白兎は正義に憎しみを抱く   作:暗闇水明

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こんにちは、今回はサシャの過去について話します。それでは、どうぞ!!


Chaptear16 過去

「こうしてっと・・・」

 

薄暗い中、私は銃弾を作り込む。火薬と独自に開発した、魔石を同時に合わせた弾を丁寧に納める・・・鉄の塊から鍛冶屋に作ってもらった型に鉄を注ぐ。冷やした後、魔石と火薬を分けた薬莢と鉄の弾を接着剤でつなぐ。そうした作業を何回も繰り返す。あ、皆さん、勘違いしているかも知れませんがこう見えても座学はまぁまぁだったんですよ。最低でも、コニーよりは上でしたし・・・まぁ、そんな風にどこにいる誰かでも分からない人に向けて話している状況で銃弾を作っていた。

 

「あれからもう5年が経っているんですか・・・」

 

ふと、私はこの銃弾を作り込む途中あの事を思い出した。

 

 

 

 

「サシャ!!しっかりしろ!!」

 

それは突然の事だった・・・私の仲間、エレンが突然マーレに向かって単独行動をした。私達はエレンを助けることにしたのだがその終わりコニー達と飛行船に戻ったとき私は一人の少女に撃たれてしまった。

 

「うるさいなぁ・・・ご飯・・・まだですか・・・・」

 

「おい、急げ、穴をふさぐんだ!!」

 

「サシャ、島まで耐えろ!!」

 

ジャンは私を見て急いで包帯を私に巻き付ける・・・段々と意識が暗くなっていた。

 

「お・・・肉・・・」

 

今思い返せば、なんともまあ自分が馬鹿に思えてくる。それが何時もの自分だったのだろうが・・・その時はもう前すらも見えていなかった。暗い闇がただ目の前に広がっていた。

 

「サシャ――――!!」

 

それを最後に私は意識を落とした・・・

 

「ウ・・・ン・・・ここは・・・」

 

気が付いた時は、私は小さな小屋にいた。目を覚ますと天井に木の匂いがする。暫く寝ぼけた後私は混乱していた。あれから何があったのだろうか、コニー達は無事なのだろうか・・・目が覚めた私はそれだけしか考えていなかった。

 

「コニー、ジャンは何処にいるんでしょうか・・・とにかく出ないと・・・うん・・・?」

 

そうして辺りを見渡した途端何やら湯気が出てきた。私はそれの匂いをかいだ。

 

「コレは・・・お肉!」

 

そうして私は扉を勢いよく開けた。そして・・・

 

「お肉ウウウウウウウ!!!!」

 

「「うわああああああああ!!」」

 

そこに肉があると分かった途端私は飛びついた。それに驚き二人の男女がこちらを見る。そうしてとりあえず食料を与えてくれた。

 

「ありがとうございまずぅ・・・生き帰りまじだ~」

 

「アハハハ・・・それはよかった・・・」

 

「私達が森を通ったとき貴方が倒れているのを見てヘルメス様が拾ったんですよ・・・」

 

どうやら私はヘルメス様が拾ってくれたみたいだ。それに私は再度お礼を言う。青髪の女性はアスフィと名乗った。暫くして、私は名前を伝えた後ここが何処なのか聞いた。ここは、エムデアと言う森らしい。

 

「え、パラディ島を知らないんですか?!」

 

「ああ、そんな島聞いたことがないよ、なぁアスフィ・・・」

 

「ええ、それにエルディア人とかマーレ人とか知りませんね・・・」

 

パラディ島のことを聞いたがそれは知らないと言い、私は驚いた。パラディ島は世界で悪魔の島と恐れられていた。更にマーレは世界で最大の軍国主義な為誰もが知っているはずである。そして銃も知らないと出た。タイムスリップしたのかと思い、ウォールマリアのこともきいたが知らない様子だった。

 

「もしかしたらサシャちゃん、転生者なのかもね・・・」

 

「転生者・・・?」

 

「異世界で死んだ人間がこの世界で生まれ変わることだ・・・でもまさか、記憶が残るなんて・・・普通はないんだけどね」

 

「となると、サシャさんは異世界から来たと言うことなんですか・・・」

 

「そうなるね・・・」

 

それを聞いた途端私はあの世界で死んだことを実感させられる。しかも、よくよく見ると私の身体は10歳まで若返っていた。それが、現実を突きつけられる。

 

「とりあえず、君はどうしたい?よければ僕のファミリアに入る?」

 

そう言ってヘルメス様は私にファミリアというものを勧誘してきた。

 

ファミリアは神の眷属らしくヘルメス様は神様らしかった。それに私は、驚きはしたが、ヘルメス様に聞いたところこの世界は神様がたくさんいると言うこと・・・それに私は悩んだが、ここの小屋は使われていないことが分かった。そのため、ここに住むという選択肢があった。幸いここは村に近いらしくここいらは動物が大量にいるらしい。幸い狩猟は私に合っていた。そして私はまだこの世界に馴れていないため後者を選ぶことにした。徐々にこの世界を馴れていきたいからだ。ヘルメス様もそれを承諾してくれてしばらくは共に生活していた。その間に種族、魔法についても教えられた。この時、私は銃とアレの製造方法を対価に教えてもらったのだ。幸い、なぜか銃等の兵器やアレの製造方法の知識と生前の体力が備わっていた。そのため、生活にもさほど苦労はしなかった。一応、恩恵はもらわなかったのだが・・・

 

私はとりあえず弓を作り様々な動物やモンスターを狩っていた。モンスターに関しては胸にある魔石を傷つけると灰になって消えるらしい。そこは、動物とは違った。何回か遭遇したときもあるが巨人より圧倒的に楽だった。少なくともあの時よりかは・・・

 

私は暫く狩猟生活を続け、村の人とも仲良くなり1年が経った後少しこの森から少しだけ旅立つことにした。この時だった、私はヘルメス様と森を越え、山を越え、様々な場所で歩いたのだが途中ではぐれ、遭難してしまった・・・私はどうしようかと歩き回りやがて倒れ込んだ。

 

「お腹すいた~死ぬ・・・うう、ヘルメスさまぁ~」

 

そして疲れた果てに、私は森に倒れ込んだ。このままでは不味いとも思ったがそれでも空腹で起き上がれない。その時だった・・・

 

「あの・・・大丈夫?」

 

この日、私は初めてベルに出会った。今でも覚えている。その瞳は優しそうで、純粋で、そして見た目に合うほど可愛らしい瞳だった。

 

「あの・・・だいz「そこの貴方!!食べ物を持っていませんか?!」・・・え?あ、あるけど、これだけだよ・・・」

 

そう言ってベルはふかした芋を渡してきた。私は勢いよく飛びつき、むさぼり食う。ちょうどベルのお弁当だったらしい・・・

 

「ありがとうございますぅ~貴方は神様ですか?!」

 

「いや、僕は神様じゃないし・・・僕は、ベル・クラネル・・・貴方の名前は?」

 

「サシャ・ブラウスです、ベル。見たところ子どもっぽいですがどうしてここに?」

 

「お爺ちゃんと薪を取りに・・・サシャお姉ちゃんはどうして?」

 

「知人と旅行していたんですがはぐれてしまって・・・」

 

そう言ってエヘヘと頭をかく。ベルは暫く悩んでいたがとりあえず何やら提案をしたようだった。

 

「じゃあ、お爺ちゃんの所まで連れて行きます。もしかしたら会えるかもだし・・・」

 

「わざわざありがとうございます。じゃあお言葉に甘えて・・・」

 

祖父が近くにいると教えてもらい私はそこに向かうことにした。ついでに美味しい物が食べられると信じて・・・

 

「ベル~!うん?その子は・・・」

 

「お爺ちゃん、なんかこの人森で倒れていた~」

 

「サシャ・ブラウスです。ベルに拾われここに来ました!!」

 

そう言って私はベルの祖父に挨拶と自己紹介をした。祖父は名乗らなかったがとりあえずベルの村に行くことにした。その時だった・・・

 

「ブモオオオオオオ!!」

 

「・・・ッ!ミノタウロス?!」

 

突如私達の目の前で3mあるミノタウロスが現れたのだ。ベルはそれを見て怯えた。祖父も酷く焦っていたようだった。

 

「ベル、サシャちゃん!!ここは儂がなんとかする!!逃げろ!!」

 

そう言ってベルの祖父は斧を構え始める。恐らくだがこのままでは祖父が死んでしまうだろう。普通なら逃げ出してしまうかも知れない。

 

「いえ、お爺さんはベルを連れて逃げてください・・・」

 

「「・・・ッ!?」」

 

「サシャお姉ちゃん?!危ないよ?!」

 

そう言ってベルは止めようとする。私は斧と背中にある弓を手に取り戦闘態勢に入る。

 

「大丈夫ですよ、私こう見えても強いので!だから走って逃げてください!!」

 

「じゃが、お主は冒険者じゃ無いじゃろ?!ここは私に任せて速く逃げろ!!」

 

 

「良いから、黙って走ってください!!」

 

そう言って私はベルを逃がそうとする。それにベルは戸惑っていたようだった。祖父の方はまだ戸惑っていたようだった。私は斧を持ち構えていた。

 

「走らんかい!!」

 

その声に逼迫されたのか二人は少し固まる。そしてベルと祖父は私を見て何か悟ったのか祖父とベルは走り出した。

 

「行ったか・・・」

 

そうして私はミノタウロスの方を見た。ミノタウロスは私に向かって斧を振りかぶしてきた。自然武器だろう。しかし、ヘルメス様にはモンスターの特性を教えてもらっている。だからわかりやすいのだ。今更、巨人よりこわいものはないと分かっているからだ。それに、あいつらに比べたらこんな牛、大したことはない。

 

「遅い!!」

 

そうして私は避ける。背後に回りながら飛び背中を切りつける。アレがない分、少し動きづらいが訓練兵の頃の体術が役に立っているみたいだ。

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

 

ミノタウロスは悲鳴を上げながら私の後ろに向き、拳を振るう。私はそれを避け、矢を構える。ミノタウロスは攻撃した後少し時間がかかる。その隙を狙って私は狙いを定める。そして胸の所を狙った。

 

「やはり、突進は厄介だろうけど・・・動きはもろい!!」

 

そうして私は矢を放つ。矢は勢いよくミノタウロスの胸に刺さり、ミノタウロスは倒れる。そうして灰になった。

 

「ふぅ~終わったと・・・」

 

そうして、私は矢を片付ける。魔石を回収し斧を拾った。

 

「こっち!!」

 

ふと、ベルの声が聞こえた。どうやら村の住人を呼んだらしい。しかし、私を見て村人とベルは絶句する。

 

「ウソ・・・地上では弱体化させられているとは言え、ミノタウロスを恩恵なしで、しかも一人で倒したのか?」

 

そうして村人が集まってきた。そして・・・

 

「サシャさん、見つけました!!どこにいたんですか?!」

 

「アスフィさん!」

 

アスフィさんがこちらを見つけてくれた。それにヘルメス様もこちらに向かってくる。

 

「サシャちゃん、探したよ・・・」

 

「ヘルメス様も!!」

 

アスフィさんがこちらに近づいて私の後ろを見た。ふと、ベルからミノタウロスが現れたことを聞くとアスフィさんは驚きの表情をしていた。

 

「ウソだろ・・・?外のモンスターとはいえ恩恵なしでミノタウロスを倒した・・・?」

 

「サシャさん・・・貴方は一体・・・」

 

ヘルメス様は呆気にとられていた。だが、正直コレは別に大したことはなかった。前世は日頃から強力な敵と相手をしていたのだから。巨体に見合わないほどの素早さ、弱点が一つしか無い、更に知性を持った存在があるならなおさらだった。訓練兵の時の経験が生きていた。

 

「まぁ良いじゃないですか!皆助かった事だし・・・」

 

「ああ、そう・・・だな・・・」

 

ヘルメス様は戸惑っていたようだが、ともかく私達はベルの村に行くことにした。

 

 村を訪れるとそこは優しい人たちでいっぱいだった。種族との間で差別もあると聞いたがここにはそんなことも無く、エルフやドワーフなど様々な種族が優しさ包まれていた。私は勘がよく目で見たら分かるほどだから何やら安心する。

 

「おいじぃ~ここは天国ですか~!!」

 

「コレはベルが作ったんじゃぞ!!」

 

「本当ですか!?ベル~貴方は天才ですか!?それとも天使ですか!?」

 

「そこまで言わなくても・・・」

 

「いいえ、ベルは優しいのできっと美味しいんですよ!!それにこの見た目、兎みたいで可愛いじゃないですか!!」

 

「ええ・・・(汗)」

 

そう言ってベルは少し戸惑っていた。私はその時気持ちが紅潮していたのか張り切って食べていた。その時、少し訓練兵の頃を思い出す。

 

「・・・?どうしたの、サシャお姉ちゃん・・・」

 

ふと、ベルは私の方を見る。懐かしそうに見ている私がどこか悲しそうだったのだろう。私はベルの頭を撫でる。

 

「大丈夫やし・・・少し昔を思い出しただけやて・・・」

 

「サシャお姉ちゃん・・・あれ、言葉が・・・」

 

その時だった・・・私が故郷のしゃべり方でしゃべったのが・・・

 

「あ、えっと・・・その・・・」

 

私は少し焦り出す。どこか恥ずかしがっているのだろう。

 

「いや~その、癖っていうか・・・変ですよね・・・やっぱり・・・」

 

そう言って私はごまかそうとした。その時だった・・・

 

「ううん、大丈夫。むしろ良いと思うよ!」

 

そう言ってベルは何の曇りもない目だった。こういったのは大体気を遣っていると思ったがベルは違った。その瞳は、私の・・・本当の自分を否定は絶対しないと言う目だった。

 

「あのさ・・・僕、サシャお姉ちゃんの事を知りたい。貴方の生まれた場所も、好きなものを・・・もちろん、今の言葉でも良いよ・・・それもサシャお姉ちゃんなら・・・」

 

そう言ってベルはぎゅっと私の手を握る。その途端、私は、今は無きユミルのことを思い出した。

 

(お前は作ってきた自分で生きていくつもりかよ!そんなのくだらいね!!良いじゃねぇか、お前はお前で!!)

 

その言葉を思い出し、なんとなくあの時はヒストリアがそれでもありのままの私だったから敬語にしたけれども・・・ここは新しい世界・・・なら私は・・・

 

「ははは、ベルは面白いな!前から、私の言葉を使えって仲間に言われたけども、こういわれるのは初めてやし!!」

 

「え・・・いや、その・・・」

 

そう言ってベルは少し顔を赤くした。私はそれに構わず、頭をガシガシとつかむ。

 

「ベル・・・ありがとな・・・なんか吹っ切れたやし」

 

そう言って私はベルを抱きしめる。それから私は、信頼する人には故郷の言葉を使うようになった・・・帰った後も徐々に村人にもこの言葉を使った。

 

それから、私は自分の住んでいる村が大好きになった。以来、2ヶ月ずつ私は狩猟をやりながら別の村でも交流するようになった。

 

そして3年が経ったあの夕方だった。私は何時ものように狩猟を終え、弓を片付ける。この時私は、もう一度ベルの村に行こうとしていた。そのための準備をしていたその時だった・・・

 

「やあ、久しぶりだね。サシャちゃん」

 

「ヘルメス様、アスフィ久しぶり。どうしたん?」

 

扉からノックが聞こえ、急いで出るとヘルメス様とアスフィが来てくれた。

 

「実はな・・・ベルの村についての話なんだが・・・」

 

「なんやし・・・ベルの村がどうした?」

 

そう言った途端ヘルメス様が口ごもった。私はその瞬間、何かとイヤな予感がした。そして少し、時が経った後ヘルメスは口を開く。

 

「ベルの村が・・・何者かによって虐殺され、滅んだ」

 

「え・・・?」

 

その瞬間、私の中の時間は時が止まったようだった。持っていたカップが、パリンと音を出しながら地面に割れる。

 

「ウソやろ・・・冗談はほどほどにしな!!ベルの村が滅んだ!?そんなんあり得へんやろ!!」

 

「落ち着いてください、サシャさん!」

 

私は混乱し、暴れようとする。そこをアスフィさんが何とか止めてくれた。そして暫くしてベルは無事と聞いて何とか落ち着いたがまず、今はベルが心配でしょうがなかった。

 

「ベルは・・・ベルは大丈夫やろな?!」

 

「ああ、ローゼという人に助けられてな・・・お陰でベル君は平気だよ。今では旅をしている」

 

そうして、私はほっと胸をなで下ろす。そこに新たな不安があった。ベルは今どうなっているのか、ベルは心が追い詰められてはいないだろうかと不安になった。

 

「いずれ、ベル君達がここに来る。そこで一つお願いなんだけど・・・」

 

「なんやし・・・」

 

そう言ってヘルメス様は少しいうのを戸惑う。暫く沈黙が続くがアスフィがそれを破った。

 

「貴方に、銃の使い方を彼女たちに教えて欲しいのです」

 

その言葉を聞いた途端、私は少し悩んだ。何せアレは、人を殺す武器だ。一度、殺った事がある私だから言える。ベルには使わせたくはなかった。

 

「もちろん、ベル君は教えなくて良い。ただ、ローゼちゃんだけは良いかな?大丈夫、あの子も強いから」

 

そう言って私は考えた。そして暫くして私は悩んだが・・・

 

「分かりました、とりあえずローゼさんに銃を使えるように教えときます。ベルを守ってくれるなら喜んで」

 

そうして私は引き受けた。一応、騒ぎは起こしておいた方がわかりやすいので何か、無いかと思ったがちょうどイベントがあったのでそれに参加してわかりやすくするようにした。そして・・・

 

「サシャお姉ちゃん・・・?」

 

「・・・・・・ベル?」

 

「やっぱり、サシャお姉ちゃんだよね!?」

 

ベルがやって来た。少し背も高くなって隣には赤髪の女性がいた。恐らくローゼだと分かる。私は必死に涙をこらえ、ベルに笑顔を見せた。ベルは何も変わっていなかった。

 

そう思っていた・・・

 

銃の訓練をしていた頃、ベルは二刀流で訓練していたが・・・その瞳を見た途端、私はベルが変わったのだと実感した。いや、似ていたのだ。かつての仲間、エレン・イェーガーに・・・復讐に燃える怒りの目。それが似てきた。そのせいで、私は不安に襲われた。また、あのようになるのではないか・・・もしそうならどうすれば良いのか分からなかった・・・

 

(ベル・・・貴方は・・・)

 

「サシャお姉ちゃん・・・?」

 

ふと、私は突っ立ていたのかベルは心配そうに見る。私は、はっとし大丈夫だと伝えた。

 

だが、不安になる。もし、ベルが何かあって一人になってしまったら・・・私はその時エレンが心配で仕方なかった。今でもそうだ。エレンはあの後、しっかり生きているのだろうか・・・戻ってくれたのだろうか・・・それが心配でならなかった。ベルにはエレンのように復讐にとりつかれ一人になって欲しくなかった。だが、復讐を止める権利は私には無い。それだけは分かっている。だが、この子の未来が心配でならなかった。そうして時は過ぎていく・・・

 

 

「サシャさん、ありがとうございます。わざわざ、弾の作り方まで教えてくださいまして・・・」

 

「街に行った後、鍛冶屋に作ってもらえるよう頼んでくんろ。型も10000発分はあるし、何より弾も結構あるから大丈夫やろ・・・後は組み立てさえ出来れば何とかなる・・・」

 

「ありがとうね、サシャお姉ちゃん!!」

 

ベル達は旅の出発準備をし終えて、出発するところだった。そして村を出ようとしたときベルは手を振る。

 

「ベル・・・ちょっといいか?」

 

「何・・・?サシャお姉ちゃん・・・」

 

私は我慢できずそう言った後、私はベルに抱きつく。小さな身体をそっと包み込んだ。

 

「良いですか、ベル。貴方の復讐を止める権利は私にはありません。でも・・・どうかせめて忘れないでください。貴方は一人ではない・・・私や、ローゼさんがいる・・・復讐は生きる大きな原動力になりますがそれは孤独になり破滅の繋がりと隣り合わせです・・・いつしか、大切なものを失ってしまうかも知れない・・・だから・・・それだけはどうか・・・忘れないで・・・」

 

いつの間にか敬語に戻っていた。不安のせいでもあっただろう。ベルは一瞬分からなかった様子だったがとりあえず「分かった」って言っていた。少しでも届いてくれたかと願ってはいる・・・

 

そうして私は小さな背中を見送った。重そうな何かを背負って、ただ辛い道のりを彼は歩むだろう。だから、願わせて欲しい。彼がいつか報われる日が来ると・・・

 

 

 

 




はい、今回はここまでです。アニメで見たときは本当、叫びそうになりました。死んで欲しくなかったです。サシャァァァァ!! それでは次回もお楽しみに!!
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