プリキュア戦記 正義のプリキュアvs終界   作:MIXEVOL

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あげは達が出会う者と英雄である事を知らない少女の物語

ラストにてある人物が登場


それぞれの後始末完結編

黒い空間の中でウォズは開いた本を見ながら語り始める。

 

ウォズ「この本によれば夕凪ツバサは皇あげはと出会い、少し話をしてから別れた後、なぎさと関わりがある妖精、メップルとの出会いを果たす」

 

「保護されたメップルから何故か鳥に見えたとおかしな事を言われたツバサはメップルを保護して貰うため、白永神社へ向かった」

 

「その白永神社の神主である白永将悟はなぎさの救助に来た者達の仲間の一人であるライトニアが連れて来た空に関わる人物のシャララと対面した後、ライトニアからなぎさに関する話を聞く」

 

「その後ライトニアが白永神社に去ったのと入れ替わってメップルを連れてきたツバサが来て、メップルは将悟とツバサに自分が覚えている限りのプリキュアの事を話した」

 

「そのメップルの話を聞いたツバサは何故か胸の痛みを感じている頃、将悟の紹介で戦に出会ったシャララは空の事を尋ねるのであった」

 

一通り語り終えた後にウォズは前を見る。

 

ウォズ「さて、シャララが接触した戦には娘が居る。今回はその娘の話を語ろう」

 

そう言ってからウォズはきょとんとした顔をする。

 

ウォズ「何?前回の最後で言ってた英雄の話はどうしただって?なんで関係ない娘の話をするんだだと?それはまぁ、メタイ話、作者の想定以上にツバサ君の話が長引いたせいなのと話す事の順序がねぇ……とりあえず、まずは戦の娘の話を語ろうじゃないか。まぁ、その後に前回の出番が短かったあげは君の話もしよう」

 

茶目っ気に笑った後、ウォズの姿は再び見えなくなる。

 

 

────

 

 

さて、前回の最後でも触れたが時期をメサイアとスカイがアナザーブラックを撃破する数分前のヌーベル学園の生徒達の避難場所に当てる。

 

其処にはアナザープリキュアが襲来した事で避難している生徒達が居た。

 

その中で勇佳と瑞希がまだ戻って来ない愛香の事で心配していた。

 

勇佳「愛香先輩、大丈夫でしょうか?」

 

瑞希「……分からん。今の愛香の周りには友美ちゃんや晴渡さんに虹ヶ丘さんが一緒に居る。そんな所にあの怪物が愛香達の所に現れたらと言うを考えると安易に大丈夫とは言えんよ……」

 

不安そうな勇佳に瑞希は渋い顔でそう返す。

 

勇佳「そう……ですね……け、けど、愛香先輩なら何とか切り抜けそうな予感がします!万が一怪物に遭遇しても、その怪物の撃退に向かった特殊部隊が居ますし」

 

瑞希「……確かにあの特殊部隊は見るからして、性能の高い装備をして尚且つ戦闘力も高そうだ……だがな、私にはそれでもあの怪物を倒せるのかと不安が拭えないんだよ」

 

なんとか明るくしようとしてるのかそう言う勇佳だが、瑞希は渋い顔は変わらない。

 

???「何を不安がっているんですか瑞希、あの特殊部隊なら怪物を倒して見せますよ」

 

そんな2人に誰かが話しかける。

 

2人が顔を向けると半分が白、半分が黒になっている長髪の女性がいた。

 

瑞希「優巳(ゆうし)か……お前な……そうあっさり言い切るのは早計に近いぞ。あの怪物の実力次第では特殊部隊がやられるかもしれないんだぞ……」

 

優巳「どうしてですか?あの特殊部隊は男性のみで構成されています。それに男性なら怪物に対抗出来ますでしょう」

 

指摘した瑞希は女性、優巳の返しにまたそれかお前……と顔を抑える。

 

勇佳「いや……優巳先輩、その男性が無条件で強いと言う考えはおかしくありませんか?……男性でも運動が苦手だとか、戦いを好まない性格の人だって居るんですし……」

 

瑞希「それにだ。大体の作品は男性が主役であるのが多いが女性が主役である作品もあるんだぞ……お前のその考えは古過ぎやしないか?」

 

優巳「それでもです。女性は身体能力が劣っている以上、身体能力に優れた男性に護られるべきですよ」

 

女性は男性に護られるべきだと反論する優巳のにいや、お前な……と瑞希はさらに渋い顔になって顔を抑える。

 

瑞希(ホントこいつ、なんでこのご時世でこんな偏った考えを持てるんだ?マジで謎過ぎるんだが……)

 

頭が痛くなってきた瑞希と彼女を心配する勇佳、そんな2人に首を傾げている優巳。

 

そんな3人の会話を周りで聞いている者達がいた。

 

翔子(女性は男性に護られるべきね……あの人、女性が弱い存在だと思ってるんだ……)

 

英美(白永さん、貴女は同性に対する偏見が目立つわ。女性だって活躍してる人が居るのに……)

 

レイ(それに女性は家庭的でいるべきだと言うが、女性の中には家事が駄目な人だって居るぞ)

 

六華(優巳の言ってる事が正しいなら、私は生徒会長をやってないと思うんだけど……何故ならリーダーに当たる役職は男しかなれないから。けど、男が無条件でリーダーになれる考えはおかしいわ)

 

明輝(優巳さんの考えは同じ女としてらしくない……むしろ偏った男性の考えね……それも戦前辺りの男性の……)

 

誰もが優巳の主張に不愉快や不思議そうな感じであった。

 

 

 

 

勇佳「あ、瑞希先輩!あれ!」

 

瑞希「ん?」

 

優巳と話してから数分後、勇佳は避難所の入り口を見て声を上げ、瑞希も視線を向ける。

 

目に入ったのはテイルズディフェンドの兵士に連れられて歩く友美とましろの姿であった。

 

瑞希「友美ちゃんに虹ヶ丘さん、それに例の特殊部隊の一員か」

 

勇佳「良かった……2人とも無事だった……ってあれ?愛香先輩と晴渡さんは何処に?」

 

安堵の息を吐き出そうとして勇佳は愛香と空の姿がない事に気づき、瑞希も訝しんでから友美へと駆け寄る。

 

それに慌てて勇佳も続く。

 

友美「あ、瑞希さん、勇佳さん」

 

瑞希「友美ちゃん、愛香と晴渡さんはどうしたんだ?」

 

それは……と友美はましろを一瞥してから答える。

 

友美「実は怪物に遭遇して……そんな怪物を私達から遠ざける為に晴渡さんが引きつける為に離れて……そんな晴渡さんを助けるためにお姉ちゃんが後を追い駆けて……」

 

瑞希「そうか……(愛香なら怪物から友美ちゃん達を護るために行動する事は予想は出来る。だが、実際にやったのは晴渡さんか……彼女もまた愛香の様に前に出ちゃうタイプだったか……)」

 

友美から事情を聞いて瑞希は唸った後にましろを見る。

 

ここに来てからもましろはどことなく落ち着かない様子であった。

 

瑞希「友美ちゃん、虹ヶ丘さんに何かあったのか?」

 

そんなましろの様子を見て瑞希は友美へと問う。

 

友美「その、先ほどの怪物ので虹ヶ丘さん、怪物を見た途端、悲鳴を挙げたんです」

 

瑞希「悲鳴?」

 

うん……と頷いて友美は続ける。

 

友美「初めて遭遇したにしては尋常じゃない程の様子で悲鳴を上げて……それで晴渡さんが囮に出て……」

 

勇佳「あんな怪物がいきなり現れたら悲鳴を挙げちゃうのは仕方がないと思う。ですよね瑞希先輩」

 

瑞希「まぁ……そうだな……けどそれだけなのか?」

 

話を聞いて仕方ないと言った勇佳はどことなく引っ掛かってる感じの瑞希に怪訝となる。

 

勇佳「どう言う意味ですか?」

 

瑞希「いや、確かにあんな怖い奴に初めて遭遇したら誰だって悲鳴を挙げてしまうのは分かる。だがな……話を聞く限り虹ヶ丘さんの怯え方はどうもおかしく感じてな……ただ遭遇しただけでそんなに怯えるか?お化けが苦手な人なら気絶するのもありえるだろうが……聞く限りでは……何かのトラウマを刺激された様な感じに思えるんだが……」

 

トラウマ?と瑞希の推測に勇佳や友美が首を傾げるのを横目に瑞希はましろと目を合わせて問う。

 

瑞希「虹ヶ丘さん、怪物に遭った時の心境、辛いかもしれないけど話してくれる?どんな感じだった?」

 

ましろ「……良く、分かりません……なんだか分からないですけど……怪物を見た時、どうしてか凄く怖くなって……月影先輩のバッグから放たれた光を受けなかったらパニックになってました……」

 

勇佳「え、愛華先輩、何時の間にバッグを……と言うかバッグから光が照射ってどんなバッグ……?」

 

答えられた事に疑問詞を浮かべる勇佳に友美も自分も同じ意見ですと頷く。

 

瑞希「……どうしてパニックになったか分かる?」

 

ましろ「……分かりません……けど、怪物を見ると私の脳裏に良くないものが浮かんでくる様な感じで……」

 

続ける瑞希にましろは自分でも分からない様子で話してからけど……と言い

 

ましろ「傷つく()()()()()がどうしてか浮かぶんです」

 

勇佳「なんでそこで晴渡さん?」

 

分からないです……とましろは怪物のを思いだしたからか顔を青ざめて自分の体を抱きしめる。

 

瑞希「……勇佳、今の虹ヶ丘さんにはこれ以上聞くのは今の彼女のメンタル的にもう厳しい。ここまでにしておこう」

 

勇佳「……そうですね」

 

友美に慰められているましろを見て質問の終了を宣言し、勇佳はそれに同意した。

 

 

 

 

テイルズディフェンドによって友美とましろが保護されて数分後、まだ戻って来ない愛香と空に勇佳はじれったそうに足踏みしていた。

 

瑞希「友美ちゃんと虹ヶ丘さんが戻って、付いていた特殊部隊が怪物が居る場所に戻って暫く、動きが無いな……」

 

勇佳「愛香先輩や晴渡さん、特殊部隊の人達と運良く合流出来てれば良いんですけど……」

 

心配そうにしている勇佳に瑞希は内心同意してからふと思いだす。

 

瑞希「そう言えば……今学園内には井上先輩と小林先輩が詩嶋さんの救助に向かっていたな……愛香の奴、先輩達と合流してれば良いんだが……」

 

勇佳「そう言えばそうでしたね……OBの先輩方も大丈夫かな……」

 

暫く変わらない状況に勇佳は不安を抱き、瑞希はふうと息を吐く。そんな時だった。

 

明輝が学園を見て声をあげる。

 

明輝「会長、学園から何か強い光が!」

 

六華「光?」

 

その言葉に六華は学園を見る。

 

確かに学園の方で遠目であっても分かる程何かが光っていた。

 

目を見開く六華と同じ様に翔子、英美、レイもまた気づいて同じ様に驚いていた。

 

翔子「なに、あの光は……」

 

英美「ねぇ、何だかあの光の明るさ、増してない?」

 

レイ「おいおい、このままだと目にきつくないか?」

 

学園から迸る光が段々とその眩しさが増し始めているのに気づいたレイ達は慌てて目を瞑ったり、手で隠すのだが……

 

明輝「うわっ?」

 

英美「まぶしっ!?」

 

その光は目を瞑っていても視界を埋め尽くす眩しさであった。

 

避難していた者達の誰もがその眩しさに呻いたり、騒ぐ中、勇佳達、一部の者達の脳裏にあるイメージがそれぞれ浮かび上がる。 

 

勇佳は青い衣装に銀髪のポニーテールをし、頭部にバイザーマスクを装着し、右手にガンブレードを持った女性のイメージが……

 

瑞希は黄色の衣装に灰色のツーサイドアップの髪をし、頭部にバイザーマスクを装備し、右手に大刀を持った女性のイメージが……

 

翔子には仮面ライダーの意匠が入った緑の衣装に緑のポニーテールで首にマフラーを着けた女性のイメージが……

 

六華にはスーパー戦隊の意匠が入った赤の衣装に赤のショートヘアでゴーグル付きのサークレットを着けた女性のイメージが……

 

英美にはウルトラマンの意匠が入った青の衣装に青のロングヘアで銀色のサークレットを着けた女性のイメージが……

 

レイにはガンダムの意匠が入った白の衣装に鎧を纏い黄緑のツインテールでブレードアンテナを着けたイメージが……

 

明輝にはメタルヒーローの意匠が入った銀の衣装に金属の装甲を着け、銀色のロングヘアにサイバーグラスを着けた女性のイメージが……

 

瑞希「っ、今のなんだったんだ……?おい勇佳、大丈夫か?」

 

勇佳「は、はい……なんとか……」

 

目元を抑えながら問う瑞希に勇佳も同じ様にしながらそう返す。

 

なんとか目が戻った瑞希は周りを見て、誰もが光りはなんだったのかで騒めいていた。

 

瑞希(一体なんだったんださっきの……どことなく服装がプリキュアが着ていたのに雰囲気が似ていた様だが……)

 

誰もが突然ので戸惑う中、優巳は戸惑っていた

 

優巳(何だったんでしょうかあの光は……それに、さっき私の頭に浮かんだ変な映像は一体……)

 

光りが収まる中、優巳の脳裏にも映像が過ったのだ。

 

ただ、瑞希達と違いノイズがかかっていてちゃんと見えていなかったが……

 

ましろ「?さっきの光はなんだったんだろう?」

 

一方、ましろは瑞希達と同じ様にイメージを一瞬過ったがそれがなんなのか気づく前に、直ぐに頭から抜け落ちていた。

 

その時の彼女達は知らなかった……先ほどの光の発生源に愛香と空が居る事を……

 

 

 

学園で発生した謎の光が放たれてから数分後、勇佳は愛香と空まだ戻って来ない事に不安を抱き、瑞希は足踏みしながら待っていた。

 

勇佳「あれから数分は経ちますけど、まだ来ませんね……」

 

瑞希「確かに、そろそろ誰かが来ても良い筈だが……愛香、無事で居てくれ……」

 

不安そうに話しかけて来る勇佳に相槌を打ちながら瑞希は愛香が無事で居て欲しいと祈る。

 

翔子「誰かが来たぞ」

 

すると翔子がこちらに来る人影に気づいて声をあげ、それに瑞希も愛香が来たかと勇佳と共に見る。

 

その人影は……拓也と律子、詩嶋であった。

 

拓也「おーい!」

 

律子「詩嶋さん連れて来たわよ」

 

六華「お2人とも、無事で良かった。怪物とは遭遇しなかったのですね」

 

ケガもしてない3人に六華は安堵しながら話しかける。

 

拓也「いやぁ、遭遇はしたが運が良くて怪我はしなかったんだよ」

 

律子「そう言う事、ホント運が良かったな」

 

そう返した拓也と律子にそうでしたかと六華が安堵する中、隣で明輝が詩嶋へ説教していた。

 

明輝「無事なのは分かったわ。けど詩嶋さん、貴女の行動で迷惑かけたのよ。避難指示の放送が聞こえたら、素直に放送からの指示に従いなさい!」

 

詩嶋「すいません」

 

詩嶋が明輝に説教されてるのを横目に瑞希と勇佳が拓也と律子に近寄る。

 

瑞希「律子先輩、拓也先輩、詩嶋先輩、無事でなによりです……所で、愛香と晴渡さんは一緒じゃないんですか?」

 

拓也「あ、あー……愛香と晴渡って子なら無事だ」

 

勇佳「愛香先輩と晴渡さんも無事なんですね……けど、なんで2人と一緒じゃないんです?」

 

問う瑞希に拓也は目を泳がせながらそう返し、無事な事に良かったと勇佳は安堵してから疑問を呟く。

 

瑞希「そうだな。無事なら一緒に姿を見せれば良いものを……」

 

律子「やっぱり聞くわよね……2人は諸事情で特殊部隊の人に話を聞かれているのよ」

 

勇佳「?どうしてですか?」

 

特殊部隊に話を聞かれていると言われて首を傾げる勇佳へ頬をポリポリ掻いてから拓也は頷きながら話す。

 

拓也「実はと言うとな……あの怪物には特殊部隊は苦戦しちまっていたんだよ」

 

勇佳「ええ!?大丈夫だったんですか!?」

 

思わず驚いて聞く勇佳に無事じゃなかったらここにはいねぇよと返しながら拓也は続ける。

 

拓也「そんな特殊部隊が苦戦した怪物なんだが…………()()()()()と名乗る2人の女戦士が現れて怪物を倒したんだよ。2人はそんなプリキュアに助けられたから、そのプリキュアがどういう感じだったかを聞かれてる訳だ」

 

六華「プリキュア……ですか?」

 

告げられた事に六華や耳を傾けて聞いていた生徒達が首を傾げる中、瑞希と勇佳、それに近づいて来て話を聞いていた友美が驚いて目を見開く。

 

瑞希「(プリキュア……だと……!?)……お2人は実際に見たんですか?」

 

律子「ええ、私達と詩嶋さん以外にも特殊部隊の隊員さん達も実際に見たわ(ただ、隊員の人達に2人の正体を勝手に話すのは駄目だって口止めされてるのよね……いやまぁ、変身ヒーロー的にも正体をばらすのはデメリットにもなりうるしね……)」

 

拓也「ああ、人々の危機を聞いて駆け付ける戦士、まさにヒーローと言っても過言じゃない。まっ、この場合はヒロインが正しいよな……」

 

内心驚きつつそれを表に出さないようにしながら問う瑞希に律子は肯定し、拓也がしみじみとそう返す。

 

勇佳「そうですか………(も、もしかして愛香先輩がプリキュア?……しかも数的に考えるともう1人ってもしかして、晴渡さん?)」

 

友美「(えぇ……もしかしてお姉ちゃんがプリキュアに変身したの!?今朝話した事はフラグだった!?)それにしても特殊部隊の人とのお話ってどれ位になるのかな?」

 

各々に内心驚いている中、勇佳の背後から聞き覚えのある声が聞こえて来る。

 

???「あ、いたいた。瑞希~勇佳~友美~」

 

???2「ましろさ~ん」 

 

勇佳「今の声……」

 

まさかと自分の背後に勇佳は振り返ると元気に手を振る愛香と空が歩いて来る所であった。

 

友美「お姉ちゃん、無事で良かった!」

 

元気な様子の姉に友美は駆け寄って抱き着く。

 

おととと少しよろけたが愛香は安心させる為に微笑んで友美の頭を撫でる。

 

愛香「ごめんなさい友美。心配かけてしまって……瑞希と勇佳も心配をかけてごめん」

 

瑞希「全くだ。怪物に襲われたと聞いてヒヤヒヤしたが、その様子じゃあ無事で済んで良かったよ」

 

勇佳「ホントですよ愛香先輩!話を聞きましたが無茶しないでくださいよね!」

 

本気で心配してる2人と友美に愛香はごめんと頭を下げる。

 

確かに状況的に考えると無謀に近かったな……とプリキュアになれなかったらヤバかったのを再認識して愛香は反省する。

 

一方の空はと言うと……

 

ましろ「空ちゃん大丈夫?怪我してない?」

 

空「大丈夫です!この通り五体満足です!!」

 

抱き着いて聞いたましろはふんすとガッツポーズを取る空に良かったと呟く。

 

その際に空の匂いを嗅ぐ。

 

ましろ(ああ、空ちゃんの匂い……オチツクナァ……)

 

空「ましろさんくすぐったいですよ~」

 

ハイライトのない蕩けた目で空の匂いを嗅ぐましろに気づいておらず、空はくすぐったそうに笑う。

 

ましろ達とワイワイ話してるそんな二人を優巳は見ていてある感情を抱いていた。

 

優巳(二人はどうして自分からトラブルに突っ込むんですか?……こんな面倒事は男や大人に全部任せるのが正しいでしょうに……)

 

それは普通では対処出来ないトラブルは男や大人に任せて、女は大人しくするべきなのになぜ飛び出すのかと言う疑問の感情。

 

優巳は何故自分からトラブルに関わろうとする愛香と空の行動を理解できなかった。

 

そんな優巳をある人物が離れた場所で様子を見ていた。

 

その人物は鍵を模したデザインをした槍を持つ金髪の青年であった。

 

 

???(『世界の殺戮者』の創造主を倒した二人の英雄……もとい2人の師弟。その創造主を倒した弟子は、創造主の戦いで重傷を負った師を自分の故郷で療養させて、創造主の死によってプリキュアの記憶と力を無くした少女達を救いに旅だとうとしたが、創造主の呪いで狂いし故郷の人々に襲撃されてしまい、死傷を受け、そのまま処刑されそうになったが、怪我をおして師が助け出した……しかし、弟子は狂いし住民達の暴力と暴言に創造主との戦いで負った怪我によってその命は消える直前で、弟子は師から望んだ言葉を聞けず、命の灯火は消えた……そんな弟子の魂を師は消える前に最後の秘術を使って自身の母なる場所へと宿すと共に……)まぁ、あの様子じゃあ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……」

 

内心そう考えた後に青年は優巳を見てそう評した後にその視線をワイワイ話してる愛香と空に向ける。

 

???(アナザープリキュアを倒したのが()()()()()()()()のキュアスカイに救世主の名を持つプリキュア、キュアメサイアか……アナザーブラックを浄化で来たって事は彼女達なら『世界の殺戮者』の創造主によって全てを狂わせた少女達を救えるかもしれないな……後は、取り返しのつかない過ちを犯した弟子の考えを変えてくれる事を祈るしかないな………)

 

内心そう呟いた後に青年はスマホを取り出すと、入力してスマホからある情報を送信した。

 

その情報はアナザーブラックと2人の戦いの情報である。

 

???(アナザーブラックを倒したプリキュアの情報を将悟さんと戦のスマホに送信完了……と。まぁ、あの2人ならプリキュアの片方は直ぐに気づきそうだが……)

 

愛華、空と見て最後に優巳へと視線を向けてから青年はその場から姿を消した。

 

その青年が愛香達だけでなく優巳に関わる人物であることを現時点では知る由も無かった。

 

そんな青年も知らなかった。

 

???「…………」

 

青年とはまた別に 愛香達をみつめる存在がいた事を……

 

その存在はアナザーブラックの様にその身に女性用の緑のマーチングバンド系の衣装を纏い、ダークグリーンのトリプルテールをした髪型に赤い丸い鼻を付けた魔物でその衣装に文字と数字が刻まれていた。

 

2012 MARCH

 

 

愛香と空が無事に友美達とましろの所に合流して数分後、学園内からテイルズディフェンドの隊員が現れて、アナザーブラックとの戦闘があった場所は元通りになった事を生徒達や先生達に報告して安心させる。

 

余談だが愛香と空は六華に学園内で無茶をした事に対する説教を受ける事となる。

 

実際問題、下手すれば命に関わる事なので当然の奴だ。

 

その後、拓也と律子は愛香達から別れ、暫くして学園に来たあげはの所へ向かう中、愛香達は帰路につくのであった。

 

勇佳「愛香先輩、会長に説教を受けましたね……」

 

愛香「勝手な行動をとったから怒られても仕方ないけどね……まあ実際、命が危うい状況でもあったしね……」

 

話しかけて来た勇佳に愛香はんーと背伸びしながら返す。

 

勇佳「そうですね……あたしも愛香先輩が無事で良かったですよ……そう言えば、全校集会が終わった後、拓也先輩と律子先輩も帰られたんでしょうか?」

 

愛香「ああ、あの2人なら全校集会が終わって中等部以下の生徒達が先に帰宅させられた後に少しして空さんと虹ヶ丘さんの様子を見に来たあげは先輩と一緒に帰ったわよ」

 

拓也と律子は終わった後どうしたかを質問する勇佳に対して愛香そう返す。

 

ちなみに高等部以上の生徒がその時点で帰宅してないのは怪物ので慌ただしく動いた事で散らかった事の清掃をしていたのもあるからだ。

 

空は上記の怪物ので危険な行動をした事で愛香と共に説教を受けていた事で残っていて、ましろはそんな空を待っていたのだ。

 

友美も妹と言う事で瑞希達と一緒にいた。

 

瑞希「皇あげは先輩も学園に来た時は情報が早く出回り過ぎだと思ったな」

 

友美「ホントだよね。けどあげは先輩ってホント虹ヶ丘さんや晴渡さんが大事に思って良い先輩だよね~」

 

笑って言う友美にそうだなと頷きながら瑞希は内心ある事を考えていた。

 

瑞希「(なんと言うか、あげは先輩のは後輩以外にも何か別の思いがある感じに見えたな……)それにしても、新学期早々こんなでかいトラブルが起きてしまうとは、こんなトラブルは連続で起きないで貰いたいな」

 

愛香「確かに、こんなトラブルはごめんよね」

 

今回のようなトラブルは二度と起きないで欲しいとぼやく瑞希に愛香は疲れた顔で同意する。

 

だが、瑞希達は知らなかった……この時から既に新たなトラブルの火種が動いていることを……

 

 

 

 

愛香達が帰路を着いてる頃、別の道で空もましろと一緒に帰路についていた

 

ましろ「空ちゃん大丈夫だった?怪物に追われて怪我はしてないよね?」

 

空「大丈夫でしたよ。私や愛香さんの窮地をプリキュアと言う戦士に救われましたから」

 

笑顔で言う空にましろはプリキュア……と小さく呟きながら頭上に広がる空を見上げる。

 

ましろ「(何か気になるけど……)その人達ってまた現れるのかな?」

 

空「人々に危害を与える輩が出たら来ると思いますよ」

 

自信満々に言う空に断言しちゃうんだとましろは苦笑する。 

 

ましろ「どうしてそんなに断言できちゃうの」

 

空「そ、それはその!ほら、そう言う悪い事をする怪物が現れるのなら駆け付けるのがヒーローですし!」

 

問われた事に空は慌てながらまくしたてる。

 

ましろ「プリキュアか……私も見てみたいな……」 

 

空(うぅ、今のましろさんに見せて良いのでしょうか……プリキュアを………)

 

感慨深く言うましろのに空は葛藤しながら帰路を歩くのであった。

 

 

 

空達が帰路を着いて少しして、愛香と空を説教した六華と明輝も帰路についていた

 

彼女達2人は先生と話していて少し遅れての帰宅となった。

 

明輝「会長、月影さんと晴渡さんは訳あってあんな無茶をしたのよ。なのに二人に対しての説教厳しくない?」

 

六華「確かにそうであるけどね明輝……今回は良かったとはいえ、二人は危うく命を落とす可能性があったのよ。会長として生徒の安全を考える立場なんですからちゃんと釘を刺しておかないといけないわ。彼女達の様に無茶をする人が出るのは避けないといけない」

 

話を振って指摘する明輝に対し、六華はそう返す。

 

明輝「そうね……二人にはもう少し自分を大事にして欲しいし、今回の様な怪物が出る事態は来て欲しくないですね……」

 

六華「まぁ、今回の様な事態、早々起こらないでしょう……もし今の事態がまた起きたらそれこそご都合主義にも程があるわね」

 

心配そうに呟く明輝に六華はそう返す。

 

明輝「ご都合主義……あたしはそうは思いませんよ……きっと何か理由があって起きた事態だと思いますよ」

 

六華「理由があって起きた事態?」

 

訝しむ六華に明輝は頷く。 

 

明輝「その鍵を握ってるのは会長が説教した月影さんと晴渡さんにあると思うわ……暫くは二人の様子を見た方が良いと思うの」

 

そう言われて六華は暫し考えた後にそうね……と2人を見る事を検討する。

 

六華「(ただ、そうなるとあの時、謎の光を受けて脳裏に浮かんだ変身ヒロイン系の衣装を纏った女性が何なのか、後はその前に私が会長室で受けた謎の頭痛も気になるわ……)」

 

歩きながら六華は唸る。 

 

この時の二人は知らなかった。

 

2人もこれから起こって行く事態に愛香達と共に関わる事になると……

 

 

別の場所では翔子と英美、レイの3人は一緒に帰路に着いていた

 

英美「新学期早々怪物騒ぎが起きるなんて思わなかったわ」

 

レイ「そうだな。怪物の他に学園に特殊部隊が来るわ、プリキュアとか言うヒーローが怪物を倒したとか、あたしらが避難場所に居る裏でとんでもない事態が起きてるよな」

 

翔子「その後は私達で避難の際の片付けをしている中で詩嶋さんは送迎の車で帰り、赤城会長が月影さんと晴渡さんに説教をしてたね」

 

頭の後ろで腕を組んでぼやく英美にレイもうんうんと頷き、翔子は思いだして呟く。

 

英美「私達は避難しただけだけど、今日は色々とあり過ぎて何か疲れが来た感があるわ……明日も学校あるから早く休みたいわ」

 

英美のぼやきにレイと翔子はホント同意と頷く。

 

暫くして分かれ道が見えて来て、レイは翔子と英美とは反対の道へ歩き出す。

 

レイ「んじゃ、また明日な翔子、英美」

 

英美「ええ、それじゃまた明日学校で会いましょレイ」

 

翔子「またね」

 

ああと返してレイは翔子と英美と別れて行き、翔子と英美は家が同じ方向の為、一緒に歩く。

 

その途中にある公園(実はツバサとメップルが出会った場所)を通り過ぎようとした時、翔子は立ち止まる。

 

英美「どうしたの翔子、いきなり立ち止まって公園を見て?」

 

翔子「……ごめん英美、先に帰っててくれない?」

 

突然立ち止まった翔子に首を傾げた英美は翔子の口から出た言葉にさらに首を傾げる。

 

英美「何で先に帰れと言うの?」

 

翔子「……なんだか分からないけど、この公園で何か気になって……」

 

気になるという翔子に英美は少し思案してからふうと息を吐く。

 

英美「ならここで待ってるから、早くその気になる事を解決して来なさい」

 

翔子「わかったよ英美。用は早く済ますから」

 

待っていると言う英美に翔子は頷いて公園の中に入って行く。

 

なぜ翔子は公園へと入ったのか……それは何かが自分を呼んでる感じがしたのだ。

 

こっちかなと見渡しながら歩いていた翔子の目に光るものが映る。

 

翔子「あれは……」

 

よく見ようと翔子は光るものの元へと近づいてしゃがんで見ると……5枚のメダルがあった。

 

それぞれ仮面ライダー1号、仮面ライダークウガ、仮面ライダージオウ、仮面ライダーゼロワン、仮面ライダーガッチャードの顔が描かれていた。

 

翔子「仮面ライダーの顔が書いたメダル……?けど、このメタリックブルーのは何?これも仮面ライダー?もしかしてリバイス、いやギーツの後に出る新ライダー?」

 

訝しみながら翔子は5枚のメダルを拾い上げ、その中でガッチャードを初めて見たので興味深そうに呟く。

 

翔子「こんな所で物を捨てるなんて……何を考えているのかしら……」

 

ー翔子~まだなの~?ー

 

ふうと息を吐いた所で英美の呼ぶ声に今戻るよ~と返してから翔子は手の中にある5枚のメダルを見てから、暫くしたら警察に届けようと懐に仕舞って歩き出す。

 

英美の元へ戻っている翔子はこの時知らなかった。

 

仮面ライダーの顔が描かれたメダルが自身を数奇な運命へと導く事を……

 

 

翔子達が帰路に着いている時と同じ時刻、優巳は実家である白永神社に帰路を着いていた

 

優巳「ふぅ……あの2人は会長の説教を機に自ら危険に突っ込む行動は控えて欲しいですね……ああいう行動は男や大人に任せて、女や子供は男や大人に護られて大人しくすべきなんですから……詩嶋さんのようにお淑やかにあるべきなのに……」

 

歩きながら優巳は愛香と空を思い浮かべて彼女達の行動を理解できないと溜息を吐いてぼやく。

 

???「女は大人しく男に護られていれば良いか………()()()()にそれを言う資格はあるのか?」

 

突如、自分のぼやきに対して反応した言葉に優巳は驚く。

 

優巳「誰!?」

 

慌てて声のした方へと顔を向けると其処には黒フードを被った少年が居た。

 

なぜ少年だと分かったのは体つきから判断してだ。

 

そんな優巳を見て少年は冷めた様な感じでふう……とワザとらしくため息を吐く。

 

???「その様子じゃあお前は自ら犯した過ちすらも、世界を救った功績すらも、それ処か全ての記憶を忘却したようだな」

 

優巳「過ち?世界を救った……?何のことを言ってるのですか?」

 

突然言われた事に理解できない優巳が戸惑うのを構わず、黒フードの少年は近づきながら続ける。

 

???「やれやれ、完全に()()()()()を忘却させられたようだな……まあいい。()()()()()になってしまったお前に()()()()()()()()()を止める事は出来ない……精々今の人生を楽しむんだな」

 

すれ違いざまに優巳へとそう告げて黒フードの少年は歩いて行く。

 

優巳「あなたは何を言ってるんですか!何者なのか答えなさい!!」

 

慌てて優巳は少年を問い詰めようと振り返るが……

 

そこには元から存在しなかった様に黒フードの少年の姿はなかった。

 

優巳「居ない!?」

 

どこに……と優巳は得体の知れない存在にぶるりと体を震わせる。

 

優巳「さっきのは一体……」

 

とにかく早く帰ろうと早歩きで歩き出す。

 

歩きながら優巳はすれ違った時のを思い出す。

 

すれ違った際にほんの少しであったが、黒フードに隠れていた少年の顔が見えたのだ。

 

その顔を見た際、優巳は初めて見たはずなのに、何処かで見た様な違和感を覚えた。

 

優巳「(あの時見えた顔……どうして私は、引っ掛かったんだろう……)」

 

先程までのも合わせて起きた出来事に息を深く吐き出しながら、優巳は歩く。

 

暫くして優巳は知る事になる。

 

己の前世と少年の言ったその前世が犯したと言う罪が何なのかを……

 

 

優巳が帰路に着く途中で黒フードの少年に遭遇する数分前、全校集会が終わってから愛香達と別れた拓也と律子は中等部以下の生徒達が下校して暫くして来たましろと空の様子を見に学園に来ていたあげはと出会い、彼女に自分達が今まで出くわした事や学園で起きた怪物騒ぎにプリキュアの事を話してからあげはの車に乗り、アナザーブラックが暴れたショッピングモールへ向かっていた。

 

ショッピングモールに向かう理由はアナザーブラックの襲撃の際に駐車したままの拓也のバイクを回収する為である。

 

律子「あげはさんすいません。拓也のバイクを取りに行くために乗せてくれて」

 

拓也「ホントに面目ねぇ……」 

 

あげは「気にしないで律子に井上君。それより、学園に現れた怪物を倒したプリキュアは誰か教えてくれない?」

 

礼を述べる律子と拓也にあげはは笑って返した後にそう聞く。

 

そう聞かれて2人は困った顔をする。

 

律子「それについては、私も拓也も詳細は知らないわ。怪物に対抗できる正義のヒロインとしか言えないわ」

 

拓也「実際にあの怪物はプリキュアに倒されたからな」

 

成程ね~とあげはは納得した様子のに律子と拓也は複雑な顔になる。

 

律子(あげはには言えないわ……何せプリキュアに変身したのは晴渡さんとあげはの後輩の愛香だなんて……)

 

拓也(それに特殊部隊の隊員から口止めされてるから下手に言えないよな……)

 

そんな2人をミラーでちらりと見てあげははふうんと納得した様に目を細める。

 

あげは「(この反応、やっぱり()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()って所ね……)そう言えばさ、丁度怪物騒ぎが起こっていた時間帯で、ここから少し離れた交差点で信号待ちをしてる時にね。学園の方から強烈な光が見えたんだけどさ、遠くだったのに離れた私の所にも届くほど強い光だったからビックリしたわ」

 

2人はそれが何なのか知ってる?と話を振るあげはに拓也と律子は驚く。

 

拓也「マジかよ。あの光、そんな遠くまで届くほどだったのかよ……(強烈な光って、愛香や空が変身した際に放たれた光か……遠くにいるあげはさんの所にまで行くとは………)

 

律子「大丈夫だったんですかあげはさん?(そう言えば……愛香の担任だって言う女性もその光で妙な反応をしてた様な……)」

 

心配する2人に大丈夫大丈夫と返す。

 

あげは「そうそう……あの光を見た時にさ、私の脳裏に()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()がなんでか浮かんだんだよね……なんでかしらね?」

 

拓也「そうなんですか?」

 

律子「セパレートタイプの衣装を来た金髪の戦うヒロインの様な女性………」

 

振られた話の内容に2人はふうむと考え込む。

 

まさかプリキュア?と律子が考え込む隣で拓也は何げなく車窓の方に顔を向けて……ある物を目撃する。

 

それは空から光球が落ちて来るので、それの落ちようとしてるのが拓也と律子がテイルズディフェンドの隊員達に遭遇した公園であった。

 

拓也「あの光は!?あげはさん!悪いけどバイクの後回しであの光球を追ってくれないか!!」

 

あげは「え?光球!?」

 

拓也に言われてあげはと律子も気づいた所で光球は公園へと落ちた。

 

律子「公園に落ちたわ!」

 

あげは「こりゃあ、またとんでもない出来事に遭遇しちゃうかもね」

 

行くわよ!とあげははスピードを上げて光球の落ちた公園へと進路を変える。

 

暫くして、公園へと到着し、車を駐車場に停車させると3人は急いで公園内へと入り、光球の捜索を始める。

 

落ちたと思われる場所を特定したのだが、光球らしいものが見つからない。

 

拓也「この辺りに光球が落ちたと思うんだけどな……あの勢いなら何かしらの跡があっても良いのに……どうなっているんだ?」

 

律子「んー……もしかしてあの光球、大きさと違って中身は小さくて、普通に見るんじゃあ見つからないじゃあないかしら?」

 

あげは「後は私達の目じゃあ見えないものの可能性もあるわね……」

 

首を傾げる拓也に律子が推測し、あげはも付け加える。

 

拓也「んじゃあ、このままじゃあ見つからないって事か?」

 

律子「だから小さかったと言うのも想定して、スマホのカメラで拡大して辺りを見て探して見ない?」

 

あげは「確かにそれなら何か分かるかもね」

 

提案にあげはと拓也は賛同し、早速3人はスマホのカメラを起動し、辺りを見渡してみる。

 

少しして、拓也は風景に紛れていた奇妙な物を見つける。 

 

拓也「なんだこれ?」

 

あげは「井上君、何があったの」

 

どれどれと戸惑う拓也の隣に来たあげはは拓也がスマホを向けている方に自分のも向けると映ったのは裁縫とかで使う針の先端位の大きさの奇妙な球体であった。 

 

あげは「もしかしてこれがさっきの光球の正体?」

 

拓也「拡大カメラの機能を使ってやっと見えるって、小さ過ぎだろ」

 

律子「ホント小さすぎるわね……」

 

首を傾げるあげはと呻く拓也の隣に律子も来て、覗き込んでみた奇妙な球の大きさに呆れる。

 

3人してしゃがみ込んで奇妙な球を観察していると、あげははある事に気づく

 

あげは「あれ……?」

 

拓也「?どうしたんだあげはさん?」

 

声を漏らしたあげはに拓也と律子は顔を向ける。

 

あげは「あのね、この球体……さっき見た時は中に小さなタマが2つしかなかったのに、小さなタマがたくさん増えていて、しかも大きくなっているのよ?」

 

拓也「たくさん増えてかつ大きく?……ホントだ、さっき見た時は小さいタマ2つだったのに……あ!?」

 

指摘に気づいた拓也も見ていて球の中が変化しているのに気づく。

 

律子「何これ?どういう事?」

 

あげは「これって……小学校高学年と中学校3年の時に習う生物の誕生とかで見る受精卵の動きに似てない?」

 

戸惑う律子にあげはがそう言い、言われてみればと律子と拓也もハッとなる。

 

すると内部が変化していた奇妙な球から光が迸る。

 

拓也「うわっ!?何が起きるんだ」

 

突然迸った光に3人は後ずさると光を迸っている球体がみるみるうちに3人が普通に視認できる程大きくなって行き、暫くすると球体は少しずつ形を変えて行く。

 

律子「な、何が起きてるの?」

 

あげは「まさか、何らかの生物が産まれるの?」

 

拓也「おいおい、怪物とかだったら勘弁してくれよ。二度目なんてごめんだぞ」

 

目をパチクリさせる2人と顔を引き攣らせる拓也を前に光りはやがて収まって行く。

  

─あぁぁぁぁぁぁ!!─

 

響き渡る泣き声にあげはは光のあった場所へと駆け出すと泣き叫ぶ赤ちゃんが横たわっているのを目にする。

 

慌ててあげはは自分が着ていた上着を脱いで赤ちゃんを優しく包む。

 

あげは「ようしようし!良い子だからね」

 

律子「あ、赤ちゃん!?」

 

拓也「おいおい、マジで赤ちゃんの卵だったのかあれ……」

 

泣き叫ぶ赤ちゃんをあやすあげはの後ろに来た律子と拓也は赤ちゃんを見てびっくりする。

 

良く見ると赤ちゃんは()()()()()()()()()()()の様だ。

 

律子「な、なんだか分からないけど、とにかく急いで産婦人科に連れて行きましょう!」

 

拓也「お、おいおい、どこから来たのか分からないのに連れて行って大丈夫なのか?」

 

そう指示する律子のに拓也は戸惑いながら指摘する。

 

律子「そうだけど、流石にこんな間もない赤ちゃんを見つけたからには放ってはおけないでしょ!」

 

拓也「わ、分かったよ……幸いこの辺は俺がバイトで良く行く場所だから産婦人科がやっている所があるのは知ってる。番号もそん時にチラッと見ているから電話は俺がかけるよ」

 

あげは「お願いね井上君」

 

威圧に押されて頷いた拓也は早速産婦人科へと電話をかけ、詳細を少しぼかして泣き声が聞こえて向かったら放置されている所を保護したと言う感じで話し、見て貰えると2人に伝える。

 

早速その産婦人科へと向かおうとあげはの車へと戻り、あげはが運転する為に律子が赤ちゃんを預かろうとするが……

 

ーうぎゃあ!うぎゃあ!!-

 

律子「ちょ!?ちょっと泣き止んで!」

 

受け取った瞬間に赤ちゃんは泣きだし、慌ててあげはが受け取り直すと赤ちゃんは泣き止む。

 

どうやら最初に抱き上げたあげはに心を許している様だ。

 

あげは「しょうがない……拓也君、変わりに運転してくれない?」

 

拓也「ま、まあ一応バイトの一環で車の免許も取ってはいるけど、主にバイクしか動かしてないからゆっくりで行くからな」

 

律子「それで良いのよ。赤ちゃんの事もあるしね」

 

お願いするあげはに拓也はそう返し、律子のを聞きながら運転席に座り、あげはが助手席、律子は後ろの席に座ると車は発進し、産婦人科のやっている場所へとゆっくりと向かう。

 

あげは達は知らなかった。

 

自分達が見つけて赤ちゃんとなった光球はメサイアとスカイに浄化されたアナザーブラックの中から飛び出した光の1つだと……

 

そして、その赤ちゃんの見た目が……メサイア、愛香が見た赤ちゃんの頃の()()()()()である事……

 

 

あげは達が公園内に現れた赤ちゃんを拾い産婦人科をやっている所へ移動するシーンを見せると再び黒い空間の場所に移動した。

 

そして三度、ウォズが現れて、皇あげはと白永優巳の絵が描かれたカードを翳しながら語りだす。

 

ウォズ「さて今回の話であげはが関わる話と英雄の生まれ変わりである白永優巳の事が明らかになった。だが現時点では白永優巳は自身が英雄の生まれ変わりである自覚は無く、どこにでもいる普通の少女に過ぎない……だが……」

 

ウォズは優巳のカードを取り出すが、前回同様一瞬だが少年の画像に変わった

 

ウォズ「優巳は知らない。自身が見ようとしなかった者と接触したことを……そして、後に自らの前世を思い出し……これ以降のはお楽しみにしておこう……ちなみに生まれ変わりのお話がメインでその前世のは人のモノローグに近いのだけで語ってるじゃないかと言う文句は作者に言ってくれたまえ、私に文句を言われても仕方がないからね……」

 

優巳のカードが元の少女の図柄に戻るとウォズは優巳のカードを戻した後、あげはのカードを出した

 

ウォズ「あげは君は、先ほどメサイアとスカイによって浄化されたアナザーブラックの中から出て来た光球から生まれた赤ちゃんの女の子と接触して保護したね」

 

ウォズは先程赤ちゃんをあやすあげはの様子を見せた

 

ウォズ「その赤ちゃんが実は愛香が見た赤ちゃんの頃の()()()()()である事を現時点のあげは君達は知らない」

 

そう語ったウォズは先程の映像を消す。

 

ウォズ「さて、今回のでキュアデスバイア、ツバサ、あげは、優巳の話を語った。これで終わりと言いたいが、最後に()()()()を紹介してから話を終わろう」

 

ウォズは最後に重要な事を言って姿を消す。

 

 

 

 

ネーベル学園内

 

生徒がいないかの確認の見回りをしているのか、ピンクのセミロングの女性が歩いていて溜息を吐いていた。

 

???「はぁ~……数年前に卒業した学園に教師として戻って来て早々に怪物騒ぎって……とんでも展開過ぎるよぉ……」

 

ぼやいてから再びため息を吐いた後にん~と唸る、

 

???「それにしても……そんな怪物騒ぎを解決したのが()()()()()って名乗る女の子か~なんだろう……初めて聞く筈なのにどっかで聞いた様な感じになるのは……」

 

腕を組んで唸ってから次に思い浮かべるのは自分の脳裏に過った物だ。

 

???「後、あの光の中で浮かんだ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……なんだか親近感が湧くんだよな……見たって言う月影さんにプリキュアの事をもう少し詳しく聞いてみようかな~うん!そうしよう!と言う訳で月影さんに聞くのけって~い♪」

 

良し!と気合を入れた女性は鼻歌歌いながら歩き出す。

 

そんな彼女はある事実を知らなかった。

 

彼女自身、あるプリキュアの変身者である事……プリキュア5のリーダー、キュアドリームだと言うのを……

 

女性、夢原のぞみがそれを知る事になる時はまだ遠いが刻々と近づいていた……

 

 




次回

家に帰宅した愛香と友美。そこである事態が

セッビィ「ちょっと!あの展開早すぎるビィ!」
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