰もいなかった





閲覧ありがとうございました!作者が迷いに迷った結果吉野順平生存√にさせて頂きました。それだけでは個人的には物足りないので記憶喪失ということにさせてもらいました。前話で感想、お気に入り登録したくれた方ありがとうございます!もしこの小説を気に入ってもらえたのなら感想、お気に入り登録して頂けると幸いです!
では次のお話でお会いしましょう!さようなら~

BADENDルートは

  • あり
  • なし
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。