ナーヴギア(SAO同梱版)約13万円は中学生には金額的にキツいです…… 作:山田ヘイタロウ
「見学の件、今度の土曜日か日曜日でどうですか?」
和人を帰らせた後で茶菓子などの片付けを終えた惣弥は茅場晶彦に見学の日取りについての電話を掛ける。
『ふむ……私は構わないが』
君はそれで良いのかね。
茅場からの確認に惣弥は電話越しで頷き、遅れて返事をする。
「はい。それで……望むものがあるなら、と言いましたよね」
茅場は惣弥の確認に対して沈黙する。
これは無かったことにするためのものではなく、無言の肯定である。
「私は買い手が欲しいです」
これが寿惣弥が選んだ方法だ。
もしも、だ。
短絡的にSAOとナーヴギアが欲しいと言ってしまえば、これはそこまでの話で終わる。だが、ここで茅場の紹介により寿家の造った刀の買い手が見つかるのであれば、金に繋がる。
何よりも。
刀を打つことも、ゲームをすることも可能な未来が手に入るかもしれない。
『私が何本かを買い取っても構わないが』
彼程の人間であれば資産も一般人よりはあるだろう。
「……はは、冗談を(お前、この先リアルワールドからログアウトすんだろうが!)」
居なくなることが分かりきっていると言うのに態々、買ってもらう必要がない。茅場に数本買ってもらうならば、資産家を紹介してもらい良い関係を続けられた方が安泰だ。
『分かった。私も人を頼ってみよう。確か
「その話はまた今度にお願いします。その、日程に関してですが」
『土曜日にお願いしたい。私もSAOの完成を急ぎたいからな。時間もできるだけ早い方が個人的には喜ばしい』
彼の言葉に惣弥は納得する。
茅場晶彦こそがこの世界で最もSAOの完成を渇望しているのだと分かるから。
「土曜日の午前10時はいかかですか?」
『私はそれで構わない』
茅場もこの辺りは惣弥の意思に従う他ない。
『では、その日を楽しみにしている』
「ありがとうございます、茅場晶彦様。それでは本日はこれで失礼します」
惣弥は締めくくり電話を切る。
「さて、と(須郷って言ってたような気がするんだけど……)」
関係ない。
こんな事を心配したところで胃が痛むだけだ。
「もしかして、いやいやそんな訳……」
ないとも言い切れない。
言い切れないのは、結城家という名家とのコネクションを茅場晶彦の大学時代の後輩である須郷
茅場にとって須郷の妬みなど些細な事なのかもしれない。それこそ、彼の夢であるSAOの制作に比べてしまえば。
「浮世離れしてんだよ、茅場晶彦……」
彼の想いを知っているからこそ惣弥は思わず悪態をついてしまう。
固定電話の前から惣弥はようやく動き、自室へと向かう。
SAO、βテスト開始まで約五ヶ月。
全然長く書けないですが、許してください。
私はそう言う人間です。