プリキュア戦記 正義のプリキュアvs終界 作:MIXEVOL
テイルズディフェンドに出会った次の日、愛香は友美と共に学園に登校する。
登校する最中で空達と出会って話してる所に優巳に出会う。
そこで愛香達は優巳から女は強い男に護られるべきだと言った事で一触即発になりかねない事態が起きたが、その最中に東堂の関係者であるローズマリーが現れ、そんなローズマリーを見て優巳は気絶してしまう。
愛香はローズマリーに対し、父勇介の予想した72人のアナザープリキュアの襲撃に対し不安を抱いていることを話すとローズマリーはその愛香に対しその問題を解決する為の要員を呼んできたと話す。
その要員である品田拓海も既に来ていて合流して話している頃、先に来ていた六華と明輝は副会長である青場から、自身のロッカーが光っている事を伝えられて、確かめてみると光っていた原因と思われるメダルを見つける。
六華はアカレンジャーを始めとするスーパー戦隊系のメダルを、明輝はギャバンを始めとするメタルヒーロー系のメダルを手にした。
そのメダルを見て、六華と明輝は初めて見るにも関わらず何処か見覚えがあると言う違和感を抱く中、調べていた青場が昨日学園に襲撃したアナザーブラックの仲間と思われるマーチングバンド系の衣装を着た怪人が映った動画を見つける。
その怪人を見た六華達はアナザーブラック同様学園に襲撃するのでは無いか不安を抱き、もしもの時に備えて、昨日来訪したテイルズディフェンドに連絡すると言うと決める。
だが、マーチングバンド系の怪人だけでなく、赤い蝶の怪人と狼の特徴を持った女子サッカー選手系の怪人もあった事を、3人は知る由もなかった。
────
ヌーベル学園 カフェテラス
ヌーベル学園に着いた愛香はローズマリーと途中で合流して来た彼の仲間の拓海と別れて授業を受ける。
それから時間が経ち、昼休み中に瑞希と勇佳と共にカフェテラスに向かっていた。
カフェテラスに向かう途中愛香は午前中の授業のことを思い出していた
愛香(まさか、昨日の怪人と関わりがあるかもしれない怪人がこの付近で見かけられたので注意してくださいって夢原先生から伝えられたのは驚きだったわ……赤城会長を補佐する青場副会長がアナザーブラック以外のアナザープリキュアが映った動画を見つけたなんて……)
愛香は授業中に担任の夢原に言われた事に戸惑いを隠せなかった。
父が推測していたとはいえ、まさかホントに来ていたのだ、戸惑いが出来るのは当然だ。
瑞希と勇佳も同じで、移動してる最中も2人はその話題で話していた。
そんな戸惑いを抱いた状態で愛香はカフェテラスに着くと既に空やましろ、友美が居た。
空「愛香さ~ん!こっちです!」
空に呼ばれて愛香達は空達が座っている席に着席した。
瑞希「そう言えば空、お前さんのクラスに転校生が来たよな?」
空「はい。品田拓海くんと言う方で、ある街から転校して来たと言いました」
勇佳「登校してる時に駆け寄って来た男の子だよね。マリちゃんと話してた」
注文をし、水で一息ついてからどこかで耳にしたのか、質問する瑞希に空は頷き、勇佳も思い出して言う。
愛香「マリちゃんと親しい感じだったわね……(マリちゃんが言っていた助っ人は彼なのかな?)……そう言えば品田君のいた街ってどこか聞いたりはしてないの?」
空「それについては聞くことができませんでした……質問した人がいましたけど、どうも雰囲気的に話したくないみたい感じでした……」
確認する愛香に空はそう言ってからですよね?と友美とましろに話を振って2人も頷く。
愛香「そう……ちなみに品田君以外に何かあったりしたかしら?」
空「拓海くんが来た事以外にあった事ですか……特になかったですね……」
ましろ「そうだね……珍しい事と言えば今日、ツバサくんが遅れた位かな?先に家を出ていたのに……」
確認する愛香に空はそう返して、ましろが頬に指を当てて呟く。
愛香「ツバサくんって友人?」
ましろ「はい、夕凪ツバサくん。ソラちゃんと同じ様に私の家に住んでる男の子です……住んでる期間で言うならツバサ君の方が先ですけど」
友美「中等部に昨日入った新入生だよ。さっきここに来る前に話していた時になんか少し落ち込んでいたからどうしたかなと思って聞いたらましろちゃんが言った様に遅刻したんだって」
答えたましろの後に友美が捕捉する。
愛香「どうしてその夕凪君は遅れたの?2時間目だから早々遅刻なんてないと思うんだけど……」
ましろ「聞いてみたら昨日、公園で拾って白永神社に預けたヌイグルミを見に行っていたそうです」
ヌイグルミ?と愛香は首を傾げる。
瑞希「誰かが捨てたか落とした物か?しかしそれだけで遅れるか?」
勇佳「きっと将悟さんと話しちゃって遅れたんですよ。将悟さんって結構話しますし」
不思議そうに首を傾げた瑞希は勇佳のにそう言えばそうだなと納得する。
愛香「夕凪ツバサ君か……そのツバサくんはいないの?」
ましろ「ツバサくんはある子と一緒に昼食をとってるからここにはいないですよ」
友美「仲良さげだったよね~」
確認する愛香にましろは答え、見ていた友美はそう述べる。
愛香「そっか、どういう子か一目見たかったわね」
ツバサに会えない事に落胆する愛香に勇佳と瑞希は話しかける
瑞希「愛香、その夕凪ツバサが気になるのか?」
勇佳「愛香先輩、何か気になるのですか」
愛香「まあね……後は何か話題とかないかしら?」
聞く2人に曖昧に返した後に愛香は空達に話を振る。
ましろ「話題……そう言えば昨日、ショッピングモールの駐車場に置きっぱなしになった井上先輩のバイクを取りに行ったあげはちゃんが公園で赤ちゃんを拾ったんです」
愛香「赤ちゃんを拾った?それって捨てられたのを保護したって事?」
そうみたいですとましろは愛香の問いに頷く。
瑞希「公園で見つけたって、どういう経緯で見つけたんだろうか?」
ましろ「えっと、あげはちゃん曰く、
勇佳「なんて母親ですか!赤ちゃんをまだ寒い時期に外に捨てるなんて!」
愛香「確かに、人の風上にも置けないわね」
経緯を聞いて勇佳と愛香は憤慨し、瑞希も不愉快そうに顔を顰める。
ですよね!と空も同意か、手を握り締めて怒っている。
瑞希「その捨てられていた赤ん坊はどうしたんだ?」
ましろ「井上先輩がたまたま見つけた産婦人科で診て貰った所、早く見つけたからか、赤ちゃんは風邪とか病気にかかっていなかったのでそのまま産婦人科に預けようとしたんですけど……赤ちゃん、あげはちゃん以外の人だと泣き叫んじゃって……それであげはちゃん、昨日はそのまま赤ちゃんの面倒を見る為に産婦人科にお泊りして、今は様子を見に来た小林先輩と一緒に面倒を見ているそうです」
勇佳「そうだったんだ……良かった」
確認する瑞希にましろはそう説明し、勇佳は安堵する。
友美「それにしても赤ちゃんを捨てるなんて許せないねお姉ちゃん」
愛香「そうね……(それにしても赤ちゃんか……昨日アナザーブラックを倒した後、いきなり意識を失った後、どこかの病院に居て、そこで赤ん坊のなぎさが拾われた所を見ていたから奇妙な偶然ね……)」
友美のに相槌を打ちながら愛香は奇妙な偶然に不思議そうに思うのであった。
────
そんな愛香達がツバサや赤ん坊の事を話しているのを耳にしている者がいた。
その人物は……拓也であった。
拓也(まあ、実際は落ちた光球が赤ん坊になったのを保護したなんだけど、実際にその光景を目撃したのは俺とあげはと律子だけだからな……虹ヶ丘さんが言った様に律子があげはと赤ん坊の様子を見に行ってるが、何であの赤ん坊はあげはにだけ心を開いているんだろうな……?)
うーむと唸りながら、拓也は昨日の事を思い返す。
あの後、赤ちゃんを産婦人科をやっている所まで連れて行き、ましろが愛香達に伝えた通り、産婦人科に預けようとしたのだが、赤ちゃんがあげはから離されそうになると泣き続けるので仕方なく、そのままあげはの愛車もといピヨちゃんを借りて最初の目的だったバイクを回収してピヨちゃんに積んだ後に産婦人科に戻り、泊まる事となったあげはの元にピヨちゃんを返してからバイクに乗って拓也と律子は帰宅した。
翌日の今日、律子の元にあげはからヘルプの電話が来たと聞いた際は何かあったのだろうか?と気になり、アルバイトが終わった時に何かあったのかを聞かせてくれとお願いもしている。
ちなみになんで拓也が学園内にいるかと言うと……昨日のバイト先であるショッピングモールがアナザーブラックにより所々壊されたので復旧工事をする事となった為に暫く休業となり、その間のバイトをどうするか悩んでいた所、詩嶋を探していた際に張り紙でヌーベル学園のカフェテラスでバイトの募集をしていたのを思い出し、無理を承知で朝一にヌーベル学園に直行、バイトをさせて欲しいと学園長に頭を下げた所、理由を聞いた学園長にOBだったのもあって特別に許可を貰い、カフェテラスのスタッフとして採用されてここにいるのだ。
拓也(男の俺に出来る事は、赤ん坊の服や育児関連の本等にかかるだろう金を稼いで、少しでもあげは達の助けになれば良いんだけどな……)
あげはの性格的にいらないと言うだろうが、一緒に見つけた者として、少し位の助けをしたいのだ。
うしと気合いを入れ、カフェテラスに来ている生徒から注文を聞く為に動いていた拓也はどこか不安そうな翔子に気づく。
拓也(あいつは……確か陸上選手の風森翔子だったか……何かあったのか?)
ん?と思いながら拓也は気になったので翔子へと近づく。
一方の翔子は英美とレイが来ない事に戸惑っていた。
2人共少し用事が出来たから先に行っといて言われたので翔子は先にカフェテラスに行き、席を取って2人が来るのを待っていた。
だが、2人が来る様子が無く、携帯も繋がらないのだ。
翔子(おかしいわね。携帯にも繋がらないなんて……2人とも何かあったのかしら?)
探しに行くべきか、それとも予想外に用事に時間がかかっているだけだろうと考えて待つべきかと翔子は悩む。
そんな悩んでいる翔子へと拓也が話しかける。
拓也「どうかしたのか?」
翔子「あなたは……確か井上先輩でしたよね……どうしてここに?」
目をパチクリさせる翔子にここでアルバイトと拓也は返す。
拓也「んで、なんか悩んでる感じだったが、どうしたんだ?」
翔子「その……私の友人2人がなかなか来ないものでして……すぐに終わる用事って言ってたのですが……」
困った様子の翔子にふむと拓也は気になった。
拓也「どんな用事なんだ?」
翔子「はい、英美が所属してる女子プロレス部とレイの所属してるパソコン部で、友人2人が使っているロッカーが突然光ったとそれぞれの部長さんが目撃したそうで、その部長さんに呼ばれた英美とレイは女子プロレス部とパソコン部の部室に行く事になりまして……すぐに終わる用事だからと私は先に来たのですが……2人ともなかなかここに来なくて……携帯にも繋がらないのです」
聞く拓也に翔子は説明する。
そう言う事か……と拓也は納得する。
拓也「確かにそれは心配だな……さっき仕事前にスマホの動画のニュースで不穏な情報が出ている中で携帯が繋がらないってな……」
翔子「不穏な情報?それはもしかして昨日現れた怪物の仲間と思われるのが近くを彷徨っているかもしれないと言うのですか?」
ううむと唸る拓也に翔子は気になって問う。
そうそう、それだよと拓也は翔子のを肯定する。
拓也「風森も知ってたか、そっちもスマホので見つけたのか?」
翔子「あ、いえ、自力ではなく、赤城会長の補佐を務める青場副会長が偶然にもそのニュースを見つけたそうで……その事を担任の先生から教えられまして、気をつけるように言われたんです(後、スマホのニュースに出たけど、何か獣耳が付いた女子サッカー選手の姿をした人物が男性を無差別に襲った話もありましたね……)」
成程な~と説明された事に拓也は納得する。
翔子「2人とも、大丈夫でしょうか……これでは愛香先輩に聞きたい事も聞けないのに……」
拓也「?なんか愛香に聞きたい事があるのか」
はいと頷いて翔子は折角だし、愛香に聞く前に拓也にも相談しておこうと昨日の帰りに拾ったメダルが入った袋を出し、その袋から仮面ライダー1号のメダルを出して拓也に見せる。
拓也「これって……仮面ライダー1号だな」
翔子「はい、それは昨日、公園で拾った物でして……そのメダル以外にも他に仮面ライダークウガ、仮面ライダージオウ、仮面ライダーゼロワン、それと知らない青い仮面ライダーのメダルがあるんですよ」
知らないライダー?と訝しむ拓也にこれですと翔子はガッチャードのメダルを見せる。
拓也「……確かに見た事ない仮面ライダーだな……リバイスに出る奴……にしてはデザインが違い過ぎるしな……」
店員「ちょっと拓也さん!後輩の相談を受けるのは良いですけど仕事中なの忘れないでくださいよ!!」
ううむと唸っていた拓也に通りかかった別の店員が注意する。
あ、わりぃと謝りながら拓也は翔子にガッチャードのメダルを返す。
拓也「風森、どうせだし愛香達にも相談したらどうだ?丁度ここに来てるしよ」
翔子「愛香先輩達もいたんですね……このメダル以外にもまだ来てない英美とレイの事も聞いてみます」
座ってるのはあっちなと教える拓也に翔子は一礼した後に愛香達の座ってる席へと向かう。
それを見送ってから拓也は仕事仕事と切り替える。
拓也(しかし、メダルか……そういや愛香や晴渡もメダルを使っていたな……もしかして風森の持っていたメダルは同じ奴なのか……?)
疑問に思いながら拓也は仕事をやるのであった。
────
そんな拓也と愛香達がいるカフェテラスの近くの樹に隠れながら辺りを観察してる人物が居た。
その人物は上半身が着物の様な見た目の赤いビスチェタイプのベアトップ、腕に縁が燃え上がる炎の様な縁取りをされた袖を付け、下半身は半透明の青い帯とスリットの入ったフレアスカートに水色のスパッツを履き、耳の右側に炎をイメージしたイヤリング、左側に水滴をイメージしたイヤリングを付けた青メッシュが入った赤髪の少女であった。
彼女こそプリキュアキングダム№2格のキュアエンドに仕える配下の一人、キュアゾンマーだ。
ゾンマー「この学園に昨日ファブニールが言っていたキュアメサイアとキュアスカイが居ると聞いたが……ファブニールめ……変身者は自力で探せとは、写真も見せずにめんどくさい返しをしよって……」
顔を顰めて毒づいた後にゾンマーは別の事を考える。
ゾンマー(しかし、キュアファージ第一号、キュアストライカーの性能テストの最中でチラリと見えた存在……アナザープリキュアの様だが……キュアファージの気配を察して様子を見に来た感じか……こちらを攻撃しないのであれば交戦せずに様子を見るか……)
とある自分達の使役する存在の性能テストの最中に現れた奴の対処を考えながらゾンマーは2人が現れるのを待つ。
それによりゾンマーは目撃する。
プリキュア以外に戦える者と新たなプリキュアの誕生を……
───
翔子が拓也に会い、愛香達がいる場所に向かう少し前、英美は自身が所属する女子プロレス部の部長の坂口に呼ばれ、自身のロッカーがある部室に向かっていた。
ちなみに坂口は女子プロレス部で男性にも負けない長身でスタイル抜群な一番の実力者で英美には力で劣るものの足りない部分はテクニックで補って連戦連勝している猛者でもある。
英美「坂口部長、ホントに私のロッカーが光ったんですか?」
坂口「そうなんだよ。ついさっきあなたのロッカーが突然光ってさ、不気味すぎるから確認して欲しいんだよ」
確認する英美に坂口は肯定してからお願いする。
確かにいきなり光るなど不気味すぎるから確かめておかないといけないと英美は同意しながら女子プロレス部が使う部室に着き、自分の荷物が置いてるロッカーの扉を開けて中を確認すると、入れた覚えのない一つの袋が入っていた
英美「何この袋?入れた覚えがないんだけど……」
不思議そうにしながら英美は袋をひっくり返して中身を出す。
すると中から5枚のメダルが出て来る。
英美「メダル?何か人っぽいのが描かれてる?」
坂口「あんれ?これはウルトラマンじゃん」
首を傾げる英美に対し、覗き込んだ坂口が1枚のメダルを見ておぉと声を漏らす。
英美「ウルトラマン?」
坂口「そうそう。昭和の頃に出ていたヒーローでさ~ウルトラマンって戦い方がプロレスの様に相手を投げつけたり、抑え込んだりしていたんだよな~~私、プロレス関連の作品で探していて偶然見てからこのウルトラマンが出るウルトラシリーズに嵌ってさ~これとはビジュアルが違うけど、ウルトラマンZって言う作品でウルトラメダルって言うメダルが出るんだよね~……それにしても、ウルトラマン以外に、他のメダルはウルトラマンジョーニアスにウルトラマンティガにウルトラマンギンガで……んん?」
首を傾げる英美に坂口は軽く説明した後に他のメダルを見ていて、最後の1枚に首を傾げる。
英美「どうされました?」
坂口「このメダルに描かれたウルトラマン、見た事ないんだよ。トリガーの次に出るって噂のデッカーじゃないし……どことなく野性味があって、体に何か赤と青のラインが入ったウルトラマンなんて見た事ないよ」
そのメダル、体に輝く石の意匠がある変わったウルトラマン、ウルトラマンブレーザーの顔が描かれたメダルを見て坂口は不思議そうに首を傾げる。
英美「それにしても、何で私のロッカーにこのウルトラマン達のメダルが入った袋があったんだろう?誰が何の目的で……」
坂口「んー……鍵を持つ英美以外には開けられない筈だしね……」
何故自身のロッカーにウルトラマンのメダルが入った袋があったのか気になる英美に坂口も自身の豊満な胸の下で腕を組んで不思議そうに首を傾げる。
この時の英美は知らなかった。
見つけたウルトラマンのメダルが自身の運命を変えるなど知る由も無かったのだ。
───
英美が坂口と共にウルトラマンが入ったメダルを発見したのと同じころ、レイはパソコン部の女部長である福澤から自身のロッカーが突然光った事を聞きパソコン部の部室に来ていた
なお、レイが所属するパソコン部の部長である福澤もレイと同じゲーマーであるが、彼女はどちらかと言うとオンラインゲームの方で有名な人物であり、またロボットアニメ好きで有名である
レイ「福澤部長、あたしのロッカーが突然光ったってホントですか?」
福澤「そうそう、レイが居ないとロッカーを開ける事が出来ないからさ、済まないが、そのロッカーの鍵を開けてくれないか」
福澤に言われたレイは分かりましたと返してパソコン部の部室にある自身のロッカーを開けて中を見る。
するといつも置いてるのとは別に一つの袋が紛れていた。
レイ「袋?何であたしのロッカーに入っているんだ?」
不思議に思いながらレイは袋の口を開けた後、袋の中身を取り出す。
すると5枚のメダルが出て来る。
レイ「中身は五枚のメダルか……ってこれ!?」
袋の中に入っていた五枚のメダルの1枚を手に取って見た絵柄にレイは驚く。
そこにはアムロ・レイの搭乗機体であるνガンダムの横顔が描かれていた
レイ「これは、アムロ・レイの乗っていたνガンダムか!」
福澤「νガンダムか~……私がやるゲームであるガンダムバトルオペレーションやガンダムブレイカーでよく出て来る機体だな。他にあるのはフリーダムガンダムとユニコーンガンダム、それと∀ガンダムか……その機体、よく見るとどれもレイがよく使う機体だな」
おぉと声を漏らすレイの隣で福澤が他の3枚のメダルに刻まれた奴の名を言ってからプレイしている時のを思い出して呟く。
レイ「ああ、言われてみると良くあたしが使ってるガンダム達だな……特にνガンダムをよく使うからな。しかし、なんでガンダムはないんだ?ガンダムも良く使ってるんだけどな……?」
福澤「そりゃ武器が被る可能性があるんじゃない?∀ガンダムはガンダムの武器であるガンダムハンマーがあるし」
不思議そうに呟くレイに福澤は指摘する。
レイ「ああ、成程……あれ?このガンダムのメダルは何だ?」
指摘のにありえそうだとレイは思いながら残りの1枚を見るとレイにとっては見知らぬガンダムの顔が描かれていた。
レイ「なんだこれ?SDガンダムワールドヒーローズでもこんなガンダム見た事ないぞ……?」
福澤「あれ?このガンダム、確か今度放映されるガンダムシリーズの新作、水星の魔女の主役機ガンダム・エアリアルだね」
んん?と首を傾げるレイだが、福澤は知っていたのか珍しそうにそのガンダムの名を言う。
レイ「ガンダム・エアリアルか……けど、なんでまだテレビには出てないガンダムが描かれてるんだ?と言うか誰がこんなメダルを入れたんだ?」
福沢「確かに、気になるよな……」
レイは何故まだ放映してないにも関わらず、ガンダム・エアリアルの顔が描かれたメダルがあるのと誰がメダルを入れたかに福沢と共に疑問を抱く。
福澤「しかし、何でガンダムだけ?ロボット統一ならマジンガーやゲッターロボも混ざっていても良いのにな……」
レイ「そこらへんわからねえけど、ガンダムはTVに出なかった頃は派生作品やゲームが色々と出てるし、ガンプラと言う存在もあるからガンダムの歴史なんてこち亀と同じか近いくらいの歴史があるんですよ部長」
不思議そうに呟く福沢にレイはガンダムについて軽く説明吸する。
福澤「ガンダムシリーズって、こち亀と同じかそれに近い歴史なの?」
レイ「ああ、少なくとも40年くらいの歴史はあるな……」
初めて知ったわーと呟く福沢にこれを期に知るのもありでしょうと笑ってからレイはむぅと唸る。
レイ「それにしても、誰がパソコン部に入って、あたしのロッカーにメダルが入った袋を入れたんだ?と言うか鍵はあたししか持ってないのに」
福沢「だよな……盗難防止で基本的に1本で個人で持つ様にって義務付けられてるもんな」
何故自身のロッカーにガンダムのメダルが入った袋があったのか気になるレイに福沢も腕を組んで不思議そうに首を傾げる。
この時のレイは知らなかった。
見つけたガンダムのメダルが英美や翔子と同じ様に自身の運命を変えるなど知る由も無かった。
───
レイと英美が各々にメダルを見つけていた頃、とある教室にて一人、黙食をしている詩嶋が居た
ほとんど無表情に近い形で食事もまるで義務付けられた事だとばかりにもくもくと食していた。
詩嶋(昨日の事を話そうとしたら、お父様とお母様は何故か怒った。私は正直に言ったのに…………)
食べながら詩嶋は昨日の家での事を思い出す。
どうして遅れたかなどを聞かれた詩嶋は自分が遭遇した事を東堂に言われた通りに愛香や空がプリキュアだと言うのを話さない様にしながら報告した。
が、詩嶋の両親はアナザープリキュアなどを世迷言だと切り捨てた挙句、門限を破った事を誤魔化す為に嘘をついたと決めつけて怒鳴り、叱責したのだ。
詩嶋(『こんなつまらない事を言う時間があるなら勉強をして良い大学に入る事だけを考えろ』だなんて……どうして正直に話したのに叱らなければならないの……それどころかお父様とお母様は私の人生を一方的に決めつけて、お前はこうやって生きれば良いんだって自分達が決めた事以外認めない……友達付き合いも服も……両親が決められたものしか認めてくれない)
自分の人生が両親によって一方的に決められ、彼らにとって都合が悪い事と感じたのをさせないのに詩嶋は嘆き、唇を噛む。
詩嶋(私の人生は私が決めるのに、どうしてお父様とお母様は認めてくれないの……没落された自身の家を再興したいと言う願望があるとは言え、私の話を聞いてくれない…………私はこのまま両親の二週目と言う操り人形として一生を終わってしまうなんて………そんなの嫌………)
昨日の出来事もあって詩嶋の心に負の感情が積もって行く。
暫くして詩嶋の中にある負の感情が爆発した時、愛香達や空達に災いを齎す事を、誰も知らなかった。
───
一人で黙食してる詩嶋が居る教室が見える建物の屋根の上で、ある一団が佇んでいた。その一団でリーダー格と思われる藍色の長髪に顔の上半分に黒い仮面を着けている女性は仮面から覗いている紅い瞳で1人もくもくと食べている詩嶋を見て口元を吊り上げる。
???「あの少女、かなりの負の感情を抱いてるな。私の眼から見ても並みの人間には抱けないくらいの負の感情を持ってるとは、普通はあり得ないな」
???「そのくらい普段から酷い仕打ちを受けていると言う訳ね。そして、その負の感情が暴発したら何が起きる?」
決まってるだろと傍にいた怪しげな占い師の様なアンダースーツの上にメカニカルなアーマーを纏った赤いメッシュが入った黒髪の女性の問いにさらに笑みを深めて詩嶋を指す。
仮面の女性「こういう感情を持つ存在は惨劇を起こすのが定番だ。そしてヒーローに匹敵する悪が必ず生まれるのだ」
赤メッシュ黒髪女性「該当するのはヒロアカの世界の死柄木弔やうえきの法則の世界のロベルト・ハイドン辺りね」
そうだねと仮面の女性は肯定する。
仮面の女性「彼らも人々からの辛い仕打ちを受け続けた結果、ヒーローに匹敵する敵になって人々に災いを齎した。そしてヒーローでありながら酷い仕打ちを受けた事で、最悪の敵になったのも居るからね」
???「してキュアトレギアよ。お前はあの少女をどうする気だ?」
その一団の一員である金色のチャイナドレスの様な衣装を纏った女性が仮面の女性に対し、詩嶋をどうするのかを問うと決まってると返し、面白そうに詩嶋を見つめる。
仮面の女性→キュアトレギア「決まってる。あの少女に接触するよ」
???「あの少女に接触するのか?今は辞めた方がいい。私のセンサーにあらゆるプリキュアを憎む怪物、アナザープリキュアの反応があった」
そんなキュアトレギアに対し、赤メッシュ黒髪の女性が進言する。
金色チャイナ女性「アナザープリキュア……プリキュアの力を持つなら女だろうが男だろうが憎悪の対象として皆殺しにしようと目論む怪物達か……そいつ等がおる中ではあんまり手の内を晒すのはいかんな。どうする?」
トレギア「そうね、とりあえず別行動をしてるディヴァインの所へ行きましょ。彼女、何か面白い奴と遭遇したらしいわ。この学園は何度も来ることになるわアークにシェンロン」
問う金色チャイナの女性をシェンロンと呼んだトレギアはもう1人の女性をアークと呼んでこの場を離れる事にする。
シェンロン「そうであるな。ではディヴァインの所に参ろうか」
アーク「了解」
頷いたシェンロンとアークも頷いてからその場から転移して消え去る。
キュアトレギアと名乗る者達。
彼女達によって詩嶋が愛香達や空達にとって最悪の敵に変わる事になるのをこの時の愛香達は知る由もなかった。
───
キュアトレギアと呼ばれし者をリーダーとする一団が詩嶋の様子を見ていた頃、愛香達は空達と会話をしていた
その中で愛香はましろから聞いた事を気を紛らわす為に水を飲んで一服する。
愛香「全く、酷い話よね……」
瑞希「確かにそうだな、事情があったとしても赤ん坊を捨てるのは許されない事だからな……そう言えば晴渡達は知ってるか?」
ふうと息を吐き出した愛香のに同意してから瑞希は空達に話を振る。
ましろ「知ってるかって、何をですか?」
瑞希「こっちは夢原先生から教えられたんだが、昨日学園に現れた怪人の仲間と思われる奴が現れた事だよ」
空「アナ……あの怪人の仲間が現れたんですか!?」
驚きの声をあげる空にそっちは聞いていなかったかと瑞希は思いつつ、中学生を不安にさせない為かとも考える。
きっと放課後に不審者がうろついてると言う感じで注意喚起してたかもなと思いながら瑞希は話を進める。
瑞希「ああ、赤城会長の補佐を務める青場副会長がスマホのニュースの動画で昨日現れた奴に似た怪人が映っているのを見つけたそうでな……その事を先生方に報告して、各先生が各々担当してるクラスに朝の内に報告していたんだが、3人が知らないのを見るからに、中学生以下は放課後にって感じかもしれないな」
勇佳「昨日現れた怪人の仲間が現れるなんて、何か都合が良すぎませんか?」
伝えた瑞希は勇佳の疑問に言われてみればそうだなと疑問を抱く。
瑞希「……確かに怪人の目撃情報が動画に出てるなんて、都合良過ぎるな……」
友美「あれだけ暴れ回ってたもんね……何処かに隠れている他のアナザープリキュアが現れてもおかしくないと思いますよ」
思案していた瑞希は友美の言葉に顔を上げる。
瑞希「友美、アナザープリキュアってあの怪人の事を言っているのか?」
友美「え、あ……その……」
愛香「じ、実は昨日助けてくれた特殊部隊の人達があの怪人の名前そうなのを言っていたから友美に教えたのよ」
指摘する瑞希に口籠る友美に変わって愛香が慌てて取り繕う。
そうなんですかと呟く勇佳やホントにそうなのかと疑心な目で見て来る瑞希に愛香は困りながら、なぜアナザープリキュアの動画があるのかに疑問を持つ。
大抵、こういう奴は機密事項などで見つかった瞬間に削除されてもおかしくない筈なのだ。
愛香「(アナザープリキュアの目撃情報が都合良く現れるなんておかしすぎる……誰かがアナザープリキュアの事を意図的に知らせようとしてるの?)」
???「あの、月影先輩、少し時間よろしいでしょうか?」
考え込んでいた愛香は愛香は背後から声をかけられて振り返ると翔子がいた。
愛香「えっと、あなたは風森さんよね……?」
勇佳「あれ?風森さん。愛香先輩に何か聞きたい事があるの?」
話しかけて来た翔子に誰もが見る中、翔子は頷く。
翔子「ええ、少し先輩に相談したい事がありまして……」
愛香「相談?何かしら?」
これなんですが……と翔子は愛香達の座っている席へと昨日拾った仮面ライダー1号、仮面ライダークウガ、仮面ライダージオウ、仮面ライダーゼロワン、仮面ライダーガッチャードのメダルを置いて見せる。
愛香「(これは、昨日特殊部隊のみんなに見せたファイターパワーメダル!?)風森さん、このメダル達は何処で拾ったの!?」
自分以外がまさかメダルを持っている事に驚きながら愛香は慌てて問う。
翔子「こ、公園で拾いました。これが何なのか愛香先輩なら分かるんじゃないかと思いまして……」
愛香「公園で……」
まさか勢い良く問われるとは思わなかったのでたじろきながら翔子は答える。
翔子「友人と帰宅している時に、公園の前を通りかかった時になぜか分からないんですが、気になったんです」
愛香「どうして気になったの?」
問う愛香にどう言えば良いか分からない様子で翔子は困った顔をする。
翔子「私もよく分からなくて……何か、呼ばれた様な感じで公園に入って歩いていたら、このメダルを発見したんです……」
愛香「そう……それにしてもこの仮面ライダーは何?見た事ないわね……」
ふうむと愛香は5枚のメダルの内、ガッチャードのメダルを見る。
空「色々といるんですね仮面ライダーって……」
翔子「後、もう1つ相談したい事があるんです」
クウガとジオウのメダルを手に取り興味深そうに見ながら呟く空はもう1つ?と愛香と共に翔子を見る。
翔子「愛香先輩は学園から強い光を見ましたか?」
愛香「え、あ~~~あの光ね。それがどうしたの?」
確認する翔子に愛香は少し目を泳がせながら確認する。
翔子「実は、その光を見た際、私の脳裏にあるものが浮かんだんです」
愛香「脳裏に浮かんだのって?」
翔子の言葉に瑞希や勇佳が反応する中、気になったので愛香は質問する。
翔子「それが……さっき見せた仮面ライダーの要素が入った変身ヒロインの様な人です」
愛香「仮面ライダーの要素が入った変身ヒロインの様な人?」
はいと翔子は頷く。
翔子「最初はそこまで明確じゃなかったんですが、公園で拾った仮面ライダーのメダルを見て、私の脳裏に浮かんだヒロインがはっきりしてきたんです」
愛香「……ちなみにどんな感じの衣装だった?」
具体的にと念を押された翔子は少し間を置き……
翔子「確か、動きやすい感じの緑色のワンピースドレスに赤と銀のラインの入ったグローブと赤いマフラーをしてました。髪の色は緑で髪型はポニーテールでしたね。後は頭にゴーグルを掛けてました」
愛香「そう……」
告げられた事に愛香はプリキュアの大体の衣装と当て嵌めて、翔子の言う人は翔子がプリキュアとしての姿ではないかと考える。
愛香(と言う事は風森さんはプリキュアとしての資質を持っているって事?……けど、だからって風森さんに一緒に怪物と戦って欲しいといきなり頼むのは正しいのかしら……)
正直に話すべきか、それとも巻き込まない方が良いのかと愛香は悩んでいると外を何気なく見た空があっと声をあげる。
空「愛香さん、あそこに特殊部隊にいた人が2人いますよ」
え?と愛香は空の指さした方を見ると、斎藤と太田が歩いているのが目に入る。
愛香「ホントだ。斎藤さんに太田さんだわ」
瑞希「確かにあの時いた特殊部隊にいた人達だな……こうやって改めて見ると、旧の方の、しかもゲーム版の宇宙戦艦ヤマトの斉藤始と太田健二郎に瓜二つだな……」
少し驚く愛香にならって見た瑞希は2人の顔を見て驚いた声を漏らす。
なぜ2人がここにいるのか気になった愛香は席を立つ。
勇佳「愛香先輩、どうかしました?」
愛香「ごめん。少し席を外すわ」
友美「お姉ちゃん、もしかしてあの2人がここにいるのか気になってるの?」
突然席を立った愛香に驚く勇佳へ愛香はそう返した後に友美のにまあねと返す。
空「それなら私も行きます。私も気になりますので」
ましろ「空ちゃんも行くの?」
はいと空は頷く。
空「行きましょう愛香さん」
愛香「ええ、それじゃあ」
そのまま愛香と空は斎藤と太田の元へと向かうのを見送りながら瑞希は考える。
瑞希「(しかし、なんで特殊部隊の人間が此処に居るんだ?何かあったのか?)
何事もなければ良いんだが……と瑞希はこの心配が杞憂であって欲しいと願う。
翔子「……すいません、私もこれで」
そんな空と愛香が気になり、翔子は瑞希達に一言言って愛香と空の後を追う。
────
瑞希が心配する中、愛香と空は斎藤と太田の所の元に駆け寄り、少し離れた場所で追いついた翔子が4人に見つからないよう木影に隠れる。
愛香「斎藤さんに太田さん。どうして此処に?」
斎藤「おぉ、愛香の嬢ちゃんに空の嬢ちゃんか」
太田「実は、ここの学園の人に万が一を考えて俺達の連絡先を伝えておいたんだよ。そうしたら、俺達の方に偶然アナザープリキュアの1体を映した動画を見つけた生徒がいて、万が一そのアナザープリキュアが学園に襲撃して来たら危ないのでその警備の為に俺達が派遣されて来たんだよ」
斎藤と太田はなぜ自分達がヌーベル学園にいるかの理由を伝え、先ほど話していた事のでかと愛香と空は納得する。
空「けど、どうしてアナザープリキュアの動画があったんでしょうか?」
斎藤「そこなんだよな……東堂さんもよ、いくらなんでも都合良くアナザープリキュアの情報に当たる動画が見つかるなんて都合が良すぎるって……何せアナザープリキュアの野郎が現れたのは昨日だ。それなのにたった一日でアナザープリキュアの情報が出るのはおかしいとしかおもえねえだろ?」
愛香「確かにそうですね……(もしかして……お父さんのスマホに動画を送った将悟さんの知り合いが動画を投稿した可能性があるのかしら……)」
首を傾げる空に斎藤も眉を潜めて同意する中、愛香はそう考える。
太田「そのおかしいで思い出したが、情報収集に出ていた加藤さんが気になる事を言ってたんだよな……」
空「気になる事ですか?」
愛香「何かあったのですか?」
その後に太田の言った事に空と愛香は問う。
太田「それがさ、女子サッカー選手の衣装を着た女怪人が男を襲って負傷させたって話だって」
空「女怪人ですか?」
ああと太田は頷き、渋い顔をする。
太田「しかもただ無差別に男性を襲ってる訳じゃないみたいでさ……その女怪人はトランスジェンダーの男性を主に狙って襲ってるみたいなんだよ」
空「トランスジェンダー?」
愛香「生まれついた身体の性とは異なる性の心を持つ人の事よ……この場合は身体は男性だけど心は女性の人が襲われた訳ね……それにしても、その女怪人はどうして襲い掛かったのかしら……」
首を傾げる空に愛香は教えてから顎に手を当てて疑問を呟く。
斎藤「そこだよな……ただ単純に男が女と言うなと言う感じだったら不愉快だな……そこらへんは色々と精細なのによ……」
太田「うんうん……ただ見た目だけで差別するなんてあっちゃいけないよな……昔のアメリカであった黒人差別みたいにな……黒人と言えば、俺と斎藤がヌーベル学園に向かう途中でさ、中東地域辺りの住んでそうな黒人の女の子とばったり出会ってさ」
愛香「黒人の少女?どんな人でした?」
愛香は太田の話に出た黒人の少女について質問する。
太田「確か……踊り子に見えそうな格好をした子だったな……んで腰に刀身が
愛香「鍵の形の刀身を持った黒人の踊り子の少女?(なんだかキーブレードみたいな短剣を持っているのね……)」
斎藤「そういやその女の子がすれ違った際になんか言って来てたよな?」
見た目についてそう言う太田の言った事に愛香はそう思っていると斎藤が太田に話を振り、話を振られた本人もそうだったと思いだす。
愛香「その女の子からどんな事を?」
ええっと……と太田は頭をトントンしながら言う。
太田「確か………一つ目に
空「アナザープリキュアがこの街に二体居るのですか!?」
告げられた事に空は驚き、愛香も目を見開く。
太田「ああ、んで、その一体が加藤さんが言っていた女子サッカー選手の衣装を着た女怪人の近くに偶々映っていたらしくてさ……」
斎藤「実はと言うとな、その動画じゃあセリフのは編集で消されていたが、女怪人が甚振っていた奴に向けてある事を言ってやがったんだよ」
愛香「ある事?」
太田の後に続いた斎藤の言葉に愛香は問うと言った斎藤は凄く渋い顔をする。
斎藤「東堂さんが復元した結果分かった事だが、すげぇ胸糞悪い八つ当たりとしかいえねえ戯言だぜあれは……やれ選手が病院送りにされたとか、大会を荒らされたとか、選手生命を絶たれたとかよ……」
空「なんですかそれ!襲われた人自身に非があるかどうか分からないじゃないですか!!」
憤慨する空にだよなと斎藤も強く同意する。
愛香「さっき聞いた話と結びつけて、その女怪人はトランスジェンダーの人とトラブったのかしら?」
太田「だと思う……東堂さんの推測だと、その女怪人はトランスジェンダーの男性とサッカーをやって、その際、トラブルがあって選手生命が断たれてしまう結果が出来てしまったんじゃないかって」
斎藤「んでその恨みから怪人になっちまったみたいだな……しかし、本人が明かして参加していたのか、明かさないで参加していたのか……そいつだって、ただ楽しくやりたかった可能性もあるからな……」
考える愛香に太田が聞いた事を述べて、斎藤は複雑な顔でぼやく。
愛香「確かにそこらへんはちょっと複雑ですよね……小中は男女共通でやってたりしてますけども……」
斎藤「高校になると女子は男性の方には参加できないからな……トランスジェンダーとなると扱い方に困っちまうからな……」
空「けど、この怪人さんのやっている事は止めなければなりません!!」
愛香と斎藤はサッカーの事で唸ったが空の言葉に3人は頷く。
太田「話を戻して続きを言うとさ、その女子サッカー選手の衣装を纏った女怪人の近くに居たアナザープリキュアと思われる怪人は、背中に赤い蝶の羽根が生えてて、顔に不気味な仮面を被った見た目で羽根に《2007》と《ROUGE》の文字が刻まれていたのが判明してるんだ」
愛香「!アナザーブラックも体に文字と年号と思われるのがあったからアナザープリキュアに間違いないですね」
空「となると、元になった人はキュアルージュと言うんでしょうか?」
斎藤「ああ、キュアルージュって言うプリキュアは存在する。間違いなくそいつの名はアナザールージュだろうな……たく、めんどくさい事がまた1つ分かった所でまた事件が起きやがって……」
太田の報告に愛香は確信し、空のを斎藤が肯定してからぼやいた事に2人は首を傾げる。
愛香「どういう事です?」
太田「……プリキュアのせいで全てを失ったから、その全てを奪ったプリキュアに復讐を目論む人達が居るってのが分かったんだよ……やるせないよな」
凄くやるせない顔でぼやいた太田に空は悲しそうに顔を歪め、愛香は顔を顰める。
愛香「プリキュアに復讐を目論む……(それって私の夢で見たなぎさを迫害した連中の様にプリキュアを絶対に許せないって人達なのかしら……)」
空「キュアタルタロスの事もある中でそんな人達がいるなんて……」
愛香はあの夢で見たなぎさを迫害する人々を思い出し、空は悲し気に手を握り締める。
愛香(ホントにやるせないわね……まさかあの時見た暴徒の様な集団がいるなんて……)
太田「ホントにな……復讐ってのは一部を除くと大体は果たしても虚しさしか残らないからな……」
斎藤「復讐を果たした所で大事なものは二度と戻らないからな……大切な人や家族、帰るべき場所……ドラゴンボールの様な願いを叶えられる奴で取り戻せるかもしれねえが普通はできねぇからな……」
なぎさやプリキュアだった者達を迫害した者達を思い出して愛香が嫌悪する中、太田と斎藤はそう述べる。
愛香「復讐を肯定するキャラなら兎も角、復讐に走る者は大抵は否定される。何故なら復讐は更なる復讐を呼び、やがて終わることが無い争いをもたらす事になるものよ……それで太田さん、プリキュアに復讐しようとする集団がその女の子が言ったもう一つの事なんですか?」
太田「ああ間違いないよ。後、その女の子は他に、その集団にある1人の少年が接触しようとしていたって……」
斎藤「そいつの名は……
空「プリキュアだった人の幼馴染さんですか!?」
なんとも言えない顔で述べてから確認する愛香に太田は肯定してから付け加え、斎藤の言った事に空は驚く。
斎藤「真田さんはその集団に相楽誠司が接触しようとしたのは幼馴染をプリキュアにされた事で不幸な目に遭わせたプリキュアを憎んで倒そうと力を得る為ではないかって事だ」
空「……」
哀し気に顔を顰める斎藤に空はミラージュペンを取り出して悲し気に握りしめる。
空(やはり、あの時のましろさん達のやろうとしていた事が原因だと言うのですか……)
愛香「……プリキュアへの憎しみに囚われた人達が歪んだ考えに取り憑かれてしまったのね……プリキュアを殺すのが正しい行いと考え、プリキュアを救う事を過ちだと……けど、憎しみに支配されれば、自らの目を曇らせ、人の話にすら耳を傾けなくなり、やがて目的の為なら人質をとったり、犠牲を強いらせるような非道な行為も辞さなくなる……そう言う人達を私は色んな作品を見て知ってるわ」
無言になっている空を見ながら愛香は悲し気に言葉を紡ぐ。
空「目的の為なら、非道な行為も辞さないと言う事ですか?」
愛香「ええ……だからといって被害を受けたからと言って報復をしたら、した者も加害者になってしまうわ。そうなってしまえば、復讐の為に無関係な人達を巻き込まれ。その復讐の為に余計な被害を増やし、更なる復讐者を生む事態を引き起こす事になる。そうなれば終わることが無い争いをもたらす事になる。それだけはいけないわ!」
ギュっと手を握り締める愛香に空もまた手を握り締め……
ー危ういな……ー
空(?ゼロ師匠?)
脳裏に響いた声に空は顔を上げる。
ー確かに、愛香ちゃんを見ると悪魔超人ザ・魔雲天と戦っていた時のテリーマンの様な危うい感じがするのうー
ー言ってる事は同感だが、責任を感じ過ぎてる感じがすんな……ー
空(キン肉マンさんにダイナさんも……確かに言われてみると責任感を持ちすぎてる様な……)
続いて響いた声に空は愛香を見る。
ー所で、近くの木に先ほどまで話してた女の子がおるんだが、大丈夫だろうか?ー
え?と空は言われて見渡し、隠れていた翔子に気づく。
空「風森先輩、どうして隠れているんですか?」
愛香「えっ、風森さん!?(まさか、さっきまでの私達の話、聞かれてた!?)」
声をかける空のに愛香や斎藤、太田は驚き、声をかけられたので翔子はおずおずと出て来る。
4人に見られながら近づいた翔子は頭を下げる。
翔子「すいません月影先輩に晴渡さん。二人が急に出て行ったので気になって……」
愛香「それで、さっきまでの話を聞いちゃった感じ?;」
謝罪した翔子は愛香の確認にこくりと頷く。
斎藤(あの子、東堂さんがスカウトしようとした風森翔子じゃねえか……)
太田(どういうこっちゃ?)
現れた翔子に斎藤と太田は戸惑った様子で顔を見合わせる。
そんな2人へと翔子は顔を向ける。
翔子「貴方達は昨日現れた怪物と交戦した特殊部隊の方々ですね」
斎藤「ああ、そうだが」
確認する翔子に斎藤は肯定すると翔子は頭を下げる。
翔子「貴方達の話を盗み聞きしてすいません。機密だったのなら喋らない様にします」
太田「ああ、うん。少し聞きたいけど、さっきまで2人と一緒にいた感じ?」
謝罪する翔子に太田は確認する。
翔子「はい。先ほどまで実は月影先輩と晴渡さんに昨日公園で拾ったメダルの事で相談してました」
斎藤「メダル?」
眉を潜める斎藤や太田に翔子は3枚の仮面ライダーのメダルを見せた
翔子「はい。これがそのメダルです」
斎藤「こいつは!?昨日愛香の嬢ちゃんが見せてくれたファイターパワーメダルと同じのか!?どうして翔子の嬢ちゃんが持っているんだ!?」
空「あ、すいません!メダル2枚返し忘れてました!!」
驚きの声をあげる斎藤の後に空は慌ててジオウとクウガのメダルを出す。
太田「どういうこっちゃ?」
翔子「これは昨日帰り道にある公園で拾ったものなんです。晴渡さん持ってる2枚と合わせて何故あそこにメダルがあったのか不思議で……」
話を聞いて確かに奇怪だな……と斎藤と太田は不思議そうに翔子と空の持つ5枚のライダーのメダルを見る。
太田「うーーーん。偶然メダルが公園にあった事自体が有り得ない事だよな?」
斎藤「だな……」
翔子「それと……このメダルを拾う前、怪人が学園に入って行って暫くしてから学園から強い光が迸った時、私の脳裏に仮面ライダーの意匠が入った変身ヒロインを浮かんだんです」
話を振る太田に斎藤も同意した後、翔子の言葉に再び顔を見合わせて顔を近づかせて小声で会話する。
斎藤(おいおい、強い光ってまさか愛香の嬢ちゃんが変身した際に放たれた光の事か?)
太田(強い光って言われたらそれしかないよな……あの時に放たれた光が学園外に居た翔子ちゃんに影響を与えていたって事だよな……)
斎藤と太田は翔子の変身ヒロインのイメージを浮かべた際の現象に困惑する。
空「しかし、風森先輩の見た変身ヒロインってなんでしょうかね?」
愛香「……確かに気になるわね……(もしもその変身ヒロインが風森さんがプリキュアとして変身した姿なのなら、藤堂さんや真田さんにも相談した方が良いわね……)あのね風森さん。放課後でも良いから私に付き合ってくれないかしら?もしかしたらその変身ヒロインについて何か分かるかもしれないわ」
翔子「ホントですか!あ、でしたらレイや英美も一緒でも良いですか?」
首を傾げる空に愛香も同感なので少し思考してから翔子へそう提案し、翔子のお願いに良いわよと返してから斎藤へ顔を向ける。
愛香「斎藤さん。真田さんや東堂さんに放課後、そちらに出向いても良いですかと聞いて貰っても宜しいでしょうか?」
斎藤「成程な、良いぜ。2人に伝えておくからよ」
意図を察して笑って気前よく了承する斎藤にありがとうございますと愛香が頭を下げる。
そんな5人の死角となる場所で優巳が渋い顔で見ていた。
先程の会話を優巳もまた偶然通りかかって翔子と同じ様に聞いてしまったのだ。
優巳(なんであの2人は戦う気満々なんでしょうか。女が戦うなんていけない事なのに、こう言うのは男がやるべきだと言うのに……)
ホントならばすぐさま飛び出して戦うなど言語道断と言いたかったのだが……
ーそんなんだからお前は御伽噺に出る様な英雄みたいであってプリキュアじゃないんだよー
優巳「っ!?」
頭に走った痛みに優巳は抑えて呻く。
先程からある言葉が浮かぶのだが一部がノイズとなっており、その言葉が浮かぶ度に優巳の頭に痛みとして響くのだ。
ソラや愛香のを言おうとする前に頭痛が酷くなり、壁にもたれた優巳に対し近寄って声をかける者がいた。
その人物は拓海であった。
カフェテラスに向かっている所で斎藤と太田を見かけ、ローズマリーから話を聞いていたので挨拶に向かおうとした所で苦しそうな優巳を見かけたのだ。
拓海「あんた、大丈夫か!?」
優巳「……!?いやっ!!」
手を差し伸べようとした拓海に対し、気づいた優巳は反射的にその手を払いのける。
拓海「っ」
優巳「あ……ごめんなさい」
勢い良く払われたので少し痛みが走って顔を少し歪める拓海に優巳は謝る。
拓海「い、いや、そんなに元気なら良かったよ……」
安心させる為に笑う拓海に優巳はバツの悪い様子で顔を背ける。
拓海「けど、どうして頭を抑えていたんだ?」
優巳「……あそこにいる愛香さんと晴渡さんが止めなければと言うので女が戦おうとするなどあってはならないから私はそれを止めようとしたら、急におかしな頭痛が起きて……」
まだ頭を抑えている優巳の言った事に拓海は気になった。
拓海「どうして話を聞いただけで、止めようとしたんだ?」
優巳「それは……え……?」
問う拓海のに答えようと顔を向けた優巳は拓海の顔を改めて見て呆ける。
自分の顔を見て呆けた優巳に拓海は戸惑う。
拓海「?ど、どうしたんだ?」
恐る恐る声をかけた拓海に対し、優巳は無意識になのか……
優巳「シナ……モン……?」
そう呟いた。
拓海「え?」
出て来た言葉に拓海は呆気に取られる中、優巳はハッとした後に口を押さえて後ずさる。
優巳「うそ、私、今、どうして……」
酷く怯えた様子で優巳は拓海が呼び止める前にその場から逃げ去ってしまう。
拓海「あ!行っちまった……(シナモンって……お菓子の方でなければ、確かマリちゃんの言ってた親父のもう1つの名前だよな……どうして彼女が?)
逃げ去ってしまった優巳の呟いた事を拓海は考える。
この世界に来る前、拓海は父、門平と会っていて彼から色々と事情を聞いていた。
故に自分を見てシナモンなんて言われたら父親の門平が頭に来たのだ。
拓海「……あの人、いったい何者なんだ?」
去ってしまった優巳に拓海は戸惑いの言葉を搾り出すしかなかった。
そんな出来事があったのを知らず、愛香と空は翔子に放課後にある場所に来るよう伝えていたのであった。
────
ヌーベル学園の上空にて、学園を見下ろす様に緑のマーチングバンドの衣装を来た鼻にピエロの鼻をした緑の怪人、アナザーマーチが浮かんでいた。
その視線は拓海から逃げ去って行く優巳を捉えていた。
アナザーマーチ「此処に居たか、私達を黒歴史として消した元凶よ」
憎々し気に憎悪の視線を優巳に向けるアナザーマーチは手を握り締める。
アナザーマーチ「貴様には我々が受けた痛みに対する報いを必ず受けて貰うぞ……
黒いオーラを噴き出しながらアナザーマーチは優巳に向けてそう宣言する。
優巳に対し憎しみの視線を向けるアナザーマーチ。
偽りの英雄とは……
次回 放課後の校庭にて愛香と空は出会う。共に戦う仲間と……
そして、襲来する新たなアナザープリキュア