プリキュア戦記 正義のプリキュアvs終界   作:MIXEVOL

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愛香は自らの運命を変える者に出会う。
後半、ひろがるスカイプリキュアのキャラが登場


愛香とセッビィの出会い

 

メサイアレンス、セイヴァーレンス、マフティーレンスの資格者を探すべくヌーベル学園にやって来たセッビィ。

その裏では、アナザーブラックと言う怪物が暴れていた。

アナザーブラックの力は、東堂達『テイルズディフェンド』すらも抑えられなかった。

そんな中、アナザーブラックはいない筈のプリキュアの気配を感じ、ヌーベル学園へ向かう。

それによりアナザーブラックは知る事となる。

ヌーベル学園に自身の大敵が居る事を……

 

 

 

────

 

 

 

ヌーベル学園 校舎裏

 

校舎裏に急いで来た愛香は息を整えた後に誰もいないかを確認し、ふうと息を吐く。

 

愛香「此処なら大丈夫ね」

 

さて……と愛香は視線を制服の下の胸元に向けると、制服の中の胸元の奥に押し込んだ何かが足をビクンビクンとさせていた。

 

愛香「誰にも見つからない様に咄嗟に押し込んじゃったけど……ちょっと、大丈夫?」

 

自身の制服の首の所を緩めた後に胸元に埋めれた何か、セッビィを引き出す。

 

セッビィは愛香の胸元に挟まれたせいか痙攣していた。

 

よく見るとセッビィのくちばしの鼻部分に当たる所から何故か鼻血が出ていた。

 

愛香「うえ!?……ちょ、ちょっとしっかりして!?

 

そんなセッビィに愛香は慌てて声をかけながら指で揺する。

 

するとみじろきしてからセッビィは目を開け始める。

 

愛香「目を覚ました!良かった、無事でいてくれて……」

 

意識が戻った事に愛香が安堵する中、起き上がったセッビィは辺りを見渡し、愛香を見ると顔を近づけた愛香に対し……

 

セッビィ「何をするビィ!」

 

ピシッ!

 

翼でビンタをかます。

 

愛香「痛っ!?何をするの!?」

 

突然ビンタされた事に愛香は叩かれた所を抑えながら戸惑う中でセッビィはぷんすか怒る。

 

セッビィ「それはこっちの台詞ビィ!危うくオイラを殺す気ビィか!」

 

愛香「殺す?何でなの?私はただ胸元に入った貴方を他の人に見られないように隠しただけだけど……」

 

戸惑う愛香にそれだビィ!!とセッビィは愛香の豊満な胸元を翼で指す。

 

セッビィ「その胸元の間に挟まれたせいでオイラは窒息死するところだったビィ!」

 

愛香「そ、それは、確かに急だったとはいえ、押し込んだのはごめんだけど……」

 

ぷんすか怒っているセッビィに愛香はたじろいていたが、今更ながら気づく。

 

愛香「って、何で鳥が人の言葉をしゃべっているの!?」

 

セッビィ「今更ビィ!?」

 

驚きの声をあげる愛香にセッビィは思わずツッコミを入れる。

 

驚きから覚めた後に愛香は戸惑いながらセッビィに謝罪する。

 

愛香「えっと、ごめんなさい……まさかいきなり胸に入って来たのが喋るなんて思わなかったから……そう言うのってアニメや漫画にしか現れないと思ったのもあるし……」

 

セッビィ「アニメや漫画は分からないけど、そうだったビィか……」

 

弁解する愛香のにセッビィは首を傾げながらそう返す。

 

愛香「それで、あなたは何者なの?」

 

セッビィ「そう言えばあまりの事で忘れていたビィ……オイラはセッビィだビィ、妖精だビィ」

 

とりあえず愛香はセッビィに対して誰なのか訪ね、セッビィもツッコミのでし忘れていたので名乗る。

 

愛香「よ、妖精!?あなたはどこから来たのよ?」

 

セッビィ「どこからと言われると……長く眠っていたから場所の名前は知らないビィ」

 

驚いて質問してから返された事に愛香は疑問を感じて問う。

 

愛香「眠っていた?どうして?」

 

セッビィ「オイラはある理由でしばらく眠っていて先ほど目覚めたんだビィ。それで外の様子を千里眼で見たらオイラの眼にはある怪物が映ったんだビィ」

 

怪物?と眉を顰めて愛香は問う。

 

愛香「どんな特徴があるの?」

 

セッビィ「そうビィね……身体は怪物そのものなのに、凄く不釣り合いな女物の黒い衣装を着ていたビィ。後は……体に2004の数字とB()L()A()C()K()()()()があって、()()()()()()()()()()()()()をしてたビィ……」

 

特徴を聞いて愛香は嘘……と驚いた顔で呟く。

 

怪物が女物の黒い衣装を着ていると聞いて何それと微妙な顔になりかけたが、数字はともかく、文字と髪の部分を聞いてそれは吹っ飛んだ。

 

セッビィ「ん、どうしたビィ?」

 

愛香「ねぇ、その怪物って……キュアブラック、なんて名乗ってなかった?」

 

首を傾げるセッビィに愛香は恐る恐る問う。

 

セッビィ「キュアブラック?そんな名前聞いた事無いビィ。それにオイラはあくまで千里眼で見ただけであって音は拾えないビィ」

 

そんな愛香のにセッビィはそう返して付け加える。

 

あ、それもそっかと愛香は肩を落とす。

 

愛香「えっとね……キュアブラックはプリキュアと呼ばれる子達の1人なのよ」

 

セッビィ「!?プリキュアを知ってるビィ!?」

 

簡略に教えた愛香からプリキュアの名前が出たのが驚きだったのか、セッビィは慌てた様子で聞く。

 

愛香「うん。私もあるものを見るまではプリキュアなんて知らなかったから……」

 

セッビィ「あるもの?それは何ビィ?」

 

首を傾げるセッビィに愛香は苦い顔で告げる。 

 

愛香「それは、そのプリキュアが邪悪な存在に成り果てる悪夢よ……」

 

セッビィ「プリキュアが邪悪な存在に!?」

 

頷いた愛香はセッビィに語る。

 

夢の中でプリキュアが邪悪な存在になって人々に危害を加えていた事……

 

プリキュアの変身が急に解かれ、普通の女の子に戻ると共にプリキュアの記憶を失った事……

 

普通の女の子に戻った元プリキュアが人々に迫害され、自害した後プリキュア墓場に封印された事を……

 

話を聞いたセッビィは信じられないと言う顔で唖然とする。

 

セッビィ「そんな……プリキュアが悪い奴になって暴れた後、プリキュアの力を失い人々に迫害されて自害するなんて信じられないビィ……」

 

愛香「信じられないのも無理ないわ。私も、夢の中だったけど凄く現実味帯びていた事に胸が気持ち悪くなったわ……それと、あの夢は現実に起きた可能性があったかもしれない」

 

ええ!?とセッビィは告げられた事に驚く。

 

セッビィ「どういう事ビィ?」

 

愛香「私が見た悪夢は実感があったの……夢だけど、現実で起きたんだと言うのを感じさせるのが……」

 

慌てて聞くセッビィに愛香は思い出し、嫌悪する光景も思い返してそれをすぐさま頭を振って言う。

 

愛香「そんなプリキュア墓場に封印されたプリキュアの中の1人、キュアブラックのなぎさからある事を言われたの……『貴女が私達を救う救世主だから』って」

 

セッビィ「救世主?(……眠りにつく前に言われた遠い未来で邪悪な力に溺れたプリキュアやプリキュアでありながら悪に堕ちた者が現れる……あの乗員さんが予期していた事が起きたビィか!?)」

 

告げられた事にセッビィは思い返している中で愛香は困った顔をする。

 

愛香「どうして私がプリキュアを救う救世主って言われたのか分からない……私に不思議な力があるとは思えないし……」

 

セッビィ「不思議ビィ……あ、そう言えば、オイラは名前を言ったけど君の名前を聞いてないビィ!」

 

言われてみればと愛香はごめんと謝って改めて名乗る。

 

愛香「私は月影愛香、ここ、ヌーベル学園高等部3年で、新体操部の主将を務めてるわ。それでどうして私に激突したのか理由を教えて貰える?」

 

自己紹介してから先ほどのについて質問する愛香にセッビィはそうだったビィと思いだして袋を見せる。

 

セッビィ「オイラが此処に来たのは……このアイテム達を使うのに相応しい相手を探しに来たからビィ」

 

愛香「アイテム?もしかして所謂変身アイテムかしら?」

 

失礼と愛香はセッビィの首にかけられた袋の中を見せて貰う。

 

そこには3つのアクセサリーが入っていた。

 

愛香「このアイテム、と言うかアクセサリーって、ウルトラマンティガのスパークレンスに似てるわね……」

 

セッビィ「そのウルトラマンティガがなんなのか知らないビィが、これが邪悪な存在に対抗する為に創り出されたメサイアレンス、セイヴァーレンス、マフティーレンスだビィ。そしてオイラは託されて、このアイテムを使うに相応しい人間を探していたビィ」

 

興味深そうに見る愛香にセッビィはそう言う。

 

愛香「それじゃあここにいるのはその相応しい人間を探して?」

 

セッビィ「そうだビィ。最初は色んな所に飛び回ってたビィが、反応がなくて途方にくれていたビィ……飛び回っている内に近くに学園がある事に気づいてここでアイテムを使うに相応しい人間がいないかソナーの能力で探したビィ」

 

確認する愛香にセッビィは答える。

 

愛香「ソナーって、さっきは千里眼を持ってるのは聞いたけど、妖精なのに色んな能力を持ってるのね……」

 

セッビィ「うん。暫くしてソナーに引っかかった子が居る事に気づいたオイラは人が居ると思われるグラウンドの近くの樹で人を待ったビィ。そして……」

 

私と出会った訳か……と愛香は納得した後にあの頭の痛みはそれか……と眉間を揉む。

 

セッビィ「気になったオイラは慌てて飛び出したせいで愛香に追突しちゃって……」

 

愛香「私の胸元の谷間に落ちて挟まったと……ホントその時はごめんなさいね。緊急事態とは言え私の胸元にさらに押し込んじゃって;」

 

事情を聞いて納得した後に愛香はセッビィに謝罪した

 

セッビィ「まぁ、ちゃんと謝ってくれたのなら良いビィ」

 

愛香「それなら良かったわ……けど、この3つのアイテムに反応する子って誰なのかしら……」

 

どうせならもっと身近で見ようと愛香はちょっとごめんねとセッビィの首にかけている袋に入っている3つの中で試しにメサイアレンスを手に取ろうとする。

 

???「愛香せんぱ~い……んー先輩、何処へ行ったんでしょうか?」

 

???「この辺りに来ていると思うんだが……」

 

そこに自分を呼ぶ声が響いたのに愛香はビクッとなって慌てる。

 

愛香(今の声は勇佳に瑞希!?もしかして、私がセッビィを慌てて隠そうとした時のを見られてた!?)

 

段々と2人が近づいて来るのに気づいた愛香は周りを見て茂みを見つけてセッビィに言う。

 

愛香「セッビィ、今すぐあの茂みに隠れて」

 

セッビィ「ど、どうしたビィ?そんなに慌てて?」

 

いきなりの事に戸惑うセッビィに愛香は良いから!と急かし、セッビィは言われた通りに近くの茂みに隠れた。

 

丁度セッビィが隠れるのと同時に勇佳と瑞希が来て、愛香は内心安堵しながら不思議そうに聞く。

 

愛香「あら、勇佳、瑞希。何で此処に来たの?」

 

勇佳「何でって愛香先輩がおかしい行動をしてたので……」

 

う、見られていたと愛香は呻くと立て続けに瑞希が……

 

瑞希「その時、お前の胸の中で何かが暴れていたように見えてな……」

 

そう指摘し、愛香はさらにううと呻く。

 

瑞希「あれは何だったんだ?」 

 

愛香「あ、あれは……鳥、鳥だったのよ!」

 

鳥?と首を傾げる2人にそう鳥!と愛香はまくしたてる。

 

愛香「何か珍しい鳥を見つけたからもう少し近くで見ようと思って近づいたら、なぜか私の胸の谷間に深く入っちゃってね……流石に人前で胸元を大っぴらに曝け出すのは恥ずかしいから人に見られないよう校舎裏に来たのよ」

 

瑞希「……そうか……それで?その鳥はどうしたんだ?」

 

半信半疑の様子で瑞希は愛香の胸元を見てから問う。

 

愛香「ついさっき、何とか私の胸の谷間から出してあげて、放しちゃったわ」

 

ごめんねと謝る愛香に残念ですと勇佳は珍しい鳥を見たかったのか、残念そうに呟く。 

 

勇佳「それにしても、愛香先輩の胸元に深く入っちゃうなんて、愛香先輩は動物にも魅惑的に見られてるんですね……」

 

瑞希「これだけのプロポーションがあるにも関わらず、モテないのが不思議だからこそ勿体ないがな」

 

愛香「それは言わないで……」

 

しみじみと言う勇佳と呆れて言う瑞希に愛香は肩を落とす。

 

瑞希「そう言えば愛香、授業中、何か変な事はなかったか?」

 

愛香「変な事?」

 

何が?と首を傾げる愛香に瑞希は眉間を揉む。

 

瑞希「先ほどな、急に頭が痛くなってな……不思議な事に勇佳も授業中に急に頭が痛くなったそうでな」 

 

勇佳「ですです。瑞希先輩が言った様にあたしもさっきまで変な頭痛に悩まされてたんですよ……先輩?」

 

相槌を打ってから不思議そうに言った勇佳は愛香がなんとも言えない顔をしているのに気づく。

 

瑞希「どうした?そっちも頭が痛いのか?」

 

愛香「何でも無いわ……(二人まで妙な頭痛を受けていたなんて……セッビィのソナーに2人も反応したって事?それってつまり2人にも何かあるって事……?)」

 

心配そうに声をかける瑞希にそう返しながら愛香は内心頭を抱える。

 

なんとか話題を反らそうと愛香は慌てて言う。

 

愛香「そ、それじゃあもう鳥がいないんだし行きましょうよ!」

 

勇佳「ああ!?そうでした!!急いで避難しないと!!」

 

 

思いだした様に顔を青ざめて慌て出した勇佳にえ?となる愛香に瑞希は知らない様だなとスマホを操作し始める。

 

瑞希「やはり知らなかったようだな……つい先ほど急がなければならない事が起きた」

 

愛香「急がなければならない事?」

 

ああと頷きながら愛香へ瑞希は目的のを見つけて操作を止める。

 

瑞希「実は先ほどスマホのニュースで妙な怪物が暴れていると言うのがあったんだ」

 

妙な怪物と聞いて愛香は目を見開く。

 

先程セッビィの言っていた怪物の事かと思っていると瑞希は画面を愛香に見せる。

 

瑞希「しかも厄介な事態になっている。その妙な怪物が今ここ、ヌーベル学園に向かっている」

 

愛香「なんですって!?」

 

思わず瑞希のスマホをひったくって愛香は見ると怪物、アナザーブラックの姿が映っており、そのアナザーブラックが警察や自衛隊の抵抗を受けながらヌーベル学園に向かっていると瑞希の言った通りのが載せられていた。

 

愛香(怪物が学園に……学園の皆が危ない……!?)

 

勇佳「愛香先輩、大丈夫ですか?」

 

画像の怪物にゴクリと息をのむ愛香に勇佳は心配して声をかける。

 

愛香「大丈夫よ。それより避難は進んでいるの?」

 

そんな勇佳に愛香はそう返してから瑞希にスマホを返しつつ避難の方は進んでいるのか質問する。

 

瑞希「避難なら進んでいる。六華会長もスマホに出たニュースを見たのか、今も避難指示を出している」

 

愛香「これだけニュースになっている騒ぎに、見て見ぬ振りなんて出来る訳ないか」

 

ホッと安堵する愛香にまだ安心できないけどなと瑞希が付け加える

 

瑞希「幸い、まだ怪物は学園には来てないけど油断は出来ない。こっちもすぐに避難するよ」

 

愛香「ごめん。その前にやっておかないといけない事はあるから先に行ってて欲しいの」

 

勇佳「それは何ですか愛香先輩?」

 

瑞希のに対し、謝罪してからお願いする愛香に勇佳は気になって聞く。

 

愛香「友美に連絡する事よ。今頃中等部の方も避難指示に従って外に出てる筈よ」

 

勇佳「ああ……愛香先輩の妹さんの友美ちゃんもここの中等部に通ってましたね……」

 

成程と納得してから勇佳はそう言えば……と来る前に見た光景を思い出す。

 

勇佳(……中等部で思い出したけど、()()()()()()()()()と呼ばれてた子達、スマホのニュースを見て凄く怯えていたな……そりゃあニュースに出てたあの怪物は怖い見た目だけど、あの怯え方は尋常じゃなかったな……)

 

愛香「無事に避難してくれてると良いんだけど、念には念を入れて連絡をしておきたいのよ」

 

瑞希「まぁ、心配する気持ちは分かるが……別に一緒に行きながらでも出来るだろ?」

 

思い返している勇佳を知らず、愛香は理由を述べた後に指摘された事にうっと呻く。

 

愛香「そ、そうだけど、繋がらなかった場合を考えて中等部の方に見に行く必要があるから、そっちで友美を見つけて欲しいのよ」

 

瑞希「……まぁ、一理あるな。もし避難中に携帯を落として壊してしまっていたら連絡も出来ないだろうしな……(愛香の奴、どうも1人でいたいらしいが……なぜ1人でいたいのだ……?まぁ、ここは乗っておいてやるか……)……分かった。友美ちゃんを見つけたらお前に連絡をする。ちゃんと来るんだぞ」

 

まくしたてる愛香に瑞希は内心訝しみながら敢えて問わず、勇佳に行くぞと声をかけて走り、勇佳もあ、待ってください!と愛香に後ろ髪を引かれながらも後に続く。

 

2人がいなくなったのを確認して、愛香は茂みに隠れていたセッビィに話しかけた

 

愛香「セッビィ、もう人は居ないわ」

 

セッビィ「ほんとビィか?」

 

ひょこっと顔を出して確認するセッビィにええと返す。 

 

愛香「それよりセッビィ。此処にいるとあなたが見たと思う怪物が来るわ。一緒に避難しましょう」

 

セッビィ「避難?まさかまた豊満な胸の谷間に押し込めるビィか?」

 

そう言った愛香は顔を赤らめたセッビィにしないわよ!と胸元を抑えながら恥ずかしそうに叫ぶ。

 

愛香「それよりもセッビィ、あなたって千里眼やソナー以外に何か能力はあるの?」

 

セッビィ「あるビィ?少し待つビィ!」

 

興味本位で聞いたらまだあった事に愛香は驚く中でセッビィは目から光を放つと光の先から現れたのは愛香から見て動物を入れる為のバックであった。

 

愛香「所謂、アイテム召喚かしら?」

 

セッビィ「その通りビィ!もしもの為のアイテムを出す能力があるビィ」

 

呟いた愛香にセッビィはそう返す。 

 

愛香「もしもの為のアイテムって、例えばどんなのが出て来るの?」

 

セッビィ「そうビィね……例えば戦闘フィールドを作るアイテムが該当するビィ」

 

訝しみながら聞いた愛香はふうんと手に持ったバッグを見る。

 

愛香「まぁ、見た目はこれなら怪しまれずに済むわね。セッビィ、このバックの中に入って」

 

愛香に言われたセッビィはバックの中に入ったのを確認して背負った後、愛香は瑞希や勇佳に言った通りに中等部の方へと走る。

 

愛香(あの黒い怪物は、もしかするとプリキュアになれるかもしれない子を探して消すつもりかもしれない……もしも、友美や瑞希達に被害がいきそうなら止めなきゃいけない。それに、プリキュアの救世主になって欲しいと言うなぎさの言葉の意味を知るまで死ぬ訳には行かないわ……)

 

走りながら愛香は手を握り締める。 

 

 

 

────

 

 

 

アナザーブラックがヌーベル学園に向かっていると言うニュースを知り、学園の外に避難した瑞希達。

 

その学園の外の近くにアナザーブラックが迫っているを知らせに走って来た拓也と律子が居た

 

拓也「まだ怪物は来てないか……」

 

律子「怪物がヌーベル学園に来ると言うニュースを知ったおかげで生徒達を避難させてるようね」

 

肩を上下させながら安堵する拓也の隣で息を整えた律子は避難している生徒たちの会話を聞きながら言う。

 

拓也「どうやら今の会長達が怪物が来るニュースを知ったおかげみたいだな……とりあえず、まだ避難できてない生徒がいないか話を聞くか」

 

拓也のにそうねと律子は頷いた後、生徒達の点呼をしていた六華や明輝に話しかけた

 

律子「六華、明輝、ちょっと良いかしら」

 

六華「拓也先輩に律子先輩!?どうして此処に!?」

 

話しかけて来た律子に六華は驚いて聞く。

 

拓也「たまたま怪物と交戦した特殊部隊と同じ隊員が怪物がヌーベル学園に向かっているって事を偶然聞いて伝えに来たんだよ……まぁ、この様子じゃあ必要は無かったみたいだけどな……」

 

明輝「ええ、ちょうどこちらでも怪物がヌーベル学園へと向かっていると言うニュースを発見し、すぐに避難警報をしたところです」

 

先生達に誘導させられている生徒達を見て言う拓也に明輝はそう返す。

 

拓也「そうか……それで避難はどうなっている?」

 

六華「避難の方はほぼ終わってます。後は妹さんの事を確認しに月影さんが中等部に向かったそうですが、こちらで妹さんを確認出来たので少しすれば来るかと」

 

拓也は六華に避難はどうなって居るのか質問してそう返される。

 

律子「そっか愛香も無事だったんだ……安心したわ」

 

これなら大丈夫かと律子が安堵しかけた時……ある会話が耳に入る。

 

翔子「おかしい……詩嶋先輩がいない……」

 

英美「どうかしたの?」

 

翔子「詩嶋先輩が来てない。怪物が此処に来るかも知れないのに……」

 

レイ「はぁ!?詩嶋先輩は何やってるんだ……いつ怪物が此処に来るか分からないから避難してるのに……」

 

詩嶋と聞いて律子は何してるのあの子と呻く隣で卓也も呻きながら彼女の家の事を思いだす。

 

拓也「(確か詩嶋家は名家だと聞くが、詩嶋の両親の考えが前時代的だったな……所謂男尊女卑主義に染まっていて……女は男に従えと言うが今の世は女は男に従属するとは限らないだろ……寧ろ自ら行動するものだ……まあそれは男だろうが性別が一致しない奴だろうが変わらねぇけど……)詩嶋がまだ学園に留まっているのかよ……あいつ、スマホを持って居ないのか?」

 

律子「家のルールでスマホを持たせられてないそうよ。それどころか携帯電話すら持ってないわ」

 

マジかよと律子の言った事に拓也は驚く。

 

拓也「連絡手段を持たせて無いのかよ!?もしもの為に連絡する手段が無いと大変な事になるかもしれねえのに!と言うか今がそうだし!くそぉ、探しに行くぞ!」

 

律子「私も行くわ!」 

 

明輝「お待ちください!いつ怪物が来るか分からないのに学園に入るのは危険過ぎます!」

 

詩嶋を保護すべく学園に入ろうとする拓也と律子に明輝が慌てて止める。

 

律子「それくらいは分かってるわ。けど万が一誰かが怪物に襲われた際に保護する人が居なかったらどうするの?」

 

明輝「2人は学園のOBですが流石に任せるのは……」

 

拓也「生徒に任せたら問題は起こる。先生も離れたら不安になった生徒を落ち着かせるのは誰がするんだ?俺達は今は部外者とは言え元はこの学園の生徒だ。此処は俺達に任せてくれないか」

 

渋る明輝に拓也は詩嶋の保護は任せてくれないかと六華達に頼み込む。

 

六華「……分かったわ。私は生徒に避難を指示し、先生に報告する立場である以上動けません。二人とも詩嶋さんを保護をお願いします。ですが、無茶はしないでください」

 

律子「ええ、それに運が良ければ愛香に会うかも知れないから、もし会えたら彼女も保護するわ」

 

頭を下げる六華に律子はそう返して拓也と共に学園内に残っている詩嶋を保護する為に学園内へと駆け出す。

 

そんな2人に六華は見送ってから再び自分の役目を果たす為に動く。

 

────

 

拓也と律子が詩嶋を保護しに学園内に入った頃、愛香は中等部の校内に居た

 

愛香「さて、誤魔化しも兼ねて中等部に来たけど……避難して人は居ない感じね……友美も瑞希が無事だって連絡をしてくれて分かったから良しとして、この後をどうするか……」

 

中等部にいる生徒は友美も含んでみんな避難しているのを確認して愛香は安堵して外に出るべきかと考えていると……

 

???「あれ?何でお姉ちゃんが居るの?」

 

まさかの声にギョッとして愛香は振り返ると避難した筈の友美が二人の少女と一緒に現れた。

 

愛香「友美!?どうして此処に!?さっき瑞希から避難したって聞いていたんだけど……」

 

友美「ごめんなさいお姉ちゃん。私も避難はしてたんだけど、こっちの晴渡さんと虹ヶ丘さんがいない事に気づいて戻って探してたんだ……2人とも教室の片隅で怯えていて、理由を聞いたらニュースを見て動けなくなってたんだって。何とか落ち着いて今から一緒に外に出ようとしてる所だったの」

 

そう言う事だったの……愛香は納得してから2人を見る。

 

1人は頭頂部にアホ毛が1本ある青髪で前髪は斜めぱっつんで左側にのみもみあげがあり、後ろ髪は頭部黄色いリボンで右側にサイドテールにまとめており、もう1人はピンクがかった薄い小豆色のロングヘアーで、髪の一部を結い上げ後頭部辺りでシニヨンにしており白いリボンを結んでいる。

 

愛香「ところで友美。その、晴渡さんと虹ヶ丘さんって同級生?」

 

友美「うん。青い髪の子が晴渡空さんで、ピンクの髪の子は虹ヶ丘ましろさん。昔から墨村市にある豪邸に住む子達で、晴渡さんは虹ヶ丘さんの家に居候で暮らしている子だよ」

 

問う愛香に友美は紹介し、2人とも会釈する。

 

愛香「そうだったの。宜しくね2人とも……うっ」

 

それに愛香も会釈した直後、頭に少しの痛みが走る。

 

何?と思って改めて晴渡空と虹ヶ丘ましろに目を向けた瞬間、愛香は不可思議な光景が目に映る。

 

目の前の晴渡空と虹ヶ丘ましろの髪が変化しており、フリルやリボンをあしらった衣装を着てるのだ。

 

晴渡空は水色のツインテールにワンピースドレスだが、左肩から豪華で長いマントがたなびいており、まるで王子様の様な凛々しい印象も感じさせた出で立ちで水色のツインテールやドレスにはピンクのグラデが掛かっている。

 

虹ヶ丘ましろは一部を編み込みにした長いピンク色の髪の頭頂部にリボンを付けており、大きく広がった白いドレスが特徴的で手には白いロンググローブ、足元はピンクのフリルがついたシューズ風と言う出で立ちだ。

 

愛香(何、これ……晴渡さんと虹ヶ丘さんの姿が変化している……?)

 

友美「お姉ちゃん、大丈夫?」

 

どことなく既視感を感じながら戸惑っていると友美に声をかけられて我に返った愛香は再び2人を見ると姿は戻っていた。

 

愛香「(今のはいったい……?)大丈夫よ。それより晴渡さんと虹ヶ丘さんは動けるの?」

 

空「何とか動けます」 

 

ましろ「震えがまだ収まりませんが……」

 

確認する愛香に空とましろはそう返すがまだ恐怖が残っているのか、僅かだが震えている。

 

愛香「そう……なら無理はしないで……幸い、ここからなら避難場所まで5分くらいで着くから」

 

空「分かりました」

 

それに愛香は優しく声をかけた後に友美に関してので瑞希に連絡しようとスマホを取り出した所、丁度その本人から着信が来る。

 

瑞希『愛香か!友美ちゃんがいなくなった!!そっちで見てないか!?』

 

愛香「もしもし瑞希。友美は無事よ。どうやら同級生の晴渡さんと虹ヶ丘さんを探して中等部の校内に戻ってたようなの」

 

慌てた様子の瑞希に愛香は安心させる様に言うとそうか……と安堵の息が聞こえる。

 

瑞希『……友美ちゃんも無事で済んだか……ついさっき無事だと連絡して束の間にいなくなっていたから慌てたぞ……』

 

愛香「なんでも晴渡さんと虹ヶ丘さん、ニュースを見て怯えた事で動けなくなって避難しそびれたみたいなの。その子達とも一緒にいるわ」

 

心底安堵した様子の瑞希に愛香は3人を見てからそう述べる。

 

瑞希『そうだったのか……愛香、すぐに来れるか?』

 

愛香「大丈夫よ瑞希。2人とも何とか動けるようだから、今から避難場所に向かう。心配しないで」

 

確認する瑞希に愛香はそう返す。

 

瑞希『……分かった。その事は赤城会長に伝えて置く。後、高等部の校舎に詩嶋先輩を助けにOB生の拓也先輩と律子先輩が向かった。もし詩嶋先輩を保護した二人と出会ったらすぐに戻って来い。ニュースを見たが、怪物が何時学園に来てもおかしくない状態だ』

 

愛香「ええ、気を付けるわ」

 

瑞希の話を聞き、そう返して通話を終えた愛香は行くわよと、友美と晴渡空と虹ヶ丘ましろと共に避難場所に移動した。

 

 

 

 

 

 

「感じるぞ……私を消し去ろうと目論む者の気配が……」

 

 

 

 

 

 

そんな愛香達に、影は刻々と迫っていた……

 

 

 

───

 

愛香が友美達と合流し、瑞希に連絡を済ませた直後の避難場所

 

 

瑞希「ふう、友美ちゃん。いきなりいなくなったから焦ったが愛香と一緒にいてくれて助かった……後は何事もなければ良いんだが……」

 

通話の切れたスマホを見て息を吐き出しつつ、瑞希はそう愚痴る。

 

学園に入るまでの愛香から聞いたのや自分や勇佳が見た夢の事もあり、今回の怪物の出現も相まって瑞希はこれ以上何も起こらないでくれと願う。

 

しかしその願いは、悪い方向で裏切られる。

 

「感じるぞ……私を消し去ろうと目論む者の気配が……」

 

響き渡る声を聴いた瞬間、瑞希はゾクッと背筋に悪寒が走る。 

 

慌てて声がした方を見ると黒い怪物が自分達を見ているのが目に入る。

 

勇佳「み、瑞希先輩!?あ、あれって!?」

 

瑞希「ニュースに出ていた黒い怪物か!?警察や自衛隊を振り切ってもうここに来ていたのか!?」

 

怪物の出現に悲鳴が巻き起こる中で駆け寄った勇佳のを聞きながら瑞希は冷や汗を掻く。

 

勇佳「み、瑞希先輩……」

 

瑞希「お、落ち着け勇佳、いつでも逃げられるようにするんだ……!」

 

震える勇佳に自分にも言い聞かせる様に瑞希はそう返す。

 

怪物の出現でパニックに陥っている生徒や先生たちを一瞥した怪物は……

 

「この学園の中か…………放置は出来んな……」

 

そう呟いた後、その場にいた生徒や先生達を無視して、ヌーベル学園へと入って行く。

 

六華「!皆さん落ち着いて!冷静に!!」

 

自分達が狙われたなかった事で六華はすぐさま鎮圧に走る。

 

明輝もハッと我に返って六華に続いて安心させる為に奔放する。

 

勇佳「はあはあ……よ、良かった……」

 

そんな六華や明輝のを聞きながら勇佳はへたり込みそうになるのを堪えて安堵の息を吐く。

 

だが、瑞希だけは違った。

 

瑞希「勇佳、不味いぞ」

 

強張った顔で言われた事にえ?となる勇佳に瑞希はまくしたてる。

 

瑞希「まだ中には愛香や友美ちゃんに友美ちゃんの同級生の2人、さらには詩嶋先輩や救助に向かった拓也先輩と律子先輩もいるんだぞ!!もしあの怪物が暴れたら7人とも危険なんだぞ!!」

 

勇佳「っ!?」

 

告げられた事に勇佳はハッとなる中、瑞希はすぐさま愛香に連絡しようと電話をかけながら考える。

 

瑞希「(思い返してみればあの怪物の不釣り合いな女物の服装、キュアブラックと言ってたプリキュアが着てたのとほぼ同じのだった……まさか、あの怪物はプリキュアと何か関りがあるのか……!)」

 

早く出てくれと願うが、なかなか通話に出ない愛香にくそ!と瑞希が毒づいた時……

 

???「其処の君達!黒い怪物を見かけなかったか!!」

 

なんだ?と顔を向けると武装した集団が駆け寄ってくるのが目に入った。

 

その集団、東堂の部下である隊員達で六華が戸惑いながら話しかける。

 

六華「あ、あなた方は?」

 

隊員D「我々は黒い怪物を追いかけて来た特殊部隊です!」

 

特殊部隊と聞いて生徒達から良かったなどの声があがる

 

瑞希(このタイミングで人が来るなんて何かあるな……)

 

瑞希は何故このタイミングで特殊部隊が現れた事に疑問を抱く中、隊員Dは六華に怪物について訪ねていた。

 

隊員D「済まない。再度聞くが、あの黒い怪物は何処に行ったんだ?」

 

六華「あの黒い怪物でしたら、何故か私達を無視して学園内に入りました」

 

返された事にどういう事だ?と隊員Dは疑問を持つ。

 

隊員D「(ショッピングモールでは暴れていたアナザーブラックが、何故人々を無視して学園に?襲われなかったのは良かったが、謎過ぎる……)……とにかくあの黒い怪物は我々に任せてくれないか」

 

今はとりあえず怪物の方が先だと考え、隊員Dは六華達にそう申し出る。

 

六華「お願いします。今学園内にはまだ人が残ってます。私達は生徒達を安心させる立場である以上動けません。どうか学園内に残っている人達を助けてください」

 

隊員D「了解です。必ず助けます」

 

頭を下げてお願いする六華に隊員は直ぐさま了承して他の隊員達と共に学園内に入った。

 

其処へ東堂が丁度やって来る。

 

東堂(何とか学園に着いたが……先ほどアナザーブラックが来たと聞いて肝が冷えたが、誰も怪我もしていないし、混乱が落ち着いているな……あの二人のおかげか……)

 

生徒達の様子を見て東堂は六華と明輝を見てなかなかの手腕だと感心した後、生徒達の中で自分がスカウトしようと考えている翔子、英美、レイを見つける。

 

東堂「(風森翔子、早光英美、勝矢レイ……彼女達も大丈夫の様だな……)皆さん!私は先ほどここに来た部隊の関係者です!怪物の事もあるので建物の崩壊による瓦礫が飛んで来る危険性を考慮し、離れた場所に避難しておいてください!!」

 

全員に聞こえる様に東堂は注意を呼び掛けた後に、黒い怪物を追った隊員達に続いて学園内へと入って行く。

 

この時の東堂は知らなかった。

 

翔子達の近くに居た瑞希と勇佳もまた、この事態を切っ掛けに東堂に関わって行く事になる事を………

 




次回、プリキュアを救う者が登場
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