あれから数ヶ月、ベル達はある程度高価なものを手に入れ、いくらかの商人に売り、ある程度の金が手に入った。ちょうどいくらか街に行っても4泊出来るほどだ。現在とある村に来ていた。
「確か、シャッス村だったよね・・・どうしてここに?」
「ここは、狩猟民族と聞いてね、干し肉をもらえないかなって思ったの。最近肉を食べていないからね!」
「おお、流石ローゼ!食べ物に関しては鋭い!!」
「フフン!!もっと褒めても良いのよ!!」
褒めているどころか半分からからかわれていないのも気が付かない様子だったがとりあえずベルは早速高価なものを用意して取引に使えそうな所を探し始めた。アリーゼも捜索を開始する。
「もうちょっと!もうちょっと多く出来ない?」
「イヤ、嬢ちゃん・・・これでも十分多いと思うが」
アリーゼは二袋分の肉の量を見てもう少し負けてくれないかと頼むがなかなか店主が首を縦に振らない。
「ローゼ・・・いくら何でも無茶じゃ・・・」
「イヤ、せっかく肉が大量にあるんだし、こんな高価なものまで用意したのよ?!もうちょっともらいたいわ」
ベルはため息をつきながら苦笑いする。
(そう言えば・・・小さい頃あったお姉さんも・・・こうだったな)
ベルは村がある頃、とある場所で遭難した女性がベルの村にやって来たことがあった。その女性も、食事に執着があったのだ。その後、近くの都市のギルドでその女性は自分の村まで帰ったのだ。村の名前まで知らなかったが・・・
「元気にしているかな・・・お姉ちゃん」
ベルは小さくつぶやく。
そうしている間にもアリーゼは店主と口論していた。
「ローゼ・・・流石に迷惑だから・・・行こう?」
とりあえず何とかしようとベルはアリーゼを説得する。何とか引き離そうにも、なんとも食の執念なのか思いっきり突っかかってきた。
「もう少し!!もう少し!!」
「いい加減にしな、ローゼ!流石に迷惑だって・・・」
「ウウ・・・」
アリーゼは少し涙目になっている。よっぽど肉が恋しいのか店主の方を見た。しかし、店主も容赦ないのか二袋しか譲らない。と言うか二袋でも30cmが二袋なので妥当だとは思ったが・・・
「もう・・・子どもじゃないんだから・・・ってあれ?」
そう言った途端どこからか声が聞こえた。少し気になり、ベル達は声がする方まで行く。
「・・・・もうねえよ!今日は帰ってくれ!!」
「ああ、こいつまた肉を食いやがった!!」
「ハハハ!!相変わらずだなぁ!!」
賑やかな声と共に酒を飲んでいる住民がいた。名前を呼んでいるところは大声で聞こえなかったのでベルは近くに寄る。最初は人混みで、前に進めなかったが、やがてその中心が見えてきた。
「まだまだいけるで!!早くお肉、持ってこんかい!!」
「だから、もう無いって、これ以上出費を出さないでくれぇ!!」
その瞬間、ベルは急いで人混みをかき分けて進む。そしてテーブルの方を見た。
「大食いで勝ったのはこちらだ。文句言わないでせんと」
「ひぃ~」
「て・・・アレ・・・そこにいるのは」
そこには茶髪で茶色い目をしており身長が高めの女性が目の前にいた。
「サシャ・・・お姉ちゃん?」
「・・・・・・ベル?」
「やっぱり!!サシャお姉ちゃんだよね!?」
そう言ってベルは飛び込んできた。サシャと呼ばれる少女は一瞬何か分からなかったがやがてベルが来たということを理解して頭をなで始める。
「ベルじゃなねぇか~元気にしとったか?話はヘルメスから聞いたで、その・・・大変だったけな・・・」
そう言ってサシャという女性はベルの頭を撫でる。
「そこにいるんですか?ローゼさんでしたっけ?」
サシャはアリーゼの方を見た途端口調が変わる。方言から敬語になっていた。
「はい、私がローゼ・アーリヴェルです。貴方は・・・」
「サシャ・ブラウスです、ベルをお救いくださりありがとうございます」
そう言ってサシャは軽くお辞儀をする。アリーゼは尊敬の言葉を聞き胸が苦しくなったが顔には出さない。
「待っていました・・・貴方がここの村にくることはヘルメス様に聞いていたので・・・少し待っていてください、今終わらせるんで」
そう言ってサシャは最後の肉の塊をくらった後、テーブルを離れる。
「サシャお姉ちゃん・・・その、お金は・・・?」
「うん?ああ、大丈夫や。コレは店長の挑戦状みたいなものやったし・・・なにせ、30分食ったらただ飯食えるってな、それで挑戦したんよ。もちろん私の勝ちだがな」
そう言ってサシャは二人を連れて酒場を出る。その時の客の反応はと言うと「この店長、馬鹿だろ・・・」と言うような雰囲気だった。ベルはサシャの大食いっぷりは知っていたので同情の視線を送る。
「さてと・・・とりあえず入ってください」
サシャは家の鍵を開けとりあえずアリーゼ達を中に入れた。中は質素なもので何やら引っ越しの前のようだった。テーブルにはコーヒーと茶菓子を置き、ベルにはオレンジジュースを渡す。
「さっきも言いましたが、私はヘルメス様から聞いた通りあなた達がここに来るのは知っていました・・・とは言ってもヘルメス様が貴方達をここに来るよう仕向けたんですがね・・・」
「え、そうなの?!」
そう言ってベルは驚きの顔を見せる。そうしてサシャは少し間を開かせやがて口を開いた。
「以前私は、とあるものを作るように依頼していました・・・それが完成したのです・・・」
そう言ってサシャは少し頭を抱える。何やらベルも心配そうに見るが・・・
「大丈夫・・・ただ少し昔を思い出しただけやし・・・」
そう言ってサシャはベルの頭を撫でる。そうしてサシャは立ち上がりアリーゼを部屋に案内するようだった。アリーゼは黙ってサシャの後をついてくる。やがて、扉が開き何やら火薬の匂いがした。
「コレは・・・」
アリーゼ達は何やら壁に棒のような何かが飾られているような部屋に入った。サシャは壁に掛けられている棒のようなものを取り出しその近くにある机から何やら小さな箱を出してきた。
「コレは銃というものです。反動がすごい代わりにレベル5のモンスターを一発で倒せます」
「え・・・?ウソでしょ?!」
「一応、ヘルメス様がアスフィさんに作らせてレベル1の人に使い方を教えて使った結果もありますよ」
そうしてサシャは銃をアリーゼに渡し外に出る。
「とりあえず試し打ちしてください、威力はそれでも分かるでしょう・・・」
そう言ってサシャは何やら固めの皿を用意した。
「それじゃあ今から見せるのでとりあえず二人にはコレを・・・」
そう言ってサシャは何やら耳をふさぐようなものを渡した。ベル達はそれをつける。そしてサシャはちゃんとつけたのを確認すると銃を肩に乗せ、弾を込める。そして謎の間が開く。そして・・・
(バン!!)
「・・・・・・・ッ!」
突然の轟音と共に皿が割れた。その様子に二人は驚く。アリーゼは知っていたのだがあの皿は結構固く、レベル2のドワーフすらも壊れない代物だった。
「すごい・・・」
「もしよろしければ使ってみます?」
「良いんですか?」
「ええ、あ、ベルはまだ使えねえが特訓を重ねているうちに使えるようになる、すまんなぁ・・・」
「大丈夫だよ、それに今使うのは怖い・・・」
そう言ってアリーゼはサシャから銃を受け取る。
「こうやって・・・こうするで・・・」
そう言ってサシャはアリーゼに銃の扱いを教えてもらい、使えるようにする。
「あの・・・サシャさん?」
「ン・・・?何や?」
「その・・・何で最初は敬語だったのに、急に方言になったんですか?」
「私は信頼している人には故郷の言葉をつかうやし」
「そうなんですか・・・」
「ほな、続きや、続きや。お前さんにはベルを守ってもらわなっきゃやし」
そうしてサシャはアリーゼに銃の使い方を教える。その様子にベルも鍛錬する。アルミノにもらった剣で鍛錬する。二刀流も試したが子どものベルには重かったのか剣を落としてしまった
「ハハハ、ベルもう少し腕を鍛えたら良いんじゃないけぇ・・・それにまずは剣を一刀流が良いと思うで・・」
「はーい」
「ぎゃあ!!」
アリーゼは引き金を引いた途端少し吹っ飛んでしまった。
「ああ、ローゼさん。もう少し腰を低くしてや。下手すれば骨折するけ」
そう言ってサシャはベルの特訓も指摘しながらアリーゼに銃の使い方を教える。そして数時間後・・・
(バァン!!)
「もう大丈夫やし・・・後は練習あるのみだ」
「わざわざありがとうございます・・・お陰で使いこなせました」
「それはよかった、コレでベルを守ってくんろ」
アリーゼが完璧に銃を使いこなしていた。サシャも大丈夫だと思い何かしらと準備していた。そうして部屋に戻ろうと声をかける前サシャはベルの方を見た。
(ベル・・・貴方は・・・)
その瞳はただ心配そうだった。何かを思いだしているように。
はい、今回、進撃の巨人よりサシャを出しました。コレは作者も結構推しキャラです。サシャの方言が少し変ですが温かい目で見てください。(作者はアニメ勢)サシャが死んだときは泣きました。それではまた次回お楽しみに。