白兎は正義に憎しみを抱く   作:暗闇水明

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こんにちは。今回、更にあの4体の正体が・・・ちなみにバディファイトではありません。しかし、共通点があります。それは何か予想してみてください。それでは、どうぞ!


Chaptear27女戦士の意地

「何・・・アレ」

 

イシュタル・ファミリアのいる場所から少し離れた場所、メレンから戦線離脱し少し休憩を取っていたラウル達は赤く、禍々しい竜を目にした。首は三つあり、中央にはもう一つの顔、悪魔を彷彿とさせる。いや、アレは悪魔だ。到底、自分達の敵う相手ではない。下手すれば隻眼の黒龍より強いオーラだった。遠くでも目の中に入る。

 

「は・・・はは・・・エルフィ・・・俺達、夢でも見ているんすかね」

 

「ハハ・・・私もそう思いたいよ・・・」

 

二人は涙を流しながら、竜を見る。それはまるで・・・

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

 

オラリオの破滅を予言するような威圧、オーラだったからだ。

 

 

 

 

「終焉魔竜・・・?」

 

「何よ・・・アレ・・・」

 

イシュタル・ファミリアは全員、涙を流しそのまま脱力する。目の前にいる化け物は、化け物の中でも段違いだった。彼女達は遠征もしており深層は体験済みで階層主は何回も相手をしていた。しかしそれはもはやその粋を超えている。

 

「ベ・・・ル・・・」

 

「大丈夫・・・待っていて」

 

ベルは急いでローゼのもとに駆け寄る。そうして竜が近づくと何やら光が出始めた。

 

「傷が・・・」

 

瞬間、アリーゼの身体が次第に癒えてきた。傷口はなくなり、血も止まった。

 

「ローゼ・・・下がっていて」

 

そうしてベルはローゼを自分の後ろに連れ込む。ローゼはベルの背中を見ているしかなかった。

 

「ベル・クラネル・・・よくぞ我を解放させたな・・・褒めてやろう」

 

そうしてアジ・ダハーカは、ベルを見下ろした。ベルはただアジ・ダハーカを睨み付け、アジ・ダハーカは笑い声を、漏らす。

 

「ククク・・・そうだな・・・そうでなくてはな・・・」

 

そうして、アジ・ダハーカ達はフリュネの方を見る。やがて口を開いた。

 

「喜べ・・・貴様ら、我々が貴様を直々に相手してやるのだ・・・貴様らは我々が葬ってやろう・・・オラリオと共に!!」

「「「オオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」」」

 

アジ・ダハーカに同調するように、他の化け物が咆哮する。それは何やら宴のようであった。

 

「ハハハハ!!やりやがったぜ、我が主!!」

 

「正直、驚きましたよ」

 

「だが、コレでようやく本当の力が使える・・・」

 

「ええ、この汚らわしい存在に裁きを!!」

 

やがて、4体の化け物達に光が宿る。そうして化け物達は宙に浮かんだ。

 

「なんだ?!」

 

「「「「オオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」」」」

 

鉱石で出来ている竜は黄金の光で、灰色と赤い角と青い身体をした人型の化け物は黒と赤と青い光をそれぞれだし、やがて3体は混ざり合い鉱石の化け物は雷が落ちる。

 

「「「「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」」」」

 

瞬間竜の化け物の仮面が崩れ始める。そこから一つの顔が見え始めた。

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――――裁きの紋章が揃うとき、正義を執行する竜が今現る!!来い!!」

 

ベルは天に手を掲げ、詠唱らしき言葉を発する。それと同時に裁きの紋章が光り出し黄金の光がベルの元にもやってくる。それと同時に竜の仮面が全て剥がれ落ちた。

 

「出でよ!!」

 

そうして竜の化け物は本来の姿を見せる。

 

「煌龍 サッヴァーク!!」

 

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

それと同時に爆発が起きた。雷の衝撃で、全員立っていられないような風圧が森から吹き荒れた。

 

「キラゼオス・・・サッヴァアアアアアアアアアアアアアアク!!!!!!!!!!」

やがて『サッヴァークDG』の真の姿が現れる。鉱石で出来た身体に身体の中央には悪を逃がさぬ意思が込められた目、後ろには金色の剣と共に生える翼、青色の鉱石を持つ正義のドラゴン、『煌龍 サッヴァーク』がここに現れた。

 

「なんだよ・・・コレ」

 

イシュタルファミリアはその姿に驚きを隠せない。二体の竜がこちらに殺意を向き出してきた。

 

「こんなやつ・・・どうすれば・・・」

 

「悪いが・・・まだ終わりじゃない・・・」

 

「――――――ァ」

 

しかし、イシュタルファミリアは忘れていた。まだ覚醒していない化物がいたことを。絶望が更に襲ってくる。

 

「「「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」」」

 

「時は来た!3体の怪物が揃うとき、死を運ぶ悪魔の竜が今、ここに誕生する!!」

 

そうして三体はゆっくりと近づき咆哮する。それと同時にベルが再び覚醒の詠唱を唄う。

 

「サイキック・リンク!!出でよ!!死海竜ガロウズ・デビルドラゴン!!」

 

「「アアアアアアアア!!」」

 

そう叫んだ瞬間赤い角が目立つ『ハイドラ・ギルザウルス』、灰色の身体を持ち黄色い触手のような者を持つ『竜骨なる者ザビ・リゲル』が前に立ち球体になる。

 

「オオオオ!」

 

やがて青い身体をした人型の怪物『ガロウズ・セブ・カイザー』がその球体を包み込んだ。

 

「・・・・・・・ッ!何・・・?!」

 

突然爆発が起きた。それと同時に紫の煙が辺りに漂う。爆発の衝撃で吹き飛びそうだったがなんとか耐え、全員爆発の方を向いた。

 

「ぬぅ!!オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

「え・・・?」

 

瞬間、煙から口が出た途端、白と紫色の身体をしており顔が三つあり、両肩には白い皮に紫色の花のような物、身体の中央には不気味な口があり、爪は鋭く紫色・・・そして戦槌よりもでかい大きさをした悪魔竜、『死界竜ガロウズ・デビルドラゴン』が姿を現した。

 

「何よ・・・アレ?」

 

「「「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」」」

 

3体のドラゴンが咆哮し森を揺らす。遠くにいたエルヴィン達にも既に目の前にいるような感じだった。

 

「アア・・・アアア」

 

イシュタル・ファミリアのレベル2以下の団員達は直ぐに察した。

 

駄目だ・・・こいつには勝てない・・・と

 

「イヤアアアアアアアアアアアアア!!」

 

瞬間、レナが逃げ出した。しかし・・・

 

「ぬぅ!!サッヴァアアアアアアアアアアク!!」

 

サッヴァークがレナに向かい、光の剣を投げてきた。その早さは尋常じゃなく、直ぐにレナに追いつき目前まで迫ってきた。

 

「ァ・・・・・・・ッ!」

 

その瞬間、レナの腹部に黄金の剣が刺さった。

 

「アがぁ・・・・・・・ッ!」

 

「レナァ!!」

 

「アレ・・・?」

 

しかし、レナの腹には血が流れていなかった。だが次第に皆はレナの身体の異変に気が付いた。

 

「・・・ア、私の身体が・・・・」

 

レナのからだが徐々に石になったのだ。レナは自分の身体を見て震えが止まらなかった。

 

「イヤアアアアアアアアアアアアア!!」

 

悲鳴を上げるも、レナの身体は無慈悲に石となってゆく。イシュタルファミリアはそれを見ているしかなかった。

 

「助・・・けて・・・」

 

そう言葉を発した瞬間レナは完全に石となって宙に浮いた。紋章が刻まれ、後ろにある

『命翼ノ裁キ』、『暴輪ノ裁キ』、『断罪スル雷面ノ裁キ』と共に刻まれた。しかも、知らずのうちに二人追加され、6枚の紋章が姿を現す。

 

「レナ!!クソ・・・ッ!」

 

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

ガロウズ・デビルドラゴン咆哮し、やがて魔力が三つの箇所から集まる。

 

「・・・・・やれ」

 

ベルは手を上に出し、そのまま振る。それが合図なのか光がイシュタルファミリア目がけて放たれた。

 

「「「イヤだアアアアアアアアアアアアア!!」」」

 

そうして大きな光が、イシュタル・ファミリアの団員に降り注いだ。それと同時に悲鳴が聞こえる。やがてそこは更地になった。跡形も残らず、あったとしても首や身体の一部分だった。

 

 

「・・・・・・・ッ!春姫!!アタイに魔法をかけろ!!」

 

フリュネは焦りからか、隠れていた狐人、サンジョウノ・春姫を呼び出した。春姫の、魔法は対象の人間をレベルアップ出来る魔法を持っている。しかし、春姫は恐怖で震え魔法を口に出そうとはしない。いや、恐怖のあまり口が開けないのだ。

 

「ヒッ・・・・・・・ッ!」

 

「速くしろぉ!!速くしないとアタイ達が死ぬんだよォ!!」

 

そう言ってフリュネは焦り出す。直ぐ目の前で恐ろしい怪物達(クリーチャーと魔竜)が自分達に襲いかかり本能が命の危険を知らせている・・・その極限状態にフリュネは我忘れ叫んでいた。

 

「・・・・・・・ッ!ごめんなさい!!」

 

しかし、レベル5で恐れているなら言うとおりにするのも無理である。春姫は恐怖で逃げようとしていた。

 

「春姫!!」

 

そこにアイシャが春姫の目の前に立つ。

 

「アイシャ様・・・」

 

「アイシャ、いいぞ!!そのまま使わせろ!!」

 

そう言ってフリュネはアイシャに向かって春姫に魔法を使わせるように促す。

 

「え・・・?」

 

しかし、アイシャはフリュネの思ってもいなかった行動に出る。なんと、アイシャは春姫についていた首輪型の魔道具を壊したのだ。コレは一種の束縛魔法を発動させる物で今まで自由に行動は出来なかった・・・しかし、コレが壊れたことによって今、春姫は自由になった。

 

「アイシャァァァァァァ!!なんのつもりだい!?」

 

怒り狂うフリュネにアイシャはフリュネを見ず、春姫の肩に手をおいた。

 

「春姫・・・良く聞け」

 

「アイシャ様・・・?」

 

ふと、アイシャは口を開く。春姫は目を丸くしながらアイシャを見た。

 

「いいか?お前はコレで自由だ。もう、好きなところへいけ。ラキアについても構わん、ただ、一つだけ約束してくれ・・・」

 

そう言って肩から手を離す。暫く手を震わせながら数秒の間が開く。そして・・・

 

「生きろ!!」

 

「・・・・・・・ッ!アイシャ様!!」

 

そう言った途端、アイシャは春姫を押して落ちても死なない程度の高さの斜面に落とした。斜面は死にはしないもの、急であり、戻ることは不可能だった。

 

「アイシャ様ァァァァァ!!」

 

斜面からは春姫の声がこだまする。木が生い茂っている中、アイシャは背を向け、目の前のドラゴンに立ち向かったのだった。

 

 

 

「ちくしょう!!アイシャ、お前!!」

 

「気が付かないのかヒキガエル、もう私達しか残ってないよ・・・それにレベルが一つや二つ上がったところで敵わねぇさ・・・」

 

気が付けばイシュタル・ファミリアの殆どは残っていなかった。残っていたのはフリュネとアイシャ、サミラだけだった。

 

「アイシャ・・・」

 

「サミラ・・・逃げるなら今だ。正直、勝てる気がしない・・・多分、足止めも長くは出来ないだろうからな・・・」

 

そう言ってアイシャはサミラを逃がそうとする。しかし・・・

 

「ハハ、何水くさいこと言っているんだよ・・・」

 

「サミラ・・・」

 

笑みをこぼし、アイシャを見つめた。

 

「私達は・・・逃げたとしてもいつかは殺される。きっとオラリオも勝てるかどうかあやしいレベルでな・・・ナァ・・・アイシャ・・・最後に一ついいか?」

 

そう言って本来の恐怖心が少し漏れるも震えた声と共にアイシャの方を見つめる。そして口を開いた。

 

「最後に・・・私の悪あがきに付き合ってくれ」

 

そう言って剣を構える。アイシャはやれやれと首を振り、アジ・ダハーカ率いる怪物を見つめた。

 

「アア、女戦士(アマゾネス)の最期の意地、見せつけてやろうぜ!!」

 

そう言ってアイシャ達は怪物達(死神)に最期の足掻きとして立ち向かって駆け出したのだった・・・

 




はい、と言うわけで『デュエル・マスターズ』より、死海竜ガロウズ・デビルドラゴンと煌龍 サッヴァークを出しました。理由はただ単にかっこよかったからです。ガロウズ・デビルドラゴンって、アニメで結構かっこいい登場してたので出しました。サッヴァークもかっこいいです。厨二心をくすぐるあの姿・・・感動でした。次回はイシュタルファミリア&メレン襲撃完結です
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