ライスシャワーのお兄様になりたいだけの人生でした。   作:ぬこぬこさま

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皆様こんばんにちは。
思ってた以上に反響がありビックリしている作者です。ウマ娘の力を甘く見過ぎてましたね、、。

ところでアプリでターボのSSRサポートが出ましたがそのエピソードはご覧になったでしょうか。アニメの10話と関係がある事に気づきエモさが半端なかったので是非ご覧ください。

リアルが忙しく時間がかかってしまいましたが何とか出来ました。
それでは前置きはこれくらいで、どうぞ




温泉回

 その日ライスから渡されたのは温泉のチケットだった。

 

「これは、温泉旅行のチケットか?」

「うん、えっとね‥商店街の福引で特賞だったんだけど当たったの」

「ああ、そういえばそんなのやってたな。それで特賞なんて凄いじゃないか」

「えへへ‥ありがとうお兄さま。‥それでペアのチケットだからお兄さまと行きたいなって。‥ダメ‥かな?」

 

 普段不幸な事がよく起きるライスにしては珍しいなと思いながらチケットを見てどうしたものかと考える。

 

 別にライスと行くのに不満があるわけじゃないんだけどな‥そう心の中で呟きながら頭をかく。

 

「なあ、他のウマ娘と一緒に行きたい娘とかいないのか? せっかくなんだから俺とじゃなくても、ほらブルボンとか」

「どうして?」

 

 とても冷たい声だった。そして最近、聞くようになった声だった。

 

「お兄さまはライスと一緒なのはいや?」

「そんなわけない! だけどほら‥」

「ふふ‥ありがとうお兄さま。ライスを気にしてくれて。‥だけどお兄さまあがいればライスは大丈夫だから‥」 

 

 そんな事を言うライスを見て悲しくなる。もっと応援してくれる人を増やしたいのにマックイーンに勝った後、思うような結果が出てないことも響いているのだろう。ライスの実力を疑問視する声がまた上がってきてしまった。

 自分の実力不足のせいでライスの評価を下げていることもあり出来れば行きたくなかったんだが、この様子だと無理だろうな、

 ギシリと歯を食いしばりながらライスと一緒に温泉に行く事を決めた。

 

 

 

 

 着いた温泉宿はかなり大きく期待できそうな場所だった。

 ロビーに着き、チェックアウトを済ませ鍵を受け取る。

 

 

「思った以上に大きいな。福引の旅行なんて安いところかと思ったけどそんなことなかったな」

「来る前に少し調べたけど、ここの温泉はとても大きくていくつも温泉があるらしいから楽しみなんだ‥。あっ、荷物は先に部屋に運んでおくから、少し待っててね」

「あっ、ライス」

 

 呼び止める間もなく素早く荷物を取られ、部屋へかけて行くライス。

 手持ち無沙汰となりとりあえずライスが帰ってくるまで待つことにした。

 

 

 _____________________

 

 

 

 走って帰ってきたライスと温泉に向かう。見た目は非力なライスだが、ウマ娘なだけあって5分も待たなかったずに返ってきた。

 その後一緒に入ろうと言うライスに流石にそれは無理だと断ると、何故かライスは物言いたげな顔をしてこっちを見た。しかし、流石に混浴する事は法律的にも無理だろうと言いなんとか諦めてもらった。そうしてしぶしぶ女湯へ向かうライスを見届けて俺も男湯へと向う。

 

 

 

 久々の温泉に浸かり最近溜まっていた疲れを無くすように脱力する。

 温泉特有の少し暑いお湯が体に染み渡る。足を広々と伸ばしリラックスし息を吐く。

 

 最近はライスの事で一杯であまり一人になることも少なかったしな。

 

 そんなことを思いながらぼうっと空を見上げた。

 それでも以外と時間はあっという間に過ぎ、のぼせてきたので早々に上がりライスを待つことにした。

 

 パッとドライヤーをかけ髪を乾かし外へ出て自販機でコーヒー牛乳を買い飲み干す。

 一息で飲み干したそれをゴミ箱に入れた後、覚えのある後ろ姿を見つけ声をかける。

 

「‥ん? あれ? もしかしてブルボンか?」

「おや、あなたは確かライスの‥」

「ああ、こうしてちゃんと話すのは初めてだな。ライスのトレーナーだ。ブルボンも来ていたんだな」

 

 ミホノブルボン

 ライスシャワーのライバルであり、圧倒的な強さを誇るウマ娘だ。こんなところで会うのは珍しいと思い聞いてみる。

 

 

「はい、現在は湯治のためこの温泉に来ています。あなたは何故こちらに?」

「商店街の福引でライスが温泉旅行の券を当ててな。それで今日は一緒に来たんだ」

「それではあなたは自費でこちらまで来たのですか。流石ライスのトレーナーですね」

 

「‥え?」

「?」

 

 何か話が噛み合わなくなった。俺はお金なんて払ってないし、そもそもライスはペアのチケットと言ってなかったか? 

 

「ライスは温泉旅行のチケットはペアのチケットって言ってたけど、違うのか?」

「そうですか。もしかしたら私の勘違いかもしれませんね。失礼しました」

「いや、別に謝らなくたっていいんだが‥後で一応ライスにも聞いてみるよ。ありがとな」

「いえ、感謝されるようなことではありませんので。‥それでは私はこれで失礼します」

「ああ、またな」

 

 そう言ってブルボンは去っていった。

 それにしても少し気になることを言ってたな。もし、ライスが俺のためにお金を払っていたなら悪いと思い後で聞いておこうと思ったその時

 

 

 

「ずいぶんと楽しそうに話してたね。お兄さま」

 

 冷たい言葉が後ろからかけられた。おそるおそる後ろを振り返ると、紫紺の瞳をいつもより濁らせたライスシャワーが立っていた。

 

「ら、ライス‥もう上がってたんだな‥」

「ブルボンさんと何を話してたの?」

「いや、さっき温泉から上がった時に見かけたから少しだけ話したんだよ。ほら、なんでここにいるのかとか、ただの世間話だよ」

「嘘だ!!!」

 

 突然大きな声で叫んだライスに驚き思わずたじろぐ

 

「お兄さまもブルボンさん見たいなずっと強いウマ娘の方が好きなんだよね? ライス見たいなダメダメなウマ娘じゃなくて、強くてカッコよくて綺麗な方がいいんだよね?」

 

 何を言っているのか理解できず沈黙している自分を見て儚げに笑うライス

 いつの間にかライスの手にはレースの時腰につけている短剣が握られていた。

 

「それじゃあお兄さま、死んでくれる? 大丈夫‥ライスもちゃんと後で行くから‥」

「ちょ、ちょっと待ってくれライス! まずは話を」

「ふふ、ライスを見てくれてるね。嬉しい。だけど‥それが他の人に向けられてるのがどうしても許せないの」

 

 じりじりと距離を詰めるライスに声をかけるが止まらない。

 そして目の前まできたライスは手を振りかざし、

 

 

 

「最後まで私だけを見てね‥お兄さま」

 

 そんなことを言いながらその手は無慈悲に下された。

 

 

 

 

 

 

 

 

「!!!」

 

 声にならない悲鳴をあげながらガバッ! っと布団を蹴り出し体を起こす。ジリリリリと音を鳴らすスマートフォンを止める。カーテンからは日差しが差し込み、起きる時間であることを教えてくれている。

 いつも通りの自分の部屋である事に気づき、荒い息を整えながら脱力する。

 

「はぁ、はぁ、はは、なんだ、夢か。いやそうだよなまさかライスがなぁ」

 

 

 刺された胸のあたりを押さえながらあれは夢だったと理解し冷静さを取りもど

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう、お兄さま」

 

 

 

 

 

 

 

「一一一」

 

 その時、すぐ横から聞こえるはずのない声がした。

 

 落ち着き始めていた心臓がバクバクと大きく振動する。目は大きく開き信じられない顔をしているのが自分でもわかる。

 

「ふふ、どうしたの? ライスがどうかした?」

 

 ベットの横には普段通りの声で話すライスがそこにいた。

 

「どうして‥ここにいるんだ? 

 いや、どうやってここに‥」

 

「? 変なお兄さま‥ずっと一緒なんだから鍵くらい持ってるよ? 

 ‥そんなことより今日はね! お兄様にプレゼントがあるの!」

 

 何を言ってるかわからないような顔をされ困惑し、自分の方がおかしなことを言っているような錯覚を起こす。そんな自分に畳み掛けるようにライスは話す。

 

 

 

「これ! 温泉のペアチケット! ライスにしては珍しく福引で当たったんだ! それでね、一緒に来て欲しいなぁって思ったの‥だから来てくれるよね? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ねえ、お兄さま? 

 

 

 

 

 

 

 




ご愛読ありがとうございました。
文章におかしなところがあってもそれは全部夢ですので気にしないでね!
使い古されただけあってとても書きやすかったですね夢オチ。
えっ、ライスシャワーの入浴シーンがないって?
‥アプリで見たじゃろ?
いや、ほんとは書こうと思ったんですけどね。福引で行く温泉に混浴なんてあるわけないだろ!って思ったらダメでした。
実はイメージを高めるために温泉に行ったのですがまるで参考になりませんでしたね。


ほんとこんな短編小説を評価してくださりありがとうございます。感想もたくさんいただき何とか2話目を書くことができました。3話目はどうだろうね。何も考えてないのでここで終わるまであるので、、。
何かリクエストがあれば続くかも?

それではありがとうございました!
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