白兎は正義に憎しみを抱く   作:暗闇水明

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こんにちは、次回でオラリオ編は終了します。それでは、どうぞ。

ベ「なんでこんな前書き適当なの?」

作「ネタ切れ」




Chaptear41 魔神

「クソ・・・・・・・ッ!」

 

シャクティ達は現在必死に逃げていた。オッタルが敗北したのだ。オッタルの身体は血まみれで倒れていた。

 

オラリオ最強が敗れたとなるとこの集団では勝てないと踏んでいるからである。

 

「逃がすか!!」

 

だが、ディミオスのスピードにシャクティ達は追いつかれる。必死に逃げるも、ガネーシャ・ファミリアの団員達は撃退しようにも避けられ攻撃した者は真っ先に葬られた。

 

「ヌ・・・・・・?」

 

だが、突然ディミオスは止まりだした。何かを見上げているように立ち止まっていた。

 

「なんだ・・・?」

 

「団長!チャンスです!!今のウチに」

 

「ア・・・アア・・・」

 

そう言って団員達は路地裏を経由しディミオスから逃げた。

 

「なんとか逃げ切れましたね・・・」

 

「アア、だが一体・・・」

 

「シャクティ!!」

 

その時だった・・・後ろから聞き慣れた声が聞こえる。

 

「輝夜!ライラも・・・無事だったか」

 

「ああ、リオンはマルコからリヴェリアが取り残されていると聞いて飛び出したが邪魔者がいてな・・・見失った。」

 

「そうか・・・彼奴なら大丈夫だろうが・・・・・・・ッ!」

 

その瞬間、謎の殺気が辺りを包む。シャクティ、輝夜、ライラもこの殺気で鳥肌が止まらない。

 

上空から何かが見えた途端、全員の身体が震える。そこには・・・

 

「何・・・アレ・・・・・・・ッ!」

 

巨大な竜がそこにいた。闇の力が冒険者の身体に伝わる。そのせいか竜は紫色の身体を纏い禍々しいオーラを出していた。

 

「あの・・・モンスターは・・・」

 

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッ!」

 

オラリオ全体に竜の咆哮が響く。

 

「あのモンスターは・・・・・・・ッ!」

 

「・・・今までのとは・・・確実に違う・・・」

 

そう言って、シャクティが後ろに下がりながらそうつぶやく。アジ・ダハーカは禍々しいオーラを放ちながら真下を見ていた。

 

「どこか見ている?」

 

「逃げ遅れた冒険者達かも知れん、私とハシャーナが向かう!お前達はここで待機していろ!」

 

 

そう言って上級冒険者達はアジ・ダハーカの元まで走り抜けるのだった。

 

 

「殺す・・・」

 

「ウオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

ベルの一言でアジ・ダハーカは雄叫びを上げる。ベルはアジ・ダハーカの後ろに浮き、アリーゼを見下ろす。そこにはアリーゼの知っているベルはいなかった。

 

「レフィーヤ、ティオネ・・・『疾風』『紅の正花(スカーレット・ハーネル)』・・・構えろ、このままでは我々は全滅だ・・・一時ここから撤退してフィンと合流する・・・恐らく例の作戦が遂行しているようだからな」

 

「例の・・・作戦?」

 

「それって、最終手段のアレですか?」

 

それをレフィーヤが言った途端、リヴェリアは頷いた。レフィーヤもここまで来たかと驚きの顔が隠せないでいた。だが、その暇を与えないようにアジ・ダハーカは威圧感を与える。

 

「冒険者よ・・・その力我に示せ・・・さもなくば、破壊するまでだ」

 

その瞬間アジ・ダハーカの左手に魔力が集まる。黒い球が雷を纏いながら、アジ・ダハーカの手に集まっていった。

 

「『デストラクト・オールレイン』!」

 

「危ない!!」

 

「ちょ・・・なにをしているの!!」

 

アジ・ダハーカの出した黒い球は地面へ激突し、建物の残骸が現れる。そこにレフィーヤは走り出し、アリーゼを抱きかかえながら避けた。

 

「離して!あの子の狙いは私!私さえ死ねばこの子は「それでは貴方の仲間を殺すことになってしまいますよ!それに・・・あの状態、きっとあなた達を殺したとしても恐らく、暴走して世界を壊しかねません」・・・・・・・ッ!」

 

そう言って、レフィーヤは背中に持っていた自身の武器『森のティアードロップ』を構え魔法の準備をする。

 

「なんで・・・私はもう、正義が・・・」

 

「正義とか、そう言うのは知りません・・・ただ私は、人を殺されるのを・・・見たくはありませんから・・・それに・・・」

 

レフィーヤは一瞬、ベルを見つめる。

 

「アリーゼさん・・・あの子、何歳ですか?」

 

「え・・・?」

 

「良いから答えてください」

 

レフィーヤの質問にアリーゼは謎の気迫に押され、レフィーヤは戸惑いながら答える。

 

「・・・12歳だけど・・・」

 

「・・・・・・そうですか」

 

そうつぶやいた途端、レフィーヤはそのまま杖を構え魔力を貯め始める

 

「させるか!」

 

アスフィとベルはそれに気づき止めに入る。

 

「やらせねぇ!!」

 

だが、ティオネによってそれは防がれた。ベルはアクワルタ・グラルナフによってティオネ攻撃が弾く。アジ・ダハーカも片手に魔力をため、レフィーヤに向かって放とうとしていた。

 

「『解き放つ一条の光、聖木の弓幹(ゆがら)。汝、弓の名手なり。狙撃せよ、妖精の射手。穿て、必中の矢』」

 

「『デストラクト』」

 

アジ・ダハーカの片手に黒い球が出来る。レフィーヤからも魔力があふれていた。

 

「なめやがって・・・・・・・ッ!」

 

ベルもアクワルタ・グラルナフに魔力を貯める。だが、レフィーヤの詠唱が先であった。

 

「『アルクス・レイ』!」

 

「『オールレイン』!」

 

その瞬間、光と闇が激突した。辺りから、衝撃波のようなものが半径数十キロまで広がる。

 

「グウウウゥゥッゥゥゥウウッッッッ!」

 

「ヌゥアアアアアアアアアア!!」

 

リヴェリアとティオネは吹き飛びそうになり建物に、しがみつきながらレフィーヤを見つめる。

 

「ウウウウウウウウウっぅっぅぅぅうううううう!」

 

もちろんそれはベルも例外ではなかった。アクワルタ・グラルナフは結界を出現させるがそれでも、風圧には対応仕切れておらず空中に浮いていたため結界ごと吹き飛ばされてしまう。

 

「・・・・我が主!」

 

そこにディミオスが飛んできたのか、ベルの身体を支えそのまま地面に降りる。

 

「我が主・・・お怪我は」

 

「問題ない!良いから離せ!僕は彼奴を、アリーゼ・ローヴェルを!!」

 

そう言って、ベルは殺意を持った声を上げながらディミオスからおりようとする。

 

「いけません・・・魔力がもう底をつきそうです」

 

そう言って、ディミオスはベルをこのまま眠らそうとした。モンスターの召喚とアクワルタ・グラルナフは多大な魔力を消費する。それを数百体出し、オラリオを占領する為に魔力を消費していたため、ベルは眠りにつこうとしていた。

 

なお、精神枯渇(マインドダウン)になってもモンスターは残り戦い続ける。だが、無理をすればいざという時、魔法が使えないので厄介である。

 

「今はお休みください・・・我が主」

 

「うるさい・・・僕は彼奴を殺す・・・殺さなければ・・・」

 

そう言って、ベルはアリーゼがいるであろう方向へと向く。

 

「大丈夫です・・・アストレア・ファミリアに関しては我々が生け捕りにしましょう・・・後で我が主が存分に痛めつけて大丈夫ですので・・・」

 

そう言ってまるで子どもをあやすようにディミオスはベルを寝かせる。

 

「うるさ・・・ウグッ・・・」

 

「ホラ、無理しないでください・・・今は、ゆっくりとお休みください・・・我が主(哀れな少年)

 

そう言ってディミオスはベルを寝かせたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ・・・ハァ・・・」

 

レフィーヤも魔力がつきそうで足下がふらつく。

 

「レフィーヤ!」

 

「リヴェリア様・・・」

 

リヴェリアとティオネはレフィーヤにポーションを渡し、飲ませる。

 

「全く、無茶するわね」

 

そう言ってティオネはクスリと笑う。魔力も回復し、レフィーヤは暫くして立ち上がれた。

 

「レフィーヤ!!」

 

そこに駆けつけたアイズもやってくる。

 

「大丈夫?!」

 

アイズはレフィーヤに近づく。

 

「あっは・・・はい、大丈夫です!」

 

「よかった・・・」

 

そう言って、アイズは胸をなで下ろす。アーディもほっとしていた。

 

「アリーゼ!?」

 

瞬間アーディの目には、アリーゼが映っていた。アーディは2年ぶりの再会に驚きを隠せない。

 

「ベルは、どうしたの?」

 

「アーディ・・・ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」

 

「わわ、どうしたの?」

 

アリーゼが子どものように泣きじゃくる姿にアーディは驚きを隠せない。

 

「『九魔姫(ナイン・ヘル)』・・・コレは、それに・・・」

 

そこにシャクティがやって来た。

 

「あのモンスター・・・だろ?彼奴は、倒さなければならないが・・・フィン達は」

 

「ああ、最悪の事態だったために作戦を遂行している」

 

「やっぱりか・・・」

 

「我々も行かなくてはならない・・・すぐに準備w「逃がすと思っていたか?!」・・・・・・・ッ!」

 

恐ろしく、威圧のある声に全員の身体が震える。後ろを見ていると、アジ・ダハーカがそこにいた。

 

「我がそんな簡単にやられると思っていたか、甘い連中達だ」

 

そう言って、アジ・ダハーカは呆れの声を出す。アジ・ダハーカの手には再び、黒い球ができあがる。

 

「化け物が・・・・・・・ッ!」

 

「我に刃向かったことを後悔するが良い、『デストラクト・・・』」

 

そうして、アジ・ダハーカは黒い球をレフィーヤ達に向かって放とうとする。

 

「『紅牙』!!」

 

「何・・・・・・・ッ!」

 

「・・・・・・・ッ!」

 

その瞬間、燃えさかる炎がアジ・ダハーカを襲う。アジ・ダハーカが放とうとしていた黒い球が消え去る。

 

「貴様・・・・・・・ッ!」

 

「間に合ったようだな・・・」

 

「椿?!と・・・」

 

「ヴェルフ・クロッゾだ・・・名前を聞いたら分かるだろうよ」

 

そう言って、赤髪の青年ヴェルフ・クロッゾはアジ・ダハーカを睨む。

 

「ほう・・・貴様、どうやら他の冒険者と比べてみれば弱い方か・・・」

 

そう言ってアジ・ダハーカは見下すように、ヴェルフを見た。

 

「なめやがって・・・・・・・ッ!」

 

「そして・・・お前が来るのも分かっていた・・・」

 

「アイズ!!」

 

一瞬でアイズはアジ・ダハーカの後ろにいた。だが、アジ・ダハーカはそれに気が付いており、そのまま黒い球を再び発生させる。

 

「『デストラクト・・・』」

 

「・・・・・・・ッ!」

 

「アイズ!」

 

「『オールレイン』!」

 

「・・・・・・・ッ」

 

「クソ・・・ッ!『紅牙』!!」

 

紅蓮の炎がアジ・ダハーカの黒い球の軌道を変える。アイズはそれに驚き思わず、後ろに下がる。

 

「たく・・・馬鹿かテメェ・・・今じゃ勝てないって分かっているだろ?!」

 

ヴェルフは少し怒る。アイズはそれを無視してアジ・ダハーカの元まで駆けようとする。

 

「馬鹿者!今は逃げることを優先しろ!!ここで死んでしまってはどうにもならん」

 

「急げ、煙が晴れるまでに!!」

 

だがリヴェリアに止められてしまった。アイズは渋々うなずき、全員そこから逃げるのであった。

 

やがて、オラリオは静寂に包まれた。上級冒険者はいくらか殺され、冒険者も混乱し、どこか逃げたようであった。中には捕虜にもなった者もいた。

 

「そろそろですか・・・」

 

サシャはそろそろかと、信煙弾を打つ。それはエルヴィンにも見えた。

 

「サシャ・ブラウス、冒険者は?!」

 

エルヴィン達率いるラキア王国の兵士は既に、壁のそばまで待機していた。信煙弾を受け、立体起動で上がる。

 

「戦闘がやみました・・・恐らく竜達がケリをつけたんでしょう・・・念の為、ディミオス、ガロウズ・デビルドラゴン、サッヴァークが見回りしています」

 

「分かった・・・とりあえず、我々も入り、ギルドまで行くぞ!」

 

「了解!!」

 

そうしてエルヴィン達は立体起動に移る。建物からから飛び移り、ギルド方面まで向かう。

 

「なんだ・・・?」

 

「どうしましたか?エルヴィン分隊長」

 

「止まれ・・・」

 

「・・・」

 

「これは・・・」

 

カサンドラ達は突然の事に首をかしげる。だが、エルヴィン、ケニー、サシャ、は、聞こえていた

 

「何か・・・」

 

「静かに・・・・・」

 

そう言って、サシャは耳を地面につける。

 

「この音、サッヴァーク達ではない・・・人の足音がします!!」

 

「「「・・・・・・・ッ!」」」

 

その瞬間、全員が驚嘆の顔を見せる。

 

「恐らくオラリオの冒険者・・・でも、どれも低レベルの・・・イヤ、一般市民、神も含まれています」

 

「なんで分かるんですか!?」

 

「足並みとかでなんとなくや・・・だが、この先は確か・・・まさか!!」

 

サシャは驚きの顔を隠せない。いや、まさか・・・そんなことあり得るのかという顔で見つめていた。サシャは驚嘆で動けないでいた。

 

「サシャ、その足音の連中は何処だ!どこに向かっている!!」

 

「正しいかどうか知りませんが・・・恐らくですが・・・」

 

サシャは固まった唇を震わせ、指を差した。

 

「なっ・・・そんな・・・そんなことをするんですか!?」

 

カサンドラは特に、驚きを隠せないでいた。だが、あの団長ならやりかねないという事もどこか納得している顔であった。

 

「だが・・・あり得るのか!?そんなことが・・・」

 

「とにかく追うで!!エルヴィン分隊長は、ギルドに!」

 

「分かった、よし我々はこのままギルドに向かうぞ!!」

 

「「「は・・・はい!」」」

 

兵士達は立体起動で速やかに移動する。途中、エルヴィンは険しい顔をする。

 

「だが、フィン・ディムナ・・・彼奴は何を企んでいるんだ?」

 

そう言って、エルヴィンはある方向へと目に移す。そう、そこは全冒険者になじみがあり、一般市民はほぼ中に入ることはない・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オラリオ中心の塔『バベル』であったからだ・・・

 




はい、今回はここまでです。ここでのエルヴィンは分隊長にしました。

次回、フィンら含むロキ・ファミリアの作戦が明らかに!
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