四季島皇国戦記   作:阿鬼羅

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第30話

1943年7月6日11時25分ブリテン島西方230マイル沖

フレーザー艦隊旗艦アンソン艦橋

 

フレーザー「敵艦隊の位置は?」

 

 

参謀「はい、本艦隊南東約180マイルです」

 

フレーザー「攻撃隊を出してください、直掩の戦闘機もです、全機出して構いません」

 

参謀「了解」

 

12時丁度戦闘機54機爆撃機30機攻撃機36機が出撃同時に艦隊は母港に戻るべく東進を開始

 

対する第3機動艦隊は大鳳型6隻から144機が出撃編成は戦闘機72機爆撃機36機雷撃機36機、機体は戦闘機が零戦53型爆撃機雷撃機が流星であった両機種とも発動機をターボプロップ天星3200馬力を搭載していた速力は零戦745㎞流星682㎞に達していた

 

そして双方の攻撃隊は途中ですれ違った高速で近づき遠のいていく四季島軍攻撃隊を見たブリテン海軍パイロット達はこの攻撃隊を見て恐れおののいた

 

ブリテンパイロット1「なんだあの速度は」

 

ブリテンパイロット2「冗談じゃねえ」

 

ブリテンパイロット3「まずいぞこりゃ」

 

 

13時丁度装甲空母白鳳艦橋

 

角田「そうか、高橋中佐の攻撃隊がブリテン攻撃隊とすれ違ったか」

 

参謀長「はい、ブリテン海軍は未だに複葉機を使っているようです」

 

角田「そうか、対潜警戒を厳にしろ、攻撃隊は囮かもしれん」

 

角田の勘は当たっていたフレーザーは機動艦隊同士の戦いで勝てないのは承知の上で艦載機隊どころか自艦隊を失う覚悟で潜水艦による機動艦隊襲撃をさせる予定であった、そしてその一撃はヴィシーフランス艦隊を襲った

 

角田「なに、空母ノルマンディーが被雷中破しただと」

 

通信参謀「はい、他にフリゲート艦1隻が大破重巡洋艦ラ・フォンテーヌが小破しました」

 

角田「手酷くやられたな、艦隊をどう動くと?」

 

通信参謀「このまま前衛を続けると」

 

角田の脳裏に出撃前必ずブリテン艦隊を叩きのめすと熱弁を振るっていたガレア海軍将官の顔が蘇った

 

角田(メルセルケビール海戦の仇を打たせてやりたいな、だとすると)

 

参謀長「閣下?」

 

角田「よし、参謀長第5巡航戦隊と第12重巡洋戦隊と水雷戦隊をヴィシーガレア艦隊と合流させてブリテン追撃に当たらせろ、ガレア艦隊にも追撃を依頼してくれ」

 

参謀長「了解しました」

 

13時25分戦艦陸中を旗艦に戦艦4重巡洋艦4軽巡洋艦1駆逐艦16隻がガレア艦隊と合流そのまま戦艦リシュリュー軽巡洋艦プリモゲ駆逐艦ゲパールと合流したガレア艦隊を率いるボアソン中将は第5巡航戦隊兼追撃艦隊指揮官の中村一鉄少将と電話越しに10分ほど話作戦を確認すると座乗するリシュリューを陸中の後ろに付けプリモゲを最後尾にゲパールを最前衛に配置し指揮権を中村少将に預けたこの事を批判する者もいたがブリテン艦隊撃滅するためと納得させていた

 

 

13時40分大西洋ブリテン艦隊上空

 

高橋中佐「直掩無しか舐められたものだ、全機掛かれ」

 

 

アンソン艦橋

 

フレーザー「来たか、全砲撃ち方はじめ」

 

 

ドンドンドンドン

 

ポンポンポンポン

 

四季島パイロット1「温い対空砲火だな喰らえ」

 

カシャ、ヒューウ、ドカーーン

 

四季島パイロット2「そらもう1発」

 

ドカーーン

 

ポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポン

 

 

アンソン艦橋

 

フレーザー「被害は」

 

参謀長「イラストリアス大破、ヴィクトリアスも中破フォーミダブルにて火災発生で火災の箇所が悪くこのままだと艦橋が丸焼けになります、通信設備も破壊されたようで現在手旗信号で意思疎通を図っています」

 

フレーザー「3隻とも戦力外ですか、これで残された空母は修理中のインドミタブルと船団護衛についているフューリアスとアーガス、それにリバティリアから借りたボーグ級4隻、機動艦隊は組めなさそうですね」

 

参謀長「はい、他に軽巡洋艦2隻撃沈駆逐艦6隻が撃沈されております」

 

通信士「緊急電、敵砲戦艦隊こちらに向かってきています」

 

参謀長「なんだと」

 

フレーザー「位置は?」

 

通信士「艦隊南方170マイル速力30ノット」

 

参謀長「本艦隊の速度は損傷艦のことを考えるとどうやっても12ノットが限界です、本土の防空網に入る辺りで捕捉されます」

 

その時フレーザーは覚悟を決めた

 

フレーザー「全艦に通達本艦とデューク・オブ・ヨークそれに無傷な艦は此れより敵艦隊を迎撃するため南下します、損傷艦は急ぎ本土に帰還するように」

 

参謀長「閣下!」

 

フレーザー「すいません、皆の命私に賭けてください、たとえ負け戦であろうとブリテン本国艦隊は最善を尽くしたと言えるだけの戦をしましょう」

 

参謀長「こうなると残してきたレナウンとハウ、キング・ジョージ5世や他の戦艦達が可愛そうですなぁ」

 

砲術参謀「確かにやっと掴んだ海軍大国との艦隊決戦に参加できないのだから」

 

フレーザー「歴史に残る海戦にしましょう。戦に参加できなかった彼女らの為にも」

 

「「「はい」」」

 

14時13分ブリテン攻撃隊は角田機動艦隊に攻撃を敢行するも

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーン

 

ヒューーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーン

 

ブリテンパイロット1『追われてる、た、助けてくれ』

 

ブリテンパイロット2『誰か助けてくれ』

 

攻撃隊は疾風に捕捉されそのまま撃滅されていった艦隊に辿り着くことすらできなかった

 

この報告を聞いたフレーザーは一言「そうですか」そう呟いたという

 

18時をすぎると両艦隊とも夜戦の準備を下命そして18時30分分双方は32000mの距離で砲戦を始めた

 

戦艦リシュリュー艦橋

 

通信士「閣下陸中より入電、[海戦ハリシュリューノ一撃を持ッテ始メラレタシメルセルケビールの敵討チハ今ゾ]です」

 

ボアソン「中村少将に返しきれん借りを作ってしまったな」

 

参謀長「後で閣下秘蔵のワインを送贈りましょう」

 

ボアソン「そうだな、砲撃用意、初弾で当てろよ、わがヴィシーガレア海軍砲術の誉れを同盟国に見せてやれ」

 

砲術長「アイサー、諸元よし、目標敵戦艦アンソン、照準よし」

 

艦長「閣下」

 

ボアソン「全砲斉発、撃て」

 

その命令と共に8発の38㎝砲弾がアンソンに飛びかかった

 

ヒューウ、ドカーーン

 

観測員「敵艦に2発命中、初弾命中です」

 

通信士「陸中より入電[先の砲撃見事マサニヴィシーガレア海軍ノ誉レナリ]です」

 

観測員「陸中以下戦艦隊砲撃」

 

ヒューーウ、ドカーーンドカーーンドカーーンドカーーン

 

観測員「敵艦発砲」

 

ドカーーンドカーーン

 

艦長「怯むな撃ち返せメルセルケビールの敵討ちだ」

 

メルセルケビールの敵討ち、それはヴィシーガレア海軍のスローガンになっていたガレア降伏当時中立を保っていたヴィシーガレア艦隊に奇襲攻撃を仕掛け騙し討とも取れる戦を仕掛けヴィシーガレアを枢軸国として対連合戦参加に舵を切らせたこの海戦の敵討ちをヴィシーガレア海軍はずっと望んでいたのだ

 

陸中艦橋

 

観測員「河内被弾」

 

中村「ふむ、腐っても鯛、ブリテン艦隊もなかなかやるものだな」

 

参謀長「そうですな、とはいえそろそろ限界でしょう、デューク・オブ・ヨークの火災は相当のようです」

 

中村「ヴィシーガレア艦隊に打電[我ブリテン艦隊ニ降伏ヲ勧告ス]とな」

 

参謀長「閣下」

 

中村「付け加えろ[我等野蛮人ニアラズ]と、ヴィシーガレア艦隊の提督はそれでわかってくれるはずだ」

 

通信参謀「了解」

 

 

リシュリュー艦橋

 

通信士「四季島艦隊から電文[我ブリテン艦隊ニ降伏ヲ勧告ス]です」

 

参謀長「なんだと、メルセルケビールの敵は打ち終わっていないのに」

 

ボアソン「他にはなにか言ってきていないか?」

 

通信士「はい[我等野蛮人ニアラズ]と」

 

ボアソン「そうか、陸中に返信[我等文明人ナリブリテン艦隊ニ降伏ヲ勧告ス]とな、中村少将はなかなか頭の回転が速いらしい」

 

参謀長「どういうことで?」

 

ボアソン「降伏を勧告することで同盟国を騙し討ちした野蛮なブリテンとは違うとアピールするのだよ」

 

参謀長「皮肉が効いてますな、元同盟国の四季島と騙し討で叩いた我々からこんな紳士的な提案をされるとは」

 

 

アンソン艦橋

 

艦橋要員「デューク・オブ・ヨーク被害甚大」

 

副長「2番主砲射撃不能」

 

機関長「機関出力低下、戦闘に支障あり」

 

通信士「四季島艦隊から電文[降伏ヲ勧告ス]との事」

 

フレーザー「そうですか」

 

参謀長「閣下」

 

フレーザー「四季島艦隊に返信[我貴艦隊ノ降伏勧告ヲ承諾スル]以上だ」

 

参謀長「閣下」

 

フレーザー「すみませんね皆さん、皆さんの命を預けてもらったのに」

 

参謀長「小官はこの判断を正しいと思っております」

 

翌7日角田機動艦隊が七夕作戦の締めとしてポーツマス軍港を空襲240機の流星が1機当り2トン爆弾若しくは魚雷を軍港とその周辺施設、在港艦艇を手当たりしだいに叩いたこの攻撃で重巡洋艦サセックスが大破底着軽巡洋艦クレオパトラ、シリアスの2隻が撃沈駆逐艦2隻撃沈4隻大破フリゲート艦3隻掛かれ撃沈され港湾機能の大半と砲塁のほぼ全てを破壊された、また迎撃に上がったスピットファイアやハリケーン合わせ51機を失いレーダー施設も破壊された

 

この報告を受けたチャーチルは動かせる機動艦隊の消滅と再建にかかる時間を考えそのまま卒倒した

 

 

ベルリン総統官邸

 

ヒトラー「これで上陸の邪魔になるのはリバティリア大西洋艦隊だけだ、レーダー元帥敵の数は」

 

レーダー「はい戦艦ニューメキシコ、ミシシッピ、ウェストヴァージニア、アラスカ級2隻空母エンタープライズ、サラトガ、レンジャー、ボーグ級6隻重巡洋艦5隻軽巡洋艦3隻駆逐艦30隻その他戦闘艦艇80とのことです、それとブリテン艦隊ですが未だにキング・ジョージⅤ世、ハウ、レナウン、空母インドミタブル、フューリアス、アーガス、ボーグ級4隻重巡洋艦2隻軽巡洋艦5隻駆逐艦27隻その他戦闘艦艇34もいます大西洋全体で合わせて220隻それに所在不明の潜水艦も多数おります、それに魚雷艇も多数おりますので上陸時に妨害に出てくるかと」

 

ヒトラー「そうか、あと一戦は交えねばならぬか」

 

レーダー「はい」

 

ヒトラー「レーダー元帥、四季島艦隊に我がドイツ艦隊を合流させれば勝てるかね」

 

レーダー「やり方によります我が海軍は戦艦、装甲艦7隻空母4隻重巡洋艦8隻軽巡洋艦10隻駆逐艦37隻それにUボート多数を動員可能です、それにイタロス、ヴィシーガレア艦隊も動員可能ですこれを勘案に入れれば勝てるかと」

 

ヒトラー「そうか、立案を頼むできる限り早くブリテン島に我がハーケンクロイツを掲げるのだ」

 

レーダー「ハイルヒトラー」

 

1943年8月10日突如ブリテン空軍やリバティリア陸軍航空隊の重爆をレーダー捉えた




そろそろ完結させたい
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