両面宿儺成り代わり   作:五月雨@ノン

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勢いで書きました


閑話 存在しない記憶【東堂葵】

俺が虎杖と宿儺(兄弟達)と出会ったのは、俺がボコした奴が大勢の仲間を連れて俺に報復しに来た時だった

 

 

「へへ、この間の借りは返してもらうぜ、東堂!!」

 

コンコンと金属バットで地面を叩く。大勢の仲間がいることで気が大きくなっているのか、ニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべて俺を見つめる

 

「ふ、俺相手に一人では勝てないと理解することが出来る点だけは評価してやろう栗松」

「俺は栗松じゃねぇ!霧松だ!!テメェ舐めてんのか!?」

 

俺に名前を間違えられて怒ったのか栗m....霧松は額に青筋を浮かべ、バットを勢いよく地面に叩きつける

 

「まぁ、すまんな」

「なんでそんなに偉そうなんだよ!もう我慢ならねぇ、テメェ等やっちまうぞ!!!」

 

おぉぉ!!と大きな声を上げながら俺に殴りかかって来る。俺は殴りかかってきた奴を次々と倒していく

 

「弱い、弱いな!!」

「くそっ、何だコイツ!すげぇつえーぞ!!」

 

目の前の男が俺の顔に拳を振るうが、俺は右へと反らし、その勢いを利用して腹に一撃を入れる

 

「オッ!?」

 

男は膝をついた後に倒れる

 

 

「くそっ、囲め!囲め!」

 

俺の周りを男達が囲む。俺はその様子を見ながら、それをどう突破するか思案する。幸いにも単体自体での実力では俺の足元にも及ばないのが救いだ

 

(さて、ここからどうしようか?数が多いのは厄介だな、だからと言って逃げるという選択肢は無いが。周りに利用できそうな物はない、なら.....)

 

「強行突破だ!」

 

俺は正面の男を力一杯殴る。突然の俺の攻撃に男は反応できなかったのか、男は後ろにいた奴等も巻き込んでまるでドミノ倒しの様に倒れる。周りの奴等はポカンと少し呆けた様子だったが、気を取り直したのか俺へと殴りかかってくる。だが、その動きは動揺からか連携どころか自分達の動きが互いに邪魔しあっている

 

「フンッ!」

「ゴッ!?」

 

 

俺は次々と殴り倒していく。倒した数が五十、六十頃になると段々と疲労が溜まり俺の動きは遅くなり、集中力は切れていく

 

(クソッ、きりがない!後何十人、いや何百人いるんだ)

 

「死ね!東堂!!」

「ッ!」

 

後ろから声がし、俺は振り返る。そこには大きく金属バッドを振り上げている男の姿があった。俺はその瞬間に防御体勢に直ぐ様入る

 

(不味い、防御体勢に入ったはいいが今後の支障に来すのは確定だ。何か、何か手はないのか)

 

金属バッドが俺に振り下ろされようとしたその瞬間、目の前の男の姿が消えた。思わず俺と男達がポカンと口を開け、目を丸くした

 

(一体何が....あれは鞄?)

 

 

俺は金属バッドを持った男の傍に鞄が転がっているのに気がついた。そのバッグは俺の学校の物だった

 

(一体誰が....)

 

 

「そんな大人数で一人とよってたかって囲んだりして情けなくないのかよ?」

 

声が響いた。全員が一斉に声のした方向に向くと、そこにはピンク色の髪の男が二人いた。一人はどこか快活そうな顔、もう一人は凛々しい顔つきをしていたがどちらも顔が似ていた

 

「誰だ、テメェ」

 

ポツリと誰かがそう言う。すると、片方の男はニッと笑みを浮かべ、もう片方の男は面倒くさそうに息を吐いた

 

 

「俺は虎杖悠仁!樹戌高校の一年生!」

「......虎杖宿儺」

 

どうやら二人は今年入った一年坊らしい。どうりで見覚えのない顔な訳だ

 

 

「で、何でそんな大勢で一人相手に何しんての?」

「見て分かんねぇのか、お礼参りだよ」

 

あぁ~そっちの方向ねぇ....と虎杖は言葉を溢したと思うと、グッグッと体をほぐし始める。宿儺はそこら辺にある石を見るような目で此方を見ている

 

 

「じゃあ、俺も混ぜてよ」

「は?何言ってーーー」

 

ズドン!と鈍い音が響いたと思うと、先程の男が崩れ落ちた。誰かがえ?と言葉を溢した。俺もは、と息を吐いた。誰もが目の前の虎杖という男を侮っていたのは事実だ。だが、それにしても虎杖の動きは速すぎた。只の素人では決して反応することすら許されない速度だった

 

「先ずは一人....」

 

その虎杖の言葉で男達はハッと意識を取り戻す

 

「ふ、袋叩きにしろ!速くしろ!!」

 

虎杖を袋叩きにしようと男達が殴りかかるが、虎杖は止まらない。虎杖は目にも止まらぬ速さで男達を倒していく

 

「なぁ」

「ッ!」

 

いつの間にか虎杖は俺の隣に立っていた

 

「お前、まだ動けるか?」

「あぁ、動ける」

 

じゃあと言い虎杖は前を向く

 

「後ろは任せた」

「ッ!了解だ」

 

俺達は背を合わせ、敵へと目を向ける。会って間もないが俺は虎杖の背中がとても頼もしく思えた。まるで長年共にいた親友の様に

 

「そう言えば名前は?」

「俺は東堂、東堂葵だ」

 

虎杖はフッと笑う

 

 

「じゃあ、東堂行くぞ!」

「応!」

 

俺達は同時に動き出す。目の前には途方もない程の敵。だが、俺達に心に曇りなどなかった。何故なら、俺達は背中を預けることの出来る戦友()なのだから!

 

そこからは俺と虎杖の独壇場だった。次々と敵を殴り倒し

、お互いにカバーをしあうことで怪我もすることもなかった。敵の数が半分を切った頃に敵も焦ったのだろうか、ある行動に出る。それは

 

 

「う、動くな!コイツがどうなってもいいのか!?」

 

虎杖の兄弟である宿儺を人質に取ったのだ。これには俺も思わず目を見開く

 

 

「虎杖!大丈夫なのか!?」

「あー、うん。大丈夫だけどさ....」

 

虎杖が歯切れが悪くなる。そんな虎杖に疑問を抱く俺だが次の瞬間、ドスン!!という鈍い音が響いた。俺と虎杖が音のした方を見ると、そこには地面に倒れピクピクと痙攣している先程の男と額に青筋を浮かべている宿儺がそこにいた

 

「汚い手で触るな、愚か者が」

 

宿儺が地面に倒れる男をグリグリと踏みつける

 

 

「なッ」

「あーあ、宿儺怒らせちゃったよ....アイツ怒ると怖いんだよな本当に」

 

この間プリン食った時は死ぬかと思ったしなと虎杖は言葉を溢すが、俺の耳には入ってくることはなかった。宿儺が蹂躙が始まった。敵は抵抗することすら許されず倒されていく

 

(そうか、アイツも又俺の戦友()だったのか)

 

俺はフッと口を綻ばせた。そんな俺を虎杖は少し引いたような目で見ていた

 

「お前達も見ていないで手伝え」

 

宿儺がチラリと此方に視線を寄越しながらそう言った

 

「応!」

「分かった」

 

俺達は再び戦場へと身を投じた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「虎杖」

 

東堂が真剣な目付きで虎杖を見つめる

 

「どした」

「ちょっと着いて来てくれないか?」

 

宿儺も来てくれと言われたので虎杖達は首を傾げながらも東堂へと着いていく

 

 

 

「河川敷?」

「そうだ」

 

東堂に連れられて辿り着いた場所は河川敷だった。虎杖は疑問を抱くが、宿儺は何か察したような顔をした

 

 

「虎杖、殴り合いをしよう」

「え?何言っーーー」

 

東堂の拳が虎杖の頬へと刺さる。バギャッ!と骨が軋む音と同時に虎杖の体が吹き飛ばされる

 

「お前もう少しやり方というものがあるだろうが....」

 

宿儺は額を抑え、ハァと大きなため息をつく

 

「ッ!いってぇなぁ.....何のつもりだよ東堂」

「何のつもり、か....強いて言うならばお前を見極める為だな」

 

スッと東堂が構える。東堂が本気だということを察したのか虎杖もスッと拳を構える

 

「良いんだな?」

「あぁ、来い虎杖!!」

 

 

虎杖が東堂へと接近し、拳を放つがそれを東堂は水の如く受け流す。それを読んでいたのか虎杖は足掛けをするが東堂はびくともしない

 

(ッ!なんつー体幹だよ!!)

 

ブゥン!と今度は東堂の拳が虎杖目掛けて振るわれる。虎杖はそれを腕をクロスさせることで防御する

 

「良い反応だ!」

「そりゃ、どーもッ!!」

 

虎杖は東堂の腕を絡めとる様に捕らえ、膝裏へと蹴りを入れる。すると東堂の体の重心は崩れ前のみれになる。その勢いを利用して、虎杖は東堂に背負い投げをする

 

「グッ!」

 

勢いよく東堂が地面に叩きつけられ、少なくないダメージを負う。虎杖が追撃で東堂に蹴りを放つがそれを東堂は受け止め、虎杖を投げ飛ばす

 

 

「ウォッ!」

 

虎杖はクルクルと空中で回転することでその勢いを弱め、スタンと着地をする。そして、直ぐ様東堂へと突撃する。虎杖の拳が空を切り裂きながら東堂に向け放たれるが東堂も拳でそれを相殺する。虎杖が東堂の顔面に回し蹴りをするが、それを上体を反らすことで回避する。反撃として、先程と同じように足を掴もうとするが腹へと衝撃が走る

 

(さっきの蹴りは囮か!)

 

東堂は口角を上げる。今までの戦いとは違う己と渡り合うことの出来る友との殴り合いは東堂の胸に眠っていた闘争心を目覚めさせる

 

 

「虎杖!!」

「ッ!」

 

東堂の拳が虎杖の放たれる。その威力は今までの攻撃とは一味違く、腕をクロスさせ防御していた虎杖を三メートル程吹き飛ばした。虎杖はゴロゴロと地面を転がる

 

「ッ!」

 

(なんつー威力だよ....!俺の防御を突破してきやがった)

 

 

その威力を物語るように虎杖の腕はプルプルと震え、立ち上がれずにいた

 

「....この程度なのか?」

「あ゛?」

 

東堂のその台詞に思わず虎杖は低い声を出す。だが、それでも東堂は続ける

 

 

「この程度なのか?お前は、俺が認めた()は!?」

 

「その程度なのか!お前が誇りに思う宿儺(ブラザー)の弟は!?」

 

ブチリと自身の頭からナニかが切れる音がした

 

 

「......ねぇだろ」

「何か言ってみたらどうだ!!」

 

 

 

「そんな訳ねぇだろ!!!」

 

虎杖は震える腕を無視し、立ち上がろうとする。プルプルと体は震えているが決して倒れないという意思を抱き、立ち上がる。それを東堂は笑いながら見ている

 

 

「来い虎杖!!!」

「東堂ォォォォ!!!」

 

二人は考えることをやめた。ただ今あるのは目の前の()を倒すということだけだった

 

 

「オォォォォ!!」

「ハァァァァ!!」

 

最早そこには技はない、ただお互いを殴り合うのみ。その様子はさながら小さい嵐だった。その様子に宿儺は小さく溜め息を吐き、呟いた

 

「負けることは許さんぞ悠仁」

 

 

それに答えるように虎杖の攻撃速度が段々と上がっていく。それに東堂は内心驚きながらも笑みを深くし、東堂の攻撃速度も虎杖に続くように上げていく

 

 

 

 

 

 

「虎杖ィィィィ!!」

「東堂ォォォォ!!」

 

二人の拳が互いの顔に突き刺さる。グラリと体勢を崩し、二人同時に地面に仰向けに倒れる

 

 

「つ、疲れた....!」

「流石、虎杖....いや、超親友(ブラザー)だ」

 

ザッザッと宿儺が二人に近付き、手をさしのべる。二人はその手を取り、立ち上がる

 

「もう充分か」

「あぁ、充分だ。虎杖は俺にとって超親友(ブラザー)に相応しい人物だと分かった」

 

東堂がそう言うと虎杖は困惑したように声を上げる

 

「何だよそれ.....謎でしかねぇよ」

 

全くその通りである。急に自分を殴り、喧嘩をしたかと思えばいきなりの超親友(ブラザー)認定。文面に起こしても謎だ

 

 

「そうだ、これをやろう....」

 

東堂は自分の懐をガサコソと漁り、あるものを取り出し、二人に手渡す。二人はフィルターを外し、渡されたものを見てみるとそれは女性の写真が入っていた

 

「これは...」

「高田ちゃんだ」

 

どうだ?可愛いだろう?と東堂が何故か誇らしげにしていた。その後、東堂は如何に高田ちゃんが素晴らしい存在であることを語り出した。その様子を二人は気持ち悪い物を見るような目で見ていた

 

「気持ち悪いな....」

「キモ」

 

「え!?」

 

 

二人は東堂から逃げるようにその場から走り出した。東堂は少しポカンとした後に、二人を追いかける

 

 

「何故俺を置いていくんだ虎杖、宿儺(ブラザー達)!!一緒に高田ちゃんの素晴らしさについて語り合おうではないか!!!」

 

 

「「嫌だ!!!」」

 

 

二人の叫び声が木霊した

 




投稿が遅れてしまい申し訳ありませんでした!!作者の都合上、書く時間があまりなかったので遅れてしまいました。続きを待っていた方々、本当に申し訳ございませんでした!!また元のペースになると思うのでよろしくお願いします。よろしければ感想、お気に入り登録、評価して頂けると幸いです!では、次のお話でお会いしましょう。さようなら~

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