「カサンドラさん・・・あの連中は一体・・・」
ベル達は現在、ラキア王国に用意された宿で謎の集団に襲われていた青髪の女性、カサンドラを保護して布をかぶせていた。雨で濡れたせいかカサンドラの身体は震えていた。
「あの人たちはアポロン・ファミリアの団員です・・・私はあの人たちに逃げてきたんです」
「アポロン・ファミリア?」
「・・・ッ!」
アポロン・ファミリアの事を聞き、アリーゼは少し驚きの顔を見せていた。
「アポロン・ファミリアって?」
ベルは首をかしげ、アリーゼは少しくらい顔をする。
「オラリオにあるファミリアです。ファミリアって知っていますか?」
「うん、お爺ちゃんから聞かされている」
「その中の男神アポロン様は、男でも女でも自分が見定めた人間を何が何でも手に入れる神なんです。それが国内外にいようがしつこくつきまとわされる。最終的にファミリアに入るまで続くんです。過去につきまとわされて無理矢理入らせた人を私は見ました」
「そんな・・・」
ベルはそのことを聞き怒りで拳を振るわす。カサンドラは涙ぐんでいたようだった。
「私もそれで追われ・・・オラリオに出ることにしましたが・・・それでも追ってくるんです・・・」
「・・・・・・・ッ!」
ベルは怒りの感情をそのままあらわにする。オラリオのことはよく祖父からも聞いていた。オラリオには富や名声、英雄など様々あると教えられてきたのだ。しかし現状は、何だ・・・オラリオには吐き気を催すほどの邪悪さがにじみ出ている神がいる事を知り失望をしていたようだった。
「分かりました・・・今日は泊まってください。明日私達三日後、アレス様に出会うのでそれまでいても構いませんよ」
「本当ですか?!ありがとうございます!!」
そうしてベル達は食事をしたのだった。不思議とベルの顔は不思議と曇っているのだった・・・
「ここが・・・ラキア王国の宮殿」
三日後、アリーゼ達はラキア王国の宮殿の前にいた。アポロン・ファミリアを軽快して事前にカサンドラも同行することにしたのだ。ヘルメス・ファミリアがいる事を聞きアポロン・ファミリアの連中は一旦退いたようだ。ベル達はアレス様は何を企んでいるのかと思いながらも門の前を通る。
「ローゼ・アーリヴェル様とベル・クラネル様ですよね?」
「はい・・・」
「アレス様がお待ちです・・・こちらに」
そう言ってベル達は王の間まで案内される。城の中は豪華で金箔が辺りに貼り付けられていた。
「すごい・・・」
「こちらです・・・」
「失礼します・・・」
そう言って門番は王の間への入り口まで連れ出す。そうしてベルは少し緊張しながらも扉を開けた。
「お目にかかれて光栄です・・・アレス様、マルティウス様・・・」
そこには二つの玉座があり、一人は赤い鎧を着ていて顔が整っていたアレス・・・そしてがたいの良い老人マルティヌスがいた。
「顔を上げよ・・・」
マルッティウスは低い声でベル達に問いかける。
「貴様がローゼ・アーリヴェルとベル・クラネルだな?」
「はい、その通りです」
そうしてベルが口を開く。ヘルメスが念の為ウソだとばれないようベルに喋らせているためばれないではいる。広大な宮殿はアレスを象徴としているような状態だった
「にしても、なぜ私達をお呼びになったんですか?アレス様」
アリーゼはそう言ってアレスを問いかける。その途端アレスは少し笑みを浮かべた途端アリーゼ達を見つめる。
「それはだなぁ、お前達には第5次オラリオ遠征に協力して欲しいためここに呼び出したのだ!!」
「お断りします」
「ええ?!いきなり?!」
そう言ってアレスは「ガーン」という音と共にベル達を見つめる。傍にいたマリウスはあきれ顔で見ていた。
「なぜだ、勝利したあかつきにはお主達に莫大な資産を渡すと伝えただろう?!」
「いや、そんなの一言も言われていませんが」
「ハァ?!だがヘルメスからは伝えとくと聞いたぞ!!」
「私達はただアレス様から用があるとしか聞いていませんが・・・」
そう言ってアレスは何やら戸惑っていたようだった。
「もうまどろっこしい言い方は止めないか?アレス」
その時だった。宮殿の中からヘルメスの声が聞こえた。その途端、ヘルメスが後ろから現れる。
「な・・・ヘルメス!!お前には報酬を与えると言うように約束したはずだぞ!!」
「大丈夫さ、そんなことをやらなくても彼らは聞いてくれる・・・」
「だが・・・」
アレスは何やら迷っていたようだった。それにベルは気になったのか首をかしげる。マリウスも何か知らないようで不思議と目を細めていた。
「ヘルメス・・・本当に信じても良いんだな」
「ああ、それは保証する」
そう言ってアレスは途端悩み出す。この時、アレスの姿はアリーゼには別人に見えた。何かに真剣に向き合っている様子。オラリオに戦争を仕掛けた時、アレスを問い詰めたときはいかにも戦争がやりたいだけで阿呆らしかった。だが、今のアレスは何かを背負っている。そんな感じだった。
「分かった・・・二人ともついてこい・・・」
そうしてアレスは玉座から立ち二人を部屋に案内するために宮殿の王の間から出て、右にある大きな扉を開けた。そこには・・・
「アレス・・・?」
「おお、セレン・・・元気か?」
人型で、しかし緑色も羽が生えており白い肌をしたモンスターの少女がそこにはいた。アレスに懐いているかのようなそぶりを見せる。アレスはセレンと呼ばれるモンスターの少女をただ優しく撫でる。
「アレス様・・・コレって」
ベル達は驚きを隠せないでいた。アレスが悲しそうな表情で見つめる。
「二年前だ・・・この娘、セレンがオラリオにいるファミリア、イケロス・ファミリアが密輸をしていたところを発見したんだ・・・」
「「・・・・・・・ッ!」」
それを聞き、二人は目を丸くする。アレスはそれを話した途端辛そうな目をしていた。マリウスも初めて知ったようで開いた口が塞がらない。
「私達は何とかセレンを助け出した。そりゃ驚いたさ、オラリオにいたファミリアがこんな小さな女の子を奴隷のように扱っていたなんて・・・」
「・・・・・・」
二人は黙り込む。アリーゼもコレは何も言い返せなかった。
「暫くして、セレンは
そう言ってアレスは涙を浮かべる。暫くして、アレスは泣き出した。
「アレス・・・」
セレンと呼ばれる少女は涙を浮かべながらアレスに抱きつく。その様子にベル達は戸惑うしかなかった。
「アレス様・・・」
マリウスも何やら拳を固めていた。それにベル達は呆然とその様子を見ていた。アリーゼは知らなかったアレスの姿に驚きを隠せなかった。そう、アレスはただ助けたかっただけだったのだ。脳筋と呼ばれた神はただ一人の少女の同胞を救いたかっただけ・・・それだけだったのだ・・・
「すまない・・・取り乱してしまったな」
そう言ってアレスは立ち上がる。途中セレンが心配そうに見ていたがアレスは大丈夫だと伝え、ベル達の元に近づく。そして・・・
「頼む!金なら私が何とかして用意する、この命をお前に捧げたって良い!!だから頼む!!セレンの同胞を・・・異端児を助けてくれ!!」
「ちょ・・・?!アレス様!?」
アレスはそう言って土下座をしてきた。その姿は屈辱的でもそうだとしても一人の少女を救いたいという気持ちが表れている。アリーゼはその姿に驚きを隠せなかった。やがて少しの間が開く
(私は・・・どうすれば)
アリーゼに迷いが生まれ始める。そう、コレはオラリオ、そしてアストレアファミリアを裏切る行為に等しいのだ。しかし、アレスの様子にコレは本当のことだと痛いほど伝わる。大切な人がいる・・・どうしても助けたい・・・アレスとアリーゼの間に何か似たもの同士だと思い始めた。どうしようか迷っているところベルの方を見つめた。
「・・・・・・・ッ!そう・・・だよね」
その瞬間、何かが吹っ切れたようだった。
「・・・分かりました・・・アレス様、その遠征・・・私達も協力します」
「・・・・・・・ッ!本当か?!」
「ただし条件があります・・・」
「それは・・・」
そう言ってアレスは息をのむ。暫くしてアリーゼの口が開いた。
「実は途中でカサンドラという人がアポロン・ファミリアによって追われています・・・イケロスファミリアと同時にアポロン・ファミリアと戦うことを約束してはくれないでしょうか」
そう言った途端アレスから涙を流しながらアリーゼを見た。
「それで・・・いいのか?」
「ええ、貴方と私・・・きっと同じなんです・・・貴方の決意・・・しっかりと受け止めました」
そう言ってアリーゼはそっと優しい笑みを浮かべる。そうして手を差し伸べた。
そう言ってアリーゼはそっと優しい笑みを浮かべる。そうして手を差し伸べた。
「おお、おお!」
その途端、アレスは涙を流しながらアリーゼの手を握った。
「ありがとう・・・ありがとう・・・ッ!」
アレスは喜びのせいか涙を流しそう言うのだった。その様子を見ていたマリウスも何やら吹っ切れていたようだった。
ここに、アリーゼはオラリオ、イケロス・ファミリアと戦う決意を握りしめたのだった。
はい、今回オリキャラセレンを出しました。イメージは一応原作で出ている異端児のレイで構いません。次回、更なる展開が・・・お楽しみに!!