プリキュア戦記 正義のプリキュアvs終界 作:MIXEVOL
黒い空間の中でウォズは開いた本を見ながら語り始める。
ウォズ「この本によると普通の教師として過ごしていた夢原のぞみだったが、ある事を切っ掛けにローズマリーの案内で東堂研究所に連れて行かれ、そこで東堂達に何故アナザーマーチが暴れていた場所に来たのかを話す事となった」
「自身の脳裏に響いた助けを呼ぶ声に導かれる様に、アナザーマーチが暴れている場所に向かう途中でギリンマに遭遇、襲われた所をジュラシールとコマンディアと言うプリキュアに助けられる」
「ギリンマに襲われた事を聞いた東堂達はこの先夢原のぞみはギリンマだけでなくギリンマの仲間に襲われる可能性があると判断し、のぞみに協力者になって欲しいとお願いする」
「夢原のぞみは直ぐには決められないと返事を保留し、ローズマリーによって送られた後、宍戸せいらを警戒する様に相原を通して御影紅葉から警告される」
「一方、その宍戸せいらは自身が用意したドローンでメサイア達の戦いを見ており、その事を上司である美輝原かえでに伝えたいが、別世界に連絡する術が無かったので途方に暮れていた所にアークソロモンの護衛に追い払われたジェルマが合流する中、別の場所で邪悪な人間の一人、倉田明宏が何かを行っており、そんな1人と1匹、倉田を異世界のプリキュア、キュアジャグラーが見ていた」
「彼らが月影愛香達の世界で暗躍を進める中、ライトニアやシャーリーの仲間であるサリュートもまた、月影愛香達を助けるべく行動するのであった」
一通り語り終えた後にウォズは前を見る。
ウォズ「さて、愛香君が持つメサイアレンスと同時期に作られたセイヴァーレンスとマフティーレンス。今回は前回の話の後書きに書いてる通り、どちらかに選ばれた2人目の救世主誕生の前振りとなる。どういう感じかは君達の目で確認したまえ」
そう締め括り、ウォズの姿は見えなくなる。
───
アナザーマーチを倒してから二日後、愛香達は登校途中で翔子達に合流し、一緒に登校していた。
その際に、翔子達がある話題を出す。
翔子「愛香さん、今日のスマホの記事におかしなニュース記事があるの知ってますか?」
愛香「スマホのニュース記事?昨日は何も起きなかったけど……」
首を傾げて思い出しながら呟く愛香にアナザープリキュア関連ではそうですねと英美が代わりに答える。
英美「愛香先輩は知らないでしょうが、アナザープリキュアの代わりに、別の怪人が暴れてたそうです」
愛香「別の怪人!?どんな奴なの?」
昨日は何か起きてないかでニュース見てたのに、そんな事があった事に驚きながら愛香は続きを促す。
翔子「スマホのニュース記事によると昨日、
これがそのニュースですと翔子は保存していたページを愛香へと見せる。
愛香(この女性達……以前、太田さんと斎藤さんから聞いた女子サッカー選手の衣装を着た女怪人が主にトランスジェンダーを狙った話を聞いたけど、こいつらも同じ事をしてるかもしれない。これって偶然かしら………)
愛香は、以前太田達から聞いたトランスジェンダーを狙った女子サッカー選手の衣装を着た女怪人の事を思い出しているとレイがため息を吐きだす。
レイ「全く、昨日は
英美「確かに……私達がプリキュアになったからああいう怪人が現れやすくなっているのかしら?」
ぼやきに対し、不安そうに呟く英美に対し、明輝が否定する。
明輝「英美、それは無いよ。調べて見たら、その怪人は愛香がプリキュアになる前から現れているよ」
そうだったの!?と自分が教えられた怪人がまさか自分がなる前から暗躍していた事に驚く。
翔子「明輝先輩、良く知らべれましたね?」
明輝「父が元刑事で母が現役婦警だから、そう言うので話し合っているのを聞いたりする時があるのよ」
感嘆する翔子に明輝はそう返しつつ、あんまり言い触らすのは駄目だけどもと付け加える。
六華「そうなると、こいつ等って誰かが使役してる可能性があるわよね……こうやって尻尾を掴めないと考えるとね……相当足を辿れない様に対策をしてるわよね」
レイ「そうだな。それより愛香先輩達は知らないか」
愛香「レイ、何かあるの?」
突然話を振られて、愛香は首を傾げる。
レイ「あたしの自宅がある富橋市にある中学校に
ある3人?と何の脈絡もなく告げられた事に愛香もそうだが、明輝と六華も首を傾げる。
翔子と英美はもう聞いていたのかあの話かと言う感じの反応をしている。
翔子「もしかして、
レイ「そうそう、その3人」
英美「確か、私達がプリキュアに初変身した時と同じ時期にある怪人に襲われたと聞いてますわね」
襲われた!?と聞いて愛香は驚くが続けざまに告げられた事にさらに驚く。
レイ「ああ、どうもうた達、また襲われたらしくてな……」
六華「レイ、その咲良さん達ってどういう感じの子達かしら?」
明輝「そうね。続けて襲われるなんて、普通はおかしいわ」
そう言われてもな……とレイは困った様に唸る。
レイ「咲良うた、蒼風なな、紫雨こころはあたしが二年前まで在籍していた中学校に通っている普通の女の子3人組だぜ。うたとななは丁度あたしが中学を卒業して、ヌーベル学園に通い始めた時と入れ替わりで入学して、こころは今年から入学した新入生だって、んで、うたはあたしが暇な時に憩いの場にしている喫茶店の看板娘で、ななはピアニストの母を持ち、ピアノのコンクールに出た人物、こころはダンサーとして有名な奴なんだぜ」
誇らしげに語っていたレイはただな……と困った顔をする。
レイ「何でかな、うた達、どうしてか
愛香「何でアイドルを忌避してるの?」
あ、ちょいと言い方を間違えたとレイは訂正する。
レイ「
愛香「そんなに嫌がったの?」
そうなんだよな……とレイも信じられない様子で腕を組む。
レイ「うたは、困っている人や落ち込んでいる人を放っておけないお人好しで、声をかけたり、得意な歌を披露したりすることで相手を励ます健気な子でさ、そう言うアイドルを目指せるって言って見たら、
愛香「確かにおかしいわね……いくつかの作品である理由で怪人や化け物になったりする話*2はあるけど、アイドルになったら怪物になるなんて聞いた事もないわね……女の子がアイドルになったら怪物になるなんて魔法少女まどか☆マギカの魔女*3じゃあるまいし……」
翔子「それ処か話に脈絡がなさすぎですよね?」
英美「ホントね。アイドルになれば怪物や怪人に襲われるなんて現実的に考えるとあり得ないでしょう。それだったらこれまでのアイドル達が怪物に襲われて大騒ぎになってるでしょうしね?」
話に出たうた達の反応に愛華達は不思議そうに首を傾げる。
レイ「というかあたしとしては愛香先輩の言い方で魔法少女が怪物に変貌するって言う感じの作品がある事に驚きなんですけど」
翔子&英美「うんうん」
友美「お姉ちゃん。まーた知人が作品を知ってる前提で例え話してるよ。その癖、直した方が良いよ」
愛香「ぐふっ」
その後に愛香が出した例えのでドン引きするレイ達と友美の呆れての指摘にダメージを受ける愛香であった。
少し落ち込む愛香に苦笑していた六華は話しを戻す。
六華「……それよりレイ、その咲良さん達は何時襲われたの?」
レイ「最初に3人が襲われたのは、あたしが会長達とプリキュアになった時、うたの家族が経営してる喫茶店の従業員の田中さんからのまた聞きになるんだけど……3人とも、チェス盤の駒の特徴を持った少女にいきなり襲われたんだって、偶然遭遇した田中さん曰く、そいつはまるでゾンビみたいに意志を感じなかったらしくてさ……危うい所を、弓を持った気弱そうな雰囲気をした少年と堂々とした雰囲気をした大剣を持つ青年が助けてくれて、その襲撃者を撃退したんだ。恩人の2人、どっちとも武器に鍵の意匠が入ってたんだってよ(後、大剣を持った青年には何か友人になれる気がすると言ってたけど、何のことか解らないよな……)」
愛香「(鍵の意匠を持った武器……キーブレードみたいな奴なのかしら?)」
レイの話にあった鍵の意匠を持った武器に愛香は自分の知る作品からそう考える。
英美「鍵の意匠を持った武器か。何か変わってるわね。それでレイ、咲良さん達を2番目に襲った者は?」
レイ「そいつ等はあたしがプリキュアに変身した日から次の日もとい昨日、あたしがうたから話を聞いて東堂博士達に連絡した後に襲われたそうでさ……その時はパトロールでマリちゃんが来ていたんだけど、遭遇したマリちゃんはある事を言ってたな……」
友美「ある事?」
そう、ある事、と言ってレイは続ける。
レイ「襲って来た奴等はジコチューと名乗っていたそうだぜ。どうも、その時の話し方からして夢原先生を襲った怪人野郎と繋がりがありそうだって言ってた」
明輝「ジコチュー……自己中心を簡略化した様な感じの名前ですね……」
六華「そうね。今の話を聞くと、咲良さん達がどうして狙われたのかが気になるわね……二度も狙うって事は彼女達に目的があるって事よね」
レイから聞かれた話に明輝と六華は偶然襲撃したのではなく、目的があって襲撃したのではないかと推測する。
友美「それである事って何?」
レイ「ある事って言うのは……、夢原先生が怪人に襲われた事とうた達の襲撃を組み合わせて、プリキュアの抹殺が目的だったんじゃないかって」
愛香「プリキュアの抹殺?それって、咲良さん達はプリキュアの素質を持っている事なの?」
告げられた事に愛香は驚く。
レイ「そうじゃなければ続けざまに襲われる理由がなさ過ぎるもんな……そのジコチューに襲われた時も不思議な恰好をした女性が割って入ってくれて運よく助かったそうだからな」
明輝「そうだったのね……そうなると想像したくないけど、その襲って来た敵には協力者が居るんじゃ無い?」
翔子「協力者?明輝先輩、いくら何でも都合よく協力者が居る訳が……」
話を聞いて憶測を述べる明輝に流石にそれは考え過ぎではないかと翔子は否定するが明輝は不安を失くせれない様だ。
明輝「そうじゃなきゃ、都合よく咲良さん達の前に襲撃者が出る筈が無いわ」
愛香「明輝先輩の言う通りね。もし協力者が居たら、私達が交戦してる隙にプリキュアの素質を持つ子を襲撃してきてもおかしくないわ。今の話からしてかなりの人数が居る可能性がある……アナザープリキュアで面倒なのに、なんで来るのかな」
頭を抱える愛香に気持ちは分かると六華は頷く。
東堂達の言う助っ人がいるとはいえ、相手の数がどれ位か分からない以上、厳しい状況に変わりないのだ」
英美「それを考えると、いつ私達が動いて無いときに敵が出たらまずいかも知れないわね。そこで提案なんですが、次の日曜日にレイの居る富橋市に出かけてみるのはどうかしら?」
愛香「富橋市に行くか……そうね。私も実際に咲良さん達がどんな人か気になるし」
友美「良いね~お昼になったらカフェテラスで空さんに咲良さん達の事を知らせといた方が良いよね」
うた達がまた敵に襲われる可能性があると考えた英美は愛香達に提案し、愛香もそれに乗り、日曜日に富橋市に行く事にした愛香達はお昼頃カフェテラスで空達(特に空に)に一緒に遊びに行かないかを伝える事を決めた。
そんな愛香達は知らなかった。
愛香達の姿に気づき、近づこうとしたが話してる様子から少し離れて様子を伺っている勇佳と瑞希がいた事を……
勇佳「愛香先輩達、何かを話していた様ですね」
瑞希「ああ、ただ、最後のしか聞けなかったが、今の話からして何やらほっとけない所があるな……確か富橋市か……」
レイの住んでる場所位しか知らないのでそこで何があるのだろうかと瑞希は考える。
勇佳「あたし達も昼間になったらカフェテラスに行きましょうよ」
瑞希「そうだな。(……もしもウワサのプリキュアの正体が愛香ならば、彼女だけ背負わせてしまっても良いのだろうか……)」
勇佳と瑞希は昼間にカフェテラスに行って愛香達に話していた事を聞きに行くことを決意する。
────
一方、愛香達がヌーベル学園に登校している頃、レイの自宅がある富橋市にある1つのビルの屋上でキュアトゥモローが苛立った様子で見渡していた。
彼女がいる富橋市にいる理由はうた達の事である。
トゥモロー(はなみちタウンに居た
思い返すのはプリキュア墓場へとキミとアイドルプリキュア♪を封印しようとした時、邪魔が入ったのだ。
トゥモロー(あの時、訳の解らない輩が邪魔をしたせいで彼女達を封印する前にプリキュア墓場から逃げられてしまい、
メサイアへと憎しみと恨みを募らせていたトゥモローは次に自身を邪魔した者達を思い出す。
トゥモロー(あの時邪魔をしてくれた芸人女を姉と呼んでいた妹と思われるキュアサタンと呼ばれたプリキュアを叩きのめさないと気が済まないわ……あいつ等を見つけたら絶対に倒してやる!)」
その身から黒いオーラが出ている事を自覚していないトゥモローはうた達が再びプリキュアへと覚醒する前に小泉町に移住させる為の計画を練り始める。
だが、トゥモローは知らなかった。
その狙いのうた達を守っている者がいる事を……
???「へっくしょい!!うう、誰かウワサしてるのかしら……」
とある場所に茶髪のロングヘアをなびかせた高貴な雰囲気を持っていそうだが、くしゃみで台無しにしているどことなく芸人気質な女性がいた。
彼女の名は暁聖奈、ジコチューを撃退し、うた達を助け出したアマルティアプリキュアのリーダー、キュアルシファーであり、今うた達を護衛しているプリキュアである。
────
暫く時間が経ち、カフェテラスで空はましろとツバサにエルと共に食べていた。
ゆっくりしていた所、ましろはある話題を切り出す。
ましろ「そう言えば空ちゃん、昨日ある騒ぎが起きたのを知ってる?」
空「ある騒ぎですか?それは一体?」
それはね……と首を傾げる空へとましろは語る
ましろ「私や空ちゃんとは別のクラスの生徒である
空「見知らぬ怪人?」
そうそうと真剣な顔になる空へと頷いてからましろは続ける。
ましろ「その時の様子を同級生の
空「そんな事が……(私がゼロ師匠達と修行してる間にそんな事が起きてたなんて……)」
ー仕方ないじゃろ。空ちゃんは感覚を取り戻すのと同時にお勉強しておったんじゃしー
ーそれにしてもチアガールの女の子達は何者だろうね?ー
話を聞き、手を握り締める空に対し、キン肉マンが慰めると同時にクワガタオージャーのに確かにと同意する。
ツバサ「僕も知ってますよそれ!後、隣町の富橋市でも怪人騒ぎがあったそうですね」
エル「こうも立て続けに怪人騒ぎが起こるなんて、怖いわね」
話に乗るツバサにエルは不安そうに呟く。
空(それにしても、犬飼さん達を助けたと言う人達は、マリちゃんさんが呼んだ助っ人でしょうか?)
そうやって話している様子をアニマルセラピーの巡回で飛び回っていたセッビィが休んでいる形で聞いていた。
セッビィ(今聞いた犬飼いろは達に、朝にレイが話していた咲良うた達が襲われた事、偶然とは思えないビィ。襲われた彼女達は、プリキュアに関係あると言う事ビィか?)
毛づくろいしながらううむと考え込んでいたセッビィに対し、ツバサは気づく。
ツバサ「あれ?あの鳥は……?」
空「あ、愛香先輩の飼ってる鳥さんですよ」
ましろ「そうなんだ(あれ?どこかで見た様な……?)」
エル「可愛いわね~」
目を輝かせてセッビィを見るエルにツバサはなぜか分からないが少しムッとなる。
ましろ「ツバサくん、どうかしたの?」
ツバサ「何でもありません……(なんだろう、一昨日、白永神社で変わったメダルを拾ったせいか、メップルに会った時より違和感を感じてる……いつも通りの筈なのに)」
そんなツバサに気づいて声をかけたましろは不思議そうにツバサを見る。
空「そう言えばましろさん、他に気になる事はありますか?」
ましろ「んーーー……あ、昨日ね、あげはちゃんから連絡が来たんだけど、暫く専門学校を休むみたいだよ」
ツバサ「?暫く休むってインフルエンザにかかってしまったんですか?」
思い出して言ったましろはツバサに対し違うよと返してから理由を話す。
ましろ「あげはちゃんが赤ちゃんを拾って保護したのツバサ君は知ってるでしょ?その赤ちゃん、
ツバサ「ああ、そういう事でしたか」
エル「けど大丈夫?赤ちゃんを育てるのって凄く大変だって聞いたわよ」
心配するエルに大丈夫だと思うよとましろは返す。
ましろ「小林先輩や井上先輩も協力してくれるんだって、けど驚いたな……あげはちゃんなんでか胸が凄く大きくなってたんだよな……愛香先輩位に」
ツバサ「え、どういう事です?見てない間に大きくなってるなんて、気になるじゃないですか;」
エル「ツ~バ~サ~流石にそれはセクハラに近いと思うわよ」
ツバサの耳を引っ張って注意したエルは痛い痛い!?と叫ぶツバサを無視してましろに顔を向ける。
エル「それでそのなぎちゃんと言う赤ちゃんは今どうなってるの?」
ましろ「えっとね。今は黄斑が治って元気にしてるんだって、そう言えば……あげはちゃん、3日前にツバサ君とエルちゃんも見たって言う
ツバサ「え?あげはさんもなんですか?」
引っ張られた耳を抑えながら驚くツバサにそうそうと頷いてからツバサを見る。
ましろ「え?“も”って事はツバサ君も?」
ツバサ「あ、はい。実は僕とエルちゃんもこの通り」
そう言ってツバサはパーカーのポケットからエミヤシロウの、エルはバッグからキャルとシェフィの描かれたメダルを取り出して見せる。
ましろ「あ、確かにこれ、あげはちゃんが見せてくれた
空(これはファイターパワーメダル!?もしや愛香さんの元から消えたメダルの内の一部!?)
声をあげるましろの隣で空は置かれたメダルに内心驚く。
─キャル、今、ましろって子が言ってた緑の衣装を着たエルフの少女ってもしかして……─
─シェフィ、言われなくても解るわ。間違ってなければコロ助の可能性があるわね─
─そうなるとコッコロママのメダルはあげはさんと言う人が所持してるかもしれない!─
─あり得えそうね……あの時、緑の光球が出た瞬間、ペコリーヌやユウキから引き離されたと思ったら、あたしとシェフィはこのエルって言う女の子の所に何時の間にかいて………一体何が起きてるのよ~~─
むきゃあ!?と叫ぶキャルにシェフィも困った様に唸る。
空(あの、ゼロ師匠、これは;)
ーああ、普通にエルって言う子の持ってるメダルからの声だなー
ーあっちもどうして跳ばされたか分からないみたいだなー
そんな2人の声が聞こえた空は返されたゼロとダイナの言葉にやっぱりと思っているとカフェテラスに愛香達が来るのを目にする。
空「あ、愛香先輩、こっちです!」
愛香「空達、先に来てたようね」
六華「ええ、空さんやましろさんだけでなく夕凪さんと星上さんも居るようね」
手を振る空に愛香と六華は苦笑しながら同じ様に手を振る。
明輝「何やら大事な話をしてたようね……あれは!?」
4人の雰囲気からそう推察した明輝はテーブルに置かれた3枚のファイターパワーメダルに気づき、愛香もあと声を漏らす。
空「愛香先輩達もここで休憩するつもりで来たんですか?」
愛香「ええ、今日は大勢で来たけど大丈夫かしら?」
ましろ「あ、はい。こちらは大丈夫です」
質問した空に返した後に愛香達は空達の両隣のテーブルにそれぞれ座る。
右側に翔子、英美、レイ、左側に愛香、友美、六華、明輝と言う感じで、丁度良いとばかりにセッビィも飼い主と言う形になっている愛香の肩に降り立って自然に混ざり込む。
お互いに自己紹介してから愛香が切り出す。
愛香「ちょっと空にお誘いしたくて来たの」
空「お誘い、ですか?」
首を傾げる空にええ、と愛香は頷く。
愛香「ちょっと日曜日、レイが住む富橋市に遊びに行かない?」
空「レイ先輩の住んでる所に?」
レイ「そうそう、ちょいと憩いの場にしている喫茶店、喫茶グリッターを教えたくてさ」
突然のお誘いにさらに疑問詞を浮かべる空にレイは笑う。
空「喫茶店ですか?」
エル「あ、そこ知ってる!そこそこ有名で看板娘さんの歌が良いって聞いてるわ!」
首を傾げる空の隣でエルが反応する。
レイ「実はな……あたしの自宅がある富橋市で怪人騒ぎがあったんだよ」
ましろ「あ、その話、さっきツバサくんが話題に出した!」
ツバサ「もしかして、レイさんの知人が巻き込まれたんですか?」
そうなんだよと反応したましろとツバサにレイは頷く。
レイ「んで、その知人の気を紛らわしたくて、先輩や翔子達と一緒にお茶会でもしようかなと思ってお誘いに来たんだよ」
ましろ「あ、だったらそのお茶会にある子達も参加させてあげても良いですか?」
話されたお誘いにましろがそう言う。
翔子「誰か誘いたい子がいるの?」
ましろ「はい、別のクラスの犬飼いろはさんと猫屋敷まゆさん、兎山悟君です。3人とも、ペットと一緒にいる時に襲われたそうで」
英美「そうでしたの……どういう感じに襲われたのか教えてくれません?」
話を促され、ましろは先ほど空へと話した事を愛香達へと話す。
六華「まさか、犬飼さんや猫屋敷さんも怪人に襲撃されていたなんて……」
明輝(今の話からして、犬飼さんと猫屋敷さんも咲良さん達と同じ理由で狙われた可能性がありえそうね……)
驚きの声を漏らす六華の隣で明輝はうた達のもあってそう考える。
愛香「そういう事ならその3人もお誘いしましょう「そのお誘いに私等も加わっても良いか?」あら、瑞希に勇佳」
勇佳「水臭いですよ~あたし達も参加させてくださいよ~」
いろは達も誘って気分転換+どういう子達か見たいと思った愛香は賛成した所に勇佳と瑞希が近づいて来る。
愛香「勇佳に瑞希、今の話聞いてたの?」
瑞希「ああ、近づこうとした時に話が聞こえてな。その際に怪人騒ぎの事を話していたらな」
しかも人が結構多い場所で普通に会話してる時点でな、と指摘する瑞希に愛香は目を泳がせる。
愛香「瑞希は、既に知ってる感じ?」
瑞希「まあ、昨日のニュースにも出たからな」
見てなかったのかと言う指摘に愛香ははうっとなる。
愛香「そ、それで勇佳に瑞希、貴方達もお茶会に参加したいの?」
勇佳「当たり前じゃないですか!あたしも話に出た咲良さん達が気になりますし」
瑞希「さっきも加えろと言ったからな。(それに万が一、怪人が襲い掛かって来た時、仲間が居るとはいえ、こいつを一人で戦わせるわけにはいかない)」
決意を固める瑞希を知らず、愛香は他のメンバーとお茶会ので話し合う。
そんな愛香達はお茶会をする前にある事態を対処する事となる、
───
愛香達がカフェテラスに居るときと同時刻、ある場所では南部が被害現場にいた
そこではバスがスクラップにされて転がっていた。
南部「酷いなこりゃあ……これで死傷者がゼロなんて奇跡だな」
斎藤「その分、重傷者が多いけどな、それに、意識不明の奴等もいるから予断は許されねえよ」
バスのスクラップ状況に顔を顰めながら呟いた南部に駆け付けた警察と共に実況見分していた斎藤が来る。
斎藤「傷が軽傷で済んだ奴の聞いた話によると、練習試合の為に移動中、いきなり女が現れて、バスを蹴り止めた後に破壊し始め、逃げようと出て来た乗客に襲い掛かったそうだ」
南部「……これもアナザープリキュアの仕業か?確か紅葉さんの話だと、現在は
いや……と斎藤は南部の問いに対し首を横に振る。
斎藤「どうもこいつはアナザープリキュアと関係ねえようだ。交差点にあるカメラには狼の耳と尻尾が生えたサッカー選手のコスチュームの様な動きやすいドレスを纏った女が映っているのが確認されたが、アナザープリキュアにある共通点を持っていなかった。んで、そいつによって特定の人間を重点的に狙われたそうだ。この前あった事件の同一犯で間違いないな」
南部「そうなると今すぐ東堂さんに報告しなきゃならないな。この騒ぎだ、近い内にスマホのニュース記事に載って愛香ちゃん達にも伝わるだろうし」
伝わるな、と斎藤は現場を興味本位で覗いている一般人達を見る。
斎藤「色んな奴等がこうも撮ってたりしてるからな……とにかく俺達は警察と協力してこの現場を調べておこう。もしかしたら犯人に繋がる手がかりがあるかもしれないからな……」
だな、と同意し、南部と斎藤は捜査している警察と共に事故現場での調査を再開する。
そんな現場の様子を、ある二人の少女が見ていた。
一人は、以前キュアメサイアとキュアスカイを見つけようとするも本人が不在だった為に去っていたキュアゾンマー。
もう一人は水色の縁取りが付いた白いドレスを纏い、白いドミノマスクを着けた青い髪のプリキュアであった。
ゾンマー「キュアファージ一号機、キュアストライカーの実力は相変わらずだな。大型バスを数分で破壊するとは………だがキュアストライカーは何故男を優先的に狙うんだ?」
不思議そうに問うゾンマーにもう1人は答える。
???「それはキュアストライカーの素体になった女子サッカー選手がオープン参加可能のルールじゃないのに、女子サッカーに参加した男のせいで肋骨を折られてサッカーする事が出来なくなったからよ。その男は女として偽って参加していたそうでね。それによって女子サッカー部に居る男を憎んで攻撃してるのよ。それとキュアストライカーは怪我をせずに活躍している女子サッカー選手を憎んでいるわ。そういう事もあってか私が試作したキュアサムライとキュアドクターもまた特定の人物を憎んで行動しているわね」
ゾンマー「所謂坊主憎けりゃ袈裟までの状態に陥っているのか。流石はマガオロチに加担したプリキュアの一人キュアコキュートスだな」
おほめに預かり光栄ねとコキュートスと呼ばれた少女は笑う。
コキュートス「まあ、キュアストライカーの素体になった女子サッカー選手は、男のせいでサッカーが出来なくなった事には同情せざるを得ないからね(私も結果的にピアノが出来なくなったけど、タルタロスに救われ、ワイズマンと名乗るプリキュアに治療された事でピアノを再び出来るようになったけど、私はもうピアノを引く気はない。
ゾンマー「意外と感傷な所を抱いてるな。
ああ、と感傷に入っていたコキュートスはゾンマーの言った事に思い出して呆れる。
ゾンマー「ベゲッドが来て次の日にはプリキュアキングダムに居るプリキュアはまともな格好をするようになったよな~ベゲッドが来る前のプリキュアは何故かデスバイア様の趣味でビキニアーマーを着ているものがほとんどだったし、その前に来ていたファラオからは不審者丸出しな格好で一日過ごすとは何を考えているんだと激怒したな」
コキュートス「いや、それはファラオの言い分は正しいわね……本人も本人でコスチュームの時点で似た者だけど、ベゲッドもベゲッドで良いスタイルを一着だけで済ませるなんて論外なんてズレた発言してたわね」
呆れながらその光景を思い出してるコキュートスにゾンマーはかんらかんら笑う。
ゾンマー「(キュアファラオ、見た感じ経験を積めばエンド様に並びそうな実力を持ってる感じだよな)さて、駄弁りはここまでにして目的の場所に移動するぞコキュートス」
コキュートス「解ったわ。本来の目的であるキュアメサイアとキュアスカイはどんな者が確かめないとね」
現場をある程度見たゾンマーとコキュートスは本来の目的であるメサイア達が居ると思われる当たりを付けた場所へと移動を開始する。
その場を離れていくゾンマーとコキュートスの様子を背中に蝶の羽根が生え、羽根の表面には2007とROUGEの文字が刻まれており、顔に仮面を付けた赤い髪の怪人が見ていた
「あのプリキュア、あたしが暴れていた時に近くに居た
ゾンマーを見て蝶の羽根が生えた赤い髪をした仮面の怪人、アナザールージュはメサイア達が居ると思われる場所へ移動を開始したゾンマーとコキュートスを追跡した
───
ゾンマーとコキュートスがメサイア達が居ると思われる場所に移動している頃、優巳の自宅の近くにて、竹刀を持ち、息を整えているシャララの姿があった。
そのシャララの周りには男達が倒れ伏していた。
この集団はある理由で白永家を襲撃しようと目論んでいたが、シャララともう1人によって逆に返り討ちにされたのだ。
シャララ「この男達、いきなり襲い掛かって来るとは……
???「どうもこ奴等は女が力を持つのが気に食わん様じゃな!戦っとる時に聞いたが、こ奴等は男は強い存在で女は男に護られる弱い存在と言う男尊女卑の考え方に染まりきっておる。だからこそ強い女を許さないんじゃろう。こんな見かけ倒しで性根が軟弱な連中が男尊女卑を掲げ寄って、同じ男として恥ずかしいわい」
疑問を呟くシャララに赤道着を着た赤い髪の男が不愉快そうに倒れ伏した男達を見下ろす。
シャララ「それで私を襲ったのか。なんとも身勝手な考え方だ……所で、貴方は一体?」
???→熊本「俺は熊本。白永神社の近くにある空手道場に通う格闘家じゃ」
話を振るシャララに男は名乗ってなかったなと気づいて名乗る。
シャララ「シャララだ。横目で見ていたが、あなたの格闘術は見事だった」
熊本「見事、か……そう言われるまで、俺はまともな格闘家じゃなかった」
賞賛の言葉に熊本は自嘲して自身の手を見る。
首を傾げるシャララに熊本は懐かしむ様に目を細めて語りだす。
熊本「当時のオレは格闘家になろう言う夢を持っちょったが、オレ自身の激しい気性と自己中心的な性格が災いになり、あらゆる流派から破門されたんじゃ。そして破門されて絶望しとった所を砂漠の使徒と名乗る組織に拉致され、オレ自身にあった心の花を抜き取られた後、砂漠の使徒の幹部の一人、クモジャキーとしてプリキュアに牙を剥いたんじゃ」
シャララ「そうか。貴方もマジョリーナと同じく、嘗てはプリキュアとは敵対した者だったのだな」
頷いてから熊本はその時のを思い出して顔を顰める。
熊本「プリキュアとの最後の戦いで俺は浄化されて元に戻ったが、そのプリキュアが邪悪な者になり、殺戮行為を行い、浄化されて元に戻ったオレも危ない所を、サソリーナやコブラージャ、花咲薫子を救助したリスターと言う男に救われたんじゃ」
シャララ「ライトニアと戦さんの関係者か……そうなると貴方もプリキュアの真実を?」
ああ、と熊本は頷いてから手を握り締める。
熊本「リスターさんはいっとった、プリキュアはある邪悪な存在によって歪まされ、邪悪な存在が消された事でプリキュアそのものが消えたんじゃと。そのせいか、あの時、俺に本当の『強さ』の意味を教えてくれたプリキュアが誰だったのか思い出せん……それは仲間だったサソリーナやコブラージャも同じでな……唯一薫子さんはそのプリキュアを覚えていると言っておったが、これはオレ自身思い出さなくちゃいけん事、故に絶対に思い出して見せる!それがオレなりのそいつへの敬意じゃ!!」
シャララ「……戻ると良いな」
うむと頷いてから熊本はシャララに好戦的な笑みを浮かばせる。
熊本「お前さんもなかなかの実力者と見た。手合わせを願いたいもんじゃ」
シャララ「すまないが、この通り剣の方がメインでね。そちらの期待には応えられるかは」
そうやって苦笑するシャララに熊本は笑う。
熊本「お前さんには劣るが、クモジャキーだった頃にこちらも剣は多少嗜んでいてな!逆に胸を借りたい所じゃ!」
シャララ「それだったら喜んで」
そうやって何時やるかを話し合う2人の様子を遠くから憎々し気に見ている者達が居た。
シャララと熊本に倒された集団と同じ様に男だけで構成されている集団で特にシャララに怒気の籠った目を向けていた。
???「
???「所詮
???「そうだ!
そうだそうだと口々に集団は熱気を上げる。
???「あの時、俺達は強い力を持ちながらあの卑怯な女に何も出来ずに負けた。あの裏切り者、白英雄巳も負けて連れ去られて軟弱ものになりやがった!弱い女子供を護るのが使命にも関わらず化け物どもを助けようとした!これ以上俺達は女に負けてはならない!力は男である俺達が持つべきであり、女には力など持たせてはならない!そう、女は戦いなど関わらず、俺達男に護られて平穏に過ごすべきなんだ!」
おーーー!!!!
さらに熱気を上げる集団はその身から黒いオーラを噴出し、目を赤く光らせながら殺気を放つ。
集団が掲げていた事は奇しくも
───
シャララと熊本によって白永家の襲撃が阻止された時と同時刻、教室には優巳が昼食をとっていた。
普段はカフェテラスで昼食を食べているが、以前カフェテラスで愛香達の会話を聞き、愛香達に戦いに関わるのを辞めさせようとして、突如謎の頭痛を受けてしまった。
その後は心配して声をかけて来た拓海の手を払った後、逃げるように自宅に帰っていた。
以後、優巳は愛香達の会話で再び謎の頭痛が起きるのか解らないので頭痛が起き難くなるまで教室で食べる事にしたのだ
優巳(……この前、たまたま愛香達が件の特殊部隊と話をして自分からトラブルに関わるなと言おうとした瞬間に、おかしな頭痛を受けてから、2日過ぎた中、誰かが私を見ている……それも悪寒を感じさせる視線を……)
食べる事を止め、優巳は頭を抑える。
優巳(あの嫌な視線や気配は何なの……私は
自身に向けられる嫌な視線や気配に優巳が不安を抱いている時、教室の外にある木の枝の上で、アナザープリキュアの一人、アナザーヤムヤムが憎しみの籠った目で見ていた。
「間違いない、例え姿や性別が変わったとしても、あいつだ。あいつこそ、私達の存在を無かった事にした
アナザーヤムヤムは憎悪を秘めた目で優巳を睨んだ後、その場から姿を消した。
───
お昼休みが終わり、授業が始まっている中セッビィは校内を見回っていた
思い返すは途中から会話に入って来た瑞希と勇佳だ。
止まった後、首の袋を見る。
セッビィ(あの時、うっすらとだけど、袋に入っていたセイヴァーレンスとマフティーレンスが2人が近づいた時に反応した。もしかするとあの2人のどちらかが使い手になるかもしれないビィ?話して一緒に戦ってくれるビィかね……)
もしそうであれば良いんだけどもとセッビィは願いながら再び飛んで見回りを再開する。
そんなセッビィの願いは後に叶う事となる。
一方、グローリーズと呼んでいた集団とその集団へと悪態を吐いていた男集団達はある人物に利用され、自分達がこの先、道化のように動かされて破滅する未来に向かっている事を、知る由もなかった。
―――
暗い空間に再びウォズが現れる。
ウォズ「おやおや、またも色んな情報が出てしまっているね……やれやれ、前振りと言ったが、その前振り部分がオマケ程度になっている気がするよ」
肩を竦めた後、ウォズはセイヴァーレンスとマフティーレンスを取り出す。
ウォズ「さて、次なる戦いへの幕もまた、早く上がりそうだ。その時、新たな救世主が姿を現すのだろうか……」
そう締め括ってから一礼し、ウォズの姿は空間に溶けて消えていく。
次回、襲撃!新たな悪のプリキュアと怪人!