陽の昇りたる異界、星落とされたる覇者   作:C6N2

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とりあえずタイトルはカッコつけていくスタイル


小説を書くのはこれが初めてです。
はっきり言って手探りです。読みづらかったり拙い部分が沢山あると思うので、こういう風にした方が読みやすいとかの意見や指摘があれば遠慮なくお願いします。(まあすでに13話書き貯めしてあるので反映されるのはだいぶ後かもしれませんが)
素人なりに頑張っていきたいと思っているので、よろしくお願いします。

それではどうぞ!


序章 未曾有の国難、または好機
第一話 転移


1941年、11月26日。

 

 

その日、単冠湾はいつもと変わらない、寒い朝を迎えた。

 

 

「あと一時間で出港か・・・今更ながら、えらいことを引き受けてしまったものだ」

 

南雲忠一司令官の呟きに、草鹿参謀長が応じる。

 

「引き受けてしまったものは仕方がありません。総力を以て作戦を遂行するよりほかはないでしょう。それに、山本長官は勝算のない作戦を実行するような人ではありません。きっと大丈夫ですよ」

「君は楽天家だね。羨ましいよ。」

 

南雲は微笑みながら言葉を返した。

 

「しかし、いったん引き受けたからには、全力を出さねばなるまい。対米戦争ははっきり言ってかなり苛烈なものになるだろうが、山本長官は我々に勝利への一縷の道を託してくださったのだ。我々はその期待に応えねばならぬ─────」

 

 

その時だった。

 

不意に、空一面が真っ白に染まった。

 

 

 

「なんだ!?」

 

これにはさすがに南雲も素っ頓狂な声を出さざるを得なかった。

 

「敵襲か?にしては様子が変だ」

 

草鹿は冷静に状況を分析する。空は真っ白だが、これといって特異な音はしていない。おそらく敵襲ではないだろう・・・だとしたらなんだ?

 

数十秒の後、空は普段通りの寒々としたものに戻った。

 

 

 

 

「どうすべきだろうか」

 

緊急的に司令部に参謀を集めたものの、何をしたらいいのか判断がつかない。

 

「本国から連絡がないのならば、出撃すべきなのではないでしょうか?」

 

源田航空参謀が答える。

 

「いや、これは予想外の事態だ。万が一の為に、偵察機を上げて周囲の状況を確認すべきだと思う。」

 

草鹿もこれに応じる。

 

「たしかにそうですが、今そんなことをしては出航が遅れ作戦に支障が生じます。状況把握は出航してからでも遅くないのではないかと。」

 

「航空参謀の言う通りだ。ひと段落してから偵察機を上げるべきだな。出航したら偵察計画を作成しなくては。」

 

かくして1時間後、機動部隊は真珠湾に向け旅立った。

 

 

 

 

 

 

──────────────────────

 

 

満蒙国境警備隊の山田中尉は、目の前で起きたことに大きな衝撃を受けていた。

彼らの部隊はソ連邦沿海州との国境にいたのだが、急に空が白く光ったかと思うと前方には一面の海が広がっていたのである。

 

「ソ連が消えただと!?」

 

愕然として彼は叫んだ。こんな事態は誰も想定していない・・・

驚きのあまりしばし放念していたが、気を取り直し急いで本部に連絡するよう部下に命じた。

 

どういうことなのだろうか、全く見当もつかない。

ただ、ソ連が消えたということは我が国にとってそれなりに嬉しいことではある。

 

今年7月に北満にて行われた大規模な軍事演習──関東軍特種演習──が実質として対ソ戦の準備であったという話は山田中尉も知っていた。かく言う彼らも関特演に参加した後、国境警備に回された部隊のひとつである。

 

アメリカへの滞在経験のある彼は、対米戦はあまり得策ではないのではないかと考えており北進論を支持していたため、その後日本軍の仏印進駐の報を聞いた時には面白くない気持ちだった。

───だいたい今陸軍がやっているのは大陸での戦争だ。ならば得体の知れないソ連を後背におきつつ二正面を戦うよりも、まだ話の通じるアメリカを背にして中ソと全力で戦う方がマシだ。

そもそも対米戦で主役になるのはどうあっても海軍である。海軍の連中が手柄欲しさに南進論を推しまくり、その結果が現在の開戦待ったなしな状況なのではないか───そんなふうに現状を分析していたのだ。

 

だがソ連が消えたとなってくると話は変わってくる。今ここにある関東軍の兵力を、順次南方に回すことができるからだ。後顧の憂いを断ったドイツも勢いづき、かなり有利に事が運ぶ可能性がある。

 

(アメリカに勝つとなると難しそうだと思っていたが、これならもしやどうにかなるかもしれない・・・)

 

対米戦争の前提である南方作戦が実行不可能であることなど知る由もない中尉は、そんなことを考えるのであった。

 

 

 

 

 

 

──────────────────────

 

 

「なっ・・・なんだと!?」

 

十三試陸戦の機上にて、操縦員の遠坂二飛曹は叫んだ。

さもありなん。一瞬ではあるが突然空一面が白くなる現象に遭遇し、哨戒に出てみたら見覚えのない大陸が沖に広がっていたのである。

 

「司令部に打電する。大陸には近づかずに司令部に無電が届く範囲で沖合を飛んでくれ。」

 

「了解」

 

機長の長宮一飛曹の言葉に短く応じる。操縦桿を右に倒しフットバーを押し込むと機体は右へと旋回していき、それが終わるころには打電音が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

「打電完了。そのまま通信圏内を維持」

 

「了解」

 

 

 

暫くして、司令部から返電があった。

 

「司令部より入電。『長宮機は針路を10時の方向にとり、燃料の許す限り索敵を実施せよ』」

 

「『針路を10時の方向にとり、燃料の許す限り索敵を実施せよ』了解しました」

 

電文を復唱し、機首を巡らせる。

彼の機体は、目の前の謎の大陸に向かって進んでいった。




だいぶ短いですがここで区切るしか無かったんです許して


これを書きはじめたのがもう9か月前・・・ほんと、時が流れるのが早い。

ちなみに最初は九八陸偵にやらせる予定だったんですがどう頑張っても航続距離が足りないことに気づいたので試作機にやらせる羽目になりました。十三試陸戦はかの有名な「月光」の試作段階の名称です。


日中戦争も元々は盧溝橋で大規模な衝突に至らず日中不戦、その状態で転移ということにしようとしたのですが、開戦までの道筋が予想できないし艦艇や部隊も予測がつかないのでやめにしました。



次回:『未知との遭遇、既知との再会』



──この物語はフィクションであり、実在するいかなる人物、団体、国家、歴史とも無関係です。
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