プリキュア戦記 正義のプリキュアvs終界   作:MIXEVOL

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愛香達に運命の時が迫るその裏では、災いをもたらす黒い怪物が暴れていた


脅威のアナザーブラック

奇妙な夢の事を、初等部の頃からの付き合いである勇佳と瑞希に話す愛香。

拠点を開発する東堂達が見つけた奇妙な洞窟。

奇妙な洞窟の中に眠っていたセッビィと言う名の妖精。

街外れにあるショッピングモールで暴れるアナザーブラック。

そして、それがこの街で覚醒するプリキュアの誕生の前触れになることを誰もが知る事となる。

 

────

 

セッビィ「むぅ……外に出たけど、肝心の資格者は中々見つからないビィ……」

 

セッビィは3つのアイテムに反応する人間が見つからずに居た。

 

託されたアイテムはプリキュアの星の民の遺伝子を持つ人間にしか扱えない物なのだが、なかなか見つからない。

 

セッビィにとってはアナザーブラックを早く止める為にも見つけたいので焦ってしまう。

 

セッビィ「何としても見つけないと……あの怪物をほっておいたらいけないビィ」

 

何とか資格者を探すべく、墨村市全域を見回して飛ぶセッビィ。

 

しばらくするとネーベル学園の近くまで飛んで来ており、上空から見た感じ、女の子が沢山いるのが見えたのでもしかしたらとセッビィは敷地内に入る。

 

敷地内にある木の枝の上に着地したセッビィは久々に長く飛んでいたのもあって一息つく。

 

セッビィ「この建物、女の子が沢山いたからこのアイテム達の資格者になってくれる子がいてくれると良いビィが……」

 

祈る思いでセッビィは、2つ目の特殊能力、ソナーを発動した。

 

セッビィ「お願いだビィ!見つかってビィ!」

 

必死の祈りで放ったソナーの音波だが、それに引っかかったのは意外にも多く居た

 

────

 

ネーベル学園の1つの教室

 

翔子「むぅ……なにこの頭の中に響く変なの……」

 

教室に居る生徒の一人である風森翔子は頭に響いた変な振動に顔を顰める。

 

周りを見ると他の生徒は普通にしていた。

 

英美「何なのあの振動?頭に響くんだけど」

 

レイ「今は先生の話を聞いてるから、少しは空気読めよ」

 

否、その振動を感じたのは他にも2人いた。

 

英美とレイで、顔を歪める英美にレイは注意するがそのレイ自身も顔を顰めている。

 

先生A「貴女達、先生の話聞いてるの?」

 

翔子「話は聞いてますよ先生」

 

指摘する教師に翔子は代表で返事する。

 

この時の3人は知らなかった。

 

自分達を含めた数人がある出来事に巻き込まれて行く事になる事を……

 

────

 

生徒会長室

 

六華「もう、何なの変な声は?」

 

仕事をしていた六華は頭に来る痛みに手を止めて呻く。

 

明輝「六華会長、大丈夫?」

 

六華「とりあえずはね……今日は始業式の日だから、仕事は少なめに済んだけど……そう言う明輝だってどこか辛そうじゃない」

 

声をかける明輝に六華はそう返しつつ彼女が渋い顔をしてる事を指摘する。

 

明輝「なんだか頭に変な音が来て……」

 

六華「あなたもなの?」

 

どういう事と2人は首を傾げる。

 

────

 

教室

 

愛香「さっき勇佳と瑞希に夢の事を話したけど、流石に2人とも夢の事は簡単には信じてくれなさそうね……」

 

席に座り、教師の声を聴きながら愛香は先ほどのを思い返してふうと息を吐く。

 

どうしようかなと悩んでいると……

 

愛香「痛っ!?」

 

頭の中に突如響いた奇妙な振動に愛香は頭を抑える。

 

愛香(な、なんなのこの痛み……)

 

思わず席から立ち上がった愛香は周りを見回す。

 

突然の愛香の行動に周りの生徒は驚いた顔で見る。

 

愛香「(何かしら……?なんだか皆とは違う視線を感じる……誰?)」

 

先生B「月影さん、貴女何をしてるのですか?」

 

突然の頭の痛みと視線で戸惑う愛香に教師が注意する。

 

愛香「すいません。教室の外から何か視線を感じたので」

 

先生B「馬鹿を言わないで。周りには木があるくらいで他はありませんわ」

 

授業の邪魔をしないで欲しいな教師に愛香は頭を下げる。

 

愛香「そうですね。すいません、変な事を言ってしまって」

 

先生に謝罪して愛香は席に座り直す。

 

先程のはなんだったのだろうかと考えていた愛香は知る事となる。

 

自身が文字通り変わる瞬間を……

 

────

 

セッビィがネーベル学園の敷地内に入る数時間前、街外れにあるショッピングモールの中では苛立ちながらアナザーブラックが暴れていた。

 

 

アナザーブラック「憎い!憎い!憎い!私達が許されずに他の作品は許されている世界が憎い!」

 

アナザーブラックが居るのはムシキングのグッズが置いてあるエリアで、アナザーブラックはまるで八つ当たりするかの如く破壊行為を行っていく。

 

???「其処までだ化け物!」

 

そんなアナザーブラックの前に東堂の部下達が現れ、手に握ったライフル銃を向ける

 

アナザーブラック「何者かと思えば虫けら共か。愚かな、私に傷を与える等不可能な事だ」

 

そんな隊員たちを見て、アナザーブラックは鼻で笑う。 

 

隊員E「完全に嘗めやがって!まずはこれを受けてから言って貰おうじゃないか!」

 

その言葉と共に隊員Eは 引き金を引くと銃口からレーザーが放たれた。

 

アナザーブラック「そんな攻撃、避けるまでも無い」

 

向かって来るレーザーにアナザーブラックは傷つくわけがないと避ける素振りを寄せずに余裕にしていたが、レーザーは炸裂して火花を散らすと共に痛みを齎した。 

 

アナザーブラック「馬鹿な!私の身体に傷が付くなど有り得ない」

 

隊員E「ただのレーザーだと思って侮ったな!撃て撃て!!」

 

レーザーが当たった所を抑えながら驚くアナザーブラックへと隊員Eの合図と共に複数のレーザーがアナザーブラックに向けて放たれる。

 

アナザーブラック「こんな攻撃で私に傷を付けるなど、許さん!!!」

 

その言葉と共にアナザーブラックは向かって来るレーザーを回避して行き、隊員Eへと殴りかかる。

 

アナザーブラック「死ね!虫けらが!」

 

隊員E「そうは行くか!」

 

向かって来るアナザーブラックのパンチを隊員Eは瞬時にレーザーサーベルを取り出して、斬り払いでアナザーブラックを追い払う。

 

隊員F「今度はこれを味わいやがれ!!」

 

今度はビームマシンガンを手にした隊員がアナザーブラックへと弾丸を浴びせる

 

アナザーブラック「虫けら共が!好き勝手やりやがって!」

 

隊員G「おっと、逃げると思うな!」

 

ビームマシンガンを浴びて動けないアナザーブラックに今度はビームショットガンを手にした隊員が散弾銃の弾丸でアナザーブラックの動きをさらに制限する。

 

アナザーブラック「姑息な小細工をしよって……!!吹っ飛ばしてくれる!!」 

 

隊員達の銃撃によって身動きがとれないアナザーブラックは苛立って隊員達を蹴散らすべく、地面に拳を叩きつけてそれによって起こるであろう衝撃で吹っ飛ばそうとしたが……

 

自衛隊員A「そうはさせん!こいつを喰らいやがれ!」

 

そこに避難を終えたのか自衛隊員達が現れ、アナザーブラックに向けてあるものを投げる。

 

カッ!! 

 

壊そうと振るおうとしたアナザーブラックの前でそれは破裂して強烈な光を撒き散らす。

 

アナザーブラック「くっ!?目眩ましか!?」

 

投げられたのはスタングレネードで、強烈な光をマトモに喰らったアナザーブラックは目を抑える。

 

自衛隊員B「人間を嘗めるな化け物!」

 

自衛隊員A「スタングレネードでしばらく敵は動かない。行くなら今だ!」

 

隊員E「ありがとう。一気に攻めるぞ!これを使え!」

 

アナザーブラックが動けなくなったのを見て隊員達に武器を渡された自衛隊員達も加勢して一気呵成に攻撃を仕掛ける。

 

アナザーブラック「人間共が、図に乗りやがって」

 

眼も見えない状態で動けないアナザーブラックはさらに怒りを纏う。

 

隊員F「ダメージはあるがやはり倒せないか!」

 

隊員G「だったら貫通弾を使おう。奴の心臓にダメージを与えれば、倒せなくても運が良ければアナザーブラックを暫くは動けなくさせることができるかもしれない!」

 

隊員E「よし!貫通弾を用意!!」

 

そんなアナザーブラックの様子に呻く隊員Fに隊員Gが提案し、隊員Eは貫通弾を用意する様に叫ぶ。そして隊員Eが貫通弾を装填している裏では先程隊員達を助けた自衛隊員達が時間稼ぎの為に銃撃していた

 

アナザーブラック「人間共が、図に乗りやがって」

 

隊員達の攻撃を受けてアナザーブラックは苛立っていた。それにより、アナザーブラックの胸は無防備になっていた

 

隊員F「苛立ちのあまりに、隙が出来たな」

 

隊員G「貫通弾を使えば心臓にダメージを与える事が出来て、運が良ければアナザーブラックは再起不能になるな」

 

隊員達は、今なら心臓に向けて貫通弾を当てるチャンスと感じた。だが事はそうはいかない

 

アナザーブラック「私を狙撃するだと……そんな事許すと思うな!」

 

アナザーブラックは掌に黒い光を纏わせた

 

アナザーブラック「消し炭になれ!ブラックサンダー!」

 

そして隊員達や自衛隊員達に向けて掌から黒い雷撃が放たれた。だが其処に

 

隊員H「待たせたな!」

 

ビームシールドを手にした隊員が現れた。そう、隊員Dが呼んだ隊員達が駆けつけのだ。更に

 

自衛隊員D「復興作業が終わり、急いで来たが無事だったな」

 

復興作業を済ませ、ショッピングモールに来た自衛隊員がやって来た

 

自衛隊員C「ちょうど良い時に来たな。済まない、あの怪物を取り押さえてくれ」

 

自衛隊員D「分かった」

 

自衛隊員Dはアナザーブラックを取り押さえに向かうが、アナザーブラックはその力で抵抗した

 

アナザーブラック「虫けら共め!目が見えない所に攻めやがって!」

 

自衛隊員達と隊員達に押さえられているアナザーブラック。そして取り出した貫通弾入りの銃を手にした隊員Dは銃口をアナザーブラックに向ける。

 

隊員D「怪物よ。こいつで暫くおねんねしときな!!」

 

隊員Dは引き金を引くと銃口から貫通弾を放たれ、アナザーブラックの心臓部分に寸法狂いなく命中する。

 

それによって貫通弾が当たった箇所からは血が噴出した。

 

隊員D「どんな怪物も心臓か頭を破壊すれば、死は免れない……が……」

 

不安そうに隊員Dが警戒する中、アナザーブラックはそのまま床に倒れた

 

隊員E「うまくいった……のか?」

 

隊員G「その筈だ……あの貫通弾はドラゴンすら即死になりかねないほどの威力があるんだ。流石のアナザーブラック言えど、倒せなくても暫くは立ち上がることは出来ない筈だ」

 

同じ様に警戒しながら呟く隊員に別の隊員がそう言う。

 

隊員F「とにかく貫通弾を当てる事が出来たのは助けに来た自衛隊や警官達のおかげだ。ありがとう」

 

自衛隊員D「いや、礼を言いたいのは此方の方だ。お前達が来なかったら警察の皆と一緒にアナザーブラックに殺されていただろう。助けに来てくれて感謝する」

 

お互いに感謝の言葉をかけた後に握手を交わす。

 

その間に隊員Eは貫通弾を喰らい倒れたアナザーブラックの様子を見ていた

 

隊員F「貫通弾を喰らって無事な生き物はまず居ないが……相手はあのアナザープリキュア。油断は出来んな……」

 

とにかく動けない今の内に拘束などをして身動き取れないようにしなければと隊員Fはアナザーブラックへと警戒しながら近づこうとし……

 

アナザーブラック「そんな攻撃で私を倒したつもりか?」

 

隊員F「何!?」

 

アナザーブラックが喋った事に誰もが驚いて距離を取る。

 

自衛隊員E「馬鹿な!?心臓に貫通弾を喰らったからには暫くは動けない故に喋る事もままならない筈なのに、普通に喋れるのか!?」

 

まさかの事態に混乱する隊員達と自衛隊や警官を尻目にアナザーブラックは起き上がる。

 

隊員G「慌てるな!貫通弾を喰らってただで済むはずが無い。奴が行動するまでに再度攻撃するんだ!」

 

自衛隊員D「そうだ。急所とも言えるのを受けたんだ!ダメージがある内に再攻撃だ!」

 

とにかくもう1度行動不能にしようと再びアナザーブラックに攻撃を開始し、放たれた銃弾は全て当たり、アナザーブラックの体を傷付けて行く。

 

だが、アナザーブラックはさっきとは打って変わって余裕そうだ

 

自衛隊員E「な、なんだあいつ!?さっきと違って傷ついているのに、堪えた様子でもないぞ!?」

 

隊員F「(こ、これがアナザープリキュアの強さか!?)」

 

アナザーブラック「学習能力の無い愚か者が。お前達では私を倒すことは出来ない」

 

余裕そうに動くアナザーブラックに自衛隊や警官、隊員達が戦慄するのにアナザーブラックはさらに笑う。

 

アナザーブラック「慄いたか人間共。そして更なる絶望を見るがいい」

 

その言葉の直後、アナザーブラックの体が瞬時に治って行き、心臓の部分も綺麗になる。

 

隊員F「くっ、自己再生までもあるか!」

 

隊員G「くそぉ!やっぱり俺達では無理なのか……!?」

 

アナザーブラック「私は不死身にして最強の存在!私を止めれるとしたらプリキュアの力のみ。だが、そのプリキュアの力は既に存在しない。そう、事実上私を倒すことは出来ない!」

 

愕然とする隊員達へ向けたその言葉と共にアナザーブラックの手に黒い光が集まり始める。

 

隊員E「万事休すか……!」

 

絶望的な状況に陥った隊員達の前にアナザーブラックの必殺技が放たれようとした時……

 

アナザーブラック「くっ!?」

 

何かを感じ取ったアナザーブラックは技を放つ寸前で動きを止める。

 

隊員D「?様子がおかしい?」

 

隊員F「どうしたんだ?」

 

攻撃を放とうとしたアナザーブラックが動きを止めた事に隊員達が戸惑っている中、アナザーブラックは不思議な気配を感じ取っていた。

 

アナザーブラック「何だこの気配は!?」

 

自身を止めた不思議な気配にアナザーブラックは嫌悪感を感じて戸惑っていたがある可能性に行き付く。

 

アナザーブラック「まさか……存在しない筈のプリキュアの力が存在するのか……」

 

ありえないとアナザーブラックは否定する。

 

この世界にプリキュアは存在しないと先ほどまでそう感じていたのだ。

 

だが、引っ掛かった懸念をそのままにはしていられなかった。

 

アナザーブラック「アナザープリキュアを倒せるプリキュアの力はあってはならない。プリキュアの力を消し去らなければ……!」

 

アナザーブラックはプリキュアの力を消し去るべく、隊員達や自衛隊員達から背を向ける。

 

隊員F「なんだか分からないが!」

 

離れようとするアナザーブラックにすぐさま隊員Fは懐からある物を取り出して投げ飛ばすとそれはアナザーブラックの背中に張り付く。

 

それに気づかぬまま、アナザーブラックはショッピングモールを後にする。

 

隊員F「奴に発信機を付けた。これでどこに向かうか分かる筈……」

 

先程の必殺技による威圧から解放されたからか、緊張の糸が切れたからか誰もがへたり込む。

 

アナザーブラックがショッピングモールを後にして数分後に東堂達が到着し、未だに座り込んでいた隊員達へと駆け寄る。

 

東堂「お前達、大丈夫か!?」

 

隊員D「大丈夫です。博士、残念ですが、我々の武装ではやはりアナザープリキュアを倒すは出来ず、足止めも効果が薄い事しか判明しませんでした……」

 

安否を問う東堂に隊員Dが苦い顔で告げる。

 

東堂「くっ、『テイルズディフェンド』の装備もアナザープリキュアには通じないのか……」

 

自分達の装備を持ってしてもアナザープリキュアに通じない事に東堂も苦い顔になる。

 

そんな東堂へと隊員Fが報告する。

 

隊員F「東堂博士、その事ですが、アナザーブラックは何かおかしな事を言いました」

 

東堂「おかしな事?」

 

隊員Fは東堂にアナザーブラックの事を話した

 

隊員F「はい、奴は自身にダメージを与える事が出来るのは、プリキュアの力のみと我々に勝ち誇って行った後、我々を駆逐しようとした瞬間、突然アナザーブラックは攻撃を中断して、ショッピングモールを後にしたんです」

 

東堂「なんだと?どういう事だ?」

 

戸惑う東堂に隊員Fは続ける。

 

隊員F「奴はここを後にする直前、ある事を言いました。『存在しない筈のプリキュアの力が存在するのか』、『プリキュアの力を消し去らなければ』と……東堂さん、もしかするとこの世界にはプリキュアがいるのではないでしょうか?」

 

東堂「そんな事を……だが、そうなると……」

 

隊員D「何か気になる事でも?」

 

何か考え込む東堂に隊員Dは問う。

 

東堂「当初はプリキュアが存在しないがプリキュアの素質を持った少女をスカウトするために俺はこの世界に来た。だが、本来現れる筈の無いアナザープリキュアを見てある確信を得た」

 

隊員E「それは何ですか?」

 

隊員Eの疑問に対し、東堂は返答する

 

東堂「この世界にアナザープリキュアに対抗できる力が……プリキュアは存在する!盲点だった。スター☆トゥインクルプリキュアの様に地球以外の所でプリキュアが誕生した事があったのに!俺はそれを抜かしていた!くそぉ、こうなると宇宙に跳び出して探しに行かざるおえなくなるぞ……」

 

途中から苦い顔をした東堂に隊員Fが慌てた様子で呼ぶ。

 

隊員F「東堂さん!発信機でアナザープリキュアの向かう先が分かりました!!」

 

東堂「何!?どこだ!」

 

急かす東堂にそ、それが……と戸惑う隊員Fに東堂は苛立ちながら問う。

 

東堂「何処に向かったんだ!」

 

隊員F「奴の向かった先は、ヌーベル学園です!」

 

告げられた場所に何!?と東堂は驚く。

 

東堂「ヌーベル学園だと!?……いかん!まさか奴はプリキュアになれる可能性のある者がそこにいると感じて向かったのか!……至急ヌーベル学園に向かう!怪我してない隊員は負傷した隊員達や自衛隊員達や警官達の治療を行い、もう一部隊はアナザーブラックの足止め!残りの隊員は俺と共に来い!負傷した隊員は治療が済み次第、俺達の方に合流してくれ!」

 

指示を出した後、東堂は自分と共に来た一部の隊員を負傷した隊員の治療に当て、別の一部の隊員はアナザーブラックの足止めに向かい、残りは自身と共にヌーベル学園に急行させる。

 

そんなヌーベル学園で、東堂達は未知の戦士が居ることを知る事となる……

 

────

 

アナザーブラックがヌーベル学園に来る1時間前。

 

ちなみにアナザーブラックの移動速度から1時間前かけるのはおかしいのではと思うだろうが、追い付いた者達による足止めを食らっているからなのを明記しておく。

 

 

閑話休題

 

 

午前中で授業を終えた愛香はと言うと自分を見ていた視線の主を探していた。

 

愛香「何処に居るのかしら?」

 

こっちらへんから感じたんだけどな……と愛香は周りを見回す。

 

セッビィ「あの女の子、オイラを探してるビィ?」

 

そんな愛香から少し離れた木の上にセッビィが居た。

 

見渡している愛香にセッビィはアイテムを見るとメサイアレンスと呼ばれたアイテムがほのかに光っているのに気づく。

 

セッビィ「メサイアレンスがかすかに反応してるビィ……もしかするとあの子が……

 

資格があるかどうか確かめる為、セッビィは愛香に近づくべく木から飛び出した。

 

が、焦っていたからか、セッビィは勢い良く飛び出してしまい、愛香へと突撃する様な形になってしまう。

 

ービィィィィィィィィィィ!?ー

 

愛香「?何かしら?」

 

聴こえてきた声に愛香は聞こえた方へ顔を向けた瞬間……

 

ゴチーン!

 

愛香「~~~~~~~っ!?」

 

顔に何かがぶつかり、何かが飛んで来たと認識すると共に仰向けに倒れた後に愛香は痛さに顔を押さえて悶える。

 

愛香「もー-なんなのよ!?」

 

痛さが引いてから愛香は体を起こし……なんか胸元がむずむずするので視線を下に下げて自分の胸元を見て思考が停止する。

 

セッビィ「苦しいビィ~~~~」

 

そこには、丁度自分の制服と首のスキマで肌が露出する部分で見える豊満な胸の谷間に、セッビィが頭から突っ込む形で挟まって藻掻いていた。

 

セッビィ「助けてビィ~~窒息しちゃうビィ~~」

 

愛香「……何……これ……?」

 

足をバタつかせて必死に助けを求めるセッビィに愛香はそう漏らすしかなかった。

 

これが、愛香とセッビィ、1人と1羽のファーストコンタクトであった。

 

突然の出来事に戸惑っている愛香の近くで勇佳と瑞希が歩いていて、勇佳は顔を顰めていた。

 

彼女達もまた、セッビィのソナーに引っかかった事で頭痛状態になっていたのだ。

 

勇佳「あ~~、頭が痛い~~」

 

瑞希「勇佳、大丈夫か?」

 

呻く勇佳に瑞希は問う。

 

勇佳「微妙に残ってますけど、今は痛みは収まってます……」

 

瑞希「無理はするなと言いたいが、私も妙な頭痛が残っていてな……」

 

そうですか……と妙な頭痛で調子が悪い勇佳は瑞希のになんだったんでしょうねと振ってから、愛香に気づき、彼女の胸元で暴れているセッビィに固まる。

 

瑞希「あれは、何なんだ……?」

 

勇佳「鳥……なんでしょうか?」

 

何あれ?と2人がセッビィに目を点にしてるのを知らない愛香は慌てる。 

 

愛香「(私の胸の中に変な生き物がいる。こんな光景を他の人には見せられない…………何処かに隠れよう)」

 

勇佳と瑞希に見られてるに気づかず、愛香は暴れているセッビィをギュっと自分の胸元にさらに押し込んで、自身の制服の胸部分を抑えながら校舎の裏へそそくさと移動する

 

それにより愛香は当然だが、押し込まれた事で身動きが取れなくなったセッビィも気づいて無かった。

 

セッビィが持つアイテム、セイヴァーレンスとマフティーレンスもまた、メサイアレンスと同じ反応していた事を……

 

 

────

 

 

愛香がセッビィと接触する一時間前、隊員達とアナザーブラックとの戦闘が起きたショッピングモールにある別の区間で、其処にはアナザーブラックに見つからないよう隠れていた一組の男女が居た

 

???「あの黒い怪物、俺が働いているゲームコーナーをぶっ壊しやがって!おかげでバイト先が潰されちまったじゃないか!」

 

???「拓也君、災難だったね。私もあのゲームセンターにあるダンスダンスレボリューションの筐体で練習してたし……」

 

憤慨している青年に女性も困った様にぼやく。

 

その一組の男女、男の方は井上拓也で女の方は小林律子と言う。

 

拓也はショッピングモールにあるゲームセンターの店員として働いており、律子はダンサーになる為にショッピングモールに来ていた。

 

拓也「そういや、律子は今日ショッピングモールで開催されるダンス大会に出場する予定だったんだよな……」

 

律子「ええ。そのダンス大会が開かれる場所もまた黒い怪物に襲撃されたわ」

 

警戒しながら思いだして呟く拓也に律子はなんとも言えない顔で言ってからふと、思いだす。

 

律子「そう言えば、何故かあの黒い怪物、あの場にあったガールズ×戦士のポスターを破いていたわね。何か意味はあるのかしら?」

 

拓也「分かんねえな。おかしいと言えば、あの黒い怪物、ゲームセンターにある筐体でアニメや漫画になった作品のを重点的に破壊していたな……どうしてなんだ?」

 

なぜだろうかと律子と拓也はアナザーブラックの行動に疑問を感じていると……

 

???「おーい!誰かいるか!!いたら返事をしてくれ!!」

 

響き渡る声に2人はビクッとした後に覗き込むとライトを手にした警察官が目に入る。

 

拓也「警察か!おーいこっちだ!!」

 

律子「良かった……」

 

歓喜の声をあげてから拓也が聞こえる様に叫び、律子は安堵する。

 

声に気づき、警察官は拓也と律子の傍に来て大丈夫かと声をかける。

 

拓也「何とか生きてますよ……怪我はしていません」

 

警察官「そうか、とにかく無事でよかった」

 

律子「あの、化け物はどうなったんでしょうか?」

 

安堵する警察官へと律子はアナザーブラックについて質問する。

 

警察官「ああ、黒い怪物は特殊部隊のような連中が相手をしているよ。その特殊部隊が相手してくれてるお陰で捜索に手を回せる事が出来たから、俺は取り残された人がいないか探しに此処に来たんだ」

 

拓也「そうなんだ。じゃあ、あの黒い怪物は今もその特殊部隊が?」

 

確認する拓也にああと警察官は頷く。

 

警察官「今も同僚と自衛隊が特殊部隊と協力して怪物を止めている。怪物が足止めされている内に早く此処から出よう。私が出口まで案内する」

 

律子「お願いします」

 

こっちだと言う警察官の誘導に拓也と律子は従い、何事もなく外に出れた。

 

警察官「君達は早くショッピングモールから離れてくれ、何時黒い怪物が凄い大暴れをして建物が崩れるなんて可能性もありえるからな」

 

律子「分かりました。後はお願いします!!」

 

安堵の息を吐く2人に警察官は矢継ぎ早に指示した後に援護に行くのか走って行き、その背に律子が声をかけた後に拓也と律子はショッピングモールから急いで離れた。

 

 

 

 

暫くして、卓也と律子は公園まで辿り着くと肩を上下させて一息を付く。

 

拓也「はあはあ……此処まで来れば大丈夫だろう」

 

律子「そうね……はぁ、災難な日だわ」

 

汗を拭う拓也に律子も同意してからため息を吐く。 

 

すると公園の近くで変わった服を着た集団がいる事に気づく。

 

なんだろうかと思拓也と律子は思わず集団に気づかないように隠れる。

 

その集団は東堂によって指示された隊員達であったが、2人は知らないので思わず警戒する。

 

拓也「もしかして、警察官が話してた特殊部隊か?けどなんでここに……?」

 

律子「何か話してるわね……」

 

耳を澄ませて2人は内容に耳を傾け……

 

隊員H「一応、足止め部隊がアナザーブラックを止めに行ってるが、果たして大丈夫だろうか?」

 

隊員J「さっきとは違って、協力者がいるから大丈夫だろう。それより早くヌーベル学園に行かないと」

 

隊員H「そうだな。アナザーブラックがヌーベル学園に到着してそこに学生達を襲撃しかねない!なんとしても阻止しないとな!」

 

聴こえて来た内容に驚愕する。 そして暫くして隊員達が離れた後、拓也と律子は隊員達の走って言った方を見ていた。

 

ダン!!

 

拓也「ヌーベル学園の生徒が襲われるだと……ふざけるんじゃねえ!なんで後輩たちが襲われなきゃあならねえんだよ!!」

 

律子「今は平日だから学生がまだ学校内にいる筈よ!大変な事になるわよ!!」

 

近くの遊具に拳をぶつけて怒りに震える拓也は律子のにああと答え……

 

拓也「学園に早く知らせて避難させるぞ!!」

 

律子「ええ!」

 

携帯電話で知らせたかったが2人とも運が悪く、ショッピングモールの騒ぎの際に壊れてしまったので急いで怪物がヌーベル学園を襲うことを知らせる為に拓也と律子はヌーベル学園に走る。

 

ヌーベル学園に着いた時、拓也と律子は怪物に立ち向かうヒーローを目撃する事となる。

 

 




次回、愛香とセッビィの出会いを引き金に様々な事が起きる
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