スパロボ世界でエヴァンゲリオン   作:テムテムLvMAX

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ヒロインパワーを高めていくスタイル


レイの可能性

 シャムシエルを討伐、これでシンジは二体の使徒を倒した事になる。ドイツに居るプライドの高いセカンドチルドレンは大変ご立腹だが日本行きが決まった瞬間飛び上がっていた。

 それは良いとして重要な問題がある、それはレイもシンジに刺激されていた事だ。感情を廃しゲンドウの手駒としてリリスの魂の器として使い捨てられるクローンだった筈のレイが感情のまま動けばどうなるか、答えはこれだ。

 

 

「シンジ君、次の使徒は私がやる」

 

「え? でもレイの零号機って凍結中じゃ? って今シンジっていった?」

 

「何とでもなるわ、シンジ君。それと碇君だと距離があると思って下の名前で呼ぶことにしたわ」

 

「何とでもなるってレイ、父さんが許さないだろ? まぁ名前で呼ぶのは結構な事だ」

 

「何とでもなるわ。直にリツコさんに頼んで解凍してもらったわ」

 

「そう言う事ね、父さんって信頼されてないんだな……あはは」

 

 

 以前レイは零号機を暴走させていたので危険と見なされた零号機は凍結されていた、しかしリツコにレイが直談判し解凍させたのだ。リツコは既にゲンドウを見限りゼーレの計画もゲンドウの計画も頓挫すると読んでいた。それよりも科学者リツコの面がシンジに精神的にタコ殴りにされたのでいっそ仲間になってしまおうと精神があらぬ方向に振り切れていた。

 

 シンジは意図せずネルフの頭脳を味方にしてしまった、ミサトはシンジから旅の内容を聞いた時からシンジに寝返っている。

 

 

「リツコさんはシンジ君に気があるみたい」

 

「ブッ!」

 

「嘘よ」

 

「なんで嘘をついた?」

 

「私にも感情が出来たから」

 

「前は無かったみたいな言い方だな」

 

「無かった、でも、シンジ君を見ているとこのままじゃダメだって思ったの。だからまずはシンジ君の真似をしてみる」

 

「俺は嘘つきだと思われてるのか……」

 

「喜ぶと思った」

 

「喜べないな、冗談は時と場合を考えてやるもんだ」

 

「分かったぜ」ニコッ

 

「レイは乱暴な言葉は似合わないな」

 

「そう、ならやめる」

 

 

 ネルフ本部の中にある休憩スペースでシンジとレイは感情の赴くままに会話を楽しんだ、ファンクラブの間ではのちに『レイの感情開花の瞬間』と名付けそのシーンが出回る事になる。レイが微笑む姿とシンジの表情豊かなこのシーンはファンクラブをレイ派とシンジ派に二分する程であった。こんなので大丈夫なのかネルフ。

 

 

 

 ★☆★☆

 

 

 

 シンジやレイはエヴァのパイロットとしてネルフに所属する職員、つまり仕事をしている社会人だがその本分は学業である。中学生で仕事していいのかと言う疑問はネルフが超法規的組織なので問題にはならない。

 束の間の平和、使徒が来ないなら学業に専念する事は当然である、なので二人は学校に来ていた。

 授業の合間の休み時間、シンジはケンスケとトウジと話をしていた。

 

 

「クラス対抗運動会! 今年もこの季節がやって来ました!」

 

「まだ企画段階やでケンスケ」

 

 

 クラス対抗運動会、それは一年に一回行われる血で血を洗う凄絶な点取り合戦……ではなく普通の運動会である。世界は殺伐としていても人の心まで殺伐としていてはいけないと、連邦軍の良識あるお偉いさんが支援して豪勢に執り行う点を除けば普通の運動会である。

 因みに連邦軍のお偉いさん以外にも破嵐財閥も一枚噛んでいる。

 

 

「シンジ、男にはがんばらなあかん時がある、それが運動会や!」

 

「そんなに?」

 

 

 トウジはこの運動会が好きだった、それはもう熱狂的なファンになるぐらいには。何せ妹に良いとこを見せたい兄としてはこれ程の舞台は無いだろう。

 そんな純粋な想いで頑張るトウジとは正反対に欲にまみれたケンスケは目がドルマークになっている。

 

 

「そうだよシンジ! ぶっちゃけ僕は小銭儲けが出来て嬉しいだけだけど、レイちゃんにはお世話になってます」

 

「ケンスケお前……うわーないわー」

 

 

 ケンスケにとっては運動会は女子の(特にレイの)盗撮写真をこれでもかと撮る大チャンス、需要は何処にでもあるものだと関心するシンジだが、やってることは外道のそれなので露骨に引くがケンスケは面の皮が厚かった。

 

 

「そうだトウジ、師匠の修行はどうだ? 俺とは別メニューだろ?」

 

「へっ、ご覧の通りアザだらけや、でもな、妹守れるくらいに強うなる!」

 

「その答え、YESだね」

 

「そんな誉めるなシンジ、くすぐったいわ」

 

 

 トウジとシンジは同じ師匠の元で修行する仲間としてクラスメイト以上の信頼を築いていた、しかしケンスケはトウジとシンジのやり取りは肌に合わないと首を横に振った

 

 

「僕は君たちのやり取りがくすぐったいよ、そろそろ授業の準備したら? 委員長がまたうるさく叫「ふーん」はっ!?」

 

「へぇー、そうかそうかケンスケはそう言う人間だったんだ」

 

「ヒカリ……さん」

 

 

 洞木(ほらき )ヒカリ、シンジ達のクラスの委員長を務める少女である。

 真面目な彼女は委員長としてケンスケやトウジに普段から手を焼いている、しかし彼女自身はトウジに惹かれている部分があるのでその裏返しとして結果強く当たってしまうことが多い。ケンスケは例外である。

 

 

「さっきの話は本当かしら?」

 

「さっきの話? なんでしょうか? 僕には分からないなぁ……あはは」

 

「盗撮、先生、レイ」

 

「誠に申し訳ありませんでした、金輪際盗撮は致しません」

 

「次は無いわよ?」

 

 

 ヒカリの威圧に負けたケンスケは地にひれ伏し綺麗な土下座を見せてくれた、トウジはこれでケンスケの土下座を見るのは二回目だ、去年も同じようにヒカリに土下座してたっけ……とフワッと思い出したがヒカリに声をかけられたので思考をそちらに向ける。

 

 

「鈴原くん」

 

「トウジでいいで、委員長、いつもそう言ってるやろ」

 

「ト……トウ……ジ、あの、その……もう!」

 

「どないした? いつもの委員長らしくないで?」

 

「その……最近怪我が多いけどどうしたのっ?」

 

「これか、これは修行でついた傷や、師匠の修行は厳しいさかい、これでも軽いほうやで」

 

「やめないの? 痛いでしょ?」

 

「やめへん、サクラの為に強くなるって決めたんや」

 

「そっか……一番の敵はサクラちゃんか、手強いわね

 

「なんや? どうかしたんか?」

 

「なんでもない、じゃね!」

 

「なんやったんや?」

 

 

 ヒカリはトウジの決意を聞くなり話題を切り上げ離れていった、トウジはいつもと違うヒカリに違和感を感じただけだった、しかし兄弟子のシンジはヒカリの呟きを聞き逃さなかった。トウジの恋愛事情が気になったシンジはケンスケに何気なくトウジに聞こえないボリュームで話題を振ってみた

 

 

「ケンスケ、トウジってモテるの?」

 

「あぁ、委員長限定でね。ご覧の通りさ」

 

「因みにケンスケは?」

 

「そう言うシンジは?」

 

「「……止めよう」」

 

 

 振っておいてなんだがお互い誰かを好きになったり誰かに好きになられた経験は無かった、誰も得しない状況に陥るだけ時間の無駄と悟った二人は無言で前を向いた。丁度授業の始まりのチャイムがなる時間だった。

 

 

 

 ☆☆☆★★★

 

 

 

 葛城ミサト、碇シンジの保護者兼監視役の任についていたがつい最近息子のシンジに乗り換えた、シンジの潜在的権力とゲンドウの権力なら圧倒的にシンジの方が強い、強いと言うかエグい。

 

 ネルフ本部の休憩所で先ほど上がってきたシンジと関わりのある人物達の報告書に頭を痛めていたミサトはたまたま通りかかった友人のリツコを呼び止め報告書を見せびらかした。せめてこの悩みをリツコにも味あわせてやろうと悪意たっぷりであった。

 

 

「どーよ、こんなの信じられないでしょ?」

 

「まぁ……そうね、でもシンジ君ならあり得ると思うわよ」

 

「リツコさーん? まさか……負けてしまったのね」

 

「常識は破られる為にある、古い常識は捨てられ新たな常識が出来上がるの、普通でしょ」

 

 

 既にリツコは諦めているので今更何が増えても怖くなかった、ゾンダーに吸って貰いたい程ストレスが貯まったミサトはリツコを見習い諦める事にした。

 

 

「エヴァなんて非常識の塊を相手をしているリツコがここまで壊れるとは……シンジ君やっぱりヤバイわ」

 

「ミサトももう碇司令よりシンジ君に乗り換えたでしょ?」

 

「まぁね、だって……あの子敵に回したらマクロスとかソレスタルビーイングとかディアナカウンターとか、あ、GGGとも偽デビルガンダム討伐戦で共闘してるから獅子王凱とも繋がりがある疑いありだって、芋づる式に勇者ロボ達も相手になるわ……調査中でこれだからまだ出てくるわよ」

 

「世界を裏から操るゼーレと言えど義で立つ戦士を止められるわけないし、裏切って正解ね」

 

 

 途中報告でこれである、シンジから聞いていた事も含めまだ増えるのか、と思うがこれをゲンドウに提出しないといけないと言う事実に喜ぶぐらいにフラストレーションが貯まりまくりのミサトはスキップで執務室のゲンドウに書類を提出、その日ゲンドウの胃に穴が空いて緊急入院する事になった。

 

 冬月はそんなゲンドウになんと声をかけようかと思案したが、自分にシンジ以上の何かがあるわけでも無し、ゲンドウの計画ともゼーレの計画とも違う第三の計画をこっそり準備し始めた。

 冬月の計画、それはシンジが敵に回ったときにゼーレに責任を全部押し付ける事が出来るようにする事であった。下の責任は上が取るべきだと言わんばかりのこの計画、今は冬月の胸に秘められたままである。

 

 

 

 ★☆★☆

 

 

 

 シンジは運動会の話題が頭から離れず一緒に下校していたレイに例年の運動会の内容を聞くことにした。聞かれたレイは不機嫌さが露になるも今だ感情を勉強中な彼女はどうして不機嫌なのか理解出来ないでいた。

 

 

「なぁレイ、いつも運動会は何をしてんだ?」

 

「……ん」

 

「ん? レイ?」

 

「……この気持ちは何?」

 

「うーん、表情から察するに不機嫌だな、運動会に嫌な思い出でもあるのか?」

 

「不機嫌?」

 

 

 レイに聞き返されたシンジはなんと答えようか悩んだ、不機嫌は不機嫌だと認識していた、改めて言語化すると言うのは頭を使うので肉体派のシンジには厳しいが、何とか捻り出す事が出来た。

 

 

「えっとな、嫌な事や困った事があってやり場のない思いにイライラする事……多分だけど。俺は学校の先生じゃないからちゃんとは知らないが合ってると思うぞ、順調に感情が育ってる証拠じゃないか?」

 

「そう、これが不機嫌ね……覚えたわ」

 

「覚える必要あるかなぁ……まぁ、感情豊かなレイは好きだぜ」

 

 

 シンジはレイが感情豊かになるにつれ自分も嬉しくなっていた、シンジも以前の無感動で無表情のレイより悩んで困って怒って嬉しがって笑うレイが好きだ。もちろん友愛と言う意味であるが。

 

 

「そうなの……シンジ君は私の事が好きなのね」

 

「そりゃな、今の方が魅力的だ、ミサトさんやリツコさんが見たら驚くだろうなぁ」

 

「それなら、私もシンジ君が……好き」

 

「それはありが!?」

 

 

 レイはシンジに抱きついた、何故か? シチュエーションは夕暮れの帰り道、住宅街を二人で並んで歩いていた。

 そしてレイはこのシチュエーションに見覚えがあった、ミサトが以前興味本位でレイにこっそり青春ラブコメやトレンディーなドラマのワンシーンを情操教育と偽り見せていたのだ。悪い大人の入れ知恵 (何てことしたミサトさん )でレイはシンジが自分に告白したと勘違いを起こしていた。

 

 

「レレ、レ、レイさんっ?!」

 

「この場面なら、旦那様? って言うのが正しいのよね」

 

「旦那っ?!」

 

 

 そして初めての告白に感情の育ち始めたレイは友愛と恋愛を愛と一括りにしてしていたので、好意を持つ男性から良い雰囲気で(友達的に)好きと言われ感情が暴走しレイはシンジに抱き付き、更にはドラマやマンガのように旦那様と呼んでみたりした。身長差で上目遣いもプラスでシンジはドキリとした。

 

 シンジはレイがあの好きを恋人的に好きと勘違いしていると気付くも、断り切れない自分がいた。シンジ側もシチュエーションとレイの言動で情報が処理しきれていない上に慣れない恋愛に白旗を上げたい気分になりつつも、そんなことしたらバッフクランから袋叩きにされても仕方ないぐらいにレイの心を傷付けると分かっていた。なので

 

 

「その、初めから旦那はないだろ?」

 

「え? そうなの……」(・ω・`*)

 

「だからほら、恋人から始めよう? な?」

 

「うん、シンジがそう言うなら」

 

「君が取れたな……」

 

 

 めでたくシンジとレイは付き合う事になったのだ、シンジもレイも普通の人間では無いので案外相性は良いかも知れないと後々シンジから報告されたリツコとミサトはそう思った。

 リツコはゲンドウの退院を見計らいこの事態を報告した、ゲンドウは入院から帰ってやけ酒で体調を崩しまた入院である、冬月はゲンドウの計画が崩れる度にゼーレに擦り付ける計画の密度を高めていった。

 

 

 

 

 




正直かなり無茶苦茶していると思ってます、が、シンジ君が無茶苦茶なので丁度良いです、多分。

次回はラミエル戦になると思われます、ではまた!

破嵐財閥はスパロボのオリジナル設定です。
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