あなたが私のマスターですか?─RE:I AM─   作:つきしまさん

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2話 インダストリアル7へ

時の鼓動さえ止まった世界の隅で誰にも届かぬ詩(うた)を歌っていた

凍てつく寒さの中で闇の中に咲いたその光が温もりをくれた

 

 

 

 ただ覚えているのは”声”だ。その声が私を呼び覚ました

 あまりにも多くの意識が、言葉がこの体を突き抜けて私の心は宇宙に放り出された

 そして光がどこからか差し込んで来るのかを見た。見えたのは青い星だ。生命をはぐくみ人類を送り出してきた地球

 その星に魂を引き寄せられるように光が生み出したゲートを壊れたロボットと共に飛んでいた

 その後のことは憶えていない。そして自分が何者であったのかさえも

──リズエラの手記──

 

 

 

「あなたは私のマスターですか?」

 

 リズエラの初めての質問に彼はうろたえた様子を見せた。

 

「何を言っている? マスターとはどういう意味だ?」

 

 マスター……それは私に命令をくれる人。何一つ覚えていないけれど、たった一つ、それだけは真実と言えるもの。

 私の存在理由(レゾンデートル)……

 

「──そこまでだ。聴取は中止しろ」

 

 突然スピーカーから尋問室にその声がこだまし警備員は中腰になって立った。すぐに二人の男が戸を開けて入ってくる。

 「君はもう下がりたまえ」と背の高いスーツ姿の男が告げると警備員は敬礼を返して後ろも向かずに退室していった。

 リズエラの目が警備員を追い、新たに現れた二人に注目する。高級なスーツだが一人はのっぽで一人は少し太めだ。

 扉が閉まり部屋にリズエラとスーツの二人だけになる。

 この二人はいったい何者なのか? こちらの質問には答えてもらえるのか? 今の自分が置かれている状況からして回答は期待できない気がする。

 背の高い男が「会長、どうぞ」と席を勧めると恰幅の良い男が取り調べ用のパイプ椅子に座った。

 男が会長の隣に立ってリズエラを見下ろす。その威圧感にリズエラは居心地の悪さを覚えた。先ほどの警備員の尋問でも感じなかった感覚だった。

 目の前には柔らかい笑みを浮かべた男が座っている。対照的な印象を与える二人だ。 

 

「私はメラニー・ヒュー・カーバイン。こちらのウォンは私の部下だ。君を保護した男だが覚えていないかね?」

 

 その問いにリズエラは首を振って応える。初対面のはずだ。

 

「診療所での記憶はないのだね?」

「はい……」

 

 ウォンと呼ばれた男にメラニーが顔を向け頷きが返る。メラニーがリズエラに視線を返す。

 

「私たちは大変困っている。君がどこから来て、何をしようとしていたのか。君が乗っていたアレが何であるのかさえわからない。これがわかるかな?」

 

 見せられたのは写真だ。

 焦げ付いた装甲のロボット。むき出しになった胸骨。分解されたそれらは標本のように並べられている。

 わからない……記憶の欠片の断片でも引っかかるものはあるかと写真を見る。

 彼はそれが何であるのか説明しようとしなかった。ウォンも無言でリズエラの様子を観察しているようだ。

 メラニーはこちらの答えがないとわかると間を置いて話し始める。

 

「君が着ている服も、身に着けていたものも、我々が知る材質ではなかった。これを君はどこで手に入れ、何のために使用していたのかわかるかな?」

 

 ビニール袋に入ったクリスタルが目の前に置かれる。

 

「あ……」

 

 手を伸ばそうとして拘束された衣の中で動いた。無意識の動きだったといえる。

 二人の注意深い観察の目を意識する。

 

「さあ答えて」

「……わかりません。何がどうなっているのか。ここがどこなのかも。私は誰ですか?」

 

 たどたどしくリズエラは答えた。答えが目の前にあるのに記憶は何も教えてくれない。

 アナハイムが極秘裏に保護したこの少女の身元や所属を示す物は、パナマでの発見当時に調べたが何も持っていなかった。

 機体に刻まれた十字のエンブレムと同様のものが服にあったが、それが所属を示すものであれ同一のものを彼らは知らなかった。

 

「我々は君を助けたいと思っている。君の体のことも承知している」

「からだ……?」

 

 顔を上げて二人を交互に見る。

 

「重度のアレルギー体質を抱えているね。現代医療でも治療は難しいようだ。これから生活していくのにおそらく苦労することになるだろう。でも私は助けてあげることができる。その代わり、君も私を助けてほしい」

 

 我々ではなく個人的な「私」という言葉になったことを不思議に思いながらリズエラは頷き返す。

 この状況は自分にとってもあまり良いことではない。

 

「助けてほしい?」

「はい……何も覚えていないのはつらいです」

 

 クリスタルに映る歪んだ自分の姿を見ながら応える。

 

「良かろう。では双方とも合意に至ったところで私は君に取引を申し込みたい」

「取引?」

「ウォン君、拘束衣を解きなさい」

 

 体を縛っていた拘束衣の圧力が解かれる。私はようやく自由を取り戻した。

 二人の前にファティマ本来の服が現れる。

 ジョーカーにおいては宇宙用のマンティック・モードと呼ばれるものだ。体にぴったりしたスーツの上からゆったりした衣を羽織るスタイルで宇宙でのストレスを排除したデザインとなっている。

 丁寧に洗濯されて汚れてはいない。 

 

「これは同意書だ。すでに私の名前が書いてある。君はサインをしてくれればよい。内容について説明しよう」

「はい──」

 

 そして私はその「契約書」にサインすることになる。自分がこの世界で生きていくために──

 

 

「──リズエラ・カーバイン様、お通りください。ようこそインダストリアル7へ」

 

 恐縮するように告げた係りの者へ礼を言ってリズエラは港の改札を抜けた。カーバインの名を持つことの意味をリズエラ以上に彼は知っているようだ。

 記憶を失っていた私はアナハイム・エレクトロニクス社の会長であるメラニー・ヒュー・カーバインの養女として迎え入れられた。

 あのとき差し出された書類は「契約書」だった。

 その契約の証としてアナハイムに協力することを約束させられた。

 その選択に否という答えは存在しなかった。記憶を失う以前のことは何一つ思い出せなかったからだ。

 記憶の唯一の手掛かりとなるのはエメラルドのクリスタル──それは電子情報体の塊であり頭脳そのものと言えるもので私が発見されたときに持っていたという自分の持ち物だった。

 

 ここに来る前にフォン・ブラウンにあるアナハイムの支社で沢山の試験を受けた。

 再度の健康診断に最新機器による耐G圧テストから始まり……大きなマシンの操作やプログラムの組み立てもした。

 自分でもわからないけれどどれも簡単だった。初めてのマシンでも直接触れてみればその子のことは何でも理解できた。

 熟練のパイロットでも困難な芸当もできたがウォンさんに調子に乗るな、と怒られました。

 パスワードを解くのも得意だ。アナハイム最高のパズルを頑張って数分で解いたらウォンさんにもう少し配慮しろ、と言われました。

 ウォンさんはダメ出しばかりします。もっと褒めてくれてもいいのにとリズエラは思うのです。

 地上へ降りるエレベーターに乗り、ゼロG域から重力のある空間へと降りていく。その間の重力カウントを一緒に乗り合わせた子どもたちと一緒にカウントダウンをする。

 

「六、七、八……」

 

 地上の風。いや人口の風を受けてリズエラはインダストリアル7に降り立つ。子どもたちにバイバイを告げて、ターミナル周辺の建物を確認していく。

 

「リズエラ、ちんたらするな」

「はい、マスター」

「それはやめろと言っただろう。マスターではない」

「はい、ウォンさん……」

 

 しおらしく言い直す。でも、私に命令をするのはウォンさんだけです。

 フォン・ブラウンでは会長の養女に命令する人は誰もいませんでした。

 命令されて、言うとおりにできたとき、私はとても嬉しく思います。マスターの命令がないと私は何もできません。

 

「迎えが来るはずだが……」

 

 ターミナル広場の時計をウォンが確認する。時刻は夕刻に差し掛かった頃だ。

 

「てい」

 

 リズエラは噴水の淵に立ってバランスを保ちつま先だけで歩く。迎えが来るまで暇を潰すことにした。

 宇宙での無重力に慣れると、1G重力下でのバランス感覚がひどく鈍る。約ゼロコンマ%程度の感覚のずれをこうやって修正しているのだ。

 

 出会った頃に比べればリズエラの感情の表し方や行動には変化が見られる。

 年相応に振る舞うように指示はしたが、短期間でずいぶんと変わった。初めはまるで感情のない人形のようだったが……

 ウォンの観察の目がリズエラに向けられる。

 

 リズエラが着ているのは新品の制服だ。アナハイム工業専門学校の制服だが、その服の仕立ては通常のモノとは少し異なっている。

 はた目からそれが天然素材で作られているとは気が付かないだろう。特別なアレルギー体質に配慮した制服なのだ。

 極めて自然光に近い夕日を浴びてリズエラはヴァイオレットカラーの瞳を細める。市内は地球で見かける町と何ら変わることのない日常の光景が広がっている。

 すれ違った人々の好奇の目が二人へと向けられる。親子というには二人の雰囲気は違い過ぎていた。

 

 アナハイム直轄の会社統治領としてインダストリアル7は存在している。サイド5の密閉型工業用コロニーで建造歴はまだまだ浅いため拡張を続けている最中だ。

 なので大地として人々が活用できる空間は限られているが、すでに市と言えるほどの人口規模と経済活動を行うのに問題がない施設が建てられている。

 リズエラが通うことになるアナハイム工業専門学校もその一つだが、それは隠れ蓑だ。彼女がここに来させられた目的は──

 

「ウォン様とリズエラ様ですね。私はガエル・チャンと申します。お迎えに上がりました」

 

 屈強な体つきの青年に声を掛けられ、リズエラはヴァイオレットの瞳を黒いスーツの男に投げかける。いかつい顔をしているが物腰は柔らかい。

 その名は知っている。彼がビスト家のボディーガードで執事だということはウォンさんから聞いていた。若いができる男だと。

 

「理事長のカーディアス様がお待ちです」

 

 ガエルのすぐ後ろにはリムジンが控えている。

 

「ではよろしく頼む」

 

 二人は迎えのリムジンへと乗り込んでいた。

 向かう先はメガラニカ。ビスト家の本拠があるインダストリアル7の中核だった。

 ウォンさんからはビスト家では大人しく振る舞え、会長の養女らしくしろと命令を受けています。

 はい、私は命令通り振る舞えます。マスター。

 

 

 現ビスト家の当主カーディアス・ビストは当年四〇歳。男として円熟期を迎える年齢だ。

 すでに外は夜の暗黒に包まれていた。窓ガラスに映るカーディアスの後ろには執事のガエルが控えている。

 アナハイムから来た二人との会見はすでに終わっていた。

 

「あれがアナハイムの手札というわけか……ガエル、お前にはあの娘はどう映った?」

 

 視線を外に向けたままガエルに問う。

 先ほどまでこの部屋にアナハイムのウォン・リーと会長の養女リズエラがいたのだ。まだ片付けていないカップがテーブルに残っている。

 

「普通のティーンエイジャーの少女ですが、あの年頃にしては落ち着いて見えます。カーバイン会長の養女となれば当然かもしれませんが……」

 

 噴水で戯れていた姿ではなく、この屋敷に来てからのリズエラを思い出してガエルは答える。

 名うての企業家であるメラニー・ヒュー・カーバインが突然養女を迎えたというのも驚きの話だ。それもアナハイムが極秘裏に回収したロボットと共にいた少女であるという事実──

 ビスト家はアナハイムとは切っても切れない強い繋がりがある。内部のビストと繋がる関係者が常に情報をもたらしてくれる。

 宗主である祖父サイアム・ビストがアナハイムの専務の娘と結婚して名門ビスト家を継いだ。

 その後、社会貢献事業を隠れ蓑にしたマネーロンダリング組織を作ってビスト財団を立ち上げ今の礎を築いたのだ。

 当主の座と財団を継いだカーディアスはそのかじ取りのすべてを任されている。 

 あの少女にどれほどの価値があるというのか? それを見極めるための会見であったが、こちらの意図を知っていたのかウォン・リーとの対話に時間を割かれた。

 

「会長の腹心か……しかし、あっさりとこちらの要求通りにあの娘を送り込んできたからには注意を怠るな」

「二人とも監視は引き続き行います」

「うむ、下がってくれ」

「はい」

 

 ガエルが退室する。

 あの少女──見た目は非常に美しい娘だ。その姿に心惹かれる男は数多といるだろう。

 初対面であったしろくに会話はなかったが、何か表現しがたい感覚を感じた。

 それが何であったのかを言葉で表現することは難しい。しかし時間はある。その答えをあの少女自身から得られるかもしれない。

 アナハイムとビスト財団に利益をもたらす存在であるのか?

 

「あるいは……」

 

 その言葉の続きは夜の空へと消えた。

 

 

「必要なものはすべて揃えてある。私の部屋は隣だ。何かあれば呼べ」

 

 ビスト邸の一室。来客用の部屋はただの学生には広すぎる一室だった。

 調度品の一つ一つが地球産というのも、美術品や骨董品などの世界遺産を保護するビスト財団ならではといえよう。

 特に感慨もなくリズエラは室内を見回して「わかりました」とウォンに頷く。リズエラに芸術のことはわからない。

 開いた扉の側にもう一人案内をしたメイドの少女が立つ。

 

「外部との接触はほとんどなく決められた者しかこのメガラニカの区画には立ち入れん。セキュリティに関してはまったく問題はない。必要なものが揃うまでお前には普通の学生をやってもらう」

「はい」

 

 それが契約である。その時が来るまでアナハイム・エレクトロニクス工業専門学校の生徒として過ごすのだ。

  

「起床はゴーマルマル。朝食を済ませたら毎朝医師の診断を受けて外出の許可を貰え。学校の送り迎えの時間には遅れるな」

「ウォンさんは来ないのですか?」

「私が学校に通う必要がどこにあるのかね?」

「通いませんか?」

「当たり前だ」

 

 眉をしかめるウォンにそうですか……と呟いてメイドの少女に見られているのに気が付く。

 赤毛にとび色の瞳のメイドはリズエラとほぼ同じ背丈で年頃もほぼ変わらないだろう。

 

「学校までは私が同行します。私はニムエと申します。リズエラお嬢様」

 

 お嬢様? 呼ばれなれない響きだ。アナハイム会長の養女であるという自覚はリズエラにはまだない。 

 幸運にもその立場になれる人物は万人に一人もいないのだが、その価値があると認められ選ばれた存在に対する興味がニムエの目にあった。

 ウォンのニムエに対する目は厳しい。ニムエがビストの監視役の一人だと見抜いている。

 

「あなたも同じ学校に通うのですか?」

「はい。ご一緒させていただき光栄です」

 

 役目から出た言葉なのかはわからないがリズエラは「よろしくお願いします」と返す。

 

「ここでは誰にも心を許すな。うかつなことも何一つ漏らすな。学校での会話や、あの娘に話したことも漏らさずすべて私に報告するように」

「わかりました。すべて記憶します」

 

 ニムエが退室した後、ウォンが切り出したのは報告の義務である。 

 真剣、な顔のウォンにリズエラも真剣、という顔を作って返事を返す。

 あれ、敬礼した方がいいのですか?

 

「何だその手は」

「了解という意味です」

 

 軍人風にポーズを決めるリズエラにウォンは手厳しい。

 

「いちいちやらんでいい」

「はい……」

 

 少し気にいっていたので残念です。

 こうしてインダストリアル7での私の新しい生活が始まったのです。

 

 

検体の報告書──

 

 外に気配がないことを確認してウォンは鞄から書類を取り出す。

 ウォンの手元にあるその報告書はリズエラの診断を行った医師のものだ。それは前に一度、直々に聞いたことでもある。

 体に出たアレルギー症状を抑える薬を投与し、ようやく落ち着いたリズエラが眠る横で聞いたものだ。

 

「信じがたいことですが……あの少女は普通の人間ではありません」

 

 全身をスキャンし投影した画像を持つ担当医の手は震えている。

 

「普通ではないとはどういう意味だ?」

「現人類の遺伝子とあの少女の遺伝子配列が異なるのです。自然に生まれた生き物にはない遺伝子があるのです」

 

 遺伝子治療の治験はアナハイムでも行われている。それは使いようによっては肉体の強化や、失われた機能の再生に用ることができるものだ。

 遺伝子移植は珍しい技術ではないので聞き流す。

 

「骨格も異なります。一般的な女性の骨格と比べるとよくわかります。医師であれば誰でも気が付くと思います」

「わからんよ。それだけでは。少し落ち着きなさい」

「ええ……」

 

 興奮気味の担当医が一息つくのを待つ。

 

「……動物や私たち人間の体には共通して流れる微量の電子があるわけですが、採取した細胞に同量の電気を流してみたところ情報伝達の速さが異常でした。並の反応速度ではないのです」

「それは肉体の反応に現れるものか?」

「はい。神経の反応速度だけではなく肉体能力も想像を超えた機能を発揮するはずです。アスリートの比ではない」

 

 もし娘に意識があればウォンは無事ではなかったかもしれない。 

 

「人の神経であればこの反応速度ではすぐに焼き切れてしまう。一度に大量の情報を受け取ればショートしてしまうのと同じです。人間の有機細胞では耐えられません。しかし……この細胞は強靭です。凄まじい量の情報を一度に伝達し処理する機能を備えている」

「わかりやすく言え──」

「彼女の脳は伝達された情報を高速で処理し、瞬時に判断し機能することができる。云わば人間電子演算機です」

「人の反射神経を遥かに上回るコンピューター人間?」

「そう言っても過言ではないと思われます」

「そんな人間が地上やコロニーを闊歩しているというのか? にわかには信じられん話だ」

「それに……生殖能力はありません。少なくとも通常の方法で妊娠することはありえない」

 

 通常の交配で生まれてくることがない人間。今の世の中ではクローン人間すら生み出せるが、人を超越した能力を持つ人間となると、薬物や遺伝子実験による強化以外ではありえないと言っていいい。

 そして人工的に生命を創り出すことは禁忌である。少なくとも今の世ではそうだ。

 しかし目の前にあるモノが狂った実験の産物だというのならば──ウォンは初めてうすら寒いものを背中に感じていた。

 

「もう何を聞いても驚かん。つまりアレは人間コンピューターで、人を超える反射神経、腕力を持つ……人造人間だとでも言うのか……報告書に書ける話ではないぞ?」

 

 それが紛れもない事実だとしてもだ。そんな真実は世間に公表できるものではない。人類を脅かす存在であるからには。

 

「誰にも口外は無用だ。老後の年金と生活を満喫したいのならな」

「とうてい信じてもらえる話ではないでしょう……」

「違いない」

 

「マスターか……」

 

 自分に与えられた役どころをウォンは呟く。

 口ではマスターと呼ばれることを否定しても、あの娘を制御するのに必要な部品として自分も送り込まれたのだ。

 目の前にある書類は本社の担当医が語ったことを証明するものだ。アナハイムはこの少女の存在をブラックボックスに隠す。

 誰にも知られず、誰も知ることなく、一部の人間だけでその存在を隠し通すこととした。

 メガラニカはそのための檻であった──

俺、ガンダム二次の1シーズン投稿し終わったらFSS17巻と水星の魔女見るんだ

  • 水星の魔女は許す、FSSは許さん
  • FSSは許す、水星の魔女は許さん
  • 両方許されない 二次作を完結するまでな!
  • 好きなだけ堪能していいぞ
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